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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100AJ27

有価証券報告書抜粋 株式会社トランスジェニックグループ 業績等の概要 (2017年3月期)


従業員の状況メニュー生産、受注及び販売の状況

(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用環境の改善や小幅ながらも賃金の上昇がみられたものの社会保険料等増加に伴う将来不安から個人消費は伸び悩み、さらに、英国のEU離脱問題や米国の大統領選の結果によるトランプ政権の政策運営への懸念等もあり、為替・株価は不安定な動きとなり、景気はまだら模様で推移いたしました。
当社グループが属するバイオ関連業界におきましては、人々の健康と豊かな生活の実現に向け、新製品の開発が相次ぐとともに、産学連携による共同研究も活発化いたしました。
このような環境の中で、当社グループは、ジェノミクス事業においては、遺伝子改変マウス作製受託サービスの作製期間の短縮、さらにコスト低減が図れるゲノム編集技術(CRISPR/Cas9)を活用した受注に注力するとともに、コスト面では人件費をはじめとする固定費の効率化に取り組みました。一方、公的研究機関と独占ライセンス契約を締結し事業展開している「酸化ストレス可視化マウスに関する特許」が、昨年7月に日本にて成立するとともに、公的研究機関と共同特許出願しておりました「新規肺がんマーカーに対する抗体並びにその診断応用に関する特許」が昨年12月に米国において成立いたしました。
CRO※1事業においては、既存の顧客との取引を拡大・深化させるとともに、新規顧客の開拓に注力し受注強化を図りました。また、非臨床試験の更なる受注拡大に向け、顧客(主に製薬企業)の多様なニーズに応えるため、新しい病態モデルの研究開発に取り組みました。
先端医療事業においては、昨年4月26日に㈱理研ジェネシスとの間でリキッドバイオプシー※2遺伝子解析に関する協業の協定を締結し、同社が開発した「LBx® Probe」を使用し、リキッドバイオプシーによる遺伝子変異の受託解析サービスを開始いたしました。これにより、従来の受託解析サービスに加えてcfDNA※3解析を治験、臨床研究等で実施することが可能となり、製薬企業等に対してコンパニオン診断薬を見据えた多様な提案を行うことができるようになりました。
病理診断事業においては、一層の品質向上及び事業効率化に取り組むとともに、豊富な病理診断技術を活かしたサービスの拡充に取り組んでまいりました。特に当連結会計年度は、子宮頸がんの早期発見に向け、自己採取を含むHPV※4併用検査サービスの営業及び受注拡大に注力してまいりました。また、昨年4月1日からは、臨床サイドからの、院内電子カルテに対応する報告や迅速な診断を望む声に応えるため、病理診断WEB報告システムのサービスを開始いたしました。

※1 CRO :Contract Research Organization(医薬品開発業務受託機関)
※2 リキッドバイオプシー :liquid biopsy
血液などの体液サンプルを使ってがん等の診断や治療効果予測を行う技術
※3 cfDNA :cell-freeDNA(細胞外遊離DNA)
※4 HPV :Human papillomavirus(ヒトパピローマウイルス)

新規事業への取り組みとしては、昨年4月20日、㈱CURED(横浜市、抗体医薬品の研究開発)が有する抗HIV抗体を抗体医薬品として実用化を推進するため、資本業務提携先の㈱免疫生物研究所と共同で、同社が実施する第三者割当増資(5月11日払込期日)の引受を決議・実施いたしました。
一方、昨年7月22日、資産の有効活用の観点から、当社がGANP®マウス技術の特許独占実施許諾権を受けている持分法適用関連会社であった㈱イムノキック(神戸市、知的財産権管理)の全株式を昨年9月30日に譲渡することを決議し実行いたしました。
これらの結果、当連結会計年度における当社グループの業績は、売上高は2,302,908千円(前期比0.6%増)となり前期比小幅ながらも増収になりました。さらに、人件費をはじめとする固定費の効率化により営業利益は153,948千円(前期50,413千円)となり前期比大幅増益になりました。一方、持分法適用関連会社の医化学創薬㈱に対するのれんの一時償却等による「持分法による投資損失」の拡大の結果、経常利益は88,272千円(前期18,959千円)にとどまりました。なお、3期連続の増収及び黒字確保となり、繰延税金資産の回収可能性を見直した結果、法人税等調整額△40,255千円(△は利益)を追加計上により、親会社株主に帰属する当期純利益は80,694千円(前期14,587千円)となり前期比大幅増益になりました。

セグメントの業績は、次のとおりであります。各セグメントの業績数値につきましては、セグメント間の内部取引高を含めて表示しております。

売上高営業損益
金額(千円)前期比金額(千円)前期比
ジェノミクス事業 420,1486.4%増85,94168.2%増
CRO事業1,150,5054.7%増244,33890.0%増
先端医療事業 356,5879.0%減△4,341-
病理診断事業 399,2943.5%減 3,49192.1%減

① ジェノミクス事業
当事業では、遺伝子破壊マウスの作製受託、モデルマウスの販売及び抗体作製受託、新規バイオマーカーの開発などを行っております。当連結会計年度の業績は、ゲノム編集技術(CRISPR/Cas9)を活用したマウス作製受託の好調により、売上高は前期比増収となり、さらに固定費の効率化により営業利益は前期比大幅増益となりました。
② CRO事業
当事業では、医薬品・食品の臨床試験受託及び薬理薬効試験、安全性薬理試験、薬物動態試験などの非臨床試験受託を行っております。当連結会計年度の業績は、期首時点の豊富な受注残高に加え積極的な営業・受注活動により、売上高は前期比増収となり、また、固定費の比重の高い非臨床試験における損益分岐点を大幅に上回る増収の結果、営業利益は前期比大幅増益となりました。
③ 先端医療事業
当事業では、遺伝子解析受託サービス、個別化医療に向けた創薬支援サービスを行っております。当連結会計年度の業績は、売上高は前期比で減少し、また、増床に伴う設備投資及び家賃増等もあり営業損益については損失となりました。
④ 病理診断事業
当事業は㈱ジェネティックラボの中核事業であり、病理専門医による豊富な診断実績及び最新のバイオマーカー解析技術による高品質な病理診断サービスを提供しております。当連結会計年度の業績は、受託検体数の伸び悩みにより、売上高は微減となり、また、増床に伴う設備投資及び家賃増等により営業利益は前期比大幅減少となりました。


(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ5,427千円増加し、1,059,180千円となりました。
当連結会計年度の各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は232,813千円(前期は214,367千円の獲得)となりました。この主な要因は税金等調整前当期純利益81,933千円、売上債権の減少額71,579千円の一方、たな卸資産の増加額54,041千円、仕入債務の減少額20,395千円、その他の負債の減少額17,671千円、法人税等の支払額17,562千円に減価償却費等の非資金費用121,455千円及び持分法による投資損失61,007千円を調整したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は200,101千円(前期は664,721千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出127,093千円、投資有価証券の取得による支出79,800千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は27,298千円(前期は157,921千円の獲得)となりました。これは、新株予約権の行使による株式の発行による収入46,415千円の一方、リース債務の返済による支出15,908千円、長期未払金の返済による支出57,805千円、によるものであります。

従業員の状況生産、受注及び販売の状況


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E05317] S100AJ27)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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