近鉄グループホールディングス株式会社 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2017年3月期)

(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しておりますが、この作成にあたり、当期末の資産及び負債並びに当期に係る収益及び費用の報告金額に影響を与える事項について、過去の実績や現在の状況等に応じた合理的な判断に基づき見積りを行っております。これらのうち主なものは以下のとおりでありますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。なお、文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
① 固定資産の減損
当社グループは、事業の特性上、多額の固定資産を保有しており、固定資産の回収可能価額について、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件に基づき算出しております。従って、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や、将来キャッシュ・フロー等の前提条件に変更があった場合、固定資産の減損を実施する可能性があります。
② 繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を判断するに際して将来の課税所得や税務計画を合理的に見積っております。従って、将来の課税所得の見積額や税務計画が変更された場合には、繰延税金資産が増額又は減額される可能性があります。
③ 退職給付債務及び費用の計算
当社グループは、退職給付債務及び費用の計算について、割引率や年金資産の長期期待運用収益率等の前提条件に基づき行っており、実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合には、その影響額は累積され、将来にわたって規則的に認識されます。従って、これらの前提条件や退職給付制度が変更された場合、退職給付債務及び費用の計算に影響を及ぼす可能性があります。
(2)財政状態の分析
資産について、流動資産は、マンション販売に係る未収金の増加等により増加いたしました。固定資産は、事業用固定資産が減損損失の計上等により、また、投資その他の資産が、前期に持分法適用関連会社であった海遊館の連結子会社化等による投資有価証券の減少により、それぞれ減少いたしました。以上の結果、資産合計は、前期末に比較して179億75百万円減少し、1兆9,129億31百万円となりました。
負債は、主として社債の償還を進めたことにより、前期末に比較して344億91百万円減少し、1兆5,467億47百万円となりました。
純資産は、その他の包括利益累計額で為替換算調整勘定が減少いたしましたが、利益剰余金が純利益の計上から配当を差し引き増加したほか、非支配株主持分が海遊館の新規連結により増加しましたため、純資産合計では、前期末に比較して165億15百万円増加し、3,661億83百万円となりました。
(3)経営成績の分析
「1 業績等の概要」の「(1) 業績」に記載のとおりです。
(4)キャッシュ・フローの状況に関する分析
「1 業績等の概要」の「(2) キャッシュ・フロー」に記載のとおりです。