有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1002AQG
栗田工業株式会社 研究開発活動 (2014年3月期)
事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループは、ボイラ・冷却水処理技術、超純水製造技術、用排水処理技術、水回収技術、土壌・地下水浄化技術といった主力事業の強化に向けた技術開発に加え、当社技術を支える分析技術や解析技術、新素材開発等の基盤技術の深化に取り組んでいます。また、宇宙や食糧など新分野に関わる水処理など、新事業進出のための開発にも積極的に取り組んでいます。
今後も、永年培ってきた“水”の技術にさらに磨きをかけるとともに、企業ビジョン「水と環境の先進的マネジメント企業」の実現に向けて、環境負荷低減、生産性向上、エネルギーの創出の視点から、産業と社会のニーズに幅広く対応する商品・技術の開発に積極的に取り組んでいきます。また、新事業進出のための新しい水機能の研究開発も積極的に行っていきます。
研究開発は、主に当社の開発本部により推進されており、研究開発スタッフはグループ全体で約170名にのぼり、これは従業員総数の3.7%に当たっております。当連結会計年度の研究開発費の総額は4,534百万円(売上高比2.5%)であります。
当連結会計年度におけるセグメント別の研究開発概要と主な成果及び研究開発費は、次のとおりであります。
(1) 水処理薬品事業
顧客の省エネルギー・環境負荷低減・生産性向上に貢献する水処理や環境改善、生産プロセス向けの薬品開発や、薬品処理効果の診断技術などの開発に取り組んでいます。当連結会計年度における主な成果は次のとおりであります。
・近年急増している小型貫流ボイラ向けに、熱効率の低下原因となるボイラ内部に付着したスケールを、運転しながら除去する新しい薬品を開発しました。また、複数台設置されることの多い小型貫流ボイラの薬品注入量を一括して最適制御する装置を開発しました。
・安全性への関心が高まる食品工場などのお客様向けに、食品添加物成分のみで構成された水処理薬品のラインナップを拡充し、従来のボイラ薬品に加え、食品添加物を成分とする冷却水薬品と紙・パルプ向けプロセス薬品を新たに開発しました。
・排水処理の年間薬品処理契約で活用する、無機凝集剤の凝集状態を判定し、最適添加量をコントロールできるセンサーを開発しました。
なお、当事業に係る研究開発費は1,556百万円であります。
(2) 水処理装置事業
電子産業などの生産性向上に寄与する超純水水質の更なる高度化への挑戦や、環境規制を先取りした排水処理や土壌浄化技術の開発を推進しています。また、排水回収・再利用技術、汚泥減量技術などの循環型社会に対応した技術開発にも取り組んでいます。当連結会計年度における主な成果は次のとおりであります。
・回路の微細化が進む半導体製造プロセスの要求レベルに対応可能な、超純水中の微粒子除去技術を開発しました。また、超純水製造システムの水質向上とコストダウンに向け、システムを構成するユニット機器の性能向上を図りました。
・排水処理の基幹ユニットである凝集沈殿装置や生物処理装置の性能向上とコストダウンに向けた改良を行い、商品競争力を強化しました。
・原子力発電所事故で発生した汚染水中に含まれる放射性ストロンチウムを除去可能な、低コストで運転管理が容易な吸着剤を開発しました。
なお、当事業に係る研究開発費は2,978百万円であります。
事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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