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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100GCXL

有価証券報告書抜粋 NTN株式会社 研究開発活動 (2019年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社グループの企業理念「新しい技術の創造と新商品の開発を通じて国際社会に貢献する」に基づき、2018年4月よりスタートした新中期経営計画「DRIVE NTN100」では、次の100年にむけた取組みとして、当社の商品開発を支える基盤技術・基盤商品の強化と、新たな領域への展開として新事業開発の強化を両軸とした研究開発活動を推進しています。
当社の技術領域の強みである、トライボロジー、熱処理、精密加工、精密測定、CAEなどを駆使した高機能、高精度製品の開発に取り組むことにより、低炭素化社会に適応した商品を提供し、お客様満足度を持続的に向上させるとともに当社の持続的成長を図っていきます。なお、当連結会計年度における研究開発活動費はグループ全体で21,661百万円です。

(1)自動車事業
100年に1度の変革期を迎えている自動車業界の動向はCASEに代表されます。当社は、CASEのなかで、Cコネクト、A自動化、E電動化に必要な技術に着目し、市場トレンドを先取りした研究開発を行っています。世界No.1シェアを誇るハブベアリングにタイヤの転舵角度を調整するモータ及びその制御機構を組み合わせ、業界で初めて前輪に搭載可能なステアリング補助機能付ハブベアリング「sHUB」を開発しました。「sHUB」はハンドル操作角と車速のデータをもとにタイヤの転舵角を最適に補正することが可能なため、高速直線走行、コーナリング、スリップ時などに車体姿勢を安定化させ、燃費改善にも貢献することが可能です。さらに、ハブベアリングにモータ・ジェネレータを組み合わせた「eHUB」も開発しました。欧州を中心に燃費向上や排ガス規制の強化が進むなか、発進や加速時にエンジンの駆動力を補助して燃費を改善する48Vマイルドハイブリッドシステム(48V MHEV)の普及が拡大しています。「eHUB」は前輪駆動車の場合、後輪に搭載し、モータで駆動アシストしてエンジン負荷を低減し、減速時には発電機としてエネルギーを電力に回生します。48V MHEVとの組み合わせにより、最大25%の燃費を改善することが可能です。また、「電動オイルポンプ」の開発も進めており、自動車業界から多くの引き合いをいただいております。
一方、自動車の前輪用ドライブシャフトとして、高効率で世界最高の作動角55°となる固定式等速ジョイント「CFJ-W」を開発しました。これにより、ハンドル操作に伴う車両の回転半径をより縮小し、かつ、当社独自の内部構造の採用で、当社従来品比でトルク損失率を50%削減することが可能となり、燃費改善に役立っています。
また、従来の接触シールタイプのトランスミッション用軸受よりトルクを80%低減した「超低フリクションシール付玉軸受」は、2018年度 モノづくり日本会議/日刊工業新聞社主催の “超”モノづくり部品大賞において、モビリティー関連賞を受賞しました。

(2)産業機械事業
産業機械業界では、IoT、センシング、ロボティクスに関わる研究開発が求められています。当年度は工作機械とロボットの協働・協調をテーマとしてJIMTOFに出展、工作機械用精密転がり軸受「ULTAGEシリーズ」を始めとし、ロボット関連軸受やその周辺製品は、お客様に高い評価をいただきました。なかでも、工作機械主軸用に開発した「センサ内蔵軸受ユニット」は、軸受軌道面周辺のセンシングにより、工作機械主軸の高度な状態監視と焼付きの未然防止を可能にします。主軸が焼付く前にアラームの発信が可能なため、主軸交換に至る破損を回避し、生産性向上を実現します。また、ロボティクス分野向けに、人の手首に類似した動きを実現するモジュール製品「i-WRIST™」の量産を開始しました。「i-WRIST™」は当社独自のメカリンク機構の採用により、小型、省スペースで広い可動範囲を実現するとともに、細かな角度変更も人の手首と類似の動きで高速に行うことができます。カメラやディスペンサを搭載し、装置化することによって、これまで人が行ってきた外観検査やグリス塗布の作業を代替するモジュールとして注目を集めています。人手不足の改善や品質向上に対する市場要求に応えていきます。
さらに、高負荷容量、高速性を実現した、「高速・重切削工作機械主軸用アンギュラ玉軸受」を開発しました。高速回転性能と負荷容量を従来品比約1.3倍に向上させることで、荒加工から仕上げ加工までの工程を1台の工作機械で対応可能となり、マシニングセンタ、旋盤、複合加工機の生産性向上に貢献します。

(3)新事業
自然エネルギーを活用して防犯・防災用の独立非常電源「NTNグリーンパワーステーション」及び、水路に置くだけで発電し、その電力を売電系統に送電可能な「系統連系用NTNマイクロ水車」を開発しました。地産地消型の再生エネルギー提案を進め、低炭素化社会に貢献しています。
また、将来の業態変革と事業拡大を視野に、大阪大学のNTN次世代協働研究所では、AIアルゴリズムを用いた軸受の余寿命予測の研究を行ない、サービスソリューション事業の拡充に繋げていきます。同様に同大学において、当社独自技術である微細塗布装置を用いたiPS由来細胞の3次元積層化技術の研究開発を進め、創薬や再生医療への展開を目指しています。
2018年10月に研究技術開発活動のさらなる高効率,高精度化を目指し、CAE開発研究所を設立しました。
設計工数の削減、実験工数の削減も実現して開発のスピードアップと他社優位性技術の確立を進めてまいります。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01601] S100GCXL)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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