有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100TY47 (EDINETへの外部リンク)
NANO MRNA株式会社 事業の内容 (2024年3月期)
当社グループの主たる事業は、最先端のサイエンスをいち早く治療現場へ届けるため、世界中の製薬企業にIPを提供し、世界の人々の健康に貢献することです。
当社はミセル化ナノ粒子技術を活用し、ナノ粒子内に低分子などの医薬品を封入した抗がん剤を中心に、革新的な医薬品の開発を進めてまいりましたが、2023年1月、ビジネスモデルを転換いたしました。創業以来実施してまいりました低分子抗がん剤や核酸医薬開発及びDDS技術の知見を活かし、新たな治療技術として注目されるmRNAに特化し、効率的に複数のmRNA医薬の創薬及び知財獲得を進め、後期臨床開発ステージに入る時点までに、臨床開発を実施可能な製薬企業にライセンスアウトいたします。当社は、mRNA医薬の研究開発に国内企業に先駆けて取り組んできた経験と実績及びこれまでに築いた豊富なネットワークを生かして、大手製薬企業の開発体制に匹敵する開発及び事業開発体制を構築しており、多数のパイプラインを同時並行でインキュベートしmRNA治療薬のIPを継続的に創出します。
(1)当社設立の経緯
当社は、東京大学の片岡一則名誉教授、東京女子医科大学の岡野光夫名誉教授らが発明したミセル化ナノ粒子技術による医薬品の開発を目的に、1996年6月に設立されました。同教授らは、医薬品を封入したミセル化ナノ粒子が静脈内投与された場合、薬物が血中に長時間循環することにより、効果が持続する薬物キャリアとなり得ること及びがん組織等の病変部へ集積(標的化)することを示しました。
2022年までに、低分子抗がん剤として、複数のパイプラインの後期臨床開発を進めてまいりましたが、実用化には至らず、開発をすべて中止いたしました。その間、DDS技術が不可欠である核酸医薬の研究も並行して実施しており、その経験を活かしたmRNA創薬に特化した事業に転換することを2023年1月に決定し、新たなビジネスモデルを推進しております。
(2)当社開発品の特長
当社開発品は、mRAN医薬に特化しております。mRNA医薬とは、人工的に製造したmRNAを生体に投与し、mRNAにコードされたタンパク質を体内で発現させることにより疾患の予防もしくは治療を行う医薬品です。COVID-19の感染予防ワクチンの開発成功により、急激に市場が拡大したmRNA創薬分野ですが、感染症ワクチン以外の治療薬等の領域はこれから医薬品としての開発競争が始まります。当社は、国内企業に先駆けて、mRNA創薬ビジネスモデルの旗艦プロジェクトとして、既に変形性膝関節症に対する再生医薬の開発を推進しています。今後、製薬企業や非製薬企業、アカデミア等との共同研究を推進し、新規パイプラインの拡充を推進してまいります。
(3)当社の事業展開
当社は、非臨床試験を実施して得られた研究シーズを製薬会社等に導出し、市場に高品質のmRNA新薬を効率的にもたらすmRNA創薬ビジネスを展開しております。当社がmRNA創薬を推進するうえで、mRNA創薬の製造及び非臨床試験実施における包括的な業務提携関係にある株式会社アクセリード、及びIPガイア株式会社の保有するネットワークからの情報をもとに、当社保有パイプラインの導出活動をIPガイアが支援する包括的な業務提携契約を締結しております。当社はIPガイア及びアクセリードとの一体化により、大手製薬企業の創薬体制に匹敵する、研究開発及び事業開発体制を構築しており、製薬企業が求める質の高いmRNA医薬品候補を創出し、医薬品開発に速やかに進むことが可能となるアセットとして導出してまいります。
①当社の収益モデル
当社は、mRNA創薬を目指すアカデミアやバイオベンチャー、企業との共同研究を推進し、当社のmRNA創薬にかかるノウハウを活かしIPを創出、非臨床試験まで実施し、mRMA医薬候補のアセットとして、臨床開発が実施可能な大手製薬企業等に導出いたしします。アセットの導出時に、マイルストーンを受領し、また開発に成功し販売に至った場合には、ロイヤリティを受領します。
②当社のパイプラインについて
本書提出日現在、当社パイプラインは以下のとおりです。
(mRNA医薬パイプライン)
mRNA医薬は、2023年のノーベル生理学・医学賞を受賞した新たなモダリティです。本技術は、さまざまな疾患へ展開されつつあり、COVID-19ワクチン以外の感染症予防ワクチン、がん治療ワクチン、遺伝性疾患治療薬、また組織再生医薬などにおいて臨床POCが得られてきています。当社の変形性膝関節症に対するmRNA組織再生医薬は、感染症予防ワクチン以外では国内初とも言えるものです。本品の医師主導治験は、当期中の開始を目指して規制当局と相談を進めてまいりました。その結果、本医師主導治験の開始を2024年度後半とすることとし、準備を継続しております。花王株式会社との共同研究につきましては、順調に推移しており、新たなプロジェクトの開始についても協議を進めております。今後、企業及びアカデミア等のさまざまなパートナーとの共同研究開発などによりパイプラインを拡充し、創製した開発候補の製薬企業等へのライセンスアウトを進めてまいります。
(mRNA医薬以外のパイプライン)
mRNA医薬以外のパイプラインの開発も継続して行っております。
上記の他、コムレクス®耳科用液1.5%(開発コードENT103)は、2023年6月からセオリアファーマ株式会社により販売されております。
当社はミセル化ナノ粒子技術を活用し、ナノ粒子内に低分子などの医薬品を封入した抗がん剤を中心に、革新的な医薬品の開発を進めてまいりましたが、2023年1月、ビジネスモデルを転換いたしました。創業以来実施してまいりました低分子抗がん剤や核酸医薬開発及びDDS技術の知見を活かし、新たな治療技術として注目されるmRNAに特化し、効率的に複数のmRNA医薬の創薬及び知財獲得を進め、後期臨床開発ステージに入る時点までに、臨床開発を実施可能な製薬企業にライセンスアウトいたします。当社は、mRNA医薬の研究開発に国内企業に先駆けて取り組んできた経験と実績及びこれまでに築いた豊富なネットワークを生かして、大手製薬企業の開発体制に匹敵する開発及び事業開発体制を構築しており、多数のパイプラインを同時並行でインキュベートしmRNA治療薬のIPを継続的に創出します。
(1)当社設立の経緯
当社は、東京大学の片岡一則名誉教授、東京女子医科大学の岡野光夫名誉教授らが発明したミセル化ナノ粒子技術による医薬品の開発を目的に、1996年6月に設立されました。同教授らは、医薬品を封入したミセル化ナノ粒子が静脈内投与された場合、薬物が血中に長時間循環することにより、効果が持続する薬物キャリアとなり得ること及びがん組織等の病変部へ集積(標的化)することを示しました。
2022年までに、低分子抗がん剤として、複数のパイプラインの後期臨床開発を進めてまいりましたが、実用化には至らず、開発をすべて中止いたしました。その間、DDS技術が不可欠である核酸医薬の研究も並行して実施しており、その経験を活かしたmRNA創薬に特化した事業に転換することを2023年1月に決定し、新たなビジネスモデルを推進しております。
(2)当社開発品の特長
当社開発品は、mRAN医薬に特化しております。mRNA医薬とは、人工的に製造したmRNAを生体に投与し、mRNAにコードされたタンパク質を体内で発現させることにより疾患の予防もしくは治療を行う医薬品です。COVID-19の感染予防ワクチンの開発成功により、急激に市場が拡大したmRNA創薬分野ですが、感染症ワクチン以外の治療薬等の領域はこれから医薬品としての開発競争が始まります。当社は、国内企業に先駆けて、mRNA創薬ビジネスモデルの旗艦プロジェクトとして、既に変形性膝関節症に対する再生医薬の開発を推進しています。今後、製薬企業や非製薬企業、アカデミア等との共同研究を推進し、新規パイプラインの拡充を推進してまいります。
(3)当社の事業展開
当社は、非臨床試験を実施して得られた研究シーズを製薬会社等に導出し、市場に高品質のmRNA新薬を効率的にもたらすmRNA創薬ビジネスを展開しております。当社がmRNA創薬を推進するうえで、mRNA創薬の製造及び非臨床試験実施における包括的な業務提携関係にある株式会社アクセリード、及びIPガイア株式会社の保有するネットワークからの情報をもとに、当社保有パイプラインの導出活動をIPガイアが支援する包括的な業務提携契約を締結しております。当社はIPガイア及びアクセリードとの一体化により、大手製薬企業の創薬体制に匹敵する、研究開発及び事業開発体制を構築しており、製薬企業が求める質の高いmRNA医薬品候補を創出し、医薬品開発に速やかに進むことが可能となるアセットとして導出してまいります。
①当社の収益モデル
当社は、mRNA創薬を目指すアカデミアやバイオベンチャー、企業との共同研究を推進し、当社のmRNA創薬にかかるノウハウを活かしIPを創出、非臨床試験まで実施し、mRMA医薬候補のアセットとして、臨床開発が実施可能な大手製薬企業等に導出いたしします。アセットの導出時に、マイルストーンを受領し、また開発に成功し販売に至った場合には、ロイヤリティを受領します。
②当社のパイプラインについて
本書提出日現在、当社パイプラインは以下のとおりです。
(mRNA医薬パイプライン)
mRNA医薬は、2023年のノーベル生理学・医学賞を受賞した新たなモダリティです。本技術は、さまざまな疾患へ展開されつつあり、COVID-19ワクチン以外の感染症予防ワクチン、がん治療ワクチン、遺伝性疾患治療薬、また組織再生医薬などにおいて臨床POCが得られてきています。当社の変形性膝関節症に対するmRNA組織再生医薬は、感染症予防ワクチン以外では国内初とも言えるものです。本品の医師主導治験は、当期中の開始を目指して規制当局と相談を進めてまいりました。その結果、本医師主導治験の開始を2024年度後半とすることとし、準備を継続しております。花王株式会社との共同研究につきましては、順調に推移しており、新たなプロジェクトの開始についても協議を進めております。今後、企業及びアカデミア等のさまざまなパートナーとの共同研究開発などによりパイプラインを拡充し、創製した開発候補の製薬企業等へのライセンスアウトを進めてまいります。
RUNX1 mRNA: | アクセリード株式会社と共同で設立した株式会社PrimRNAにおいて、変形性膝関節症患者を対象とした医師主導第Ⅰ相臨床試験に向け、規制当局との相談を進めております。 RUNX1のmRNAは、軟骨の増殖・分化に関わる転写因子のmRNA医薬で、変形性膝関節症の進行抑制及び疼痛の軽減を実現する革新的な疾患修飾型治療薬となり得るものです。なお、本プロジェクトは、AMEDの医療研究開発革新基盤創成事業(CiCLE)に採択されております。 |
免疫寛容ワクチン: | 花王株式会社が独自開発した免疫制御技術を用いて共同で実施した研究成果に基づき、2023年11月、mRNA医薬の創製に向けた包括共同研究契約を締結いたしました。共同研究では、アレルギー疾患をはじめ数多くある免疫疾患を対象に治療ワクチンの研究から、順次、候補品を創出し、開発企業へライセンスアウトすることを目指しております。 |
感染症予防ワクチン: | 名古屋大学発ベンチャーCrafton Biotechnology株式会社が研究代表機関となり、AMED先進的研究開発戦略センター(SCARDA)事業に採択された感染症mRNAワクチンの研究開発が進められております。本研究開発は、RNA医薬に欠かせないCap化技術に日本発の新しい技術を適応したものです。当社は次世代バイオ医薬品製造技術研究組合(MAB組合、神戸)などとともに分担研究機関として参画し、非臨床試験及び臨床試験を担当いたします。 |
(mRNA医薬以外のパイプライン)
mRNA医薬以外のパイプラインの開発も継続して行っております。
TUG1 ASO: | 脳腫瘍の中で最も悪性度が高い膠芽腫を対象とするTUG1ASOの医師主導第Ⅰ相臨床試験が2024年2月に開始され、順調に進捗しております。 TUG1は、長鎖非翻訳RNA TUG1に対するASO(アンチセンスオリゴ核酸)のDDS製剤であり、名古屋大学を中心として、AMEDの革新的がん医療実用化研究事業に2期連続で採択されております。当社は、分担研究機関として治療薬の供給及び薬物動態解析などを行ってまいります。 なお、2023年8月に本課題の基盤となる2件の特許について、再実施許諾権(サブライセンス権)付独占ライセンス権を獲得し、導出活動を開始しております。 |
NC-6100: | 公益財団法人がん研究会有明病院において、医師主導第Ⅰ相臨床試験が実施されております。高用量コホートまで試験が進捗しており、薬物動態解析を進めております。NC-6100は、慶應義塾大学等との共同開発プロジェクトであり、転写因子PRDM14に対するsiRNAのDDS製剤です。 |
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E05728] S100TY47)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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