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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100214G

有価証券報告書抜粋 KDDI株式会社 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2014年3月期)


研究開発活動メニュー株式の総数等

当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。なお、本稿に記載した予想、予見、見込み、見通し、方針、所感等の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであり、不確実性を内在、あるいはリスクを含んでいるため、将来生じる実際の結果と大きく異なる可能性もありますので、ご留意ください。

(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
当社グループは、特に当社の連結財務諸表の作成において使用される以下の重要な会計方針が、当社グループの重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。

①固定資産の耐用年数及び償却方法
固定資産の耐用年数につきましては適正に見積もっております。当連結会計年度末時点では新たに耐用年数及び償却方法の変更が必要な資産はありません。なお、今後、市場、環境及び技術上の変化が急速に進展した場合、あるいは新たな法律や規制が制定された場合には、適正な見積りを実施した上で耐用年数及び償却方法を変更する可能性があります。

②固定資産の減損
減損損失の算定にあたっては、他の資産または資産グループのキャッシュ・フローから概ね独立したキャッ
シュ・フローを生み出す最小の単位によって資産のグループ化を行っております。
前連結会計年度におきましては、周波数再編に伴う旧800MHz帯設備の使用停止にあわせ、当該設備のうちの共用設備について、他周波数帯への転用計画を策定しました。
この結果、転用しないこととなった設備については、将来使用見込みの無い遊休資産に該当することから、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額688億円を減損損失として特別損失に計上いたしました。
また、国内伝送路の一部を含む稼働率が低下している資産及び遊休資産等については、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額100億円を減損損失として特別損失に計上いたしました。その他、一部の子会社においても固定資産等の減損損失16億円を計上いたしました。
当連結会計年度におきましては、国内伝送路の一部を含む稼働率が低下している資産及び遊休資産等について、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額85億円を減損損失として特別損失に計上いたしました。また、一部の子会社においても減損損失1億円を計上いたしました。

③繰延税金資産・負債
帳簿上の資産・負債の計上額と税務申告書上の価額との一時的差異に関して、法定実効税率に基づき繰延税金資産及び負債を計上しております。なお、繰延税金資産につきましては、予想される将来の課税所得水準及び利用可能なタックスプランニングを考慮のうえ、実現しないと考えられる金額につきましては評価性引当金を計上しております。

④退職給付債務、退職給付費用
退職給付債務は、数理計算上で設定される基礎率に基づき算出されております。基礎率とは、主に割引率、死亡率、退職率、予想昇給率などがあります。割引率は国内の長期国債の市場利回りを基礎に算出しており、死亡率、退職率、予想昇給率は、統計数値に基づいて算出されております。
実際の結果が前提条件と異なる場合、また合併・分割等に伴う制度変更があった場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、将来期間において認識される退職給付費用、退職給付に係る資産および退職給付に係る負債に影響を及ぼします。

(2)当連結会計年度の経営成績の分析
①当社グループの状況
当社グループは、当社及び連結子会社152社(国内76社、海外76社)、非連結子会社1社(国内1社)並びに関連会社30社(国内20社、海外10社)により構成されており、「パーソナル事業」、「バリュー事業」、「ビジネス事業」、「グローバル事業」を主な事業としております。関連会社のうち持分法適用会社は28社(国内20社、海外8社)であります。
当社は、モバイルと固定の両方のネットワークを生かした「3M戦略(マルチネットワーク、マルチデバイス、マルチユース)」を事業戦略の中核に据え、その本格展開に取り組み、お客様満足度の向上と収益の最大化を図っております。当期は、本格的な事業成長に向けた新たなステージの初年度として、「3M戦略の推進および深化」と「グローバル戦略の推進」に取り組んでまいりました。
お客さま基盤においては、当社と沖縄セルラー電話株式会社をあわせたau携帯電話の契約数が、本年2月に4,000万を突破、「auスマートパス」の会員数も本年3月に1,000万会員を突破する等、着実に拡大しております。
さらに、昨年4月には日本最大のケーブルテレビ事業者である株式会社ジュピターテレコム(以下「J:COM」)を連結子会社化とし、同12月には、当社の連結子会社であるジャパンケーブルネット株式会社(以下「JCN」)をJ:COMの子会社といたしました。本年4月1日には、J:COMとJCNの合併を実施し、当社グループのケーブルテレビ事業及び3M戦略のさらなる強化を図っております。
また、主力の移動通信分野においては、高速通信サービス「au 4G LTE」を提供しております。ベースとなる800MHz帯※1のサービスエリアが、2012年9月のサービス開始から約1年半の本年3月に実人口カバー率※2 99%をいち早く達成する等、通信インフラ基盤の充実も図ってまいりました。
グローバル分野においては、データセンターを核とした事業モデルのさらなる強化を図っております。
新たな成長ステージに向けては、本年2月に、お客さま基盤を活用した新たなO2O(Online to Offline)事業に繋がる「au WALLET構想」を発表し、本年5月より、本構想を具現化した「au WALLET」サービスの提供を開始いたしました。

※1 受信最大速度75Mbps、送信最大速度25Mbpsとなります。なお、利用地域や利用端末によって最大通信速度が異なります。また、通信速度は技術規格上の最大値であり、実使用速度を示すものではありません。お客さまの利用環境、回線の状況などにより低下する場合があります。
※2 「実人口カバー率」とは、全国を500m四方に区分けしたメッシュのうち、当社サービスエリアに該当するメッシュに含まれる人口の総人口に対する比率となります。

②経営成績の概況
(単位:億円)
前連結会計年度当連結会計年度増減率
(%)
自 2012年4月1日自 2013年4月1日比較増減
至 2013年3月31日至 2014年3月31日
営業収益36,62243,3366,71318.3
営業費用31,49636,7035,20716.5
営業利益5,1266,6321,50529.4
営業外損益(△損失)17△3△21-
経常利益5,1446,6281,48428.9
特別損益(△損失)△1,027△422604-
税金等調整前当期純利益4,1176,2062,08950.7
法人税等1,6222,6471,02563.2
少数株主損益調整前当期純利益2,4943,5581,06342.6
少数株主利益79338258323.0
当期純利益2,4143,22080533.4


(営業収益)
営業収益は、auスマートバリューをご利用のお客さまが着実に増加し、スマートフォンシフトが進んだことに伴うデータ通信料収入、端末販売収入の増加、及びJ:COMの連結子会社化による収益増により、4兆3,336億円(前年同期比 18.3%増)となりました。

(営業費用)
営業費用は、前連結会計年度に発生していた旧800MHz帯サービス終了による携帯端末移行関連費用(ポイント費用、作業委託費等)が減少したものの、競争激化による販売手数料の増加、スマートフォンシフトに伴う端末調達費用の増加、及びJ:COM連結子会社化に伴う費用増等により、3兆6,703億円(同 16.5%増)となりました。

(営業利益)
営業利益は、6,632億円(同 29.4%増)となりました。なお、営業利益率は、15.3%(同 1.3ポイント増)となりました。

(営業外損益)
営業外収益は、為替差益による増加はあるものの、持分法による投資利益が減少したことにより、197億円(同 5.9%減)となりました。
営業外費用は、前連結会計年度に発生していた支払補償費が減少したものの、持分法による投資損失が増加したことにより、201億円(同 4.5%増)となりました。

(経常利益)
経常利益は、6,628億円(同 28.9%増)となりました。なお、経常利益率は、15.3%(同 1.2ポイント増)となりました。

(特別損益)
特別利益は、グリー株式会社株式の売却等により、投資有価証券売却益が増加したことが主な要因で、80億円(同 276.1%増)となりました。
特別損失は、当連結会計年度に、J:COM株式追加取得による段階取得に係る差損を計上しましたが、前連結会計年度に発生した旧800MHz帯設備の使用停止に伴う減損損失及び固定資産除却損がなくなったこと等により、503億円(同 52.0%減)となりました。

(法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額)
法人税、住民税及び事業税を2,325億円、法人税等調整額を322億円を計上したことにより、法人税等合計は、2,647億円(同 63.2%増)となりました。 なお、当連結会計年度における法人税等の負担率は、42.7%となりました。法定実効税率との差異要因については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(税効果会計関係)」をご参照ください。

(少数株主利益)
少数株主利益は、J:COMを連結子会社化したこと等により、338億円(同 323.0%増)となりました。

(当期純利益)
当期純利益は、3,220億円(同 33.4%増)となりました。なお、当期純利益率は、7.4%(同 0.8ポイント増)となりました。





③資産、負債及び純資産の状況
(単位:億円)
前連結会計年度当連結会計年度比較増減増減率
(%)
2013年3月31日2014年3月31日
固定資産28,34134,0015,66020.0
流動資産12,50815,4552,94723.6
資産合計40,84949,4578,60721.1
固定負債8,8449,79895310.8
流動負債8,77110,4891,71719.6
負債合計17,61620,2872,67115.2
純資産合計23,23329,1695,93625.6

(資産)
固定資産は、設備投資の増加、J:COMの連結子会社化に伴う附帯事業固定資産の増加等により、3兆4,001億円(前期末比 20.0%増)となりました。
流動資産は、J:COMの連結子会社化に伴う現預金の増加、携帯端末割賦販売による売掛金の増加等により、 1兆5,455億円(同 23.6%増)となりました。

(負債)
固定負債は、転換社債型新株予約権付社債の転換が完了し、当該社債が減少したものの、長期借入金が増加したため、9,798億円(同 10.8%増)となりました。
流動負債は、1年内に期限到来の固定負債の増加、J:COMの連結子会社化に伴う未払金の増加等により、1兆489億円(同 19.6%増)となりました。

(純資産)
純資産は、利益剰余金の増加、転換社債型新株予約権付社債の転換による自己株式の減少等により、2兆9,169億円(同 25.6%増)となりました。
以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末と同水準の55.1%となりました。

(3)資本の源泉及び資金の流動性に係る情報
①キャッシュ・フロー
(単位:億円)
前連結会計年度
自 2012年4月1日
自 2013年3月31日
当連結会計年度
自 2013年4月1日
自 2014年3月31日
比較増減
営業活動によるキャッシュ・フロー5,2397,7222,482
投資活動によるキャッシュ・フロー△4,729△5,462△732
フリー・キャッシュ・フロー ※5092,2591,750
財務活動によるキャッシュ・フロー△1,402△1,056346
現金及び現金同等物に係る換算差額244319
現金及び現金同等物の増減額(△は減少)△8691,2462,115
現金及び現金同等物の期首残高1,741872△869
合併に伴う現金及び現金同等物の増加額-55
現金及び現金同等物の期末残高8722,1251,252
※フリー・キャッシュ・フローは「営業活動によるキャッシュ・フロー」と「投資活動によるキャッシュ・フロー」の合計であります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、7,722億円の収入となりました。前連結会計年度と比較し、税金等調整前当期純利益が増加したこと、携帯端末割賦販売による売上債権の増加幅が縮小したこと等により、2,482億円の収入増となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、5,462億円の支出となりました。前連結会計年度と比較し、設備投資が増加したこと等により、732億円の支出増となりました。

(フリー・キャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合計したフリー・キャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較し、1,750億円増加し、2,259億円となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,056億円の支出となりました。前連結会計年度と比較し、短期借入金の返済、社債の償還は増加したものの、新たに長期借入金、社債発行での調達が増加したこと等により、346億円の支出減となりました。
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末と比較し、1,252億円増加し、2,125億円となりました。

②流動性
当連結会計年度末における当社グループの現金及び現金同等物の残高は2,125億円と、前連結会計年度末と比較し、1,252億円増加しました。これらのいわゆる手元流動性残高につきましては、当社の財務状況及び金融環境に応じて変動しております。

③資金需要
当連結会計年度におきましては、当連結会計年度末における社債残高は、前連結会計年度末と比較し、2,500億円減少の3,000億円、借入金残高は3,202億円増加の7,339億円、リース債務残高は376億円増加の508億円となりました。

④約定返済
支払期限ごとの債務額(単位:億円)
償還総額1年以内1年超3年以内3年超5年以内5年後以降
社債3,0009504503001,300
金融機関借入7,3392,1521,1891,3442,652
リース債務5081842227921
その他10000
合 計10,8493,2871,8631,7253,973

⑤為替リスク
当社グループは、外貨建ての営業取引、海外投融資等に伴う為替変動リスクに対して、各通貨建ての資産負債のバランスを勘案しつつ、必要に応じ為替予約及び通貨スワップ等を利用し、ヘッジを行う方針であります。

⑥財政政策
当社グループは、資金調達に関し、低コストかつ安定的な資金の確保を基本に、財務状況や金融環境に応じ、最適と思われる調達手段を選択することを方針としております。
また、当社による資金の集中化及び効率化についても積極的に進めております。大部分の子会社における資金の過不足を当社が一括で管理し、資金需要に対しては当社から貸付ける体制を整備することにより、ファイナンスコストの抑制に努めております。
なお、当社の格付については、格付投資情報センターよりAプラスを付与されております。

⑦偶発債務
当連結会計年度末における第三者に対する保証債務残高は1,265億円であります。


第2 事業の状況 用語解説

ARPU

ARPUとは、Average Revenue Per Unitの略。1契約あたりの月間売上高。
音声・データ両サービスにおいて算出。
ADSL



ADSLとは、Asymmetric Digital Subscriber Line(非対称ディジタル加入者線)の略。
電話の音声伝送には利用しない高い周波数帯を使ってデータ通信を行う。一般の電話に使われている、1対の電話線を使って通信する。Asymmetric (非対称) が示すように上り・下りの速度に違いがある。また局からの距離によりネットワーク品質、速度の減衰が発生する (局から6~7kmが限界といわれている)。
CATV



CATV(ケーブルテレビ)とは、ケーブルテレビ会社が敷設するケーブル (同軸、光ファイ
バー) を利用してテレビ番組を放送するサービス。地上波テレビ局のチャンネル以外にも、数多くの有料チャンネルが放送されている。また、共同住宅や難視聴対策としても利用される。さらに、CATV用のケーブルを使って、テレビ放送ばかりでなく、インターネットや電話の利用も可能となっている。
FTTH

FTTHとは、Fiber To The Homeの略。通信事業者の設備からお客さま宅までを光ファイバーケーブルでつなぐアクセス方式。本来は「Home」のとおり個人のお客さまを対象としたものであるが、光ファイバーによるアクセス全般を指すこともある。
ICT


ICTとは、Information and Communication Technologies:ICTs (情報通信技術) の略。以前は、ITという言葉が主に使われたが、インターネット時代の昨今では、コンピュータシステムのみならず、さまざまなシステムが通信ネットワークで接続されることによって、多くの付加価値を産み出すことから、「ICT」の語が用いられることが多くなった。
LTE



LTEとは、Long Term Evolutionの略称で、無線通信技術の一つ。LTEは第3世代携帯電話のデータ通信を高度に発展させた技術で、次世代の通信規格であるIMT-Advancedに至る手前の無線通信技術であることから3.9Gとも位置付けられていたが、ITU (国際電気通信連合)が2010年12月にLTEなどを一般的に4Gと呼称することについて認めたため、欧米をはじめとした各国の通信事業者はLTEのサービス名称として4Gの用語を用いている。
MNP
MNPとは、Mobile Number Portabilityの略。契約する電話会社を変更するときに、電話番号をそのまま利用できる制度のこと。
MVNO

MVNOとは、Mobile Virtual Network Operator (仮想移動体サービス事業者) の略。
無線通信インフラを他携帯電話事業者などから借り受けてサービスを提供している事業者のこと。
O2O

O2Oとは、Online to Offline (オンライン・ツー・オフライン) の略。モバイルアプリなどインターネット (オンライン) で集客し、実際の店舗 (オフライン) へ誘導して商品の購入等を促進する仕組みのこと。
WiMAX



WiMAXとは、Worldwide Interoperability for Microwave Accessの略で、無線通信技術の一つ。無線LANに比べると高速で長い伝送距離のため、加入者回線のラストワンマイル (いわゆる電話線の替わり) として利用することが想定された。その後、移動性を考慮して拡張された802.16e規格はハンドオーバーや高速移動に対応しており、通称モバイルWiMAXと呼ばれている。


研究開発活動株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E04425] S100214G)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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