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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100AKXD

有価証券報告書抜粋 DOWAホールディングス株式会社 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2017年3月期)


研究開発活動メニュー株式の総数等


文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されており、この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における財政状態、経営成績に影響を与えるような見積り・予測を必要としています。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り・予測を実施しています。
① 貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については過去の一定期間における貸倒実績から算出した貸倒実績率により計上し、貸倒懸念債権については個別に債権の回収可能性を検討し回収不能見込額を計上しています。
② 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、将来の課税所得及び継続的な税務計画をもって検討し、全部又は一部を将来実現できないと判断した場合、当該判断を行った期間に調整額を費用として計上しています。
③ 退職給付に係る負債
従業員の退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されています。これらの前提条件には、割引率、将来の報酬水準、退職率及び年金資産の期待運用収益率などが含まれます。当社グループは、割引率を主に日本国債の金利により決定しているほか、報酬水準の増加率及び従業員の平均勤務期間については当社グループの過去の実績値に基づいて決定しています。
④ 環境対策引当金
「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」(2001年6月22日 法律第65号)及び「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法施行令の一部を改正する政令」(2012年 政令第298号)の規定により、ポリ塩化ビフェニル廃棄物を保有している事業者は適切な保管と届出が要求され、2027年3月31日までに処分することが義務付けられました。
当社グループは、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の処理に係るコストが、当連結会計年度以前の事象により起因して将来発生するものであること、及び金額を合理的に見積ることが可能であることなどにより、当連結会計年度末における処分費用の見積額を計上しています。
⑤ 固定資産の減損
当社グループは、主として事業グループ単位を資産グループとし、遊休資産は個々の資産グループとしています。
減損の兆候がある資産グループについては、当該資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額がこれらの帳簿価額を下回る場合には、減損損失を特別損失に計上しています。なお、資産グループの回収可能価額は、正味売却価額により測定しており、時価については不動産鑑定評価額等合理的に算定された評価額に基づいて算定しています。
⑥ その他有価証券等の減損
当社グループは、長期的な取引関係の維持のために、特定の顧客及び金融機関に対する持分を所有しています。これらの株式には価格変動性が高い公開会社の株式と、株価の決定が困難である非公開会社の株式が含まれます。
当社グループは投資価値が著しく下落しかつ回復可能性がないと判断した場合、これら有価証券の減損を実施しています。公開会社の株式は、期末月平均の株価が取得原価の50%を下回った場合、また非公開会社の株式は、原則として当該会社の実質価額が取得原価の50%を下回った場合に、回復する見込が合理的に予測できる場合を除き減損処理を行うこととしています。


(2) 当連結会計年度の財政状態の分析
① 資産の部
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して40,183百万円増加し404,604百万円となりました。流
動資産26,161百万円の増加、固定資産14,021百万円の増加となります。
流動資産の増加は、現金及び預金が3,775百万円減少した一方で、受取手形及び売掛金が17,967百万円、原材料及
び貯蔵品が10,160百万円増加したことなどによるものです。
固定資産の増加は、建設仮勘定が3,421百万円減少した一方で、機械装置及び運搬具が7,546百万円、投資有価証
券が7,167百万円、建物及び構築物が3,883百万円増加したことなどによるものです。
② 負債の部
負債については、前連結会計年度末と比較して15,732百万円増加しました。これは、有利子負債が1,252百万円減
少した一方で、その他流動負債が6,830百万円、支払手形及び買掛金が5,548百万円、未払法人税等が3,365百万円増
加したことなどによるものです。
③ 純資産の部
純資産については、親会社株主に帰属する当期純利益が26,169百万円となり、配当金の支払いなどを行った結
果、株主資本が20,682百万円増加しました。また、その他の包括利益累計額がその他有価証券評価差額の増加など
により3,699百万円増加し、純資産合計では前連結会計年度末に比較し24,451百万円増加しました。この結果、自己
資本比率は54.2%となりました。

(3) 当連結会計年度の経営成績の分析
① 売上高
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度と比較し、電子部品や新エネルギー関連の製品の販売が増加したことなどから、電子材料部門などで増収となりました。この結果、前連結会計年度の406,598百万円に対し1.0%増加し410,503百万円となりました。
② 売上原価、販売費及び一般管理費
当連結会計年度の売上原価は、売上高の増加に伴い、前連結会計年度の337,314百万円に対し、1.1%増加し341,177百万円となりました。
これらの結果、売上高に対する売上原価率は前連結会計年度の83.0%に対し、83.1%となりました。
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、租税公課の増加などにより、前連結会計年度の34,216百万円に対して3.3%増加し、35,335百万円となりました。
③ 営業利益
当連結会計年度の営業利益は前述の要因により、前連結会計年度の35,067百万円に対し3.1%減少し、33,990百万円となりました。
④ 営業外収益(費用)
当連結会計年度は、持分法による投資利益の増加などにより、前連結会計年度の11百万円の費用(純額)に対し、2,513百万円の収益(純額)となりました。
⑤ 特別利益(損失)
当連結会計年度は、特別利益で固定資産売却益など1,867百万円を計上しましたが、特別損失では、固定資産除却損など1,636百万円を計上しました。
これにより、当連結会計年度の特別利益から特別損失を差引いた純額は、前連結会計年度の3,233百万円の損失に対し、230百万円の利益となりました。
⑥ 税金等調整前当期純利益
当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度の31,822百万円に対し、15.4%上昇し36,735百万円となりました。
⑦ 法人税等
当連結会計年度の法人税等は10,260百万円となりました。税効果を適用した当連結会計年度の税金等調整前当期純利益に対する法人税等の比率は、法定実効税率の31.5%より3.6ポイント低い27.9%となりました。

⑧ 非支配株主に帰属する当期純利益(損失)
非支配株主に帰属する当期純利益は、主に㈱日本ピージーエム、DOWA IPクリエイション㈱などの非支配株主に帰属する利益からなり、当連結会計年度は、前連結会計年度の非支配株主に帰属する当期純損失103百万円に対し、408百万円増加し非支配株主に帰属する当期純利益304百万円となりました。
⑨ 親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度の21,826百万円に対し、19.9%上昇し26,169百万円となりました。

(4) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、コアビジネスである環境・リサイクル部門、製錬部門、電子材料部門、金属加工部門、熱処理部門を中心に事業を行っており、このうち、当連結会計年度の売上高の50.6%を占める製錬部門は、非鉄金属相場及び為替相場の変動の影響を受けやすいため、状況に応じて非鉄金属先渡取引及び為替予約取引などによりリスク軽減に努めています。
当社グループでは、今後も収益性の向上及び財務体質の改善に努めていきますが、非鉄金属相場及び為替相場の急激な変動、景気動向などの外的要因により業績に影響を受ける可能性があります。

(5) 戦略的現状と見通し
当年度の主な施策等は次のとおりです。

環境・リサイクル部門
○ 廃棄物処理事業では、エコシステム秋田㈱において新炉を稼働させ、低濃度PCB廃棄物の処理を拡大しました。また、エコシステム秋田㈱、エコシステム千葉㈱、エコシステム山陽㈱の各工場において、難処理廃棄物の集荷拡大に取り組みました。
○ 土壌浄化事業では、増加が見込まれる大型インフラ投資関連の需要に向けて、新たな浄化技術を採用した浄化施設の建設に向けた準備を進めました。
○ リサイクル事業では、海外からのリサイクル原料の集荷拡大に向けて、東南アジアの拠点を活用した営業活動を展開しました。また、自動車リサイクルや家電リサイクルにおいて有価物の分別・回収強化に取り組みました。
○ 東南アジアでは、シンガポールにおいて新焼却炉の建設を進めるとともに、インドネシアやタイにおいて最終処理施設の新設・拡張に向けた取り組みを進めました。

製錬部門
○ 貴金属銅事業では、小坂製錬㈱においてアンチモンなど副産金属の回収能力強化に取り組み、秋田製錬㈱の中間品やリサイクル原料など多様な原料の処理を進めました。
○ PGM(白金族)事業では、使用済み自動車廃触媒からのPGM回収拡大に向けて、海外からの集荷拡大に取り組みました。また、㈱日本ピージーエムにおいて新炉の操業を開始し、処理能力の向上を進めました。
○ 亜鉛事業では、秋田製錬㈱においてエネルギーコストの削減や生産性向上に取り組むとともに、焙焼炉など重要設備の新設・更新を進めました。また、タイの拠点を活用して東南アジアへ亜鉛合金を拡販しました。
○ 自社製錬所向け原料の長期的な安定確保のため、アメリカ・アラスカ州のパルマー亜鉛・銅プロジェクトでは探鉱活動を進め、メキシコ・チワワ州のロス・ガトス 銀・亜鉛・鉛プロジェクトでは鉱山開発に向けたフィージビリティー・スタディーを完了させました。


電子材料部門
○ 半導体事業では、DOWAセミコンダクター秋田㈱においてセンサー用高出力LEDの生産性向上やレーザー方式の新規製品の開発に取り組みました。また、ヘルスケア機器向けなど新規用途へのサンプルワークを進めました。
○ 電子材料事業では、堅調な需要が見込まれる新エネルギー向け銀粉の設備増強と生産性向上を進め、拡販に取り組みました。
○ 機能材料事業では、DOWAエレクトロニクス岡山㈱において、今後も底堅い需要が見込まれるアーカイブ用データテープ向け磁性粉の特性向上を進め、拡販を図りました。
○ 滅菌・殺菌機器向け深紫外LEDや燃料電池向け電極材、タッチパネル向け電極材など新規開発品のさらなる特性改善やサンプルワーク拡大に取り組みました。

金属加工部門
○ 伸銅品事業では、自動車やスマートフォンなどの電子部品向けに導電性や強度などの特性を高めた銅合金を開発・拡販しました。国内拠点では生産性向上や高特性品の増産に取り組み、海外では中国やタイの拠点を活用してアジアでの拡販を進めました。
○ めっき事業では、国内やタイにおいて生産性向上や増産に取り組み、メキシコにおいて新工場の建設に着手しました。また、新規めっき技術の開発やサンプルワーク拡大に取り組みました。
○ 回路基板事業では、産業機械向けのコスト競争力強化に取り組むとともに、自動車向けに小型軽量・高放熱などの特長を有する新規製品の開発・拡販を進めました。

熱処理部門
○ 工業炉事業では、自動車向けの受注拡大に取り組むとともに、メキシコ工場においてメンテナンス事業の整備を進めました。浜松北工場では、製造コスト低減と生産性向上による事業競争力の強化に取り組みました。
○ 熱処理事業では、国内外の堅調な自動車向け需要を取り込みました。また、メキシコの新工場立ち上げやインドの新工場建設など需要増加が期待される地域での事業拡大を進めました。

(6) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローについては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
当社は、金融情勢を勘案して保有現預金残高を決定するとともに、短期流動性確保の手段として、複数の金融機関とコミットメントライン契約を締結しているほか、短期社債(電子コマーシャル・ペーパー)の発行枠250億円を設けています。長期性資金については、機動的な調達手段として、社債300億円の募集に関する発行登録(発行予定期間:2017年3月30日~2019年3月29日)を行っています。
また、当社グループは、グループファイナンスを行うことで、グループ各社の資金の一元管理を行い資金効率の向上を図っています。

(7) 経営者の問題認識と今後の方針について
本項目については、「第2 事業の状況 3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。

研究開発活動株式の総数等


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