有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100DC8L
株式会社第一興商 事業等のリスク (2018年3月期)
当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を、以下において記載しております。また、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、必ずしもリスク要因に該当しない事項についても、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に記載しております。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。
本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであり、様々な要因によって実際の結果と異なる可能性があります。
(1) 各事業セグメントにおける業績変動要因
当社グループの事業は、①「業務用カラオケ事業」、②「カラオケ・飲食店舗事業」、③「音楽ソフト事業」、④「その他の事業」の4事業により構成されておりますが、以下のような要因により当社グループの業績及び事業展開が影響を受ける可能性があります。① 業務用カラオケ事業
a.スナック、クラブ等やカラオケボックス店舗の閉店による業務用カラオケ市場の縮小により、業務用カラオケ機器の出荷台数や設置台数が減少し、業務用カラオケ事業の売上高が減少する可能性があります。b.新商品の投入及びこれに対する市場の支持の程度により、業務用カラオケ機器の出荷台数や設置台数が変動し、業務用カラオケ事業の売上高に影響を与える可能性があります。
c.同業者との競争の激化に伴う販売量の減少及び販売価格の下落により、業務用カラオケ事業の売上高が減少する可能性があります。
② カラオケ・飲食店舗事業
a.出店計画に対する店舗候補物件の確保の程度により、出店数が変動し、カラオケ・飲食店舗事業の売上高に影響を与える可能性があります。b.ユーザーニーズの変化による市場の支持の程度により、カラオケ・飲食店舗事業の売上高が変動する可能性があります。
c.店舗間の競争の激化に伴う客数の減少及び客単価の下落により、カラオケ・飲食店舗事業の売上高が減少する可能性があります。
③ 音楽ソフト事業
a.市場に支持される音楽CD、DVD等の発売の程度により、販売数量が変動し、音楽ソフト事業の売上高に影響を与える可能性があります。b.媒体の変化による音楽CD、DVD等の販売量の減少及びインターネット等他の媒体による販売量の増加により、音楽ソフト事業の売上高及び損益が変動する可能性があります。
c.音楽CDの著作物は、独占禁止法で法定再販物として再販売価格維持制度(再販制度)が認められておりますが、今後独占禁止法の見直しが行われ、再販制度が廃止されると、価格競争が激化し、販売価格の低下により、音楽ソフト事業の売上高及び損益が減少する可能性があります。
d.上記の再販制度によって、小売店は音楽CDの販売価格を自由に設定できないことから、一定の範囲内で音楽CDを返品できる商慣行があり、販売不振のCDについては将来返品されるものがあります。当社グループは過去の返品実績などを基に適正に返品調整引当金の計上を行い、これに備えておりますが、予想外の返品が発生した場合には、音楽ソフト事業の売上高及び損益が減少する可能性があります。
④ その他の事業
a.放送事業者の事業の中止又は事業方針の変更により、BGM事業の売上高及び損益が急速に変動する可能性があります。b.有線放送等類似サービスとの競争の激化に伴う契約者数の減少及び視聴料金の下落により、BGM事業の売上高が減少する可能性があります。
c.その他、新規事業に対する市場の支持の程度により、当該事業の売上高及び事業展開方針が変動する可能性があります。
(2) 法的規制
将来において著作権法、食品衛生法ほか、様々な関連法規や規則等が改正又は変更され、新たに事業活動が制約を受けることとなった場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。(3) 競争
当社グループは「業務用カラオケ事業」において、商品やサービスが市場からの支持を得てきたことによりトップシェアを獲得してまいりました。しかしながら将来においても、当社グループが提供する商品やサービスが常に市場に受け入れられる保証はなく、また競争的な事業環境においてこれまでどおり優位に事業が進められない場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。(4) 品質管理
当社が取り扱う商品は一定の品質管理基準に従って製造又は提供しております。しかし、全ての商品に欠陥が無いという保証はありません。また、生産物賠償責任保険には加入しておりますが、この保険が負担する賠償額等を十分にカバーできるという保証はありません。商品の欠陥に伴い、多額のコストや賠償金が発生した場合には、当社の商品が信頼性を損ない、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。(5) 新商品及び新サービスの提供
当社グループが属する業界では、いずれも技術革新が急速に進んでおり、これに対応した新商品の開発や新サービスの迅速な提供が必要であります。しかしながら新商品と新サービスが成功するか否かは、その性質から複雑かつ不確実なものであり、以下をはじめとする様々なリスクが含まれます。・新商品の開発や新サービスの提供に必要な資金と資源を、今後十分に充当できる保証はありません。
・長期的な投資と大量の資源投入が、成功する新商品又は新サービスの創造につながる保証はありません。
・ユーザーニーズの多様化や変化に伴い、当社グループが提供する新商品又は新サービスが市場に受け入れられない可能性があります。
・新たに開発した商品又は技術が、独自の知的財産として保護される保証はありません。
・新商品の商品化遅延により、市場ニーズに対応できなくなる可能性があり、さらには同業者が当社グループより先行して商品化した場合、この商品の市場における大きなシェアを確保できない場合があります。
上記のリスクをはじめとして、当社グループが業界と市場の変化を十分に予測できず、魅力ある新商品又は新サービスを提供できない場合には、将来の成長と収益性を低下させ、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
(6) 企業買収、合弁事業及び戦略的事業提携等
当社グループは、各事業分野において、新サービスの提供及び新商品の開発並びに競争力の強化のため、外部企業の買収や合弁及び戦略的事業提携等を実施することがあります。このような施策は、事業遂行、技術、サービス、商品及び人事上の統合等において時間と費用がかかるなどの課題を含む場合があり、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。またこれら施策による事業の成否は、当社グループがコントロールできない提携先の決定や能力又は市場の動向によって影響を受けます。さらにこれらの施策に関連して計画以上の費用が当社グループに発生した場合や、当社グループが施策を通じて当初の目的の全部又は一部を達成できない場合、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。(7) グループ外企業への依存
当社グループの販売する業務用カラオケ機器「DAM」は、当社が企画開発を行い、その生産をヤマハ㈱をはじめとするグループ外企業に委託(OEM生産)しており、これらグループ外企業と1年更新の「技術の提携」及び「仕入の提携」に関する契約を締結しております。将来的にこれらグループ外企業との契約条件が変更になったり、契約解除になった場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。(8) 知的財産
当社グループが提供する商品は様々な知的財産権を取得しております。一方で新たに企画開発する商品についても、第三者の知的財産権を侵害しないよう常に留意し、調査を行っておりますが、当社の調査範囲が十分かつ妥当である保証はありません。万一、当社が第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者より、損害賠償請求及び使用差し止め請求等の訴えを起こされる可能性並びに当該知的財産権に関する対価の支払い等が発生する可能性があります。一方、当社が所有する知的財産権につきましても第三者に侵害される可能性は存在いたします。このような場合、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。(9) システムダウン
当社グループが提供するサービスは電話回線、携帯電話、インターネットさらには衛星放送等の様々なネットワークを通じて音源や映像等のコンテンツを配信又は送信しております。このため自然災害や事故等によりこれらネットワークが切断された場合、一時的にサービスの停止を招くこととなります。また、当社のハードウエアやソフトウエアの欠陥や外部からの不正な手段によるコンピューター内への侵入、さらに当社担当者の過誤等によって、システムダウンが発生し正常な情報の発信が行われない可能性があります。このような場合、当社グループが提供するサービスの信頼性が低下し、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。(10) 情報管理
当社は、顧客個人情報をはじめとして通信カラオケにおける楽曲歌唱情報など様々な情報を有しております。また、一部事業においては個人情報を利用したサービスも展開しておりますが、当社では、従来より、個人情報をはじめとする重要情報の管理には十分に留意しております。しかしながら、今後、何らかの要因により個人情報ほかこれら重要情報が漏洩等した場合には、責任追及など社会的な問題に発展し社会的信用を失う可能性が存在いたします。このような場合、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。(11) 人材の確保や育成
当社グループが今後成長していくためには、規模の拡大に見合った人材の確保と育成が必要であります。これら人材の確保又は育成ができなかった場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。(12) 固定資産及び投資の減損損失
当社グループが所有する固定資産につきましては、今後、当社グループの収益の変動によっては「固定資産の減損に係る会計基準」により損失を計上する可能性があります。また、当社グループが保有する有価証券及び投資有価証券については、その価格変動によっては、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(13) 商標等の貸与
当社は、カラオケルーム「ビッグエコー」をはじめとする様々な商標を保有し、ブランド力の向上及び価値の保護に努めております。これら商標を当社以外の者が営業等を目的に使用する場合には、原則として当社の子会社含め「商標使用許諾契約」を締結しその使用を認めております。一方、創業以来の長年に亘る取引関係に基づき当社社名の使用を認めている取引先が1社存在するほか、過去からの取引と一定の契約に基づき「ビッグエコー」の商標使用を認めている取引先が存在いたします。これらの取引先に不測の事態が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。(14) コンプライアンス・内部統制
当社は、業務の有効性及び効率性、財務報告の信頼性、事業活動に係る法令等の遵守並びに資産の保全という観点から内部統制システムの充実に努めております。またコンプライアンスについては、グループ共通の行動規範として「第一興商グループ行動規範」を制定し、経営層のみならず従業員一人ひとりがこの行動規範を遵守し、法令・社会規範・倫理に則した行動を行うよう、周知徹底に取り組んでおります。また、「グループリスク・コンプライアンス委員会」を設置し、この委員会の統括下でグループ会社のコンプライアンス及びリスク管理の徹底にグループ一体となって取り組んでおります。しかしながら、コンプライアンスを始めとした内部統制システムには一定の限界があるため、その目的の達成を完全に保障するものではありません。このため、将来において法令違反等が生じた場合は、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。(15) 訴訟事件等
現時点において、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす恐れのある訴訟事件等はありません。しかしながら、当社グループの営業活動等が何らかの重大な訴訟・紛争事件等に巻き込まれた場合、その経過又は結果によっては、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(16) 災害などによる影響
当社グループの店舗や支店所在地を含む地域で大規模な地震や洪水、台風等の自然災害が生じた場合、被災状況によっては正常な事業活動が困難となり、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。- 有価証券報告書 抜粋メニュー
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