シェア: facebook でシェア twitter でシェア google+ でシェア

有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10027KW

有価証券報告書抜粋 日本精工株式会社 研究開発活動 (2014年3月期)


経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


(1) 基本理念

当社グループは、MOTION & CONTROLを通じ、円滑で安全な社会に貢献すべく、研究開発においては、トライボロジー(摩擦、潤滑)技術、材料技術、解析技術、メカトロ技術をコアテクノロジーとして技術開発力の強化を図っています。これら技術を製品へ迅速に展開すること、及び進歩著しい先端技術と当社固有技術とを融合させることにより、より高機能な製品や新たな機能を持つ新製品をタイムリーに世界の産業界に供給すると共に、お客様にいち早くソリューションの提案を行い、社会に貢献していくことを基本理念としております。

(2) 研究開発の成果

当社グループは、上記理念に基づき、産業機械や自動車に幅広く使用される高品質な産業機械軸受、精密機器関連製品、自動車軸受、自動車部品の製造・開発に取り組んでおります。
近年、産業機械の分野では、更なる省エネルギー化、設備のコンパクト化と信頼性向上の両立、設備能力の最大化や不良率低減などの高効率化への対応が求められています。一方、自動車の分野においても、燃費の改善、ハイブリッドカーや電気自動車の進化、センサなどを活用した高度な車両走行安全技術、新興国の劣悪な市場環境下での信頼性の実現など、高度な技術要求が高まっています。
これに伴い、当社グループは、製品のさらなる小型軽量化、摩擦損失の低減、長寿命化、高速化に加えて、革新的な技術・製品の開発に取り組んでおります。さらには、世界各地の様々なニーズに対応する最適な製品・生産技術の開発をグローバルに推進しております。
当連結会計年度では、今後の当社グループにおける事業拡大を牽引する新商品の開発に注力し、下記に代表される成果を挙げました。

産業機械事業
軸受には、更なる長寿命化、高速化、低トルク化の要求が強まっており、当社グループでは、設計技術・材料技術・製造技術を駆使した高機能標準軸受「NSKHPS™」シリーズに、深溝玉軸受・円筒ころ軸受などの4品種を加えてフルラインナップ化しました。これにより、標準軸受の使用範囲を大幅に拡大させて、産業機械の環境負荷低減や省エネルギーの要求に対応しています。食の安全を支える食品機械用途や医療分野には、人に対する安全性が極めて高い「100%食品由来の潤滑グリース」を開発しました。このグリースは、軸受用として世界で初めて、NSF(公衆安全衛生の分野で国際的に認められた米国の非営利第三者認定機関)の最も安全性の高いレベルであるカテゴリーH3に登録されました。
精密機器分野では、更なる生産性向上やメンテナンス期間の延長などの要求に対し、世界最高レベルの定格荷重を有し、従来比2倍以上の長寿命化を実現したNSKリニアガイド™ 「NHシリーズ」 「NSシリーズ」を開発しました。また、ボールねじのグリース飛散量を大幅に低減させ、電子部品実装機、半導体・液晶搬送設備、医療機器、食品関連設備などのクリーン環境下でも使用できる「グリース低飛散 L1シール付きボールねじ」を開発し、ボールねじの高速化とクリーン環境が要求される市場に投入しました。さらに、「ダブルナット冷却ボールねじ」が、モノづくり日本会議の2013年「“超”モノづくり部品大賞」において機械部品賞を受賞しました。

自動車事業
自動車の効率向上のため、あるいは過酷環境に対応するため、自動車軸受には更なる高機能化が要求されています。オートマチックトランスミッションではプラネタリギヤを従来よりさらに高速で回転させて、ユニットとしての効率を改善する取組みが自動車メーカーで進んでいます。その設計要求に対応するため、軸受の保持器に特殊皮膜を施して耐摩耗性を向上させることで、より高速回転での使用を可能にする「超高速プラネタリ用 ニードル軸受」を開発しました。また、マニュアルトランスミッションの多い新興国では、道路の渋滞がひどく、クラッチの使われ方も激しいため、過酷な使用環境においても高い信頼性を実現した「新興国向けクラッチレリーズ軸受」を開発しました。

自動車の効率向上に加え、安全性・快適性の向上に役立つ電動パワーステアリングは、急速に搭載が拡大するとともに、安全に対する要求が高度化しています。当社グループでは、運転者支援などの機能向上や安全性向上、小型軽量化技術を開発することで、自動車設計の共通化に対応する「モジュール化対応 高機能電動パワーステアリング」を市場投入しました。また、自動車の衝突時の運転者の安全性向上に寄与するハンドル位置固定力安定化と、ハンドル位置調整の操作性向上を両立した「ウェッジギヤ固定式 ステアリングコラム」を市場投入しました。

当連結会計年度の研究開発費はグループ全体で99億19百万円であり、その内訳は、産業機械事業28億48百万円、自動車事業67億95百万円、その他2億74百万円であります。

なお、主な成果は次のとおりであります。
(産業機械事業)
・ 高機能標準軸受 「NSKHPS™」のシリーズを拡大
・ NSKリニアガイド™ 「NHシリーズ」 「NSシリーズ」
・ NSFカテゴリーH3登録 「100%食品由来の潤滑グリース」
・ 「グリース低飛散 L1シール付きボールねじ」
・ 新興国市場向け 「建設機械 走行減速機用 中国現調円すいころ軸受」
・ 「歯科ハンドピース用 高耐食軸受」
・ 「クリープフリー™軸受」のシリーズを拡大
・ 太陽電池・LED・リチウムイオン電池向け 成膜・焼成工程用 「固体潤滑被膜軸受」
・ 大型ギヤボックス用 「長寿命大形ころ軸受」
・ 高速圧延機用 「長寿命密封4列円すいころ軸受」
・ 一軸アクチュエータ 「モノキャリア™」のリニューアル
・ NSKリニアガイド™ 「高防塵 新V1シール付きローラガイド」
・ 「微量物質濃度測定用 高感度小型バイオセンサ」
・ 「ナビゲーション機能付き障害物回避先導ロボット」
・ 「障害物自律回避ポータブル先導ロボット」
・ 微小物質微細操作用 「新型マニピュレーションシステム」

(自動車事業)
・ 「超高速プラネタリ用 ニードル軸受」
・ 「新興国市場向け クラッチレリーズ軸受」
・ 「モジュール化対応 高機能電動パワーステアリング」
・ 「ウェッジギヤ固定式 ステアリングコラム」
・ ターボチャージャ用 「高機能カートリッジ軸受」
・ 変速機用 「長寿命WQTF™円すいころ軸受」
・ トランスミッション用 「軸シールタイプ密封クリーン玉軸受」
・ 自動変速機向け 「小型軽量プラネタリ用 ニードル軸受」
・ 自動変速機用 「トルクセンサユニット」

経営上の重要な契約等財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01600] S10027KW)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。