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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100J2FR (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 株式会社ダイフク 事業等のリスク (2020年3月期)


従業員の状況メニュー研究開発活動


本文中における将来に関する事項の記述については、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。

(1)リスクの管理体制
当社グループは、CEO(代表取締役社長)を最高責任者として、リスクマネジメント規程に基づく全社的なリスクマネジメント体制を構築しています。
人類にとっての喫緊の課題として重要性が増している気候変動リスクは、CEO直轄のサステナビリティ委員会が全社的な取り組みを推進しています。
全社的なリスク、気候変動リスクともに、必要に応じて外部専門家の見解を取り入れ、リスク分析の結果を取締役会に報告しています。

(2)リスク分析の前提条件
当社グループが、リスク分析に当たり主に考慮すべきと考えている前提条件は、以下のとおりです。
・特定業種のお客さまの設備投資動向の影響を大きく受けること
・業態として、長期のプラント工事を伴うこと
・売上の70%近くを海外で上げているグローバル企業であること
・業績やグループ規模が急成長し、今後も持続的成長が見込まれること
・物流システムが重要な社会インフラとして認知され、社会的注目度が向上していること

(3)リスクアセスメント調査
当社グループは、リスクマネジメント規程に則り、リスクアセスメント調査を毎年実施しています。
2019年度は、以下の改善を盛り込んだ調査を行いました。
・従来は社内主管部門が調査していたが、初めて、外部第三者機関に助言を求め、他社比較も加味して
より客観性のある調査とした。
・調査内容を拡大してグループ全体のリスクを洗い出した。
・外部専門機関によるヒアリングを併せて行い、その知見を加えてリスクマップ(リスクの重要度評価)を補正した。

(4)リスク重要度評価の方法
当社のリスクマップ(リスクの重要度評価)は、国内外の部長職相当者からの調査結果を基に「発生頻度」、「影響度」の2つの評価軸でマッピングを行い、リスク対策の優先度を決定しています。優先順位が高いものから、「シビアリスク」、「ハイリスク」、「ミドルリスク」、「ローリスク」、及び「リスクなし」の5段階に区分しています。リスクの発生頻度、影響度はそれぞれ1~5の5段階で評価し、数字が高いほどリスクが高くなります(図 リスクの2019年度重要度評価)。

〔図〕リスクの2019年度重要度評価



経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、前記リスクマップで「シビアリスク」「ハイリスク」と分類されたリスクであり、以下のとおりとなります。なお、前記リスクマップで「ミドルリスク」、「ローリスク」と分類されたリスクについては、担当部門単位での定常的な把握や対策確認等を行います。

(1)シビアリスク
「シビアリスク」は、経営層が中心となり主体的に管理するリスクです。「シビアリスク」として認識された主な項目は、以下のとおりです。影響度と発生頻度を総合的に評価した順序で記載しています。(2)ハイリスクも同様です。
・経済危機・景気変動、グループ会社不祥事、海外子会社の管理不備
・後継者(役員席、役職者)の教育及び人材育成、人材の確保・社員の離職によるリスク、作業者・従業員の
不足
・大規模な自然災害、マスコミによる批判・風評被害、メディア対応の失敗
① 経済危機・景気変動、海外子会社の管理不備
当社は、2019年12月の株式会社格付投資情報センター(R&I)の発行体格付において、格付「A(シングルAフラット)」を維持しましたが、同社から、「(半導体・液晶業界の)顧客の設備投資の振れ幅が非常に大きい点に注意が必要」、「案件の大型化や長期化の傾向があることから、プロジェクトの採算管理をより強化する必要がある」との指摘がありました。この指摘は、当社が行ったリスクアセスメント調査の結果とも一致しています。
半導体・液晶業界を主体とするエレクトロニクス業界は景気変動の波が大きく、設備投資の減少により、同業界向けの2019年度売上は前年度に比べて、24.1%減少しました。
当社グループ全体の売上のうち65%は海外売上です。主要製品を生産・輸出するダイフクだけでなく、現地で生産・工事・サービスを行う子会社との連携、特に工事を担当する子会社のプロジェクト予算管理が非常に重要であると認識しています。当社は、経済危機・景気変動、海外子会社の管理不備が経営成績に影響する度合いが特に大きいことを再認識し、予算や進行管理の精度向上に努めます。
しかしながら、技術革新のスピードが非常に早い半導体・液晶業界の設備投資動向は、短期間で急速に変化するため、完全な予測は困難です。また、プロジェクト管理の難度は建設地や納期、建屋も含めた進捗、技術的な要素などの条件によって個々の案件ごとに異なるうえに、複数案件の集中度合いによっては人手の確保が難しくなり、工事コストが上昇する可能性があります。
② コンプライアンスに関するリスク
当社グループの急成長、子会社や従業員の急速な増加により、2019年度の当社グループの連結会社数は56社、従業員は10,863名に達し、そのうち7,312名(67%)は海外在住者です。
当社グループは、不祥事の発生などを含むコンプライアンスに関する広範なリスクに対応するために、
・監査本部を設置して内部統制システムを強化する
・内部通報制度を改善する
・法務・コンプライアンス本部を発足させる
などの手段を講じ、2020年度は監査役の監査の実効性をより高めるために、監査役および監査役会の職務を補助する監査役室を設けました。しかしながら、管理対象の大幅な増加等により、コンプライアンスリスクが増す可能性があります。
③人材に関するリスク
後継者の育成に関しては、早期選抜制度、海外子会社での経営経験の取得などの機会を設けています。また、人材の採用、教育、育成に関しては、働き方改革の推進や処遇の改善などを図っていますが、効果が出るには一定の時間を必要とします。
また、マテリアルハンドリングシステムに関する技術者・技能者は、eコマースの進展などにより、世界的な人手不足が懸念されています。
④大規模な自然災害によるリスク
地震、津波など大規模な自然災害の発生により、ライフラインの停止や従業員の出勤が難しくなり、事業活動が中断するリスクがあります。世界的に流行するような感染症も、大規模な自然災害の一つとして分類しています。新型コロナウイルス感染症による影響は、別途後述します。

(2)ハイリスク
「ハイリスク」は、主管部門が中心となり定期的に経営層に状況報告するリスクです。「ハイリスク」として認識された主な項目は以下のとおりです。
・急激な為替、金利、株価変動
・サイバー攻撃
・企業買収の失敗
・競争法違反
・過労死・過労による自殺
・火災・爆発
・政変・内乱・紛争

(3)新型コロナウイルス感染症のリスク
当社グループは、従前より、地震や津波などに備えてBCP体制を構築しており、2020年1月以降に影響が顕在化した新型コロナウイルス感染症に対しては、CEOを最高責任者とする新型肺炎対策本部を立ち上げて対処しています。
国内外の政府や行政機関のガイドラインに則って営業活動を行い、在宅勤務の実施などにより、感染拡大のリスクを最小限に抑えています。長年にわたるグローバルなICTインフラ整備により、在宅勤務などもスムーズに導入でき、通常の事業活動に大幅な支障はきたしていません。
新型コロナウイルス感染症による主なリスクとしては、当社グループおよびお客さまの移動・出社・活動制限、感染者の発生による事業活動の遅延停滞、景気後退に伴うお客さま設備投資の延期・中止、減産による損益分岐点の上昇などが考えられます。
当社グループの主力生産拠点である滋賀事業所は、新型コロナウイルス感染症の影響をほとんど受けておらず、サプライチェーンも健全に機能しています。また、当社グループの海外子会社の工場や営業所、サービス拠点は、各国政府・行政機関の方針に適宜対応して操業しています。
お客さまは業界のトップクラスの企業が多く、信用面での不安は少ないのはもちろん、景況感が悪い時期にでも前向きに設備投資をされる姿勢が見られます。
当社グループの財務体質も自己資本比率56.7%、D/Eレシオ0.14倍と強固であり、財務基盤を大きく毀損するような懸念事項はありません。
上記のような事業環境、自社体制の整備により、本リスクによる影響を最小にしつつ、社員とその家族、お客さま、お取引先などの生命・健康・安全を最優先にすることで、持続的成長を期します。
しかしながら、前記のとおり、新型コロナウイルス感染症が世界経済に及ぼす影響の大きさや期間の長さは現時点では見通せておらず、リスクの及ぶ範囲がさらに拡大する可能性もあると認識しています。
2021年3月期の業績予想は、各事業部門が新型コロナウィルス感染症の影響を精査して取締役会に報告したうえで開示しています。前提などを含めた詳細は、「3 〔経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析〕(1)経営成績等の状況の概要」をご覧ください。


(4)気候変動リスク
当社は、2019年5月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD:Taskforce on Climate-related Financial Disclosures)勧告に賛同を表明しました。気候変動リスクを以下のプロセスに沿って評価し、2020年5月に、TCFDの枠組みに沿った情報を当社ウェブサイトで開示しています。
https://www.daifuku.com/jp/sustainability/news/2020/0529_01/
①リスク識別・評価のプロセス
外部専門家を交えたワーキンググループを設置し、シナリオ分析を行いました。その結果、「事業コスト増加の影響があるものの、それを上回る製品・サービス需要の拡大が見込まれる」という結論を得ています。
具体的には、21世紀中の気温の上昇が
1) 4℃となる場合(現状のまま世界が温室効果ガス排出)と
2) 1.5℃未満となる場合(温室効果ガスの排出規制が急速に強化される)
の2つのシナリオに基づいてそれぞれの分析をしたところ、1)では台風や水害など、2)では炭素税課税などでの事業コスト増加の影響が見込まれること、いずれのシナリオにおいても自動化投資の促進や環境配慮型製品のニーズの高まりが見込まれ、コストを上回る製品・サービス需要が拡大する見通しであることがわかりました。
詳細は、〔図〕シナリオ分析結果をご覧ください。

〔図〕シナリオ分析結果


②気候変動リスクの管理プロセス
事業運営・製品の両側面から、専門委員会を通じて、気候関連リスクの緩和・移転・受容・管理を具体化していきます。具体的には、気候関連リスクに優先順位を付けて、自社よりも顧客でのエネルギー使用に伴うCO2排出量が圧倒的に多いことに着目し、環境配慮製品の開発・販売に注力してまいります。
③組織全体の気候変動リスク管理への統合状況
気候変動リスクは、サステナビリティ委員会が一元的な管理を行います。外部専門家の見解を取り入れ、必要に応じて取締役会に報告します。

従業員の状況研究開発活動


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01551] S100J2FR)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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