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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100552V

有価証券報告書抜粋 TIS株式会社 研究開発活動 (2015年3月期)


経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社グループでは、TIS株式会社、株式会社インテックが中心となり、下記領域における先端的な研究開発に取り組んでおります。なお、当社グループにおける研究開発活動は、その多くが個別の事業セグメントに特化するものではなく、事業横断的な技術を発掘するものです。

(1) ソフトウェア生産技術
グループ各社ともシステム開発の品質と生産性の向上に積極的かつ継続的に取り組んでおります。
株式会社インテックでは、前期に開始したテスト自動化基盤TaaS(Test as a Service)とテストスクリプトジェネレータの研究開発を進め、その成果の社内活用を推進しました。Webアプリケーションに加えて、.NETやJavaアプリケーションにも対象を拡大することで利用プロジェクトを広げました。こうした取り組みは社外からも注目を集め、「第52回IBMユーザー・シンポジウム」に投稿した論文が銅賞を受賞した他、Borlandユーザーカンファレンス、ソフトウエアテストシンポジウム2015などでの講演を行いました。
TIS株式会社では、ミッションクリティカルな基幹系システムに必要な機能を揃えた独自JavaアプリケーションフレームワークであるNablarch(ナブラーク)の機能を強化するとともに、Java VM上でより高い生産性を実現するための関数型言語(Scala、Clojure等)の導入と利用に関する検証を行いました。その成果は、エンジニア向けのオープンイベント等を通じて社外への周知も進めています。また、2014年度はHeartBleedの脆弱性に業界が振り回されるなど、セキュリティに起因する問題が多数報告されたことを受け、各プロジェクトにてアーキテクトが影響範囲を調査し、いちはやくお客様に着信するための仕組み作りを行いました。

(2) クラウド技術
クラウドコンピューティングのための基盤技術に関する研究開発を行っています。
株式会社インテックでは、大阪大学・広島大学・金沢大学・国立情報学研究所等が実施している広域分散仮想化環境プロジェクト(Distcloud)に協力し、広域分散ストレージを用いた各種の検証実験を実施し、その成果を国際会議(IEEE COMPSAC 2014)で論文発表しました。また、産学連携の研究会である「トランスペアレントクラウドコンソーシアム」(Tクラウド研究会)の活動に参加し、デバイスとクラウドが透過的に連携することによる、新たなサービスモデルの実現を目指した研究開発を推進しました。
TIS株式会社では、経済産業省より「2014年度中小企業等のクラウド利用による革新的省エネ化実証支援事業クラウド基盤ソフトウェア導入実証」に係る交付先に選定され、今後システム構築での普及が想定される「Software Defined Infrastructure」(SDI)に関する技術開発を行い、2015年3月にオープンソース・ソフトウェア「CloudConductor V1.0」として公開しました。2014年11月には、宮城県登米市において災害発生時の情報共有システム復旧に関する実証実験を行い、SDI技術が災害対策においても有効であることが検証できました。「CloudConductor」については、同社の各事業部においてソリューション化や提案への活用を進める段階に入りました。

(3) オープンソース
活用が広がるオープンソースの領域は、TIS株式会社が中心となって研究開発を進めております。
TIS株式会社では、2014年度よりオープンソースのサポート事業を正式に開始しました。今後は同社の強みである運用管理にスポットを当て、監視ツール「Zabbix」やジョブ管理ツール「JobScheduler」等の運用管理系ミドルウェアを中心として、データベース管理システム「PostgreSQL」、アプリケーションサーバ「JBoss」などのアプリケーションミドルウェア全般を包括したサポート体制を強化していく予定です。また、2014年度下期には経済産業省より「2014年度我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備(クラウドコンピューティング時代におけるオープンソースソフトウェアの活用に関する調査事業)」の委託を請け、調査報告を行うとともに、経済産業省の主催するシンポジウム「クラウド×OSS~“攻めのIT”への転換」を運営いたしました。

(4) スマートフォン・タブレット端末関連技術
普及が加速しているスマートフォンやタブレット端末に関する研究開発については、株式会社インテックが中心となって継続的に取り組みました。
株式会社インテックでは、前期より取り組んできた非可聴音による屋内位置推定技術を、大成建設株式会社による医師・看護師の所在確認システム「T-Location.H」へ応用する研究開発を行いました。また、独自の研究開発として、アプリを起動せずにスマートフォン・タブレットの位置検知を可能とするWi-Fi位置検知技術を研究開発しました。この技術は、デバイスを一意的・永続的に識別する「MACアドレス」を使用しないため、プライバシーへの懸念や今後想定される「MACアドレスのランダム化」という問題を回避できるものです。さらに、GPS・非可聴音・BLE(Bluetooth Low Energy)による測位手法をシームレスに連携させた「統合位置情報プラットフォームi-LOP」の研究開発を進め、2015年1月下旬には国土交通省の「東京駅周辺高精度測位社会プロジェクト検討会」が実施する実証実験に参加し、屋外から屋内、1 階から地下、地下建物内から地下空間への測位並びに、イラストマップを用いた実証を行いました。

(5) ビッグデータ、IoT、人工知能関連技術
これまで処理できなかった大量のビジネスデータや、各種のセンサーから産み出される大量のデータを処理する技術が実用化されつつあります。さらにはデータ処理や人間とのインターフェス部分において人工知能技術の活用が進んでいます。こうしたビッグデータ、IoT、人工知能に関する研究開発、それらを利用し、各種のアプリケーションを実現するためのプラットフォームの研究開発にも積極的に取り組んでいます。
株式会社インテックは、独自開発のスケールアウト型クラウドプラットフォーム「EXAGE」を活用しながら、ユビキタスプラットフォームの構築を進めました。データ収集/蓄積機能、リアルタイム分析機能、データ可視化機能を提供し、農業・製造業・HEMS(Home Energy Management System)・交通などの分野で活用されることを目指します。
TIS株式会社では、2014年度より、人工知能に関連する技術開発を開始しました。機械学習、自然言語処理、質問応答、画像認識等の要素技術を組み合わせ、日本語による製品リコメンドシステムやニューラルネットワークを使って会議のパフォーマンスを評価するシステムなどの研究に取り組みました。その成果を受けて、2015年度は実用的なプロトタイプシステムを作成するとともに、先進的な活動にご協力頂けるお客様(アーリーアダプター)との共同研究を進めていく予定です。

(6) その他の研究開発活動
株式会社インテックでは、研究開発活動成果について各種学会発表や外部講演を実施しているほか、INTEC Technical Journal誌に論文発表し、広報活動を行っています。その他、慶応義塾大学、富山大学、富山県立大学等での特別講義を実施しています。
TIS株式会社では、研究開発の取り組みをTech Sketch(技術者による情報発信サイト)でオープンにしており、幅広く技術者との意見交換ができる場を運営しています。

なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は1,097百万円となっております。

経営上の重要な契約等財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E05739] S100552V)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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