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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1009Y4H

有価証券報告書抜粋 KHネオケム株式会社 対処すべき課題 (2016年12月期)


生産、受注及び販売の状況メニュー事業等のリスク

当社グループは、2016年を初年度とする3ヵ年の中期経営計画「変革への挑戦」を策定し推進しております。
当社グループを取巻く事業環境は、国内産業の空洞化懸念や不透明な海外経済の先行き、価格変動が激しい原燃料動向、中国における汎用化学品の供給過剰など、依然として厳しい状況ではありますが、オキソケミカルのコスト競争力強化を図るとともに今後も成長が期待できるファインケミカル(注1)に経営資源を集中的に配分することで、安定的に高収益を確保できる事業構造に向けた変革に挑戦し、「基礎化学品分野」を安定的収益源としつつ高付加価値の「機能性材料、電子材料分野」を成長ドライバーとしたスペシャリティケミカル企業として更なる飛躍を目指します。
中期経営計画で掲げる基本戦略は以下の3点です。

① 基礎化学品の収益強化
「適切な価格政策や継続的なコストダウン、協業化を推進し基礎化学品のコスト競争力を強化する」
国内オキソケミカル市場におけるマーケットシェアの維持・拡大、製品の安定供給、及び環境の変化に応じた価格設定により、安定的な収益の維持・確保に努めてまいります。加えて、円高時に脅威となる輸入品に対応すべく、コストアセスメントによるITコスト、定期修理・設備コスト等の削減並びに他社との協業を通じたボリュームメリットによるコストダウンを図り、オキソケミカルの競争力強化に注力してまいります。

② 機能化学品のグローバル拡販
「代替フロンに対応する冷凍機油原料等のグローバルな拡販を目指し、需要に見合う供給体制の構築等、成長が期待される機能性材料分野に経営資源を集中する」
冷凍機油原料の事業拡大、ニッチ製品のグローバル市場への拡販といったテーマのもと、当社製造技術を活かした機能性材料分野への戦略投資により、マーケットシェアの維持・拡大と更なる収益拡大を目指します。


「第1 企業の概況」の「3 事業の内容」に記載のとおり、オゾン層破壊物質全廃・温室効果ガス削減といった地球規模での環境問題の観点から、エアコンや冷蔵庫は環境対応型への代替が進んでおります。株式会社富士経済の調査(※)によると、オゾン層破壊係数がゼロ、かつ地球温暖化係数の低い冷媒に対応するエアコン市場は2014年の300万台から2020年には5,680万台へ増加すると予想されており、特に中国をはじめとしたアジアでは今後代替が加速する見込みであります。こうした環境対応型エアコン・冷蔵庫の需要増加に対応すべく、代替フロンに適合する冷凍機油の原料であるイソノナン酸とオクチル酸等の拡販体制の構築に努めてまいります。千葉工場と四日市工場の生産能力はこれまでも順次増強してきておりますが、今後も更なる能力増強・生産設備の新設を戦略的に検討していく予定です。また、ユーザーニーズを把握し、新たな冷凍機油関連製品の開発にも注力することで、冷凍機油事業の拡大による収益拡大を目指します。


保湿性の高い原料として高級化粧品やスキンケア製品用に販売している 1, 3-ブチレングリコールや、界面活性剤の原料として販売しているトリデカノール等の生産能力を戦略的に増強することで販売を拡大し、マーケットシェアの拡大、及び収益拡大に努めてまいります。

※出典:株式会社富士経済「ヒートポンプ 温水・空調市場の現状と将来展望2015」

③ 将来に向けての地盤固め
「生産拠点の海外展開や潤滑油・ファインオキソ分野を中心とする新製品の開発を推進する」
基礎化学品分野では、イソノニルアルコール(INA)等の新たな海外製造・販売拠点として、2015年9月に台湾中油股份有限公司と兆豊國際商業銀行股份有限公司との合弁により、曄揚股份有限公司を台湾に設立いたしました。2020年以降に年産18万トンのINAの新工場の稼働が予定されております。INAは耐熱特性・電気絶縁性等の優れた性能を有する可塑剤DINP等の原料となる高級アルコールであり、当社の主要製品として、主に自動車・電線・建材分野の諸用途向けに販売しております。当社はINA製造の独自技術及びノウハウを豊富に有しておりますが、本合弁事業により台湾に大型の製造・販売拠点を有することで、経済成長が期待される中国・インド等アジア諸国への供給を拡大しつつ、価格競争力のある原料を安定的に調達する体制を構築、グローバルシェアの向上を目指します。なお、本合弁事業の総投資額は500億円(※)規模を想定しており、日台間の石油化学分野では過去最大級の投資事業となります。また、本合弁事業については、株式会社国際協力銀行による「海外展開支援出資ファシリティ」の一環としての優先株式による出資も決定しており、本合弁事業の確実な実現及び事業化後の安定的な経営に資するものと考えております。
機能性材料分野では、オゾン層破壊物質全廃・温室効果ガス削減といった地球規模での環境問題の観点から、特定フロンからの切替が進んでいる代替フロンに対応した冷凍機油の原料であるイソノナン酸とオクチル酸等の拡販に注力するとともに、ユーザーニーズを把握し、冷凍機油の性能向上及び新たな冷凍機油関連製品の開発も加速させることで、冷凍機油事業の更なる収益拡大を目指します。
電子材料分野では、液晶ディスプレイや半導体製造工程に必要なフォトレジスト向け高純度溶剤(PMA-P等)を中心に、常に技術革新が求められる液晶・半導体市場での競争優位性を維持・強化します。当社独自の技術と多くの大手電子材料メーカーとのチャンネルを組み合わせることで、新製品・新技術の開発推進体制を構築します。
※現時点での計画であり変更となる可能性もあります。

また、全体最適の観点からの投資判断を可能にする企画や中長期戦略を見据えた人材育成、継続的なコスト低減を可能にする購買等の各機能を強化するために組織体制を整備してまいります。
当社グループは、品質と機能において常に優れた製品を提供することを旨としております。また、コンプライアンス、環境保全活動、品質保証、安全操業など企業の社会的責任(CSR)を誠実に全うし、広く社会から信頼される企業でありたいと考えております。

(注)1.ファインケミカルとは
少量でも高い付加価値や機能性、精密性を有する化学品を総称しており、化粧品や医薬品、水系塗料、高機能樹脂、特殊潤滑油、先端電子材料向け特殊化学品等、工業分野で幅広い用途に使われております。

生産、受注及び販売の状況事業等のリスク


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E32642] S1009Y4H)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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