有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100FHKT
株式会社NJS コーポレートガバナンス状況 (2018年12月期)
①企業統治の体制
イ.企業統治の体制の概要
当社は、監査役会設置会社であり、提出日(2019年3月28日)現在、取締役9名(うち社外取締役3名)、監査役3名(うち社外監査役2名)を選任しております。取締役会は、原則として毎月1回開催されており、当社の経営に関する重要事項を審議・決定するとともに、会社の事業、経営全般の状況を監督しております。
当社は、業務執行に関する基本的事項、その他重要な事項を審議・報告するための機関として、経営会議を設置しております。経営会議は業務執行取締役・執行役員等により構成され、原則として毎月1回開催しております。
また、2017年5月に、委員の半数以上を独立社外取締役で構成する任意の「報酬・指名諮問委員会」を設置し、取締役・執行役員の報酬制度等の妥当性に関する審議および取締役の選任・解任基準等に関する審議を行い、その結果を取締役会に答申しております。
ロ.前項記載の企業統治の体制を採用する理由
当社は、経営の意思決定機能と、執行役員による業務執行を管理監督する機能を取締役会が持つことにより、経営効率の向上と的確かつ戦略的な経営判断が可能な経営体制をとっております。当社経営の監視・監督の面では、社外取締役を3名選任し、経営に対する監督機能の一層の強化を図っております。さらに、社外監査役を選任し、社外監査役が取締役会に出席し意見を陳述することで、緊張感のある経営を行う体制を整えております。これらにより、監査役会設置会社として十分なコーポレート・ガバナンスの体制を構築しております。
当社の機関・内部統制の関係は以下のとおりであります。 (2019年3月28日現在)
ハ.内部統制システム整備の状況
当社は2006年4月24日付で、「NJSコンプライアンス経営宣言」を発表し、また、同宣言をより明確・詳細にして全役員、全社員が一丸となって徹底化を図るため、同年5月22日の取締役会において、「内部統制体制システムの整備に関する基本方針」を定めており、その後も情勢・環境の変化に応じ必要な見直しを行い改善を行っております。また、金融商品取引法に定められた「財務報告に係る内部統制システム」を整備し、関連諸法令及び規定に則った財務報告の信頼性を確保するための体制を構築しています。現在までの整備状況は以下のとおりであります。
1) 取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
取締役及び社員等は、法令、定款及び「NJS倫理規程」、「NJS企業倫理行動指針」、「コンプライアンス規程」等の社内規程を順守する。
コンプライアンス室は、コンプライアンスに関する諸施策の立案・実施、教育研修の企画・実施・指導等を行い、内部監査部は、全社のコンプライアンスの順守状況を監査する。
「公益通報者保護規程」に基づき、コンプライアンス室に社内通報窓口を、顧問法律事務所に社外通報窓口を設置し内部統制の補完、強化を図る。
取締役及び社員等の法令・定款等違反行為については、「取締役会規程」及び「賞罰規程」等により厳正に処分する。
2) 取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
取締役の職務の執行に係る情報を文書又は電磁的媒体に記録し「文書管理規程」により保存し、取締役又は監査役からの閲覧要請に備える。
3) 損失の危険の管理に関する規程その他の体制
「危機管理規程」により、想定されるリスクごとに担当取締役を定め、取締役である危機管理責任者が、危機の防止・排除及び不測の事態に対応できる体制を構築する。
内部監査部は、全社的リスク管理の状況をレビューし、その結果を社長及び監査役に報告する。
4) 取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
「取締役会規程」、「役員規程」、「職制規程」及び取締役会で定める取締役分掌業務により、取締役と社員の職務の分掌と権限を定める。
5) 当社及び当社の子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
当社は当社を中心とする企業グループの経営を適正、円滑に行うために、グループ経営の基本方針を「NJSビジョン」に定め、以下の管理ルールに基づきグループ企業の情報を共有し、子会社の管理、指導、育成を行う。
子会社は、当社「関係会社管理規程」に基づき会社経営上の重要な事項及び重要な変更について当社に報告する。
各子会社の「公益通報者保護規程」に基づき国内子会社の社外公益通報窓口を当社コンプライアンス室に設置する。さらに、子会社「危機管理規程」に基づき、子会社の取締役及び社員等がリスクに関する情報を入手したときは、迅速に当該子会社の社長に伝達する。伝達を受けた子会社の社長は、その内容を当該子会社監査役及び当社に報告する。当社は、「危機管理規程」に基づき子会社のリスクに関する情報を監査役会に報告する。
子会社は、当社「関係会社管理規程」に基づき同規程の承認事項について、当社取締役会の承認を取得する。
内部監査部は、当社企業集団全体の内部監査を実施する。
6) 財務報告の適正性を確保するための体制
内部統制の充実は、業務の適正化・効率化等を通じて業績向上に寄与するものであり、適正な会計処理に基づく信頼性のある財務報告を行うことは、当社に対する社会的な信用の維持・向上に資することから、代表取締役社長は、金融商品取引法に定める「財務報告に係る内部統制」について適切な体制を整備・維持
し、常に適正な財務報告を行う。
7) 監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項
監査役の職務を補助すべき社員2名以上を、監査役室兼務とし監査業務の補助に当たらせる。
8) 前号の使用人の取締役からの独立性に関する事項及び当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
補助者の人事異動については、監査役会の意見を尊重することとし、監査役から監査業務に必要な命令を受けた補助者は、その命令に関して取締役の指揮命令を受けないものとする。
補助者は、監査役に係る業務を優先して従事するものとする。
9) 監査役への報告に関する体制
取締役及び社員等は、監査役に対して法定事項に加え、当社企業集団に重大な影響を及ぼす事項、内部監査の実施状況、「危機管理規程」に基づく危機の発生状況・対策、「公益通報者保護規程」に基づく通報の調査結果を報告するとともに、利益の無償供与に関する資料を提出する。
また、社員等は「コンプライアンス規程」に基づき、同規程に反する事実を知ったときは、直接監査役に通報できることとする。
子会社「危機管理規程」に基づき、子会社の取締役又は社員等がリスクに関する情報を入手したときは、迅速に当該子会社の社長に伝達する。伝達を受けた子会社の社長は、その内容を当該子会社監査役及び当社に報告する。当社は、「危機管理規程」に基づき子会社のリスクに関する情報を監査役会に報告する。
10) 前号の報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体
制
「公益通報者保護規程」に基づき、会社は、通報者が相談又は通報したことを理由として、通報者に対して解雇その他いかなる不利益な取扱いも行わないこととする。さらに、会社は、通報者が相談又は通報したことを理由として、通報者の職場環境が悪化することのないように、適切な措置を講じる。また、通報者に
対して不利益な取扱いや嫌がらせ等を行った者(通報者の上司、同僚等を含む。)がいた場合には、取締役会規程及び賞罰規程等により厳正に処分する。
11) 会社の監査役の職務の執行について生ずる費用の前払い又は償還の手続きその他の当該職務の執行につい
て生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項
当社は、監査役が通常の監査によって生ずる費用を請求した場合は、速やかに処理する。監査役は、通常の監査費用以外に、緊急の監査費用、専門家を利用する新たな調査費用が発生する場合は、担当役員に事前に通知するものとする。
12) その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
監査役は、いつでも取締役及び社員等に対し事業の報告を求め、業務及び財産の状況を調査できる。内部監査及び監査法人による部所、子会社往査には必ず参加要請を行う。
また、監査役と代表取締役社長、関係取締役及び監査法人との意見交換会は、定期的に開催する。
13) 反社会的勢力への対応に関する事項
「反社会的勢力対応規程」に基づき、市民社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力とは一切の関係を遮断するとともに、これらの反社会的勢力に対しては、警察等の外部専門機関と緊密に連携し、全社を挙げて毅然とした態度で対応する。
ニ.リスク管理体制の整備の状況
当社では、リスク管理に関する体制を整備するため、「危機管理規程」を制定し、想定されるリスクごとに担当取締役を定め、さらに全社横断的に管理を行うために取締役を危機管理責任者に任命し、危機の防止・排除及び不測の事態に対応できる体制を構築しております。また、内部監査部は、「NJS倫理規程」「NJS企業倫理行動指針」「コンプライアンス規程」及び「公益通報者保護規程」等に基づき、全社的リスク管理の状況をレビューし、その結果を社長、取締役会及び監査役に報告する体制としております。② 内部監査及び監査役監査の状況
当社は、内部監査部門として内部監査部を設置しております。内部監査に関する責任者は内部監査部長とし、1名の部員により構成されております。内部監査は内部監査規程に基づき、同部員のほか、内部監査部長が取締役社長の承認を得て他部所より招集して任命した臨時の担当者により定期的・計画的に実施しており、全ての業務活動が定められた諸方策・諸規程に基づき適正かつ合理的に遂行され、諸管理方式・諸規程が適切かつ効率的に機能しているかを検証し、業務執行にともなう不正・誤謬の発生を未然に防止するとともに会社財産の保全を目的に行っております。監査役会は、常勤監査役1名、非常勤の社外監査役2名により構成されております。監査役は取締役会や経営会議等の重要な会議に出席する他、稟議書等重要資料を閲覧し代表取締役の業務執行状況を確認するとともに、独自に、あるいは内部監査部及び監査法人による各部所、事業所、子会社往査に同行することにより各部所、事業所、子会社でのコンプライアンスの状況を確認し、厳格・適正な監査を実施しております。また、監査役と代表取締役社長、関係取締役、内部監査部及び監査法人との意見交換会を定期的に開催しております。
③ 会計監査の状況
当社は、東陽監査法人と監査契約を締結しており、定期的な会計監査を受けるとともに、経営及び組織的な問題等において適宜アドバイスを受けております。当期に業務を執行した公認会計士の氏名及び監査業務に係る補助者の構成は以下のとおりであります。
・業務を執行した公認会計士の氏名
指定社員 業務執行社員 浅山英夫、片桐太郎
・会計監査業務に係る補助者の構成
公認会計士7名、会計士試験合格者等2名
④ 社外取締役及び社外監査役
当社の社外取締役は3名、社外監査役は2名であります。社外取締役の遠藤裕邦氏は、その他の関係会社である日本ヒューム㈱の常務取締役及び旭コンクリート工業㈱監査役であります。同氏は豊富な業務執行経験及び幅広い見識を有し、独立した立場から当社の経営を監督いただいております。当社と日本ヒューム㈱の間に同社が当社の株式を35.1%所有する資本関係があり、旭コンクリート工業㈱は日本ヒューム㈱の関連会社でありますが、当社と両社の間に重要な取引関係はありません。
社外取締役の山田雅雄氏は、名古屋市、大学教授等での豊富な経験及び幅広い見識を有しておられ、独立した立場から当社の経営を監督いただいております。また、同氏は名工建設㈱の監査役であります。当社との間に重要な取引関係はありません。
社外取締役の小幡康雄氏は、上場企業グループにおける豊富な業務執行経験及び幅広い見識を有しておられ、独立した立場から当社の経営を監督いただいております。また、同氏はJFEエンジニアリング㈱の顧問であります。当社との間に重要な取引関係はありません。
社外監査役の豊口直樹氏は、その他の関係会社である日本ヒューム㈱の専務取締役であり、増渕智之氏は、同社の常務取締役であります。当社と同社との間に同社が当社の株式の35.1%を所有する資本関係がありますが、当社との間に重要な取引関係はありません。
社外取締役は、主に取締役会への出席を通じて、内部監査・監査役監査・会計監査及び内部統制についての報告を受け、適宜必要な発言を行うほか、外部的な視点から取締役の業務執行に対する監視を行っております。
社外監査役は、社内監査役より内部監査の実施状況や会計監査人の職務の状況等について報告を受け、意見・情報の交換を行うことにより、経営の監視に必要な情報を共有化しております。また、取締役会及び監査役会に出席し、適宜必要な発言を行うほか、外部的な視点から取締役の業務執行に対する監視を行っております。
なお、当社は、東京証券取引所等の金融商品取引所が定める独立性基準を踏まえて、社外取締役の独立性判断基準を策定しており、選任に当たっては、当社との人的関係、資本的関係又は取引関係その他利害関係を総合的に勘案し、独立役員としての職務を遂行できる十分な独立性が確保できていることを個別に判断しております。
⑤ 役員報酬等
イ.役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
役員区分 | 報酬等の総額 (千円) | 報酬等の種類別の総額(千円) | 対象となる 役員の員数 (人) | |||
基本報酬 | ストック オプション | 賞与 | 退職慰労金 | |||
取締役 (社外取締役を除く。) | 192,524 | 138,694 | ― | 53,830 | ― | 6 |
監査役 (社外監査役を除く。) | 18,000 | 18,000 | ― | ― | ― | 1 |
社外役員 | 42,600 | 42,600 | ― | ― | ― | 5 |
(注) 1.当事業年度末現在の取締役は9名(うち社外取締役3名)であります。
2.当事業年度末現在の監査役は3名(うち社外監査役2名)であります。
3.取締役の支給額には、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれておりません。
なお,当事業年度における取締役に対する使用人分給与の支給はありません。
4.取締役の報酬限度額は、1997年6月27日開催の臨時株主総会決議において年額270百万円以内(ただし、使用人分給与は含まない。)と決議いただいております。
5.監査役の報酬限度額は、2003年3月27日開催の第53回定時株主総会決議において年額50百万円以内と決議いただいております。
ロ.提出会社の役員ごとの連結報酬等の総額等
連結報酬等の総額が1億円以上である者が存在しないため、記載しておりません。ハ.役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針の内容及び決定方法
取締役及び監査役の報酬等の額は、株主総会で決議された報酬の限度額の範囲内において決定しております。各取締役の報酬については、委員の半数以上を独立社外取締役で構成する報酬・指名諮問委員会で審議のうえ取締役会によって、各監査役の報酬については、監査役の協議により決定しております。社外取締役以外の取締役の報酬は、職務に基づき支給される固定報酬と経営業績の達成度によって変動する業績連動報酬で構成しております。社外取締役及び監査役の報酬については、固定報酬としております。
なお、2019年3月26日開催の第69回定時株主総会において、株価変動のメリットとリスクを株主の皆様と共有し、中長期的な業績の向上と企業価値の増大に貢献する意識を高めることを目的として、当社の取締役(社外取締役を除く。)を対象とする業績連動型株式報酬制度の導入を決議いたしました。
⑥ 取締役の定数
当社の取締役は10名以内とする旨定款に定めております。⑦ 責任限定契約の内容の概要
イ.取締役(業務執行取締役等であるものを除く。)及び監査役との責任限定契約
当社と業務執行取締役等でない取締役及び監査役は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任限度額は、法令が定める金額としております。ロ.会計監査人との責任限定契約
当社と東陽監査法人は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任限度額は、法令が定める金額としております。⑧ 取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨定款に定めております。また、取締役の選任決議は累積投票によらない旨を定款に定めております。⑨ 株主総会決議事項を取締役会で決議することができる事項
イ.中間配当
当社は、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって毎年6月30日を基準日として中間配当を行うことができる旨定款に定めております。これは、剰余金の配当を取締役会の権限とすることにより、株主への機動的な利益還元を行うことを目的とするものであります。ロ.自己の株式の取得
当社は、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨定款に定めております。これは、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするため、市場取引等により自己の株式を取得することを目的とするものであります。ハ.取締役及び監査役の責任免除
当社は、会社法第426条第1項の規定により、取締役会の決議によって同法第423条第1項の行為に関する取締役(取締役であった者を含む。)及び監査役(監査役であった者を含む。)の責任を法令の限度において免除することができる旨定款に定めております。これは、取締役及び監査役が職務を遂行するにあたり、その能力を十分に発揮して、期待される役割を果たしうる環境を整備することを目的とするものであります。⑩ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。⑪ 株式の保有状況
イ.投資株式のうち保有目的が純投資以外の目的であるものの銘柄数及び貸借対照表計上額の合計額
4 | 銘柄 | 8,300 | 千円 |
ロ.保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式の銘柄、株式数、貸借対照表計上額及び保有目的
保有目的が純投資目的以外の目的である上場投資株式はありません。ハ.保有目的が純投資目的である投資株式の前事業年度及び当事業年度における貸借対照表計上額の合計額並びに当事業年度における受取配当金、売却損益及び評価損益の合計額
前事業年度 (千円) | 当事業年度 (千円) | ||||
貸借対照表 計上額の合計額 | 貸借対照表 計上額の合計額 | 受取配当金 の合計額 | 売却損益 の合計額 | 評価損益 の合計額 | |
非上場株式 | ― | ― | ― | ― | ― |
上記以外の株式 | 96,108 | 129,592 | 1,837 | ― | 79,377 |
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