有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100TWZB (EDINETへの外部リンク)
株式会社DNAチップ研究所 事業の内容 (2024年3月期)
当社は、受託解析を行う「受託事業」、関連技術の研究開発を行う「研究事業」、核酸解析の技術を用いた診断サービスの開発や販売を行う「診断事業」を主な事業の内容としており、この事業区分ごとに包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。
なお、2023年4月1日付で組織変更を実施し経営管理区分を変更したことに伴い、当事業年度から、従来の「研究事業」セグメントを受託解析を事業とする「受託事業」と研究開発を事業とする「研究事業」に分割しております。
過去3期間における事業別売上高推移は次の表のとおりであります。
(注)1数量については、その内容が多岐にわたるため記載を省略しております。
2 売上高には、消費税等は含まれておりません。
(1) 受託事業
受託事業におきましては、大学や公的研究機関、製薬会社等の企業を主要な顧客として次世代シークエンス、マイクロアレイ実験解析等を行っております。顧客の目的に合わせた実験デザインの提案、データ解析及びサポートの対応に注力しております。
受託事業の主なサービスには、次世代シークエンス受託解析サービス、マイクロアレイ受託解析サービス及びデジタルPCR解析を含むその他遺伝子解析サービスがあり、次のような種類があります。
① 次世代シークエンス受託解析サービス
次世代シークエンサーにより、DNAやRNAを網羅的に解読することで、遺伝子の変異や細胞中の遺伝子の量を測定することができます。主要なサービスは以下のとおりです。
・遺伝子発現解析サービス (RNA-Seq)
各種生物種由来のRNAサンプルから、遺伝子発現量を測定します。FFPE由来の分解したサンプルや微量のサンプルなど、様々なサンプルに対応しています。
・miRNA遺伝子発現解析サービス (miRNA-Seq)
各種生物種由来のRNAサンプルから、miRNA発現量を測定します。血清や血漿、がんとの関わりの深いエクソソーム中のmiRNAの発現解析などに対応しています。
・エクソーム解析、全ゲノム解析サービス
遺伝子全体あるいは遺伝子のある領域のみを濃縮して解析することにより、効率的に遺伝子上の変異を検出します。希少疾患の原因やがんの原因となる遺伝子を網羅的に探索することができます。
・がんパネル解析
がん遺伝子の特定の領域における遺伝子変異を高感度に検出します。
・エピジェネティクス解析
DNAメチル化解析により、遺伝子の転写調節にかかるゲノム領域の探索を網羅的に行います。
・16S rRNA解析、メタゲノムショットガン解析(細菌叢解析)
糞便・唾液・皮膚等のサンプルから、ヒト腸内や環境中に含まれる細菌叢の同定を行います。
② マイクロアレイ受託解析サービス
マイクロアレイ受託解析サービスは以下のとおりです。
・遺伝子発現解析サービス
各種生物種由来のRNAサンプルから、遺伝子発現量を測定します。
・ゲノム構造解析サービス
DNAの微細な領域の構造(欠損、重複、コピー数変化等)を測定します。
・C3チェックサービス
当社独自開発のカスタムアレイCGH解析により、培養工程におけるゲノムコピー数異常を高精度に検出し、再生医療用細胞の品質評価を行います。
③ その他遺伝子解析サービス
微量な遺伝子の絶対定量が可能な「デジタルPCR受託サービス」を提供しています。また、生体サンプル(細胞や組織等)からの「核酸(DNA/RNA)抽出サービス」にも力を入れています。
・デジタルPCR受託解析サービス
低濃度のサンプルを使って、高い精度で検量線を作成せずに絶対定量を行うことができ、わずかなコピー数の差の違いを検出することができます。遺伝子の変異解析等に利用されます。
・核酸(DNA/RNA)抽出サービス
細胞や組織等の各種生体サンプルから、次世代シークエンスやマイクロアレイの目的に応じた核酸(DNA/RNA)抽出を行います。
(2) 研究事業
① 次世代シークエンサーを使用したがん診断技術に関する研究開発
EGFRリキッドの技術をさらに改良した、NOIR-SS技術(分子バーコード技術を用いて高感度かつ正確な分子数測定が可能となる超低頻度変異DNAの検出技術)の研究開発に取り組んでおります。これは、複数の遺伝子を、高い精度で変異検査ができる技術です。
この技術の活用範囲として、リキッドバイオプシー(内視鏡や針を使って腫瘍組織を採取する方法に代えて、血液などの体液サンプルを使用する方法)による低侵襲的遺伝子検査、クリニカルシークエンスによる個別化医療、血液からのがん再発の早期発見、免疫チェックポイント阻害剤の効果判定などが期待されております。
肺がんコンパクトパネル開発・薬事戦略・プログラム医療機器システム構築のノウハウを他癌種のコンパニオンパネル検査へ応用する開発も進めております。肺癌以外でも、複数の薬剤が上市されることで一括パネル検査の需要が高まっている癌種も増えてきており、国内の診療ニーズにマッチしたパネル製品の開発を目指しています。
これらの研究は、国立大学法人奈良先端科学技術大学院大学及び地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター及び聖マリアンナ医科大学など、国内のがん関連の研究機関・病院と共同で開発を進めております。
② RNAチェックの研究開発
大学・研究機関との共同研究等により、将来の診断・創薬に役立つ遺伝子の働きを検査する新しい方法を開発しております。その方法は、“RNAチェック”(遺伝子発現検査)と呼び、遺伝子の「変異」を調べるDNA検査(遺伝子検査)とは別の検査方法で、遺伝子の種類と量を調べる検査です。その検査対象は、人、動物、植物、微生物、細菌(ウィルス)など生物の血液・組織等の検体であり、現在、このRNAチェックに基づいた次の研究開発を進めております。
主なものとしましては、学校法人慶應義塾大学、学校法人埼玉医科大学及び学校法人北里大学との共同による抗リウマチ薬の効果予測についての研究や、国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センターとの共同によるうつ病の早期発見を目的としたバイオマーカー研究などを進めております。これらの共同研究を通して、将来の診断・創薬に役立つRNAチェック技術の実用化に向けた研究を進めております。
③ 三井化学株式会社との協業
三井化学株式会社と資本業務提携契約を締結したことにより、当社の遺伝子解析技術と三井化学株式会社のライフサイエンス関連技術を有効に活用、更に、両社が有するネットワークや経営資源を活用することで、両社が協力し、検査・診断領域での新事業を創出することを目的に協議を進めております。2024年度中に新しく共同研究開発に着手する予定です。
なお、研究開発活動の詳細につきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 6 研究開発活動」をご参照ください。
(3) 診断事業
診断事業は、当社が培ってきた遺伝子解析技術を活用して、社会のニーズである「個別化医療」や「未病社会」に対応した以下の検査を社会に広めることを目的とした事業で、医療関連機関や研究機関、企業等を主要な対象顧客としております。診断事業の主なメニューは「肺がん コンパクトパネルⓇ」及び「MammaPrint」であります。
① 肺がん コンパクトパネルⓇ
当社の肺がん コンパクトパネルⓇは、肺癌患者さんそれぞれの遺伝子異常に対応した個別化医療・精密医療を実現するためのコンパニオン診断検査です。現在、EGFR ALK MET BRAF ROS1 KRAS RET ERBB2(HER2) NTRKといったドライバー変異に対応する分子標的薬が上市されており、一括で遺伝子変異の検査が可能なパネル検査の重要性が高まってきております。肺がん コンパクトパネルⓇは、肺癌に特化して薬剤投与につながる遺伝子変異にターゲットを絞り、高感度かつ一括での遺伝子パネルコンパニオン診断を提供いたします。組織生検から抽出する核酸のクオリティは、患者さんの検体ごとによってまちまちですが、クオリティの悪い検体にも対応可能な設計となっています。また、胸水・細胞診といったこれまでにパネル検査の実施が難しかった検体種へ適用することも可能なシステムであり、より多くの患者さんにお薬を届けることができるようになると期待しております。
年間11万人といわれている新規肺がん患者を対象とした初回検査において、パネル検査の普及が進んでおり、対象薬剤および対象遺伝子が増えてきたことから、単一遺伝子検査の積み上げで対応することは困難になってきています。このような状況から、パネル検査の実施割合は今後さらに増えていくことが予想されます。また、手術時の補助療法としての分子標的薬の有用性も示され、低ステージ肺癌での検査需要が増えてきております。また、薬剤耐性時の獲得耐性変異の検査ニーズも高まっており、コンパニオン遺伝子検査の対象も広がりつつあります。将来的に全肺癌症例の半数程度がパネル検査を実施すると推定し、国内全体で年間5万件規模の市場規模になると予想しております。
本検査は国立大学法人奈良先端科学技術大学院大学と地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンターの共同研究成果をもとに、当社が開発・薬事試験を進めてきました。2022年11月16日に薬事承認を取得し、現在、臨床検査ラボ・メディカルラボラトリー(川崎市)にて保険診療検査サービスを提供しています。
② NOIR・AI解析
当社は、分子バーコード法と呼ばれる核酸変異検出について、独自の特許技術を有しております。この技術により、血液中の微量な腫瘍由来DNAを検出したり、免疫発現状態を正確にプロファイルするリキッドバイオプシー検査系の開発と研究用解析サービスの提供をしております。膨大なデータをAIで処理して臨床的に有用な情報に結びつける技術開発にも取り組んでいます。
③ MammaPrint
MammaPrintは乳がんの再発リスクを予測する遺伝子検査です。
乳がんの予後診断は大変難しく、術後も再発・転移を防ぐための治療が必要となります。MammaPrintは、手術によって切除されたがん組織の遺伝子発現を調べ、一人一人のがんの再発リスクを明確にします。その結果、予後のリスクをあらかじめ知ることができ、乳がんの体系的な治療計画を立てることが可能となります。
本検査は、Agendia社(本社オランダ)において行われ、当社はMammaPrintの日本国内における販売代理店となっております。
事業の系統図は次のとおりであります。
なお、2023年4月1日付で組織変更を実施し経営管理区分を変更したことに伴い、当事業年度から、従来の「研究事業」セグメントを受託解析を事業とする「受託事業」と研究開発を事業とする「研究事業」に分割しております。
過去3期間における事業別売上高推移は次の表のとおりであります。
セグメントの名称 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | |||
売上高 (千円) | 構成比 (%) | 売上高 (千円) | 構成比 (%) | 売上高 (千円) | 構成比 (%) | |
受託事業 | 376,310 | 87.9 | 297,026 | 90.7 | 268,062 | 54.7 |
研究事業 | ― | ― | ― | ― | 47,608 | 9.7 |
診断事業 | 51,624 | 12.1 | 30,509 | 9.3 | 174,791 | 35.6 |
合計 | 427,935 | 100.0 | 327,535 | 100.0 | 490,462 | 100.0 |
(注)1数量については、その内容が多岐にわたるため記載を省略しております。
2 売上高には、消費税等は含まれておりません。
(1) 受託事業
受託事業におきましては、大学や公的研究機関、製薬会社等の企業を主要な顧客として次世代シークエンス、マイクロアレイ実験解析等を行っております。顧客の目的に合わせた実験デザインの提案、データ解析及びサポートの対応に注力しております。
受託事業の主なサービスには、次世代シークエンス受託解析サービス、マイクロアレイ受託解析サービス及びデジタルPCR解析を含むその他遺伝子解析サービスがあり、次のような種類があります。
① 次世代シークエンス受託解析サービス
次世代シークエンサーにより、DNAやRNAを網羅的に解読することで、遺伝子の変異や細胞中の遺伝子の量を測定することができます。主要なサービスは以下のとおりです。
・遺伝子発現解析サービス (RNA-Seq)
各種生物種由来のRNAサンプルから、遺伝子発現量を測定します。FFPE由来の分解したサンプルや微量のサンプルなど、様々なサンプルに対応しています。
・miRNA遺伝子発現解析サービス (miRNA-Seq)
各種生物種由来のRNAサンプルから、miRNA発現量を測定します。血清や血漿、がんとの関わりの深いエクソソーム中のmiRNAの発現解析などに対応しています。
・エクソーム解析、全ゲノム解析サービス
遺伝子全体あるいは遺伝子のある領域のみを濃縮して解析することにより、効率的に遺伝子上の変異を検出します。希少疾患の原因やがんの原因となる遺伝子を網羅的に探索することができます。
・がんパネル解析
がん遺伝子の特定の領域における遺伝子変異を高感度に検出します。
・エピジェネティクス解析
DNAメチル化解析により、遺伝子の転写調節にかかるゲノム領域の探索を網羅的に行います。
・16S rRNA解析、メタゲノムショットガン解析(細菌叢解析)
糞便・唾液・皮膚等のサンプルから、ヒト腸内や環境中に含まれる細菌叢の同定を行います。
② マイクロアレイ受託解析サービス
マイクロアレイ受託解析サービスは以下のとおりです。
・遺伝子発現解析サービス
各種生物種由来のRNAサンプルから、遺伝子発現量を測定します。
・ゲノム構造解析サービス
DNAの微細な領域の構造(欠損、重複、コピー数変化等)を測定します。
・C3チェックサービス
当社独自開発のカスタムアレイCGH解析により、培養工程におけるゲノムコピー数異常を高精度に検出し、再生医療用細胞の品質評価を行います。
③ その他遺伝子解析サービス
微量な遺伝子の絶対定量が可能な「デジタルPCR受託サービス」を提供しています。また、生体サンプル(細胞や組織等)からの「核酸(DNA/RNA)抽出サービス」にも力を入れています。
・デジタルPCR受託解析サービス
低濃度のサンプルを使って、高い精度で検量線を作成せずに絶対定量を行うことができ、わずかなコピー数の差の違いを検出することができます。遺伝子の変異解析等に利用されます。
・核酸(DNA/RNA)抽出サービス
細胞や組織等の各種生体サンプルから、次世代シークエンスやマイクロアレイの目的に応じた核酸(DNA/RNA)抽出を行います。
(2) 研究事業
① 次世代シークエンサーを使用したがん診断技術に関する研究開発
EGFRリキッドの技術をさらに改良した、NOIR-SS技術(分子バーコード技術を用いて高感度かつ正確な分子数測定が可能となる超低頻度変異DNAの検出技術)の研究開発に取り組んでおります。これは、複数の遺伝子を、高い精度で変異検査ができる技術です。
この技術の活用範囲として、リキッドバイオプシー(内視鏡や針を使って腫瘍組織を採取する方法に代えて、血液などの体液サンプルを使用する方法)による低侵襲的遺伝子検査、クリニカルシークエンスによる個別化医療、血液からのがん再発の早期発見、免疫チェックポイント阻害剤の効果判定などが期待されております。
肺がんコンパクトパネル開発・薬事戦略・プログラム医療機器システム構築のノウハウを他癌種のコンパニオンパネル検査へ応用する開発も進めております。肺癌以外でも、複数の薬剤が上市されることで一括パネル検査の需要が高まっている癌種も増えてきており、国内の診療ニーズにマッチしたパネル製品の開発を目指しています。
これらの研究は、国立大学法人奈良先端科学技術大学院大学及び地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター及び聖マリアンナ医科大学など、国内のがん関連の研究機関・病院と共同で開発を進めております。
② RNAチェックの研究開発
大学・研究機関との共同研究等により、将来の診断・創薬に役立つ遺伝子の働きを検査する新しい方法を開発しております。その方法は、“RNAチェック”(遺伝子発現検査)と呼び、遺伝子の「変異」を調べるDNA検査(遺伝子検査)とは別の検査方法で、遺伝子の種類と量を調べる検査です。その検査対象は、人、動物、植物、微生物、細菌(ウィルス)など生物の血液・組織等の検体であり、現在、このRNAチェックに基づいた次の研究開発を進めております。
主なものとしましては、学校法人慶應義塾大学、学校法人埼玉医科大学及び学校法人北里大学との共同による抗リウマチ薬の効果予測についての研究や、国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センターとの共同によるうつ病の早期発見を目的としたバイオマーカー研究などを進めております。これらの共同研究を通して、将来の診断・創薬に役立つRNAチェック技術の実用化に向けた研究を進めております。
③ 三井化学株式会社との協業
三井化学株式会社と資本業務提携契約を締結したことにより、当社の遺伝子解析技術と三井化学株式会社のライフサイエンス関連技術を有効に活用、更に、両社が有するネットワークや経営資源を活用することで、両社が協力し、検査・診断領域での新事業を創出することを目的に協議を進めております。2024年度中に新しく共同研究開発に着手する予定です。
なお、研究開発活動の詳細につきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 6 研究開発活動」をご参照ください。
(3) 診断事業
診断事業は、当社が培ってきた遺伝子解析技術を活用して、社会のニーズである「個別化医療」や「未病社会」に対応した以下の検査を社会に広めることを目的とした事業で、医療関連機関や研究機関、企業等を主要な対象顧客としております。診断事業の主なメニューは「肺がん コンパクトパネルⓇ」及び「MammaPrint」であります。
① 肺がん コンパクトパネルⓇ
当社の肺がん コンパクトパネルⓇは、肺癌患者さんそれぞれの遺伝子異常に対応した個別化医療・精密医療を実現するためのコンパニオン診断検査です。現在、EGFR ALK MET BRAF ROS1 KRAS RET ERBB2(HER2) NTRKといったドライバー変異に対応する分子標的薬が上市されており、一括で遺伝子変異の検査が可能なパネル検査の重要性が高まってきております。肺がん コンパクトパネルⓇは、肺癌に特化して薬剤投与につながる遺伝子変異にターゲットを絞り、高感度かつ一括での遺伝子パネルコンパニオン診断を提供いたします。組織生検から抽出する核酸のクオリティは、患者さんの検体ごとによってまちまちですが、クオリティの悪い検体にも対応可能な設計となっています。また、胸水・細胞診といったこれまでにパネル検査の実施が難しかった検体種へ適用することも可能なシステムであり、より多くの患者さんにお薬を届けることができるようになると期待しております。
年間11万人といわれている新規肺がん患者を対象とした初回検査において、パネル検査の普及が進んでおり、対象薬剤および対象遺伝子が増えてきたことから、単一遺伝子検査の積み上げで対応することは困難になってきています。このような状況から、パネル検査の実施割合は今後さらに増えていくことが予想されます。また、手術時の補助療法としての分子標的薬の有用性も示され、低ステージ肺癌での検査需要が増えてきております。また、薬剤耐性時の獲得耐性変異の検査ニーズも高まっており、コンパニオン遺伝子検査の対象も広がりつつあります。将来的に全肺癌症例の半数程度がパネル検査を実施すると推定し、国内全体で年間5万件規模の市場規模になると予想しております。
本検査は国立大学法人奈良先端科学技術大学院大学と地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンターの共同研究成果をもとに、当社が開発・薬事試験を進めてきました。2022年11月16日に薬事承認を取得し、現在、臨床検査ラボ・メディカルラボラトリー(川崎市)にて保険診療検査サービスを提供しています。
② NOIR・AI解析
当社は、分子バーコード法と呼ばれる核酸変異検出について、独自の特許技術を有しております。この技術により、血液中の微量な腫瘍由来DNAを検出したり、免疫発現状態を正確にプロファイルするリキッドバイオプシー検査系の開発と研究用解析サービスの提供をしております。膨大なデータをAIで処理して臨床的に有用な情報に結びつける技術開発にも取り組んでいます。
③ MammaPrint
MammaPrintは乳がんの再発リスクを予測する遺伝子検査です。
乳がんの予後診断は大変難しく、術後も再発・転移を防ぐための治療が必要となります。MammaPrintは、手術によって切除されたがん組織の遺伝子発現を調べ、一人一人のがんの再発リスクを明確にします。その結果、予後のリスクをあらかじめ知ることができ、乳がんの体系的な治療計画を立てることが可能となります。
本検査は、Agendia社(本社オランダ)において行われ、当社はMammaPrintの日本国内における販売代理店となっております。
事業の系統図は次のとおりであります。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E05389] S100TWZB)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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