有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100LK5E (EDINETへの外部リンク)
株式会社中国銀行 事業等のリスク (2021年3月期)
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。また、必ずしも直接的に影響しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しています。
なお、将来に関する事項については当連結会計年度末現在において判断したものです。
(1)信用リスク
信用リスクとは、信用供与先の財務状況の悪化等により、資産(オフ・バランス資産を含む)の価値が減少ないし消失し、損失を被るリスクをいいます。
特に、新型コロナウイルス感染症の収束遅延や自然災害等が生じ、経済活動低下の影響が長期化する場合は、融資先の財政状態・経営成績が想定以上に悪化し、その結果、不良債権の増加や与信コストの積み増しを余儀なくされるおそれがあります。
(2)市場リスク
市場リスクとは、金利や為替、株式等の市場のリスク・ファクターの変動により、資産・負債(オフ・バランスを含む)の価値が変動し損失を被るリスク、資産・負債から生み出される収益が変動し損失を被るリスクをいいます。
特に市場リスクに関しては、新型コロナウイルス感染症の収束遅延、インフレ懸念に伴う海外の金利上昇、および内外金融当局の政策変更見通しの変化などを起因とする市場混乱により、想定どおりの資金利益が獲得できないリスク、また予期せぬ有価証券関係損失が発生するリスクがあります。
(3)流動性リスク
流動性リスクとは、運用と調達の期間のミスマッチや予期せぬ資金の流出により、必要な資金確保が困難になる、または通常よりも著しく高い金利での資金調達を余儀なくされることにより損失を被るリスク(資金繰りリスク)、ならびに市場の混乱等により、市場において取引ができない又は通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされることにより損失を被るリスク(以下、「市場流動性リスク」)をいいます。
なお、当行では、円貨については預金による調達が大半を占めており、資金繰りは安定していますが、不測の事態に備えて、保有有価証券を活用した市場調達など、調達手段の多様化も図っています。また、外貨については市場からの調達が多く、外貨調達環境が悪化し市場での再調達が困難となる事態を想定した強いストレステストにおいて資金繰りが可能であることを検証しているほか、外貨の中長期的な安定性を維持するため、期間を考慮した外貨安定比率を設定し、モニタリングを実施しています。
(4)オペレーショナル・リスク
オペレーショナル・リスクとは、銀行の業務の過程、役職員の活動もしくはシステムが不適切であることまたは外生的な事象により、損失を被るリスクをいいます。
主なオペレーショナル・リスクを、①事務リスク、②システムリスク、③人的リスク、④有形資産リスク、⑤情報資産リスク及び⑥コンプライアンス・法務リスクの6つに分類し、リスク・カテゴリーごとに「リスク管理の主管部署」を定め、それぞれが所管するリスクを管理するとともに、オペレーショナル・リスク管理統括部署である「リスク統括部」がオペレーショナル・リスク全体の一元的な把握・管理を実施する体制としています。
オペレーショナル・リスク管理方法として、損失データの収集・分析を実施し、再発防止策を策定・実施しているほか、新たな商品・サービスの導入時も含め、各種業務のRCSA(リスクとコントロールの自己評価)を実施し、リスクの評価をおこなうとともに、対応策を策定・実施しております。
(5)その他経営に重大な影響を及ぼすリスク
上記リスクのほか、当行の財政状態、経営成績、キャッシュ・フローの状況などに重要な影響を与え、または影響を与える可能性があると考えているリスクは次のとおりです。
※TCFDはTask Force on Climate-related Financial Disclosuresの略
特に、新型コロナウイルス感染症の収束や国内のワクチンの普及が遅延した場合、国内経済、地域経済に甚大な影響を及ぼし、当行の業務遂行が制約されるなど、今後の当行の業績が多大な影響を受ける可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大防止策として、当行では、感染者・濃厚接触者が発生した際におきましても業務継続体制を維持するためのスプリットオペレーション、従業員の通勤時感染を避けるためのオフピーク出社、テレワークなどを活用し、人と人の接触削減や出社率抑制等、危機管理に取り組んでおります。
なお、将来に関する事項については当連結会計年度末現在において判断したものです。
(1)信用リスク
信用リスクとは、信用供与先の財務状況の悪化等により、資産(オフ・バランス資産を含む)の価値が減少ないし消失し、損失を被るリスクをいいます。
リスク事象 | 影響 | 対応策 |
地域経済の低迷 | 当行は岡山県を中心とした東瀬戸内圏を主たる営業基盤としており、そのためこれら地域経済の低迷により域内の与信先の信用が悪化し、与信コストが増加 | ・事業性評価に基づく与信先の企業実態の把握、および個別案件の厳正な審査 ・与信先の業績改善等支援、中長期的な取引先企業の企業価値の向上や地域経済の活性化の取組み(地域応援活動) ・与信先や地域経済等の適切なモニタリングによる予兆把握 |
特定の与信先、業種等への与信集中 | 特定の与信先や業種等への与信が集中することにより、当該与信先や業種のみに影響を及ぼす事業環境の悪化等によっても多額の与信コストが発生 | ・「大口与信先」「業種別」などの信用状況や与信の集中状況等を定期的に把握 ・特定の与信先や業種に限度額を設定し、与信集中をコントロールするなど重点的に管理 |
与信形態の多様化、複雑化 | 収益向上や地域支援を目的としてストラクチャードファイナンス等多様な与信への取組みも増加しており、こうした多様化・複雑化する与信のリスクの所在が適切に捕捉できず、適切なリスク管理ができないことによって与信コストが発生 | ・多様化・複雑化する与信の多面的かつ深度ある厳正な審査 ・与信先や市況等の適切なモニタリングによる予兆把握等管理態勢の強化 ・ノウハウを持つ人材の育成・確保 |
(2)市場リスク
市場リスクとは、金利や為替、株式等の市場のリスク・ファクターの変動により、資産・負債(オフ・バランスを含む)の価値が変動し損失を被るリスク、資産・負債から生み出される収益が変動し損失を被るリスクをいいます。
リスク事象 | 影響 | 対応策 |
国内・海外金利上昇による債券価格下落 | 金利が上昇すると債券の評価損益が悪化し、国債等債券の売却益が減少 | ・債券・株式等の各資産別の残高や損失額に限度額を設定し、リスクをコントロール ・市場リスク全体のVaR(バリュー・アット・リスク)に限度額を設定し、リスクをコントロール ・ストレステストや予兆管理の実施 ・ヘッジ取引の方針策定・実施 |
株価下落 | ・株価が下落すると株式の評価損益が悪化し、株式売却益が減少 ・大幅に下落した場合には、株式償却による損失が発生 | |
金利低下および低金利長期化 | ・金利が低下すると金利更改後の資金利益が減少 ・特に、マイナス金利政策等、内外の超低金利環境が長期化すると、資金利益の減少が継続 |
(3)流動性リスク
流動性リスクとは、運用と調達の期間のミスマッチや予期せぬ資金の流出により、必要な資金確保が困難になる、または通常よりも著しく高い金利での資金調達を余儀なくされることにより損失を被るリスク(資金繰りリスク)、ならびに市場の混乱等により、市場において取引ができない又は通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされることにより損失を被るリスク(以下、「市場流動性リスク」)をいいます。
リスク事象 | 影響 | 対応策 |
国内・海外の調達環境の悪化 | ・円貨・外貨の運用と調達の期間のミスマッチや予期せぬ資金の流出により、必要な資金確保が困難になる ・通常よりも著しく高い金利での資金調達を余儀なくされる | ・運用と調達の一定期間の資金ギャップや流動性資産残高に限度額を設定し管理 ・調達手段の多様化 ・外貨資金繰りの逼迫状況を把握するための早期警戒指標を設定しモニタリング ・外貨流動性ストレステストの実施 ・外貨安定比率に運営目途を設定しモニタリング |
当行の信用状態の悪化、および風評の悪化 |
(4)オペレーショナル・リスク
オペレーショナル・リスクとは、銀行の業務の過程、役職員の活動もしくはシステムが不適切であることまたは外生的な事象により、損失を被るリスクをいいます。
主なオペレーショナル・リスクを、①事務リスク、②システムリスク、③人的リスク、④有形資産リスク、⑤情報資産リスク及び⑥コンプライアンス・法務リスクの6つに分類し、リスク・カテゴリーごとに「リスク管理の主管部署」を定め、それぞれが所管するリスクを管理するとともに、オペレーショナル・リスク管理統括部署である「リスク統括部」がオペレーショナル・リスク全体の一元的な把握・管理を実施する体制としています。
項目 | リスク事象 | 影響 | 対応策 |
事務リスク | 事務事故発生 | 事務事故発生時の損失および原状回復に向けた対応にかかる費用発生により業績、株価へ悪影響を及ぼす | 事務管理部門による業務点検、業務改善策の実施、事務指導等事務品質向上に向けた取組みの推進 |
システムリスク(サイバー攻撃リスクを含む) | システム全面停止(障害発生)、コンピュータシステム等への不正侵入等 | お客さまへのサービス停止(提供ができない)、サイバー攻撃などにより情報や金融資産(お客さまの情報等を含む)の窃取、改ざん、破壊等が発生し、社会的信用が失墜し、業績、株価へ悪影響を及ぼす | ・オンライン障害等により重大な銀行業務の中断が生じた場合の損失を最小限とするための事業継続計画(Business Continuity Plan)の策定等危機管理態勢を整備 ・不正プログラムの侵入防止対策を徹底 |
人的リスク | 不適切な労務管理や処遇・対応(ハラスメント行為を含む)、その他労働環境の不備など人事労務上の問題の発生 | 従業員の士気低下・流出や人事労務関連の訴訟発生、当行の信用を貶める行為等による悪評の発生等により、業績、株価へ悪影響を及ぼす | 風通しの良い職場づくりやコンプライアンス風土の醸成の推進、働き方改革の導入、ダイバーシティ・アンド・インクルージョンの推進、内部通報制度の整備・周知 |
有形資産リスク | ・自然災害、資産管理の瑕疵等による店舗等有形資産の損壊 ・業績低迷等による店舗等有形資産の減損 | 保有する固定資産が損壊ないしは評価が低下した結果、損失が発生し、業績、株価へ悪影響を及ぼす | 各種災害への対策、不採算店舗等の収益性向上による減損発生の回避 |
情報資産リスク | 顧客情報や当行のインサイダー情報等の漏洩 | 大規模な顧客情報の流出等により損害賠償が発生し、また信用が失墜し、業績、株価へ悪影響を及ぼす | 情報資産管理態勢の整備、従業員教育の徹底 |
コンプライアンス・法務リスク(コンダクトリスクを含む) | 業法その他法令等違反行為、お取引先との不適切な契約・取引、社会通念に反する行為等の発生 | 行政処分や損害賠償請求に起因する損害、信用失墜により業績、株価へ悪影響を及ぼす | 風通しの良い職場づくりやコンプライアンス風土の醸成の推進、従業員教育の徹底、内部通報制度の整備・周知 |
(5)その他経営に重大な影響を及ぼすリスク
上記リスクのほか、当行の財政状態、経営成績、キャッシュ・フローの状況などに重要な影響を与え、または影響を与える可能性があると考えているリスクは次のとおりです。
リスク事象 | 影響 | 対応策 |
規制変更のリスク | 将来における法律、規則、政策、実務慣行、解釈、財政及びその他の政策の変更並びにそれらによって発生する事態が、業務遂行や業績等へ悪影響を及ぼす | 規制変更前における多面的な検証および事後モニタリング方法の検討 |
風評リスク | 法令順守違反、不祥事件の発生や風説の流布等により風評が悪化した場合に、適時適切な対応がとれず、業務遂行や業績等へ悪影響を及ぼす | 危機管理に関する規程・マニュアル等を定め、防止策、対応策を講じる態勢を整備 |
事業戦略が奏功しないリスク | 戦略的な取組み・施策の実施が遅延もしくは遂行できない場合、もしくは事業戦略が事業環境の変化と合わず陳腐化して、期待する効果を発揮できない場合、業績等へ悪影響を及ぼす | ・外部環境や市場機会、商品性などについて十分なリサーチを実施 ・経営環境変化に対応した中期経営計画・事業計画の見直し |
大規模な震災等や強い感染症のまん延のリスク | 営業活動の自粛・営業停止、取引先の経済活動の縮小により、業務遂行や業績等へ悪影響を及ぼす | 事業継続計画(Business Continuity Plan)として危機管理に関する規程・マニュアル等を定め、平素より計画的に訓練ならびに研修を実施し、迅速な対応が可能な態勢を整備 |
気候変動リスク | 大規模な自然災害などによる被害が甚大化しており、これらの背景にある気候変動の深刻化への対応が進まないことで、与信先の信用悪化や担保資産の棄損、当行の保有する固定資産の損壊等により、業務遂行や業績等へ悪影響を及ぼす | 当行は「TCFD※(気候変動関連財務情報開示タスクフォース)」提言へ賛同しており、気候変動に関するリスクへの対応を進めていく方針 |
特に、新型コロナウイルス感染症の収束や国内のワクチンの普及が遅延した場合、国内経済、地域経済に甚大な影響を及ぼし、当行の業務遂行が制約されるなど、今後の当行の業績が多大な影響を受ける可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大防止策として、当行では、感染者・濃厚接触者が発生した際におきましても業務継続体制を維持するためのスプリットオペレーション、従業員の通勤時感染を避けるためのオフピーク出社、テレワークなどを活用し、人と人の接触削減や出社率抑制等、危機管理に取り組んでおります。
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