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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100G1IA

有価証券報告書抜粋 株式会社朝日ラバー 研究開発活動 (2019年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社グループは2014年に2020年を見据えた「AR-2020 VISION」として、①技術革新を基盤に、新しい価値を創造し続ける企業になる。②現在の仕事に慢心せず、常に変革を求め、経営環境の変化に応じ継続的に磨きをかける。③人財こそが、事業運営の要とし、人材育成を行う。という長期ビジョンを掲げ、中期経営計画、単年度経営計画、事業計画を策定して各個人ごとの目標管理へとつなげて活動を推進してきました。2017年から始まった「V-2計画」においては、「AR-2020 VISIONに通ずる質的成長を求めて広く社会に貢献する」という方針のもと、スローガンとして、弾性無限への挑戦を掲げ、2年目となる今期は、研究開発においても当社子会社の研究所と共に、機能性のあるゴムを追求する活動を行ってまいりました。
現在の研究開発は、当社工場の技術グループおよび子会社である株式会社朝日FR研究所(ASAHI FR R&D)において、工業用ゴム事業、医療・衛生用ゴム事業の研究開発を推進しております。
株式会社朝日FR研究所は、継続的に3つのコア技術「色と光のコントロール技術」、「素材変性技術」、「表面改質およびマイクロ加工技術」の深掘りを行っており、今期はこれらに加え、新たなものづくり技術に挑戦いたしました。
当連結会計年度におきましては、ASA COLOR LEDにおいては、埼玉大学と2015年度から3カ年で戦略的基盤技術高度化支援事業の成果として特許を出願することができました。プラズマ制御電極の開発においては2017年度福島県産総研連携再生可能エネルギー等研究開発補助事業に採択され引き続き重要な基本的データを取得できたこと、マイクロ流体デバイスにおいては埼玉県産学連携研究開発プロジェクトを引き続き産総研と共に進め、新たな表面改質技術を手に入れることができ、外部研究機関・企業等との連携を深めてまいりました。
株式会社朝日FR研究所の研究員は10名、これは全従業員の1.8%であります。当連結会計年度におけるセグメント別の研究の目的、主要課題、研究成果および研究開発費は次のとおりであります。
当連結会計年度の研究開発費の総額は182,660千円であります。なお、研究開発活動については、特定のセグメントに関連付けられないため、セグメント別の記載はおこなっておりません。
1.工業用ゴム事業
株式会社朝日FR研究所と当社技術グループが連携して、研究開発から量産までのフェーズに合わせて素材開発、製品開発、生産技術開発を行っております。当連結会計年度の主な研究成果並びに開発状況は次の通りです。
(1) ASA COLOR LED
ASA COLOR LEDの調色・色調管理技術は、自動車用の電装・カーオーディオメーカー・キースイッチなどのバックライト照明に広く使われております。高輝度で、低コストの新しいLEDパッケージに適合する新しい製造手段を開発するなど、「色と光のコントロール技術」を継続的に進化させてきました。
また、前述の埼玉大学と進めている、色のバラツキが少なく、視認性に優れ疲労低減特性のある自動車内装照明用LEDの蛍光体層開発は特許出願まで終了し、マーケティングを開始しました。引き続き実証実験を繰り返しながら、埼玉大学との共同研究を継続することにいたしました。
(2) ASA COLOR RESIST INK
主にLED照明器具用として、電子部品の基板に塗布して光を高反射する白色インクの開発を進めております。今期もお客様の要望に即した素材に改良され、採用が進んでおります。
また経済産業省が推進する新市場創造型標準化制度に関して関連する業界団体方々と原案作成委員会にて日本工業規格(JIS)の取得を達成しました。これにより弊社の技術や特許が標準として採用されることになり、今後の展開に大きな力になります。
(3) ASACOLOR LENS
当社のシリコーンゴムの技術と、光学設計、金型設計技術の相乗効果により、新しい用途へのLENSの採用が決まりました。今後、この用途でお客様の信頼を勝ち取って増大させていきます。当社としては念願の採用となり今後も注力していきます。
(4) 表面改質技術
①RFIDタグ用ゴム製品
「表面改質およびマイクロ加工技術」の一つである分子接着・接合技術を用いたRFIDタグは、ゴムの柔軟性や接着剤では達成できない接着強度による防水性でICやアンテナの保護に活用されており、その信頼性からより多くのエンドユーザーへ販売が伸びることができました。現在は新たな市場の要求に対応した研究開発を行っており、次世代の製品を開発しております。
②マイクロ流体デバイス
ライフサイエンス分野におけるマイクロ流体デバイスは、診断並びに幹細胞を含めた細胞培養などの分野で多くのお客様と共同研究開発を継続しております。細胞培養用途では、前述の産総研との共同開発によるエビデンスデータが揃ってきており、大学や、国のプロジェクトへの供給を開始しております。超薄膜シリコーンゴムシートのマーケティングも先端医療分野への展開を開始しております。

③F-TEM
高熱伝導率で柔軟性があるシリコーンゴムとペルチェ素子との複合製品であるF-TEMは、昨年から標準モデルを供給して実証実験を開始しており、多くのお客様のリピートも増え、よりニーズに合わせるために素子メーカーと共同で開発に着手しております。既存のセラミックスからゴムになった時のCAEを導入し、朝日FR研究所でそのシミュレーションを繰り返すことで、既存品との違いを明確に証明できるようになりました。
(ペルチェ素子とは、直流電流を流すことによって一方の面から他方の面に熱を移動させる効果のある熱電変換デバイスで、冷却と加熱及び温度制御を行うことができる半導体素子のことです。)
(5)その他の技術開発
①CAE解析
上述した、CAE解析技術を進化させております。この技術と我々の持っているコア技術も活用して、新しい配線技術を研究機関と共同開発を開始しました。
②卓球用ラバー
継続してお客様が満足する材料開発(素材変性技術)を行って、次世代モデルへの技術開発を推進しました。
③シリコーンゴム技術開発
素材変性技術の側面からのシリコーンゴム開発を深化させることで、新たな自動車メーカーへの採用が決まりました。弊社のASA COLOR LEDおよび、ラバースイッチが採用になり、今後もこの技術の優位性で継続してお客さまからの信頼を継続できるものと思われます。
2.医療・衛生用ゴム事業
高信頼性・高衛生性ゴム製品の研究開発を行っております。当連結会計年度の主な研究成果並びに開発状況は次の通りです。
(1) ディスポーザブル医療製品
プレフィルドシリンジガスケットは、素材変性技術による材料開発と生産技術開発を推進しました。併せて独自の表面改質技術による低摺動コーティング材を組み合わせることで、お客さまからとても高い評価を頂き、継続して新しい製品の試作や開発が推進されました。更なる表面改質技術の新化によって新たなお客様の開拓を進める計画です。
回路製品である薬液混注用ゴム栓は、薬液のシール性能が高い弊社の生産技術力によってお客さまからの信頼を勝ち取っております。その高い品質の維持向上から、お客様への販売数量が増大しております。また回路製品においては、新しい弊社内での取り組みが開始され、先ずは国内市場に早期に出荷できるような開発を来期はよりスピードを上げて推進いたします。
(2)医療用シミュレーター
低高度ゴムを活用した人体の縫合モデル等を株式会社タナック様の協力を得て提供を始めました。この製品や技術を今までお付き合いのなかったお客様へも提供できるようになり、それによって我々の技術を違う形で拡販できるような活動につなげていく土台ができてきました。
これからも医療機器市場に対する安心・安全を高める活動を積極的に推進してまいります。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01115] S100G1IA)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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