株式会社免疫生物研究所 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2015年3月期)

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 財政状態の分析
① 流動資産
当連結会計年度における流動資産の残高は、前連結会計年度と比較して8.2%増の1,826,344千円となりました。増加した主な要因は、当第4四半期会計期間における売上が前第4四半期会計期間の売上より増加したこと等により受取手形及び売掛金の残高が70,794千円増加したこと、銀行からの新規借入等により現金及び預金が89,432千円増加したこと等によるものであります。
② 固定資産
当連結会計年度における固定資産の残高は、前連結会計年度と比較して10.1%減の1,311,695千円となりました。減少した主な要因は、投資有価証券の償還等により投資有価証券が91,856千円減少したこと、及び設備投資の抑制や減価償却等により有形固定資産が46,313千円減少したこと等によるものであります。
③ 流動負債
当連結会計年度における流動負債の残高は、前連結会計年度と比較して14.9%減の233,480千円となりました。減少した主な要因は、新規借入した長期借入金の1年内返済予定長期借入金が55,724千円増加したこと、返品調整引当金を計上したことにより38,738千円増加したこと等の増加要因の一方、短期借入金の返済による100,000千円の減少等によるものであります。
④ 固定負債
当連結会計年度における固定負債の残高は、前連結会計年度と比較して264.8%増の284,993千円となりました。増加した主な要因は、新規借入等により長期借入金が205,949千円増加したこと等によるものであります。
⑤ 純資産
当連結会計年度における純資産の残高は、前連結会計年度と比較して6.3%減の2,619,566千円となりました。減少した主な要因は、当期純損失の計上によるものであります。

(2) 経営成績の分析
当連結会計年度における売上高は729,030千円、営業損失は181,517千円、経常損失は139,084千円、当期純損失は158,480千円となりました。
セグメント別の業績では、診断・試薬事業においては医薬用関連は牛海綿状脳症測定キットを中心に順調に推移しておりますが、研究用関連の主力であるEIA測定キットや抗体の苦戦により低迷しており、営業損失を計上しております。また、遺伝子組換えカイコ事業につきましては医薬品関連事業等への売上増加やフィブリノゲンの共同研究の進展等により順調に推移しておりますが、営業利益の計上にはまだ至っておりません。また、検査事業につきましては、大型案件の中止による販売減と固定費増加により営業損失となっております。化粧品関連事業につきましては、販売体制が整い当連結会計年度から独立したセグメントとしておりますが、ヒトコラーゲン配合化粧品の認知度がまだ低く、利益を計上できる状況には至りませんでした。

(3) キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度においては、営業活動によるキャッシュ・フローが108,999千円の減少、投資活動によるキャッシュ・フローが21,835千円の増加、財務活動によるキャッシュ・フローが163,736千円の増加、現金及び現金同等物に係る換算差額は12,251千円の増加となり、当連結会計年度期首から増加した現金及び現金同等物は88,823千円であります。また、当連結会計年度期末における現金及び現金同等物の残高は1,232,210千円となっております。
当連結会計年度においては、研究開発や設備投資及び運転資金等に関わる所要資金は主に自己資金でまかなっており、手元流動性も必要十分な状況であると認識しております。