有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1006MXT
株式会社クラウドワークス 対処すべき課題 (2015年9月期)
当社が対処すべき主な課題は以下のとおりであります。
(1)国内クラウドソーシング市場の拡大
急速な成長を続けるクラウドソーシング市場の中で、リーディングカンパニーの1社として市場を牽引する立場であり続けることが当社の成長においても重要であると考えており、2014年5月に業界団体となる「クラウドソーシング協会」を設立し、当社代表が代表理事を務めるなど、国内クラウドソーシング市場の形成と発展に取り組んでおります。同時に、企業におけるクラウドソーシング活用や在宅ワークの社会的普及を促すべく、政府・地方自治体などと連携した取り組みをさらに強化してまいります。当該市場の拡大や業界の認知向上により、当社は国内クラウドソーシング市場における総契約額100億円の早期達成を目指し事業を推進してまいります。
(2)サービスの認知度向上
当社が今後も高い成長率を持続していくためには、運営サービスである「クラウドワークス」の認知度を向上させ、新規ユーザーを獲得することが必要不可欠であると考えております。従来、積極的な広報活動に加え、インターネットを活用したマーケティング・広告活動、大手企業との提携、全国各地でのセミナー活動などにより認知度向上に向けた取り組みを行ってまいりましたが、今後、これらの活動をより一層強化・推進してまいります。
(3)プラットフォームサービスの使いやすさ向上
当社が運営する「クラウドワークス」は、サービス開始以来3年8ヶ月(2015年度11月末時点)で登録ユーザーが75万人、発注企業が11万社を超え、日本最大級のクラウドソーシングサービスに成長しております。今後、急激に拡大した登録ユーザーを活性化し、「クラウドワークス」で得た仕事による報酬を増やしていくため、発注者が仕事を投稿する際の煩わしさや複雑さを減らして仕事の量を増やすと共に、受注者にとって利用時の障害となるシステム利用料を撤廃するなど、プラットフォームサービスの使いやすさ向上に取り組んでまいります。
(4)長期契約型クラウドワーキングの浸透
「クラウドワークス」上での取引の多くは、単発契約の割合が高く、長期安定的な就業機会の提供は限定的なものに留まっているのが現状です。しかし、海外の主要クラウドソーシングサービスでは、発注企業と時給制で契約を結び、同じ企業をクライアントとして長期間働くスタイルが普及しており、国内においても、働き方の選択肢としての長期契約型クラウドワーキングの浸透が求められています。当社では、オンラインワークとオフィスワークを組み合わせた働き方で発注企業と受注者が信頼関係を築くことにより長期的な契約を促すサービス「クラウドテック」を開始しております。新しい働き方の一つとして定着させていくことを目指します。
(5)大企業クライアントの開拓と深耕
社会的影響力が強く、人材ニーズが大きい大企業との取引を増やすことは、クラウドソーシングの普及と当社の営業収益拡大において非常に重要な意味を持ちます。当社は、大企業クライアントを開拓し、継続的な取引を実現するため、エンタープライズサービスを立ち上げ、大企業独特の課題、内規やオペレーションに応じたサービスのカスタマイズとソリューション提案の強化を図っております。2015年9月期には、法人営業並びに大企業業務のクラウドソーシングでの発注代行を行うディレクター人材の採用を進め、組織体制の構築に努めてまいりました。また、クライアント企業の社内業務の一部を切り出しクラウドソーシングで外部化する「クラウドワークスBPO」サービスを立ち上げ、従来クラウドソーシング化することが難しかった分野の事例創出と長期安定的なサービス活用を促す取り組みを開始しております。今後、新規採用した人材の育成とともに、大企業が導入しやすい汎用的なクラウドソーシング業務のパッケージ商材化、重点クライアントに対するフォローアップ体制の強化を進め、営業並びにディレクション業務の効率向上、事業成長のスピード向上に取り組んでいきたいと考えております。
(6)取引データの蓄積・解析体制の強化
「クラウドワークス」上での取引の情報は、日々当社データベースに蓄積されています。当社では現在、500以上の指標を自動生成し、「クラウドワークス」上での取引やユーザーの動きを把握し、PDCAサイクルを高速で回せるしくみを整備しておりますが、より高度なデータ活用を行っていく必要があると考えております。どのようなクライアントがどのような仕事をどのような単価で発注したか、どのようなスキルや実績を持つメンバーが仕事を受注した結果、クライアントからどのような評価を得たかという、クラウドソーシングプラットフォームならではの情報をビッグデータとして蓄積し、独自に解析することで、仕事とメンバーのマッチング率を高めたり、各メンバーが報酬水準を上げるために習得すべきスキルを提案し教育プログラムの受講を促したりするなど、サービスレベルとユーザーのロイヤリティ向上につながるデータ活用が今後のサービス拡充において必要不可欠であると考えております。そのため、取引を通じて取得するデータの整備とこれを独自に解析していくための体制構築に取り組んでまいります。
(7)蓄積データを活用した新規事業の育成
ユーザーがライフステージの変化に応じてクラウドワーキング以外の働き方を希望した際、ユーザーが「クラウドワークス」上で働いたデータを活用してサポートできることは、当社ならではの価値です。この価値を活かし、当社はクラウドソーシング事業に留まらないトータルキャリアサポート企業となることを目指します。2015年10月、当社は女性向けの人材紹介事業「ウーマンワークス」、ITエンジニア向け人材紹介事業「クラウドテックキャリア」を立ち上げ、当分野での事業機会育成を進めてまいります。
(8)サービスの安全性及び健全性の確保
「クラウドワークス」では、サービス内でユーザー同士がメッセージなどを通じてコミュニケーションを行い、原則として非対面で業務を進行することから、より安心・安全に取引を行うことができるように、サービスの安全性及び健全性の確保が最も重要な課題であると考えております。利用規約や各種ガイドラインを制定しており、安心・安全に取引が行われるような環境を整備しておりますが、今後も継続的な取り組みを行ってまいります。
(9)情報管理体制の強化
「クラウドワークス」では、ユーザーの個人情報を多く預かっており、その情報管理を強化していくことが重要であると考えております。現在、個人情報保護方針及び社内規程に基づき管理を徹底しておりますが、今後も社内教育・研修の実施やシステムの整備などを継続して行ってまいります。
(10)システムの安定性強化
当社の運営する「クラウドワークス」はインターネットを介したサービス提供を行っているため、そのシステムを安定的に稼働させることが重要になります。そのために、突発的なアクセス増加にも耐えられるようなサーバー設備の強化や、そのための人員確保、教育・研修の実施などに努めてまいります。
(11)組織体制の整備
当社の継続的な成長には、事業拡大に応じて優秀な人材を採用し、組織体制を整備していくことが重要であると考えております。当社の理念に共感し、高い意欲を持った優秀な人材を採用していくために、積極的な採用活動を行っていくとともに、従業員が働きやすい環境の整備、人事制度の構築を行ってまいります。
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このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E31019] S1006MXT)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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