有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10028QM
世紀東急工業株式会社 研究開発活動 (2014年3月期)
経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
近年、道路をはじめとする社会インフラの重要性が再認識され、維持管理・更新のあり方も見直されつつあるなど、道路建設業を取り巻く環境は大きく変化しており、舗装に求められるニーズもより多様化、高度化しております。また、公共工事の発注も総合評価方式により入札が行われる比率が高まり、企業が保有する技術力や技術提案能力の高度化が工事受注に大きく影響を与えるようになっております。
当社では、このような状況の下、道路の耐震補強等の防災関連工法や国・地方の財政状況を踏まえた施工コスト縮減、維持管理の効率化など、舗装に求められる社会のニーズを的確に把握したうえで開発テーマを選定し、研究開発を行っています。
なお、当社の研究開発活動は、技術研究所を中心に行われており、当連結会計年度における建設事業および舗装資材製造販売事業の研究開発費は、2億80百万円となりました。
主な研究開発
(1) 低価格路面維持工法(STリペアコート)
本工法は近年の厳しい財政事情やインフラの老朽化に鑑み、低価格な路面維持工法として開発・商品化した工法であり、特徴として、痛んだ舗装表面を加熱、掻きほぐした後に薄層舗装することで、既設路面の切削に伴う廃材を発生させずに路面性状を回復させ、環境付加の低減と低価格を両立化する工法となっております。
本工法につきましては、他社との差別化を目指し、更なる機能の多様化を進めており、本年度におきましては、従来N5以下(B交通以下)の交通量対応から更に重交通路線であるN6(C交通)にも対応可能としたほか、既設の痛んだ密粒度舗装を薄層舗装混合物の排水性舗装化にも成功いたしました。
なお、本工法の2013年度までの工事累計面積はゴルフ場へのアクセス道路をはじめ、約36,000㎡となっております。
(2) 地震対策工法の開発
大地震において、橋梁背面部や道路の横断構造物に多く発生しやすい段差への耐震補強対策の重要性が再認識されております。当社では従来から検討されている、橋梁の橋台背面盛土部には踏掛版や延長床版、地中構造物にはジオテキスタイルを使用するなど、土工部から工事が必要とされる工法から、ポリプロピレン短繊維が添加された高靱性モルタルを採用するに至りました。この高靱性モルタルは、高い曲げ強度を有しながら優れた曲げ靱性、引張伸度を有し、路盤層の部分で対応することにより低コストが期待できます。現在は室内実験を経て試験施工を検討中です。
(3) ICT(情報化通信技術)を適用した情報化施工技術
情報化施工技術とは、ICT(情報化通信技術)を活用して施工機械を自動制御し、施工の生産性、安全性の向上、品質の確保を図るもので、特に昨今は施工効率や精度の向上、安全性に着目した総合評価発注工事が増加しております。
当社におきましても、あらゆる施工機械についてICTの適用を図っておりますが、2013年度おいてはコンクリート舗装におけるスリップフォームペーバのマシンコントロール、橋梁上のレベリング層の敷均しにおいてラインリーダを用いたアスファルトフィニッシャの情報化施工を実施し、良好な施工精度を得ることができました。
また、国土交通省の情報化施工の推進に対応すべく、技術員に対する情報化施工の技術指導を全国で実施しております。
(4) 蓄光性舗装
生活道路につきましては交通事故防止、防犯が課題となっており、特に通学路の整備は緊急課題となっております。しかしながら、通学路の整備率は低く、特に各地方自治体におきましては、その負担の大きさから整備が追い付いていないのが現状です。
このような状況のなか、当社では舗装表面に蓄光性の特殊塗料を塗布することにより、夜間光らせる蓄光性舗装を開発いたしました。本工法では、交通安全、防犯、防災に効力が期待できるほか、施設管理にかかるコスト低減にも繋がるとみており、差別化商品として営業展開していく所存です。
(5) 総合評価技術提案に向けた技術開発
総合評価技術提案においては要求項目の変化、実績や効果などの評価指標の変化が顕著に見受けられるようになり、当社ではこれらに対応すべく、フレキシブルに要求項目に適した新工法を模索し、2013年度ではコンクリート舗装の新しい品質管理手法など16項目におよぶ開発及び検証を行い、総合評価方式により発注される工事の受注につなげております。
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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