有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1007YS7
株式会社ファンケル 業績等の概要 (2016年3月期)
(1) 業績
①当連結会計年度の概況当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益の拡大や雇用・所得環境の改善などがありましたが、消費増税の影響が長引き、個人消費は落ち込み、生産や輸出も伸び悩むなど総じて停滞感の強い状況が続きました。先行きについては、新興国を中心とした海外経済の下振れや年明け以降の円高の進展による企業収益への影響が懸念されるものの、原油安および各種政策の効果もあり、緩やかながらも回復へ転じると期待されます。
当連結会計年度の売上高は、新中期経営計画(2016年3月期~2018年3月期)の方針のもと、戦略的な広告投資を実施したことなどにより、全事業が増収となり、全体では90,850百万円(前期比17.0%増)となりました。営業利益は、増収効果により売上総利益が増加したものの、先行的な広告投資負担により販売費及び一般管理費が増加し、1,204百万円(前期比69.9%減)となりました。経常利益は1,421百万円(前期比66.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は522百万円(前期比77.3%減)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
②事業別の状況
1)化粧品関連事業
売上高
化粧品関連事業の売上高は55,016百万円(前期比15.9%増)となりました。
2015年3月期 | 2016年3月期 | 伸び率 (%) | |||
金額 (百万円) | 構成比 (%) | 金額 (百万円) | 構成比 (%) | ||
ファンケル化粧品 | 39,507 | 83.2 | 44,263 | 80.4 | 12.0 |
アテニア化粧品 | 6,970 | 14.7 | 7,631 | 13.9 | 9.5 |
boscia(ボウシャ) | ― | ― | 2,155 | 3.9 | ― |
その他 | 992 | 2.1 | 965 | 1.8 | △2.7 |
合計 | 47,471 | 100.0 | 55,016 | 100.0 | 15.9 |
2015年3月期 | 2016年3月期 | 伸び率 (%) | |||
金額 (百万円) | 構成比 (%) | 金額 (百万円) | 構成比 (%) | ||
通信販売 | 22,376 | 47.2 | 23,669 | 43.0 | 5.8 |
店舗販売 | 16,949 | 35.7 | 20,219 | 36.8 | 19.3 |
卸販売他 | 3,146 | 6.6 | 4,360 | 7.9 | 38.6 |
海外 | 4,998 | 10.5 | 6,767 | 12.3 | 35.4 |
合計 | 47,471 | 100.0 | 55,016 | 100.0 | 15.9 |
ファンケル化粧品は、新製品「エイジングケア 洗顔クリーム」、「無添加アクティブコンディショニング」などの発売や、「マイルドクレンジングオイル」などの主力製品へのプロモーション効果、ドラッグストアへの卸販売の伸長などにより、44,263百万円(前期比12.0%増)と過去最高の売上を更新しました。
アテニア化粧品は、新たな新規獲得商材の投入によるお客様獲得が好調に推移したことに加え、既存のお客様向けのキャンペーンを展開したことなどにより、7,631百万円(前期比9.5%増)となりました。
なお、第1四半期連結会計期間から米国子会社FANCL INTERNATIONAL,INC.およびboscia,LLCを連結対象としており、boscia(ボウシャ)についての売上高寄与は2,155百万円となりました。
販売チャネル別では、通信販売は23,669百万円(前期比5.8%増)、店舗販売は20,219百万円(前期比19.3%増)、卸販売他は4,360百万円(前期比38.6%増)、海外は6,767百万円(前期比35.4%増)となりました。
営業損益
損益面では、前期に対しマーケティング費用を増加させたものの、増収となったことなどにより、営業利益は6,275百万円(前期比12.9%増)となりました。
2)栄養補助食品関連事業
売上高
栄養補助食品関連事業の売上高は28,612百万円(前期比22.9%増)となりました。
2015年3月期 | 2016年3月期 | 伸び率 (%) | |||
金額 (百万円) | 構成比 (%) | 金額 (百万円) | 構成比 (%) | ||
通信販売 | 9,361 | 40.2 | 11,331 | 39.6 | 21.0 |
店舗販売 | 5,778 | 24.8 | 7,199 | 25.2 | 24.6 |
卸販売他 | 6,746 | 29.0 | 8,690 | 30.4 | 28.8 |
海外 | 1,398 | 6.0 | 1,390 | 4.8 | △0.6 |
合計 | 23,285 | 100.0 | 28,612 | 100.0 | 22.9 |
製品面では、TVCMを含めたプロモーションを展開した機能性表示食品「えんきん」が大幅に伸長したほか、広告を投下していない製品についてもクロスセルに積極的に取り組んだことにより、大幅な増収となりました。
販売チャネル別では、通信販売は11,331百万円(前期比21.0%増)、店舗販売は7,199百万円(前期比24.6%増)、卸販売他は8,690百万円(前期比28.8%増)、海外は1,390百万円(前期比0.6%減)となりました。
営業損益
損益面では、大幅な増収となったものの、前期に対しマーケティング費用を大幅に増加させたことなどにより、前期に比べて1,775百万円悪化し、1,779百万円の営業損失となりました。
3)その他関連事業
売上高
その他関連事業の売上高は7,221百万円(前期比5.0%増)となりました。
2015年3月期 | 2016年3月期 | 伸び率 (%) | ||
金額 (百万円) | 金額 (百万円) | |||
発芽米 | 2,372 | 2,604 | 9.8 | |
青汁 | 2,679 | 2,757 | 2.9 | |
その他 | 1,823 | 1,859 | 2.0 | |
合計 | 6,876 | 7,221 | 5.0 |
発芽米は、定期お届けサービスのお客様数が増加したことなどにより、2,604百万円(前期比9.8%増)となりました。
青汁は、2,757百万円(前期比2.9%増)となりました。
その他は、1,859百万円(前期比2.0%増)となりました。
営業損益
損益面では、増収となったものの、発芽米および青汁のマーケティング費用を前期に対し大幅に増加させたことなどにより、前期に比べて1,927百万円悪化し、1,774百万円の営業損失となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」といいます。)は、26,040百万円となり、前連結会計年度末より4,618百万円減少いたしました。当連結会計年度の各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は3,170百万円(前連結会計年度は5,946百万円の収入)となりました。この内訳の主なものは、税金等調整前当期純利益1,252百万円、減価償却費3,207百万円およびその他の流動負債の増減額1,832百万円などによる増加と、売上債権の増減額979百万円、たな卸資産の増減額950百万円および法人税等の支払額2,184百万円などによる減少であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は3,389百万円(前連結会計年度は5,972百万円の支出)となりました。この内訳の主なものは、有形固定資産の取得による支出2,638百万円および無形固定資産の取得による支出1,087百万円などによる減少と、匿名組合出資金の払戻による収入620百万円などによる増加であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は4,647百万円(前連結会計年度は1,820百万円の支出)となりました。この内訳の主なものは、自己株式の取得による支出2,489百万円および配当金の支払額2,149百万円などによる減少であります。
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