有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1002AZI
ミネベアミツミ株式会社 研究開発活動 (2014年3月期)
事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループは、各種ボールベアリング及びその応用部品に代表される精密機械部品、ロッドエンドベアリング、高品質ファスナーをはじめとする航空機用部品、最先端のHDD(ハードディスク駆動装置)に使用されるモーター及びピボット製品、電子機器に使用されるモーターや液晶用バックライトなど各種電子部品等の製造及び販売を行っており、それぞれの分野での研究開発は、当社及び世界に展開するグループ各社間で相互に密接な連絡を取り効率的に進めております。
また、機械加工品、電子機器の要素技術を融合した複合製品の開発にも力を入れております。
なお、当社は東京本部、軽井沢工場、浜松工場、藤沢工場、米子工場、米国、欧州、タイ及び中国に開発拠点を有し、各拠点の特徴を生かしながら相互補完を進め、新規事業に係わる新製品の開発のスピードアップをはかっております。特に2013年4月に東京本部に設置した東京研究開発センターは、人材及び情報が集約される東京の利便性を最大限に生かした研究開発体制を構築し、医療、車載等の複合製品の開発を行っております。また、軽井沢、浜松、タイ及び中国では、ISO17025認証を取得し、グループ内でのRoHS指令をはじめ各種環境規制物質の分析及び電子部品の製品認証試験に対し積極的に取り組んでおります。
当連結会計年度における当社グループの研究開発費は8,561百万円であり、この中にはタイ及び中国のマテリアルサイエンスラボで行っている各種材料の解析等、各セグメントに配分できない基礎研究費用1,853百万円が含まれております。
当連結会計年度におけるセグメント別の研究開発活動は、次のとおりであります。
機械加工品事業
機械加工品事業の主力である各種ベアリング、すなわち、ボールベアリング、ロッドエンドベアリング等のすべり軸受及び流体動圧軸受を対象にした材料、潤滑剤等のトライボロジー関連の基礎技術開発及びオイルフィル、ECM(電解加工)、DLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)等の各種プロセスに重点を置いた開発を行っております。また、IT産業、家電産業、自動車産業及び航空機産業等の新しい分野への用途の要求に応えるべく、低発塵、高耐熱、長寿命及び導電性等の信頼性設計と応用設計に重点を置いた開発を行っております。
精密加工技術の粋とも言えるミニチュアボールベアリングのさらなる小型化にも取り組んでおり、主要用途の一つであるHDD用ピボットアッセンブリーは、トップメーカーとして、HDD市場で拡大しているデータセンター用サーバーやモバイル向けに、大容量の3.5インチHDDから2.5インチ薄型(7mm/5mm厚)HDD用まで、幅広い用途に対応した新製品の開発を行っております。
航空機産業向けベアリングについては、ロッドエンドベアリングのすべり軸受の技術を応用することで、主に米国及び欧州航空機メーカーの新機種向けのタイロッド・メカアッシー、メイン・ランディングギア用のトラニオン・ベアリング及びフライト・コントロール用各種ベアリングの開発を行っております。
自動車産業向けは、ターボチャージャー用高耐熱ボールベアリングユニットを当社海外連結子会社のmyonic GmbHと共同で開発いたしました。エンジンからの排気を利用して過給することで、エンジン出力を維持したままでダウンサイズでき、燃費効率が向上するターボチャージャーは、2020年には6,000万台の市場に成長すると予想しております。
また、2013年7月にはセラミックベアリング及び高性能鋼材を用いたハイブリッドベアリングの設計・製造・販売で20年以上の実績があるドイツのCEROBEAR GmbHの全株式を取得しました。CEROBEAR GmbHが持つ技術と、歯科、医療機器、航空宇宙産業向け特殊ベアリングに強みを持つmyonic GmbHの技術とを組み合わせ、今後旺盛な需要が期待される航空宇宙産業向け新製品の開発を行っております。
当事業における研究開発費は1,538百万円であります。
電子機器事業
電子機器事業の主力のひとつであるモーターは、情報モーター(ステッピングモーター、DCブラシレスモーター、DCブラシ付モーター、ファンモーター)及びHDD用スピンドルモーター等があります。種々の用途において求められる小型化、高効率化(省エネ)、静粛性及び信頼性等顧客の要求に応じた先進的な製品を市場に先行投入できるよう、各種のシミュレーション技術、解析技術、制御技術及び材料技術等の基礎技術力と製品開発力を強化しております。
磁気応用製品については、材料技術、要素技術及び製品技術の研究開発を行っており、その結果、高性能の各種モーター用希土類ボンドマグネット、耐高温タイプのマグネット等の高性能製品が生まれております。高価なレアアース(希土類元素)を使用せずに、レアアースマグネット並みの特性を維持できるハイブリッド型ステッピングモーターを開発いたしました。
HDD用スピンドルモーターでは、高い信頼性が必要なデータセンター向けに最適な、ミネベア独自の構造を持つモーターのさらなる性能向上を実現いたしました。また、2.5インチHDDが9.5mm厚から7mm厚又は5mm厚にシフトされつつある市場を先取りし、モバイル向け超薄型モーターを開発いたしました。
光学応用製品として、スマートフォンの大型化、薄型化に対応したモバイル用超薄型液晶用バックライトユニットを開発しております。
当社グループの特徴である超精密加工技術、精密金型技術に加え、液晶用バックライト導光板の微細な光学パターンを高速で精密に転写できる透明樹脂の射出成型の技術を高めております。これにより、業界最高水準の厚さ0.3mmを切る5インチクラスのスマートフォン用超薄型導光板を開発いたしました。製造面では、自社技術を取り入れた超薄型導光板成型装置や、バックライト自動組立機及び外観検査装置等を導入し、競合他社が追随できない量産技術を確立しております。また、バックライトで培った光学技術を応用し、LED照明用の薄型レンズとLED点灯回路とを組み合わせた照明モジュールを開発しております。この照明モジュールは従来製品に比べて薄型で高効率なため省エネルギー性に優れております。
エレクトロニクス関連製品としては、市場が拡大しているLED照明用ドライバー回路製品の開発を行っております。従来のアナログ制御回路をデジタル化することにより、大幅な部品点数の削減と、より高度な制御が可能となり、設計リードタイムの短縮にも繋がります。
2014年2月には、屋外照明大手の岩崎電気株式会社及び屋内照明大手のコイズミ照明株式会社と照明設備開発のための合併会社を設立するための覚書を取り交わしました。これにより、2014年1月に資本参加いたしましたスイスのPARADOX ENGINEERING SA社の無線ネットワーク技術を組み合せることで、無線通信による制御が可能なスマートビルやスマートシティ向けの高効率の照明器具等の開発を行ってまいります。
当事業における研究開発費は4,823百万円であります。
その他の事業
その他の事業は、金型及び内製部品が主な製品であります。
当事業における研究開発費は346百万円であります。
また、機械加工品、電子機器の要素技術を融合した複合製品の開発にも力を入れております。
なお、当社は東京本部、軽井沢工場、浜松工場、藤沢工場、米子工場、米国、欧州、タイ及び中国に開発拠点を有し、各拠点の特徴を生かしながら相互補完を進め、新規事業に係わる新製品の開発のスピードアップをはかっております。特に2013年4月に東京本部に設置した東京研究開発センターは、人材及び情報が集約される東京の利便性を最大限に生かした研究開発体制を構築し、医療、車載等の複合製品の開発を行っております。また、軽井沢、浜松、タイ及び中国では、ISO17025認証を取得し、グループ内でのRoHS指令をはじめ各種環境規制物質の分析及び電子部品の製品認証試験に対し積極的に取り組んでおります。
当連結会計年度における当社グループの研究開発費は8,561百万円であり、この中にはタイ及び中国のマテリアルサイエンスラボで行っている各種材料の解析等、各セグメントに配分できない基礎研究費用1,853百万円が含まれております。
当連結会計年度におけるセグメント別の研究開発活動は、次のとおりであります。
機械加工品事業
機械加工品事業の主力である各種ベアリング、すなわち、ボールベアリング、ロッドエンドベアリング等のすべり軸受及び流体動圧軸受を対象にした材料、潤滑剤等のトライボロジー関連の基礎技術開発及びオイルフィル、ECM(電解加工)、DLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)等の各種プロセスに重点を置いた開発を行っております。また、IT産業、家電産業、自動車産業及び航空機産業等の新しい分野への用途の要求に応えるべく、低発塵、高耐熱、長寿命及び導電性等の信頼性設計と応用設計に重点を置いた開発を行っております。
精密加工技術の粋とも言えるミニチュアボールベアリングのさらなる小型化にも取り組んでおり、主要用途の一つであるHDD用ピボットアッセンブリーは、トップメーカーとして、HDD市場で拡大しているデータセンター用サーバーやモバイル向けに、大容量の3.5インチHDDから2.5インチ薄型(7mm/5mm厚)HDD用まで、幅広い用途に対応した新製品の開発を行っております。
航空機産業向けベアリングについては、ロッドエンドベアリングのすべり軸受の技術を応用することで、主に米国及び欧州航空機メーカーの新機種向けのタイロッド・メカアッシー、メイン・ランディングギア用のトラニオン・ベアリング及びフライト・コントロール用各種ベアリングの開発を行っております。
自動車産業向けは、ターボチャージャー用高耐熱ボールベアリングユニットを当社海外連結子会社のmyonic GmbHと共同で開発いたしました。エンジンからの排気を利用して過給することで、エンジン出力を維持したままでダウンサイズでき、燃費効率が向上するターボチャージャーは、2020年には6,000万台の市場に成長すると予想しております。
また、2013年7月にはセラミックベアリング及び高性能鋼材を用いたハイブリッドベアリングの設計・製造・販売で20年以上の実績があるドイツのCEROBEAR GmbHの全株式を取得しました。CEROBEAR GmbHが持つ技術と、歯科、医療機器、航空宇宙産業向け特殊ベアリングに強みを持つmyonic GmbHの技術とを組み合わせ、今後旺盛な需要が期待される航空宇宙産業向け新製品の開発を行っております。
当事業における研究開発費は1,538百万円であります。
電子機器事業
電子機器事業の主力のひとつであるモーターは、情報モーター(ステッピングモーター、DCブラシレスモーター、DCブラシ付モーター、ファンモーター)及びHDD用スピンドルモーター等があります。種々の用途において求められる小型化、高効率化(省エネ)、静粛性及び信頼性等顧客の要求に応じた先進的な製品を市場に先行投入できるよう、各種のシミュレーション技術、解析技術、制御技術及び材料技術等の基礎技術力と製品開発力を強化しております。
磁気応用製品については、材料技術、要素技術及び製品技術の研究開発を行っており、その結果、高性能の各種モーター用希土類ボンドマグネット、耐高温タイプのマグネット等の高性能製品が生まれております。高価なレアアース(希土類元素)を使用せずに、レアアースマグネット並みの特性を維持できるハイブリッド型ステッピングモーターを開発いたしました。
HDD用スピンドルモーターでは、高い信頼性が必要なデータセンター向けに最適な、ミネベア独自の構造を持つモーターのさらなる性能向上を実現いたしました。また、2.5インチHDDが9.5mm厚から7mm厚又は5mm厚にシフトされつつある市場を先取りし、モバイル向け超薄型モーターを開発いたしました。
光学応用製品として、スマートフォンの大型化、薄型化に対応したモバイル用超薄型液晶用バックライトユニットを開発しております。
当社グループの特徴である超精密加工技術、精密金型技術に加え、液晶用バックライト導光板の微細な光学パターンを高速で精密に転写できる透明樹脂の射出成型の技術を高めております。これにより、業界最高水準の厚さ0.3mmを切る5インチクラスのスマートフォン用超薄型導光板を開発いたしました。製造面では、自社技術を取り入れた超薄型導光板成型装置や、バックライト自動組立機及び外観検査装置等を導入し、競合他社が追随できない量産技術を確立しております。また、バックライトで培った光学技術を応用し、LED照明用の薄型レンズとLED点灯回路とを組み合わせた照明モジュールを開発しております。この照明モジュールは従来製品に比べて薄型で高効率なため省エネルギー性に優れております。
エレクトロニクス関連製品としては、市場が拡大しているLED照明用ドライバー回路製品の開発を行っております。従来のアナログ制御回路をデジタル化することにより、大幅な部品点数の削減と、より高度な制御が可能となり、設計リードタイムの短縮にも繋がります。
2014年2月には、屋外照明大手の岩崎電気株式会社及び屋内照明大手のコイズミ照明株式会社と照明設備開発のための合併会社を設立するための覚書を取り交わしました。これにより、2014年1月に資本参加いたしましたスイスのPARADOX ENGINEERING SA社の無線ネットワーク技術を組み合せることで、無線通信による制御が可能なスマートビルやスマートシティ向けの高効率の照明器具等の開発を行ってまいります。
当事業における研究開発費は4,823百万円であります。
その他の事業
その他の事業は、金型及び内製部品が主な製品であります。
当事業における研究開発費は346百万円であります。
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