有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1009Z2A
株式会社ポーラ・オルビスホールディングス 業績等の概要 (2016年12月期)
(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国の経済は、雇用情勢や企業収益の改善等を背景に緩やかな回復基調が続いており、個人消費は持ち直しの動きがみられます。ただし、海外経済や金融資本市場変動による影響が懸念されます。国内化粧品市場においては、堅調に推移しているものの、訪日観光客のインバウンド消費の伸張に陰りが見られます。なお、インバウンド消費を除く市場規模は前年並みとなっております。 海外化粧品市場においては、中国を始めとするアジア新興国の経済成長に鈍化がみられるものの、緩やかな拡大傾向が続いております。
このような市場環境のもと、3ヶ年中期経営計画(2014年から2016年)の最終年である今年度は、国内の更なる収益基盤強化と海外展開の加速、資本効率改善による企業価値向上を達成すべく、取り組みを進めてまいりました。
以上の結果、当連結会計年度における業績は次のとおりとなりました。
当連結会計年度の売上高は、基幹ブランドであるPOLAブランドや、育成ブランドであるTHREEブランド及びDECENCIAブランドの好調により、前年同期比1.7%増の218,482百万円となりました。営業利益は、売上高増による売上総利益増加と費用の効率化により、前年同期比19.5%増の26,909百万円、経常利益は前年同期比21.6%増の27,191百万円となりました。以上の結果に加え、固定資産譲渡による特別利益を計上した一方で、Jurliqueブランドに係るのれん及び医薬品事業に係る販売権の減損損失を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比23.8%増の17,447百万円となりました。
[業績の概要]
前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | 前年同期 | ||
増減額(百万円) | 増減率(%) | |||
売上高 | 214,788 | 218,482 | 3,693 | 1.7 |
営業利益 | 22,511 | 26,909 | 4,397 | 19.5 |
経常利益 | 22,359 | 27,191 | 4,832 | 21.6 |
親会社株主に帰属する 当期純利益 | 14,095 | 17,447 | 3,352 | 23.8 |
[セグメント別の業績]
売上高(外部顧客への売上高)
前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | 前年同期 | ||
増減額(百万円) | 増減率(%) | |||
ビューティケア事業 | 200,570 | 202,446 | 1,875 | 0.9 |
不動産事業 | 2,951 | 3,043 | 91 | 3.1 |
その他 | 11,266 | 12,992 | 1,726 | 15.3 |
合 計 | 214,788 | 218,482 | 3,693 | 1.7 |
セグメント利益又は損失(△)(営業利益又は損失(△))
前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | 前年同期 | ||
増減額(百万円) | 増減率(%) | |||
ビューティケア事業 | 21,290 | 25,974 | 4,683 | 22.0 |
不動産事業 | 1,265 | 1,395 | 129 | 10.3 |
その他 | 293 | △133 | △427 | - |
セグメント利益の調整額 (注) | △339 | △326 | 12 | - |
合 計 | 22,511 | 26,909 | 4,397 | 19.5 |
(注) セグメント利益の調整額とは、グループの内部取引に伴う利益及びセグメントに含まれない経費などを連
結時に消去・加算した金額であります。なお、セグメント利益の調整額の詳細につきましては、「第5
経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等) 3 報告セグメントごとの売上高、
利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報(注2)」をご覧ください。
(ビューティケア事業)
ビューティケア事業は、基幹ブランドとして「POLA」「ORBIS」を、海外ブランドとして「Jurlique」「H2O PLUS」を、育成ブランドとして「THREE」 「DECENCIA」「ORLANE」を展開しております。
POLAブランドでは、長期的な安定成長を果たすべく、ブランディングの刷新、プロフェッショナルなビューティーディレクター育成に向けた販売手数料体系の変更や教育投資を行っております。国内市場においては、フレッシュな肌印象を目指す新感覚の美容液「B.A セラム レブアップ」を8月に、ホルモンと肌の関係に着目したスキンケアシリーズ「ALLU」を10月に発売したこと等、 積極的な新製品発売や販売促進によりお客さま数が順調に増加したことに加え、訪日観光客によるインバウンド売上が美容健康食品や化粧品で拡大したことにより、好調に推移しております。海外市場においては、香港市場を除き全体として厳しい業績となっております。以上の結果、POLAブランドは前年同期を上回る売上高となりました。
ORBISブランドでは、ブランド進化による更なる成長と収益向上を目指し、ブランド発信の強化、SNSを活用したお客さま獲得と2回目購入率の向上に取り組んでおります。国内市場においては、美白とエイジングケアを実現する「ORBIS=U WHITE」シリーズを3月に発売したことに加え、ポイント施策やSNSを活用したコミュニケーションの強化を行うことで、お客さまの継続購入率は高まったものの、広告宣伝費を抑制したことにより、新規のお客さま獲得数が減少し、前年同期を下回る結果となりました。海外市場においては、中国・シンガポールで好調に売上成長し、前年同期を上回る結果となりました。以上の結果、ORBISブランドは前年同期を下回る売上高となりました。一方営業利益は、売上原価率が良化したことにより、前年同期を上回る結果となりました。
海外ブランドについては、JurliqueブランドおよびH2O PLUSブランドの本拠地である豪州・米国での事業成長を目指した取り組みを行ってまいりました。Jurliqueブランドは、豪州市場では前年並みで推移しておりますが、トラベルリテール市場や香港市場が引き続き苦戦していることに加え、中国市場において3月より直営店販売から代理店販売に変更した影響を受け、売上高は前年同期を下回っております。H2O PLUSブランドは、再成長に向けたブランドリステージとして、コンセプト・デザイン・処方を一新した新製品の発売および新ターゲットに向けたマーケティング活動を実施しております。しかし、当連結会計年度に決議した中国事業の撤退の影響により、売上高は前年同期を下回っております。
育成ブランドについては、THREEブランドやDECENCIAブランドの好調により、前年同期を上回る売上高となりました。
なお、当グループの強みである「中~高価格帯の商品」、「お客様と直接接点を持つチャネル」に、経営資源を集中し、投資効率を更に向上させることを目的に、FUTURE LABOブランドの全株式を11月に譲渡し、pdcブランドの全株式を12月に譲渡しました。
以上の結果、売上高(外部顧客に対する売上高)は202,446百万円(前年同期比0.9%増)、営業利益は25,974百万円(前年同期比22.0%増)となりました。
(不動産事業)
不動産事業では、都市部のオフィスビル賃貸を中心に、魅力的なオフィス環境の整備による賃料の維持向上と空室率の低下に取り組むとともに、子育て支援に特化した賃貸マンション事業も展開しております。当連結会計年度は、市況や他社状況を勘案した入居条件の見直しや、ビルの価値向上に向けた取り組みを行うことで、テナント稼働率や坪単価が上昇し、前年同期を上回る売上高となりました。
なお、賃貸オフィス用ビルとして運営をしておりましたポーラ恵比寿ビルは、経営資源の集中と当社グループの企業価値を最大化する観点から、2016年12月をもって譲渡しました。
以上の結果、売上高(外部顧客に対する売上高)は3,043百万円(前年同期比3.1%増)、営業利益は1,395百万円(前年同期比10.3%増)となりました。
(その他)
その他に含まれている事業は、医薬品事業及びビルメンテナンス事業であります。
医薬品事業では、化粧品や医薬部外品研究で培ってきた当社グループの研究成果を活用し、新規医薬品の開発・製造・販売及び医薬品の製造受託を行っております。当連結会計年度は、重点領域である皮膚科領域にリソースを集中した継続的な活動に加え、グラクソ・スミスクライングループとのライセンス契約に基づく、尋常性ざ瘡治療配合剤「デュアック®配合ゲル」の販売や、爪白癬治療剤「ルコナック®爪外用液5%」の4月発売により、前年同期を上回る売上高となりました。一方営業利益は、二つの新薬の初期プロモーションにかかる追加費用投入により前年同期を下回る結果となりました。
ビルメンテナンス事業は、当社グループ会社を主な取引先とし、ビルの運営管理を行っております。当連結会計年度においては、継続した営業活動により受注を拡大し、前年同期を上回る売上高となりました。
以上の結果、売上高(外部顧客に対する売上高)は12,992百万円(前年同期比15.3%増)、営業損失は133百万円(前年同期は営業利益293百万円)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ29,614百万円増加し、75,458百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、23,561百万円の収入(前年同期比17.0%減)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益24,746百万円、減価償却費6,787百万円並びに減損損失13,907百万円により資金は増加し、一方で、固定資産売却益10,174百万円、販売手数料未払金の減少によるその他の負債の増減額2,446百万円、法人税等の支払額11,139百万円により資金は減少しております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、16,379百万円の収入(前年同期は7,331百万円の支出)となりました。主な要因は、有価証券の売却及び償還による収入16,700百万円、有形固定資産の売却による収入20,491百万円により資金は増加し、資金運用計画に沿った余剰資金の運用に伴う投資有価証券の取得による支出11,000百万円、有形固定資産の取得による支出4,464百万円、無形固定資産の取得による支出6,743百万円により資金は減少しております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、10,030百万円の支出(前年同期比27.8%減)となりました。主な要因は、配当金の支払額9,398百万円によっております。
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このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E24951] S1009Z2A)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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