有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1002AMB
住友重機械工業株式会社 研究開発活動 (2014年3月期)
事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループ(当社及び連結子会社)は、「垂直統合型価値連鎖モデル」に基づいた技術開発、商品開発を推進しております。当社技術研究所が開発した基盤技術、要素技術を、コンポーネント、装置、システムへと順に連鎖させ、さらにそれらを当社グループの製品群と組み合わせることで、一流商品の開発に効果的に取り組んでおります。
中期経営計画「イノベーション21」(平成23~25年度)におきましては、重点施策の1つとして「プロダクト・イノベーション(一流商品の開発と市場への投入)」を掲げ、研究開発を推し進めてきました。具体的には、「商品競争優位と環境負荷低減(省エネ/CO2削減)への貢献」を目的とした「グリーン商品をドライバーとした商品一流化」のPJ活動を、当社グループの力を結集して進めてきました。活動成果として、当連結会計年度末までに10商品を市場投入しました。
当社グループの省エネ関連商品につきましては、「2013年度(第34回)優秀省エネルギー機器表彰(一般社団法人日本機械工業連合会)」におきまして、「作業モード判別型油圧ショベルSH200-6」、下水設備市場向けのユニット商品「斜流型ジェットポンプ式揚砂機(スミジェッターⅡ型)」が、ともに日本機械工業連合会会長賞を受賞しております。
当連結会計年度の研究開発投資総額は107億円であり、セグメント毎の主な研究成果は次のとおりであります。
(1) 機械コンポーネント
減・変速機につきましては、トップランナーモータに対応した「プレミアム効率(IE3)ギヤモータ」を発売しました。サイクロ減速機、ベベルバディボックス減速機(4シリーズ、5シリーズ)、プレストNEOギヤモータ、アルタックスNEO、ハイポニック減速機の計6機種をラインナップしております。本シリーズは2015年4月から三相誘導モータに適用される効率規制をクリアした、消費電力の少ないギヤモータです。今後の世界各国での同様な規制の適用開始が決定しております。当該部門に係る研究開発費は22億円であります。
(2) 精密機械
プラスチック加工機械につきましては、飲料用プリフォーム用として、全電動PET成形機「SP500E」を市場投入しました。ハイサイクル成形時の高品質性、電動ならではの安定性・省エネ性能を実現しております。また、超薄型導光板成形専用機「SE180EV-C360LGP」を市場投入しました。充填時の加速度が大幅に向上しており、高応答型締圧縮機構及び専用アプリケーションを搭載可能であります。次世代スマートフォンのバックライトユニットの導光板成形に適しております。精密機器につきましては、超電導マグネット冷却用途等で使用される4KGM冷凍機として業界初となる「欧州RoHS対応モデル」を市場投入しました。
制御コンポーネントにつきましては、「大容量モータドライバ」をシリーズ化しました。また、「グラビア印刷機向け見当制御パッケージ」「リニアモータ」の製品ラインナップを拡充しました。
電子機械につきましては、プリント基板穴あけ用のCO2レーザドリル装置「SLR」シリーズ、パワーデバイスアニール用のレーザアニール装置「SWA」シリーズの機能・性能改善を継続し、製品ラインナップを拡充しております。
半導体製造装置につきましては、高感度のイメージセンサー作りに必須である超高エネルギー新商品「S-UHE」を市場投入しました。センサーの高性能化と生産性向上の両立を実証済みです。
クーラント装置につきましては、「大流量タイプFINEMAG」をモデルチェンジし、市場投入しました。駆動系の強化及び消費電力の大幅低減を実現しました。
当該部門に係る研究開発費は51億円であります。
(3) 建設機械
建設機械・道路舗装機械におきましては、引き続き、経済性、環境保全性及び安全性を追求した市場・顧客ニーズに応える新商品開発、研究に取り組んでおります。油圧ショベルにつきましては、アクティブハイブリッドショベル「SH200HB」を国内市場に投入しました。油圧技術と電動化技術を融合することで、生産性向上と低燃費を両立させております。道路舗装機械につきましては、暫定第4次排出ガス規制対応エンジンを搭載する「HA60W-8」「HA60C-8」を国内市場に投入しました。
当該部門に係る研究開発費は23億円であります。
(4) 産業機械
医療機器につきましては、陽子線がん治療装置の小型ガントリー装置(陽子線を360度任意の角度から照射させる装置)を開発し、医療機器承認を取得しました。鍛造プレスにつきましては、金型メーカとの協業により「サーボプレスでの冷間複動金型」を、また自動車業界の環境変化を見据え「ロングストロークプレス」を開発し、市場投入しました。
蒸気タービンにつきましては、「長翼高効率機」を市場投入しました。海外自家発電市場を中心に着々と成果をあげております。
搬送システムにつきましては、大幅に入出庫能力が向上した「ケース自動倉庫」を市場投入しました。製造業から通販会社まで、幅広い業界から好評を得ております。
当該部門に係る研究開発費は7億円であります。
(5) 船舶
船舶につきましては、将来環境規制に対応した、かつ、シェール革命に代表される市場の変化にも対応した、顧客収益性の高い「中型タンカー」を開発しました。生産技術開発の面では、生産管理の高度化に取り組むと共に、さらなる品質と生産性の向上を実現しました。当該部門に係る研究開発費は2億円であります。
(6) 環境・プラント
水環境プラントにつきましては、民間向けには、ランニングコストの低減とともに創エネルギーが可能な「嫌気性廃水処理」に関して、「高濃度アルコール類を含む合成化学工場廃水」の長期間安定処理を実証しました。また、自治体向けには、「メンブレンパイプ式超微細気泡散気装置」に関して、大都市下水処理場での長期試験により、大幅な空気量削減を実証しました。化工機につきましては、撹拌機の主力商品である「マックスブレンド翼」について、撹拌翼が作り出す流れ場を考慮した設計法を取り入れ、機軸のコンパクト化を実現しました。
環境機器につきましては、リチウムイオン二次電池の製造・研究など空気中の湿度を極端に嫌う空間用として昨年度に上市した「ドライブース」について、除湿能力等を強化しております。
冷却塔につきましては、省スペース・省エネを実現し、冷却性能を向上させた「大型開放式冷却塔」のラインナップ拡充に取り組み、「KG10シリーズ」を市場投入しました。
食品機械につきましては、飲料市場において、生産時の加熱・冷却によるエネルギーコストを大幅に削減する「連続調合装置」を、高濃度のコーヒーやお茶の抽出を可能とする「高温高圧抽出器」を投入ました。
当該部門に係る研究開発費は2億円であります。
(スミジェッターは、住友重機械エンバイロメント㈱の登録商標です。)
(サイクロ、サイクロ減速機、バディボックス、プレスト、アルタックス、ハイポニック減速機は、住友重機械工業㈱の登録商標です。)
(UHEは、㈱SENの登録商標です。)
(アクティブ ハイブリッドショベルは、住友建機㈱の登録商標です。)
(マックスブレンドは、住友重機械プロセス機器㈱の登録商標です。)
(FINEMAGは、住友重機械ファインテック㈱の登録商標です。)
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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