シェア: facebook でシェア twitter でシェア google+ でシェア

有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100CMXS

有価証券報告書抜粋 藤田観光株式会社 業績等の概要 (2017年12月期)


従業員の状況メニュー生産、受注及び販売の状況

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、米国新政権の政策動向やアジアでの地政学リスク拡大など懸念材料を抱えた一方で、個人消費の持ち直し、企業収益や雇用環境にも改善が見られ、緩やかな回復基調が続きました。
日本政府観光局(JNTO)によると、2017年度の訪日外客数は前期比19.3%増の2,869万人と過去最高となり、今後も2020年の政府目標4,000万人に向けて、当面は順調に推移することが見込まれております。
一方で、増加する宿泊需要を背景に競合他社に加え、異業種からの参入もあり、首都圏を中心に新規ホテルの開業が相次ぎました。また、住宅宿泊事業法(民泊新法)の成立により、宿泊事業を取り巻く環境は厳しさが増しております。
このような事業環境の中、当社グループではアジア諸国を中心に海外からの集客が堅調に推移、インバウンドの宿泊人員は前期比22.5%増の174万人となり、宿泊人員全体の約4割を占めました。また、インバウンドの中でも、団体に比べ客室単価が高く滞在日数も長い個人のお客さま(FIT)の誘客に注力した結果、インバウンドのうち約8割をFITが占めました。
当社グループでは、2015年を初年度とする5ヵ年の中期経営計画「FUJITA PREMIUM VALUE CREATION 2015」においては、先行投資期から収益の安定化と拡大を目指す回収期に差し掛かりました。同計画の折り返しとなる3年目を迎えたことから、施策の進捗状況や環境変化に合わせて、セグメントごとに施策を見直し、計画数値を修正いたしました。

当連結会計年度は、中期経営計画期間で最大の投資となる「箱根小涌園 天悠(てんゆう)」(150室)が4月に開業いたしました。宿泊事業としては、そのほかに「ホテルグレイスリー京都三条 南館」(128室)が5月に開業し、2016年7月に開業した「ホテルグレイスリー京都三条 北館」(97室)とあわせてインバウンドに人気の高いエリアである京都において225室の受客体制が整いました。10月には、WHGホテルズのフランチャイズホテルとして「木更津ワシントンホテル」(146室)が開業いたしました。
婚礼事業におきましては、今後需要が見込める地域への展開として、5月に北九州市(福岡県)で新たにゲストハウス2施設「マリコレ ウェディングリゾート」、「鞘ヶ谷(さやがたに)ガーデン アグラス」の運営を開始いたしました。また、既存事業においても、「ホテル椿山荘東京」で宴会場の改装や庭園内に独立型神殿を新設するなど品質強化を進めました。

これらの結果、当連結会計年度の売上高は、2016年3月に1年間の大規模改修工事を終えた「新宿ワシントンホテル本館」(1,280室)、同年4月に開業した「ホテルグレイスリー那覇」(198室)、同年7月に開業した「ホテルグレイスリー京都三条 北館」が通年稼働したことが寄与し、当社グループ全体では前期比1,835百万円増収の70,624百万円となりました。
これらの増収を主因として、営業利益は前期比282百万円増益の1,995百万円、経常利益は前期比349百万円増益の2,048百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、「箱根ホテル小涌園」の営業終了(2018年1月10日)決定に伴う特別損失を計上した一方で、固定資産売却益として特別利益を計上した結果、前期比813百万円増益の1,672百万円となりました。
なお、当社グループが重要指標と位置づけている減価償却費等負担前の営業利益においては、前期比458百万円増益の7,677百万円となりました。


当連結会計年度の業績の概要およびセグメント別の概況は以下のとおりであります。

当連結会計年度の業績の概要 (金額単位:百万円)
当連結会計年度前期比増減率
売上高70,6241,8352.7%
営業利益1,99528216.5%
経常利益2,04834920.6%
親会社株主に帰属
する当期純利益
1,67281394.7%
減価償却費等
負担前営業利益
7,6774586.3%


セグメント別売上高・営業利益 (金額単位:百万円)
売上高営業利益
実績前期比実績前期比
WHG事業35,6022,6472,878834
リゾート事業7,564807△688△294
ラグジュアリー&バンケット事業24,743△1,471445△467
その他(調整額含む)2,713△148△639211
合計70,6241,8351,995282

※ 調整額は、セグメント間取引消去および各セグメントに配分していない全社費用であります。

WHG事業
WHG事業では、インバウンドの集客とともにリピーターの獲得を推進し、売上の最大化を図ってまいりました。インバウンドについては、東アジアや東南アジアのほか欧米豪からの集客にも注力した結果、FITの利用が増加しました。また、2017年度は、当社グループ顧客会員組織「藤田観光グループ・メンバーズカードWAON」において約5万人の外国人のお客さまに入会していただくなど、顧客の囲い込みを進めてまいりました。
お客さまの利便性を向上させる取り組みとしては、各ホテルグレイスリーと「新宿ワシントンホテル」において人工知能(AI)を活用した多言語問い合わせシステム「チャットボット」を導入し、4ヵ国語、24時間体制での問い合わせ対応が可能となり、今後さらに増加する外国人のお客さまに安心して滞在していただくとともに、生産性の向上にも取り組んでまいりました。
宿泊部門は、「新宿ワシントンホテル本館」、「ホテルグレイスリー那覇」、「ホテルグレイスリー京都三条 北館」が通年稼働したことが業績に寄与いたしました。インバウンドの地方分散化の動きもあり、首都圏のホテルでは客室単価が前期比0.9%増にとどまった一方、地方のホテルでは客室単価が堅調に推移し同6.2%増、全体では同2.6%増となりました。
これらの結果、当セグメントの売上高は前期比2,647百万円増収の35,602百万円となり、営業利益(セグメント利益)では前期比834百万円増益の2,878百万円となりました。


リゾート事業
リゾート事業では、箱根エリアの新たな旗艦施設として、「箱根小涌園 天悠」が2017年4月に開業いたしました。箱根エリアにおいては、従来の「箱根ホテル小涌園」にて提供してまいりました団体やファミリーのお客さま向けのサービスから、国内外の個人のお客さまへ付加価値の高い商品とサービスを提供するビジネスモデルへの転換を図っており、「自然と和のおもてなし」をコンセプトとする「箱根小涌園 天悠」は、その中心となる施設であると位置づけております。
宿泊部門の売上高は、2016年9月で営業を終了した「ホテル鳥羽小涌園」(三重県)の影響があったものの、「箱根小涌園 天悠」の開業により、前期比895百万円増収の5,594百万円となりました。「箱根ホテル小涌園」では、当初計画では一部のレストランの営業を縮小し、客室稼働も抑える予定でしたが、2018年1月10日の営業終了に向けお客さまからの需要が高まり、当初計画よりも客室稼働を上げて運営いたしました。一方で、「箱根小涌園 天悠」では、客室清掃等における制約や追加工事が発生した影響などに加え、「箱根ホテル小涌園」の需要増の状況も踏まえて、当初計画より客室稼働を抑えて運営いたしました。なお、「箱根小涌園 天悠」の1人当たりの宿泊単価につきましては、当初計画を上回る水準で推移しております。
レジャー部門の売上高は、「箱根小涌園ユネッサン」の利用人員の減少により前期比64百万円減収の1,640百万円となりました。
これらの結果、当セグメントの売上高は前期比807百万円増収の7,564百万円となったものの、「箱根小涌園 天悠」に係る費用が増加したことにより、営業損失(セグメント損失)は前期比294百万円悪化の688百万円となりました。

ラグジュアリー&バンケット事業
ラグジュアリー&バンケット事業では、2017年3月で運営受託契約が終了した「アジュール竹芝」の影響があり、各部門において、前期比で減収減益となりました。
婚礼部門は、「太閤園」(大阪府)の神前式場「豊生殿(ほうせいでん)」の集客が引き続き堅調に推移したほか、5月には北九州市で新たにゲストハウス2施設「マリコレ ウェディング リゾート」、「鞘ヶ谷ガーデン アグラス」の運営を開始いたしました。一方で、「アジュール竹芝」の運営受託契約終了の影響に加え、「ホテル椿山荘東京」において、宴会場の改装による売り止めや庭園内独立型神殿の竣工が遅れたこともあり、利用件数および人員が減少いたしました。部門全体の売上高は、前期比398百万円減収の11,441百万円となりました。
宿泊部門は、「ホテル椿山荘東京」において、国内外からの個人のお客さまを中心に集客を図り、客室稼働および客室単価は前年を上回りましたが、「アジュール竹芝」の運営受託契約終了の影響により、売上高は前期比213百万円減収の2,293百万円となりました。
これらの結果、ゴルフ部門などを含めた当セグメントの売上高は、前期比1,471百万円減収の24,743百万円となり、営業利益(セグメント利益)は前期比467百万円減益の445百万円となりました。

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、4,304百万円(前連結会計年度末比400百万円の減少)となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、5,538百万円のキャッシュ・インとなりました。営業利益が282百万円増加した一方で、消費税納付額が増加するなど、前期比では707百万円の収入減となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、6,667百万円のキャッシュ・アウトとなりました。「箱根小涌園 天悠」や「ホテルグレイスリー京都三条 南館」の建設など、有形および無形固定資産の取得による支出が8,589百万円あった一方で、固定資産の売却1,815百万円などにより、前期比では663百万円の支出増となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、736百万円のキャッシュ・インとなりました。主に借入金の収入1,266百万円、配当金の支払いによる支出485百万円により、前期比では321百万円の収入増となりました。

従業員の状況生産、受注及び販売の状況


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E04560] S100CMXS)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。