株式会社オービックビジネスコンサルタント 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2017年3月期)

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は原則として財務諸表に基づいて分析した内容であります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計基準に準拠して作成しております。
この財務諸表を作成するにあたり、当社が採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しているとおりであります。また財務諸表の作成にあたっては、投資有価証券の評価、貸倒引当金の計上基準、退職給付債務の認識等の重要な会計方針に関する見積り及び判断を行っております。これらの見積りは、過去の実績等を慎重に検討した上で行い、見積りに対しては継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性によって異なる場合があります。
(2)当事業年度の財政状態の分析
①資産
当事業年度末における流動資産は895億60百万円となり、前事業年度末に比べ110億77百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が116億11百万円、売掛金が3億21百万円増加し、有価証券が8億38百万円減少したことによるものであります。固定資産は283億70百万円となり、前事業年度末に比べ55億71百万円減少いたしました。これは主に投資その他の資産が57億7百万円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は、1,179億30百万円となり、前事業年度末に比べ55億5百万円増加いたしました。
②負債
当事業年度末における流動負債は138億35百万円となり、前事業年度末に比べ9億51百万円増加いたしました。これは主に未払法人税等が4億31百万円、前受収益が4億60百万円増加したことによるものであります。固定負債は40億52百万円となり、前事業年度末に比べ43百万円増加いたしました。これは主に退職給付引当金が99百万円増加し、繰延税金負債が82百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は、178億88百万円となり、前事業年度に比べ9億94百万円増加いたしました。
③純資産
当事業年度末における純資産合計は1,000億42百万円となり、前事業年度末に比べ45億10百万円増加いたしました。これは主に利益剰余金が50億39百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は84.8%となりました。
(3)当事業年度の経営成績の分析
①概要
当事業年度の経営成績は、売上高が232億90百万円(前期比6.3%増)、営業利益は99億54百万円(同8.8%増)、経常利益は109億95百万円(同5.2%増)、当期純利益では76億69百万円(同12.2%増)となっております。
②売上高
プロダクトのソリューションテクノロジー及び関連製品の売上高は、マイナンバー制度の実務に対応した製品への需要が一巡したことによりそれぞれ減収となり、70億18百万円(前期比3.8%減)、32億41百万円(同5.4%減)となりました。
また、サービスの売上高は、法制度改正による保守契約やその関連するサービス等が売上に寄与したことにより130億30百万円(同16.4%増)となりました。
③販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は、97億92百万円(前期比4.9%増)となりました。主な要因は、租税公課が1億87百万円、人件費(給与賞与等)が1億21百万円、開発研究費が1億8百万円それぞれ増加したことによるものであります。
④営業利益
営業利益は、99億54百万円(前期比8.8%増)となりました。主な要因は、売上高の増加によるものであります。
⑤営業外損益
営業外損益は、営業外収益11億58百万円(前期比13.0%減)、営業外費用1億17百万円(同252.4%増)となり、10億41百万円の利益となりました。
⑥経常利益
経常利益は、109億95百万円(前期比5.2%増)となりました。主な要因は、売上高の増加によるものであります。なお、売上高経常利益率は前事業年度の47.7%から当事業年度は47.2%となりました。
⑦特別損益
特別損益は、特別利益6百万円、特別損失46百万円となりました。主な要因は、投資有価証券売却益5百万円を特別利益に、役員退職慰労金42百万円を特別損失に計上したこと等によるものであります。
⑧当期純利益
以上の結果、当期純利益は76億69百万円と前事業年度に比べ8億35百万円増加し、売上高当期純利益率は32.9%となりました。1株当たり当期純利益は204円8銭、自己資本当期純利益率は7.8%となっております。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、前述の「4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析
①キャッシュ・フローの状況
第2(事業の状況) 1(業績等の概要) (2)キャッシュ・フローの状況をご参照ください。
②資金需要について
当事業年度においては、現金及び預金は813億10百万円(前期比16.7%増)であり、また、第3 (設備の状況)3(設備の新設、除却等の計画)のとおり、重要な設備の新設等の計画は、当事業年度末現在において該当事項が無いため、資金需要はありません。