シェア: facebook でシェア twitter でシェア google+ でシェア

有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100D9YO

有価証券報告書抜粋 株式会社SRAホールディングス 研究開発活動 (2018年3月期)


経営上の重要な契約等メニュー株式の総数等

当連結会計年度における当社グループの研究開発活動は、研究開発及びその成果に基づくビジネス展開となりました。株式会社SRAの先端技術研究所においては、研究開発分野として、形式手法(プログラムを数学的に正しく構築する技術)とインタラクションデザイン(操作品質の高いユーザインタフェースを構築する手法)を融合した手法の構築に引き続き取り組んでおります。また、「ビッグデータ駆動ソフトウェア工学」を核とした、ビッグデータを対象とするインタラクティブな可視化技術の構築に関する研究も継続して進めております。展開中の自社IP製品と並行する形でソフトウェア開発環境に関する研究も進展しており、成果の一部はオープンソース化しました。また、オープンソース・ソフトウェアの潮流を踏まえた活用のための研究開発を引き続き実施しております。
これらは、主に特定のセグメントに区分できない基礎研究であります。なお、当連結会計年度での研究開発は、当社のグループ会社である株式会社SRAの先端技術研究所を中心に行っております。研究開発費の総額は35百万円であります。
(1) 高度にインタラクティブな機器を対象とする形式手法の展開
先端技術研究所では、これまでに引き続き「形式手法」と「インタラクションデザイン」を組み合わせた、他に類をみない極めて革新的なアプローチに取り組んでいます。
形式手法は、数学的な手法によって高品質なソフトウェアを開発する技術です。従来は、高信頼システムの開発に特化した高度に専門化した技術者にしか扱えない技術と捉えられておりました。またインタラクションデザインは、モバイルデバイスやウェアラブルデバイス、IoTデバイスなどの高度にインタラクティブな特性を生かしたソフトウェアの開発には欠かすことのできないデザイン技術です。
先端技術研究所では、形式手法の成功事例における生産性の高さに注目し、高度にインタラクティブなソフトウェアシステムの開発への応用を目指して、技術開発に取り組んでいます。具体的には、形式手法による厳密な仕様記述を使ったプロトタイプを迅速に構築し、それを操作するユーザとの対話を経ながらソフトウェアの機能仕様を具体化し、各種デバイス向けのソフトウェアとして実現するために必要とされる技術要素を確立し、仕様の策定から実装まで開発全体をカバーするための一連のツール・チェインを実現することを目指しています。顧客と開発者の間の対話を支援することで、形式手法の利点であるソフトウェアの信頼性と、インタラクションデザインがもたらすユーザ体験の向上が得られることが期待されます。

(2) ビッグデータのインタラクティブな可視化技術に関する研究
先端技術研究所では、ビッグデータをインタラクティブに扱うための可視化技術の研究開発に取り組んでいます。特に、ソフトウェアサービスの運用によって生み出される時空間的な大規模な履歴データに着目し、データの集約や分類、統計分析を通して、時空間的なデータを再構成し、それを新たなユーザ中心のインタラクティブなサービスへ発展・応用するための研究開発を行なっています。和歌山大学との共同研究としてソフトウェア開発の中で生み出されるデータに対してレポジトリマイニング技術による様々なデータ分析を進めており、インタラクティブなデータ分析と可視化の応用として、インタラクティブなソフトウェア開発のマネージメントに有益な情報を可視化することが可能になります。
また、医療や健康維持などこれからの高齢化社会に向けた応用や、エンターテイメントなどへの応用での、履歴データのインタラクティブな分析と可視化によるフィードバックを用いた新たなサービスへの発展が期待されます。

(3) ソフトウェア開発環境に関わる研究
当社グループでは従前より、ソフトウェア開発プロセスの、機能性、利便性、文脈性のいずれにおいても拡張性の高いソフトウェア開発環境を、容易、安全、低コストで実用化する研究に注力しております。これらの研究開発活動の成果の一部は、「ProjDepot」などの、開発者視点を踏まえた最適化と開発スタイルの多様化に柔軟に対応するような製品やサービスとして展開しております。
昨年11月には、創立50周年を機にソースコード検索システムとして実績と定評のある「CodeDepot」の基本機能についてソースコードを公開いたしました。研究開発の成果をより多くの企業の皆様、技術者の皆様に活用していただけるよう、改良を重ねていくことでより良いソフトウェアへと成長していくことを期待しております。

(4) オープンソース・ソフトウェア
オープンソース・ソフトウェアに関しては、以前よりWebアプリケーション・システムの開発環境を「GNU/Linux」、「PostgreSQL」を含むオープンソース・ツールキット群によって構築するための情報収集と整備を行っており、一般情報開示も行っております。このような活動から得た様々なオープンソース・ソフトウェアに対する各種の知見に、ソフトウェア工学の研究成果を組み合わせることによって、オープンソース・ソフトウェアをベースとするソフトウェア開発プロジェクトの管理支援環境を構築し、改良を続けております。すでに、グループ内の多くの開発プロジェクトがこの環境を利用しており、構成管理等プロジェクト管理の基本機能に加えて、生産性や品質に関連する各種メトリクスの可視化等を実装し、プロジェクトの開発状況の可視化と生産性向上に寄与しております。
また、オープンソース・ソフトウェアのデータベースでワールドワイドに開発されている「PostgreSQL」においては、SRA OSS, Inc. が積極的に開発に参加しており、改良及び機能追加の提案が取り込まれるなど成果をあげています。
SRA OSS, Inc. では、ワールドワイドなオープンソース・ソフトウェアの開発プロジェクトに参画するほか、自社がリーダーシップをもつスタイルのオープンソース・ソフトウェア開発にも取り組んでおり、PostgreSQL専用のクラスタソフトウェアである「Pgpool-Ⅱ」や、メールソフト「Sylfeed」、統合監視ツール Zabbix の監視テンプレート「pg_monz」などを開発しています。
より研究的な取り組みとしては、データベースの抽象的な取り扱いを可能にする「ビュー」技術の拡張に関する研究へ協力しており、理論を現実世界で利用可能であることの証明のためのプロトタイプ実装を担当しています。

これらはいずれも、ソフトウェアの開発作業で有益となる技術・環境・ツールを目指して進めているものです。実務レベルへの適用を随時行いつつ、国内外の大学や研究機関との連携を通して最新の技術動向を取り入れながら、研究成果を継続的に構築していく実用型の研究です。これらの研究成果の一部は、コンサルテーションや他機関との協同研究開発作業等にも活かされております。

経営上の重要な契約等株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E05640] S100D9YO)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。