有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100CLSK
株式会社デ・ウエスタン・セラピテクス研究所 業績等の概要 (2017年12月期)
(1)業績
当連結会計年度における国内経済は、雇用・所得環境の改善が続く中、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動により、国内経済に影響を及ぼす懸念が強く、先行き不透明な状態が続いております。
国内医薬品業界におきましては、医療費抑制政策による後発医薬品への切り替えや高額医薬品の薬価引き下げの影響等から、市場規模の拡大ペースは鈍化しております。
このような状況の下、当社グループは新薬の継続的な創出とパイプラインの拡充を目指し、研究開発活動を推進いたしました。
自社創製品につきましては、ライセンスアウト先の興和株式会社(以下、「興和」)により、「グラナテック®点眼液0.4%(一般名:リパスジル塩酸塩水和物、開発コード:K-115)(以下、「グラナテック」)」が緑内障・高眼圧症を適応症として国内上市されており、販売状況は順調に推移しております。12月には、韓国における製造販売承認申請が行われました。また、ライセンスアウト先のわかもと製薬株式会社(以下、「わかもと製薬」)により、8月に「H-1129(WP-1303)」の緑内障・高眼圧症を適応症とした国内後期第Ⅱ相臨床試験が開始されました。さらに、2月に「H-1129」の緑内障等を対象に、日本を除く全世界の権利を付与するオプション契約を国内の医薬品事業会社と締結いたしました。当社においては、「H-1337」の非臨床試験を進め、2018年1月25日に緑内障・高眼圧症を適応症として、米国における第Ⅰ相/前期第Ⅱ相臨床試験のIND申請(治験許可申請)を行いました。
導入品につきましては、1月に株式会社ヘリオスより、BBG250を含有する眼科手術補助剤にかかる事業を譲り受ける契約を締結し、4月に当社への譲り受けが完了いたしました(当社開発コード「DW-1002」)。既に上市済みの製品(製品名:ILM-Blue®、MembraneBlue-Dual®、市場:欧州、適応症:内境界膜剥離、ライセンスアウト先:Dutch Ophthalmic Research Center International B.V.(以下、「DORC」))につきましては、譲受日以降、当社はDORCより売上高に係るロイヤリティを受領しております。また、10月に日本の白内障手術時の水晶体前嚢染色を対象として、九州大学病院が主体となり医師主導治験(国内第Ⅲ相臨床試験)が開始されました。
研究開発プロジェクトにつきましては、シグナル伝達阻害剤開発プロジェクトにおいて、眼科関連疾患を中心に新薬候補化合物の探索のための研究開発活動を行いました。その中で、適応拡大の取組みとして、7月に医薬品事業会社と「H-1129」の再生医療への応用に関する共同研究契約を締結、9月に国立大学法人千葉大学と「H-1337」の肺高血圧症に関する共同研究契約を締結することを決議し、その後、研究活動を進めております。また、子会社日本革新創薬株式会社(以下、「JIT」)は、2月に株式会社アイ・エヌ・アイが出願中の神経変性抑制剤に関する特許の下、眼科領域の実施許諾を受ける契約を締結いたしました。
売上高につきましては、「グラナテック」、「DW-1002」のロイヤリティ収入及び「H-1129(WP-1303)」のマイルストーン収入等により合計254百万円(前期比51.2%増)を計上し、売上原価に7百万円を計上しました。
販売費及び一般管理費につきましては、880百万円(前期比82.6%増)となりました。その内訳は、研究開発費が「H-1337」の非臨床試験費用の増加等により603百万円(前期比165.8%増)、その他販売費及び一般管理費が支払手数料及び新株予約権の権利行使による租税公課の増加等により277百万円(前期比8.6%増)となりました。
これらにより、営業損失は633百万円(前期営業損失319百万円)となりました。営業外費用に支払手数料18百万円及び為替相場の変動による為替差損9百万円を計上したこと等の結果、経常損失は668百万円(前期経常損失304百万円)となりました。特別利益に投資有価証券売却益101百万円、特別損失に減損損失1,040百万円を計上したこと等の結果、親会社株主に帰属する当期純損失は1,563百万円(前期親会社株主に帰属する当期純損失253百万円)となりました。
また、当連結会計年度における新薬候補化合物開発状況は以下の通りです。
(イ)自社創製品
(注1)H-1129の海外の権利は、国内医薬品事業会社がオプション権を有しており、現在評価中です。
(注2)2018年1月25日付で、緑内障・高眼圧症を適応症として第Ⅰ相/前期第Ⅱ相臨床試験のIND申請(治験許可申請)が行われております。
(注3)ライセンスアウト先の興和により、閉塞性動脈硬化症以外の適応症への応用を検討されているため、対象疾患と開発段階は記載しておりません。
(ロ)導入品
(注4)九州大学病院が主体となり医師主導治験が行われております。
(ハ)研究開発プロジェクト
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」)は、前連結会計年度末に比べ159百万円減少し、2,132百万円となりました。
なお、当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況と要因は次の通りです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は797百万円(前期は333百万円の支出)となりました。これは主に税金等調整前当期純損失1,605百万円及び投資有価証券売却益101百万円があった一方で、減損損失1,040百万円があったこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は763百万円(前期は230百万円の支出)となりました。これは主に事業譲受による支出1,300百万円があった一方で、有価証券の償還による収入340百万円及び投資有価証券の売却による収入202百万円があったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は1,406百万円(前期は1,066百万円の収入)となりました。これは、新株予約権の行使による株式の発行による収入824百万円及び長期借入れによる収入582百万円があったことによるものです。
当連結会計年度における国内経済は、雇用・所得環境の改善が続く中、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動により、国内経済に影響を及ぼす懸念が強く、先行き不透明な状態が続いております。
国内医薬品業界におきましては、医療費抑制政策による後発医薬品への切り替えや高額医薬品の薬価引き下げの影響等から、市場規模の拡大ペースは鈍化しております。
このような状況の下、当社グループは新薬の継続的な創出とパイプラインの拡充を目指し、研究開発活動を推進いたしました。
自社創製品につきましては、ライセンスアウト先の興和株式会社(以下、「興和」)により、「グラナテック®点眼液0.4%(一般名:リパスジル塩酸塩水和物、開発コード:K-115)(以下、「グラナテック」)」が緑内障・高眼圧症を適応症として国内上市されており、販売状況は順調に推移しております。12月には、韓国における製造販売承認申請が行われました。また、ライセンスアウト先のわかもと製薬株式会社(以下、「わかもと製薬」)により、8月に「H-1129(WP-1303)」の緑内障・高眼圧症を適応症とした国内後期第Ⅱ相臨床試験が開始されました。さらに、2月に「H-1129」の緑内障等を対象に、日本を除く全世界の権利を付与するオプション契約を国内の医薬品事業会社と締結いたしました。当社においては、「H-1337」の非臨床試験を進め、2018年1月25日に緑内障・高眼圧症を適応症として、米国における第Ⅰ相/前期第Ⅱ相臨床試験のIND申請(治験許可申請)を行いました。
導入品につきましては、1月に株式会社ヘリオスより、BBG250を含有する眼科手術補助剤にかかる事業を譲り受ける契約を締結し、4月に当社への譲り受けが完了いたしました(当社開発コード「DW-1002」)。既に上市済みの製品(製品名:ILM-Blue®、MembraneBlue-Dual®、市場:欧州、適応症:内境界膜剥離、ライセンスアウト先:Dutch Ophthalmic Research Center International B.V.(以下、「DORC」))につきましては、譲受日以降、当社はDORCより売上高に係るロイヤリティを受領しております。また、10月に日本の白内障手術時の水晶体前嚢染色を対象として、九州大学病院が主体となり医師主導治験(国内第Ⅲ相臨床試験)が開始されました。
研究開発プロジェクトにつきましては、シグナル伝達阻害剤開発プロジェクトにおいて、眼科関連疾患を中心に新薬候補化合物の探索のための研究開発活動を行いました。その中で、適応拡大の取組みとして、7月に医薬品事業会社と「H-1129」の再生医療への応用に関する共同研究契約を締結、9月に国立大学法人千葉大学と「H-1337」の肺高血圧症に関する共同研究契約を締結することを決議し、その後、研究活動を進めております。また、子会社日本革新創薬株式会社(以下、「JIT」)は、2月に株式会社アイ・エヌ・アイが出願中の神経変性抑制剤に関する特許の下、眼科領域の実施許諾を受ける契約を締結いたしました。
売上高につきましては、「グラナテック」、「DW-1002」のロイヤリティ収入及び「H-1129(WP-1303)」のマイルストーン収入等により合計254百万円(前期比51.2%増)を計上し、売上原価に7百万円を計上しました。
販売費及び一般管理費につきましては、880百万円(前期比82.6%増)となりました。その内訳は、研究開発費が「H-1337」の非臨床試験費用の増加等により603百万円(前期比165.8%増)、その他販売費及び一般管理費が支払手数料及び新株予約権の権利行使による租税公課の増加等により277百万円(前期比8.6%増)となりました。
これらにより、営業損失は633百万円(前期営業損失319百万円)となりました。営業外費用に支払手数料18百万円及び為替相場の変動による為替差損9百万円を計上したこと等の結果、経常損失は668百万円(前期経常損失304百万円)となりました。特別利益に投資有価証券売却益101百万円、特別損失に減損損失1,040百万円を計上したこと等の結果、親会社株主に帰属する当期純損失は1,563百万円(前期親会社株主に帰属する当期純損失253百万円)となりました。
また、当連結会計年度における新薬候補化合物開発状況は以下の通りです。
(イ)自社創製品
開発コード等 | 対象疾患 | 開発段階 | 地域 | ライセンスアウト先/開発コード |
グラナテック | 緑内障・高眼圧症 | 上市 | 日本 | 興和/K-115 |
申請 | 韓国 | |||
H-1129 | 緑内障・高眼圧症 | 後期第Ⅱ相臨床試験 | 日本 | わかもと製薬/WP-1303 |
緑内障 | ― | 海外 | 未定(注1) | |
H-1337 | 緑内障(注2) | 非臨床試験(注2) | 米国 | 自社開発 |
K-134(注3) | ― | ― | 日本 | 興和/K-134 |
(注2)2018年1月25日付で、緑内障・高眼圧症を適応症として第Ⅰ相/前期第Ⅱ相臨床試験のIND申請(治験許可申請)が行われております。
(注3)ライセンスアウト先の興和により、閉塞性動脈硬化症以外の適応症への応用を検討されているため、対象疾患と開発段階は記載しておりません。
(ロ)導入品
開発コード等 | 対象疾患 | 開発段階 | 地域 | ライセンスアウト先/開発コード | 起源 |
DW-1002 | 内境界膜剥離 | 上市 | 欧州 | DORC | 国立大学法人 九州大学 |
内境界膜剥離 | 第Ⅲ相臨床試験 | 米国 | DORC | ||
内境界膜染色 | 第Ⅲ相臨床試験 | 日本 | わかもと製薬 /WP-1108 | ||
白内障手術 | 第Ⅲ相臨床試験(注4) | 日本 | 未定 | ||
眼科用鎮痛剤 | 眼の手術後疼痛 | 臨床試験準備中 | 日本 | 自社開発 | 英国企業 |
未熟児網膜症治療薬 | 未熟児網膜症 | 臨床試験準備中 | 日本 | JIT開発 | 国立大学法人 東京農工大学 |
(ハ)研究開発プロジェクト
開発コード等 | 対象とする疾患等 | 開発段階 |
シグナル伝達阻害剤開発プロジェクト | 眼科関連疾患、神経、循環器、呼吸器系疾患 | 基礎研究 |
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」)は、前連結会計年度末に比べ159百万円減少し、2,132百万円となりました。
なお、当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況と要因は次の通りです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は797百万円(前期は333百万円の支出)となりました。これは主に税金等調整前当期純損失1,605百万円及び投資有価証券売却益101百万円があった一方で、減損損失1,040百万円があったこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は763百万円(前期は230百万円の支出)となりました。これは主に事業譲受による支出1,300百万円があった一方で、有価証券の償還による収入340百万円及び投資有価証券の売却による収入202百万円があったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は1,406百万円(前期は1,066百万円の収入)となりました。これは、新株予約権の行使による株式の発行による収入824百万円及び長期借入れによる収入582百万円があったことによるものです。
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