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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1008KNR

有価証券報告書抜粋 Shinwa Wise Holdings株式会社 事業等のリスク (2016年5月期)


対処すべき課題メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

以下において、当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスク事項を記載しております。あわせて、必ずしもリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断にとって重要であると考えられる事項については、積極的な情報開示の観点から記載しております。
なお、本文の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

1.グループ全体
(1)小規模組織について
当社グループはグループ従業員数50名程度と規模が小さく、内部管理体制も当該規模に応じたものとなっております。今後も必要に応じ、内部管理体制の充実とそれに伴う人員補充を実施していく方針でありますが、人材の確保及び管理体制の維持ができなかった場合、適切な組織的対応が出来ず、組織効率が低下する可能性があり、業務に支障をきたすおそれがあります。

2.オークション関連事業
(1)オークションへの出品について
日本国内の美術市場にあっては、取引全体のボリュームとしては、対前年比では拡大傾向にありますが、海外の市況を反映した様子見感が広まっており、全体としては先行き不透明な状況に推移しております。当社は、いかなる状況においても出品募集営業を徹底して強化していく所存でありますが、順調に出品数が増える保証はなく、出品数の減少が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(2)競合について
当社グループは、美術商、宝石商、百貨店及び他のオークション会社と競合関係にあります。オークションという公の場で登録をすれば誰でも同じ条件で参加でき、参加者が価格を決定する取引形態の優位性が認知度を高め、オークションの拡大につながっております。美術品オークション会社数は近年横ばい傾向にありますが、取扱商品に関する専門知識とオークション開催に係る労働集約型業務システム(作品の預り~鑑定~査定~カタログ作製~下見会~オークション会場運営~作品の発送等)が、美術品オークションへの参入障壁となっております。
オークション会社間の競合は、出品作品の募集、販売の営業戦略が最も重要な要因であり、当社は、国内大手オークション会社として美術品取引業界に幅広く認知されております。
海外には、クリスティーズ、サザビーズを筆頭に数多くのオークション会社がありますが、日本美術に関する知識、情報が参入障壁となっております。また、海外のオークション会社や国内外の中国人を主な対象として国内で開催される中国美術品の新興オークション会社とは基本的に取り扱い作品が異なるため、現在のところ外国絵画、コンテンポラリーアート等の一部のジャンルの美術品以外、競合関係にはありません。
その他、インターネットを使ったオークション(売却希望者と購入希望者が相対で取引できる場をインターネット上に提供しており、当社のように作品所有者から販売委託を受けて執り行うオークションとは相違しています。)に関して、商品を実際に検分できる場所を提供することなく、デジタル画像のみで取引を成立させるリスクは、高額品になるほど大きくなり、現状において、インターネットオークションと競合する分野は、低価格帯の美術品取引のみに限定されております。しかしながら、国内において、拡大・発展途上のオークションビジネスも、国内業者間の再編、海外の大手オークションハウスの本格的日本進出等が起こった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。


(3)売上高の構成について
オークション関連事業の売上高の主たる構成要素は、落札価額に対する手数料収入(落札手数料及び出品手数料)であります。落札手数料は、落札価額の200万円以下に対し15.0%、200万円超5,000万円以下に対し12.0%、5,000万円超に対し10.0%、出品手数料は、落札価額の10.0%(いずれも別途消費税)としております。
なお、当社が仕入れた後に、当社の在庫商品としてオークションやプライベートセールで売却する場合があります。この場合、オークションでの落札価額またはプライベートセールでの販売価格を商品売上高としてそのまま売上高に計上するため、当社在庫商品の取扱高の増減が、売上高変動のひとつの要因となります。その他、カタログの販売高、出品者から徴収するカタログ掲載料で構成されるカタログ収入、有料会員から徴収する会費収入があります。

回次第23期第24期第25期第26期第27期
決算年月2012年5月2013年5月2014年5月2015年5月2016年5月
取扱高(千円)3,534,0113,225,9674,297,9874,440,8484,129,619
売上高(千円)1,359,4481,248,6101,194,2841,140,6711,180,949
内商品売上高(千円)784,606714,219416,108361,832492,412

(4)美術品の査定について
オークションに出品されるすべての作品は、査定委員会にて現物を直接検分して、評価額を決定しております。査定委員会は当社取締役を常任委員とし、必要に応じて担当部長ならびに社外の専門家を交えて複数のメンバーで構成しています。作品の評価額は、オークション出品の際、そのままエスティメイト(落札予想価格帯)を構成するため、適切な評価額を決定する体制を整えています。
また、オークションの公明性を高めるため、査定委員会常任委員が直接当社グループのオークションに出品することを禁止しています。しかしながら、査定委員会が現下の市況と大きく乖離した評価をし、その結果オークションで落札されないケースが連続した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(5)鑑定・鑑別の外部委託について
当社グループのオークションに出品される美術品や宝飾品の真贋に関しては、権威ある第三者機関に鑑定・鑑別を依頼しております。美術品に関しては、当社グループが認める鑑定機関及び鑑定人が存在する作家の作品に関しその鑑定を受け、宝飾品に関しては、原則として当社グループが定める鑑別機関の鑑別を受けることとしており、当社グループは、販売委託者と鑑定・鑑別機関及び鑑定人の仲介を行っておりますが、当社グループが鑑定・鑑別を行うことはありません。
オークションの開催・運営にあたっての規則であるオークション規約及び特約に基づき、当社グループが開催する近代美術、近代陶芸、戦後美術&コンテンポラリーアートの出品作品、ブランドバック等のブランド雑貨に関し、当社グループは、オークションの開催日から5年以内に、落札作品が真作でないとの証明がなされた場合、落札作品を引き取り、落札者に代金を返還することになっております。但し、近代美術PartⅡ等のオークションで取り扱う低価格作品、骨董(アンティーク)等の真贋判定の困難な作品に関しては保証しておりません。当社グループは、出品作品の真贋には、最善の注意を払い対応しておりますが、真作でない作品を誤って取り扱うことにより、信用低下につながる可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(6)オークション未収入金及びオークション未払金について
オークション未収入金及びオークション未払金は、オークション事業により発生する、落札者及び出品者に対する未決済債権及び債務であります。オークション規約及び販売委託に関する約定に基づき、落札者からは、オークション開催日から土日祝日を除く10日以内に購入代金が支払われ、出品者に対しては、オークション開催日から35日以内に販売代金を支払っており、従ってオークション未収入金及びオークション未払金の期末残高は、オークションの開催日程と連結会計年度末日との関係で増減します。

(7)前渡金制度について
当社グループは、営業戦略上、業者のみならず一般コレクターからの出品を促進するためのシステムとして、オークションへの出品が決定した作品に関し、販売委託契約締結と同時に最低売却価格(成行き作品の場合はエスティメイト下限金額)の最大85%の金額を前渡しすることができる前渡金制度を採用しております。主に近代美術オークションにおいて契約締結から支払までの期間が最長約4ヶ月であることに関し、出品者の急な資金需要に対応できる施策として、当社グループの出品募集に大きく貢献しております。
前渡金が支払われている作品が不落札となった場合には、オークション終了後に出品者から前渡金が返還されることになっていますが、万一、出品者が前渡金を返済できない事態が生じたとしても、不落札の作品を売却し、前渡金返済に充てることができます。しかしながら、今後事業が拡大する中で、前渡金の返還及び回収が滞る事案が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

・前渡金契約のフロー図
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例)最低売却価格:3,000,000円、落札価額:3,500,000円の場合

① 査定(作品お預かり)
作品をお預かりし、最終的な査定を行います。
② 販売委託契約の締結
オークション開催日の約2ヶ月前迄に販売委託契約を締結します。
③ 前渡金の支払
販売委託契約の締結後に前渡金を支払います。
(最低売却価格3,000,000円の85%、2,550,000円を上限とします。)
④ セールスプロモーションの展開
カタログを作製し、オークション直前には下見会を開催します。
⑤ 落札
オークションで落札。
⑥ 落札代金の入金
オークション開催日より10日以内(土日祝日を除く)に入金いただきます。
(落札価額3,500,000円、落札手数料2,000,000円以下に対して16.2%の324,000円(税込)、2,000,000円超の1,500,000円に対して12.96%の194,400円(税込)の合計4,018,400円)
⑦ 落札作品の引渡し
落札代金の入金確認後、作品を引渡しします。
⑧ 出品清算支払
オークション開催日から35日以内に支払います。
(落札価額3,500,000円から出品手数料10.8%の378,000円(税込)、出品費用もしくはカタログ掲載料・保管料等の売り手費用と前渡金2,550,000円を控除した金額)
(8)一括保証取引について
当社は、大口で一括の出品に関して、営業戦略上、落札価額合計額の最低金額の保証を行う場合があります。一括保証した金額については、作品をお預かりし、契約締結後に前渡金として保証金額の支払いを行う場合がありますが、実際の落札価額合計額が、この保証金額に満たない場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(9)美術品等の保管について
当社グループでは、作品所有者からオークションへの出品依頼を受け、作品をお預かりしてから、落札者のもとへ納品されるまでの期間、作品を当社グループの倉庫等に保管しております。保管している作品にはすべて保険を付保しており、盗難、火災等については保険の対象となっております。しかし、地震等の自然災害に起因する事故については保険対象外の扱いとなっていることから、地震等の自然災害が発生し出品予定作品が損壊した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
また、オークション規約上、当社の故意または重過失に起因する損害に関しては、通常の損害の他、予見可能な損害までを当社の責任の範囲と定めており、通常損害保険で担保されない範囲の損害が発生することにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(10)法的規制について
当社は、海外においてオークション事業を展開しているクリスティーズ、サザビーズ等の事業モデルを導入し、オークションによる美術品の流通形態を日本の市場に創造する目的で設立されました。
当社グループが行っているオークション形態は、日本国内においては、商法第551条の問屋(といや)に該当し、オークションの運営にあたっては、オークション規約を制定しておりますが、同規約は、民法、商法、消費者契約法、古物営業法等の規制を受けております。
これら、日本国内における法的規制により、過去において当社グループの財政状態、経営成績に影響を及ぼした事実はありません。しかしながら、当社グループが行うオークションという事業形態は、日本国内で完全に認知を得ているわけではなく、将来的にオークションの運営に支障を来すような法令等の規制を受けた場合、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。
現在、当社グループでは定期開催のオークションの他、西洋美術オークション、戦後美術&コンテンポラリーアートオークション、ワインオークション、個人収集品オークション等を随時開催しております。また、チャリティオークション開催のためのカタログ作製作業やオークション会場運営等の業務提供も行っております。ワインの取り扱いに関しては「酒税法」の、宝石・貴金属等の取り扱いに関しては「犯罪による収益の移転防止に関する法律」の、西洋美術の一部の作品の取り扱いに関しては「電気用品安全法」の、象牙等の希少野生動植物種の剥製、標本、器官等の取り扱いに関しては「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」の定めに従い行っております。今後も、取扱商品が拡大していく中で個別に法的規制を受けるケースが考えられますが、当社グループは、いかなる場合も法令を遵守し対応していく所存であります。しかしながら、将来的に個別の法的規制により当社グループが取り扱えないアイテムが発生し、当社グループの事業計画の変更を余儀なくされ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(11)古物の取り扱いについて
当社グループは、盗難品や遺失物を取り扱わないよう従業員に対しても定期的に教育を行っております。しかしながら、不測の事態により盗難品や遺失物がオークションに出品されるなどした場合、信用失墜により取扱高の減少及び法令手続に基づく損失の発生等の可能性があります。

(12)著作権について
当社のオークションカタログに図版を掲載するに当たり、著作権者或いは著作権管理団体に著作権使用に係る許諾を受けることを、当社が把握しているものについては実施しています。また、それ以外のものについては著作権法第47条の2の定める範囲内で掲載しております。当社の規定においては、著作権使用料は出品者負担として、請求がある著作権者或いは著作権管理団体に支払っておりますが、今後請求先が増加し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(13)顧客情報の取り扱いについて
当社グループは、オークション出品者に対して、その出品者との間で締結される販売委託契約により、顧客情報に関する守秘義務を負っております。当社はプライバシーマークを取得しており、個人情報の取り扱いについては充分注意しております。しかしながら、不測の事態により情報が外部に漏洩する事態となった場合、信用の失墜による取扱高の減少及び損害賠償による損失の発生等の可能性があります。

(14)戦略的在庫商品の保有について
美術市場全体の安定化と規模の拡大を実現する事を目標に、いわゆる近代美術の巨匠といわれる作家の名品(マスターピース)クラスの作品を数点購入し、戦略的在庫として保有し、作品ごとに、販売時期、価格及び販売先に関して当社の理想とする最良の環境での販売を考えており、その環境が整うまでは当社で保有することを予定しております。戦略的在庫商品の購入後は、経済環境や美術品取引市場の著しい変動により、保有する戦略的在庫商品の評価の見直しを迫られる可能性があります。また、販売が計画通り進まず、保有期間の長期化による資金の固定化や、予想していた販売収益が得られない可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また美術品としての性格上、戦略的在庫として想定する作品の数は限定的であり、購入が計画通りに進まない可能性があります。

3.エネルギー関連事業
(1)法的規制について
当社グループは「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」に基づき太陽光発電の分野で事業展開をしておりますが、今後の電力の固定価格買取制度における買取価格の引き下げや、買取年数の短縮等の政府の施策により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、大型発電施設の建設計画は、森林法等の法令や条例の規制を受けることにより許認可が下りるまでに時間がかかり、用地選定から売電開始に至るまでの期間が当初予想から大幅に長引いたり、計画そのものを途中で断念せざるを得ない状況になることも考えられ、これらの要因が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(2)気象・災害等のリスクについて
太陽光発電は、気象条件により発電量が左右されるほか、設備の劣化や天災・火災等の事故により、想定した発電量と実際の発電量との間に予期せぬ乖離が生じる可能性があり、これらの要因が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(3)計画の遅延及び見直しについて
太陽光発電の分野には現在多くの企業が参入しており、当社グループが手掛ける太陽光発電施設の販売におきましても、各社が競合する状況にあります。また、電力会社による系統連系手続の遅れや系統連系そのものの見合わせ等が発生した場合には、当社グループの事業が当初の計画通り進まず、事業計画そのものの見直しを迫られる可能性もあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(4)デリバティブ取引のリスクについて
当社グループの金融機関からの長期借入金には、一部金利変動によるものが含まれており、変動金利の長期借入金につきましては、金利スワップ取引を利用しております。当該デリバティブ取引は、期末ごとに時価評価したうえで損益処理することとしており、この評価損益が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。


対処すべき課題財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


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