有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100259P
THK株式会社 コーポレートガバナンス状況 (2014年3月期)
① 企業統治の体制
(イ) 企業統治の体制の概要
企業統治の当社のコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方は、「株主利益の最大化」の観点から、株主に対し経営の透明性を高めるとともに、適切かつ効率的な経営を目指すこととしております。当社は監査役会設置会社であります。社外取締役を含む取締役会と社外監査役を含む監査役会を基本とし、2014年6月21日以降は、取締役員数の減員と併せて執行役員制度を導入することにより、取締役会による経営監督機能の向上を図り、業務執行に関する役割と責任を明確化するとともに、意思決定、業務執行の迅速化を図っております。
新たな取締役会は、社外取締役2名を含む取締役8名で構成しております。取締役会は、取締役社長、役付取締役、社外取締役、執行役員を兼務する取締役で構成しており、経営の重要事項の意思決定、および取締役、執行役員の職務執行について監督を行います。取締役会の構成メンバーに独立性を有する社外取締役2名を導入することにより、当社経営の中立性、適法性、妥当性が確保され、経営の監督機能の向上に努めております。
当社の取締役会では、迅速で適切な意思決定を行うため、取締役会での議論に必要な情報を執行役員や担当セクションから収集し、必要に応じて弁護士や公認会計士等の第三者の立場から客観的で専門的な意見を聴取しております。独立性を有する社外取締役を加えた取締役会では、収集された情報をもとに議論を重ね、会社としての経営の重要事項の意思決定を行っております。このようにして、取締役会の意思決定過程に第三者の立場である弁護士や公認会計士等の専門家や、企業経営に十分な見識と豊富な経験を有している社外取締役の意見を反映させることにより、経営監督機能の向上を図っております。
なお、当社は、取締役の経営に対する責任を明確化するために取締役の任期を1年としております。
監査役会は、常勤監査役2名、非常勤の社外監査役2名の計4名で構成しており、監査役会の機能強化による監査機能の向上に努めております。各監査役は取締役会やその他の重要な会議等に出席するとともに、会社の業務、財産等の調査を行ったうえで、監査役会において監査役同士での意見交換、情報交換を通じて取締役および執行役員の職務執行、業務執行に対する実効性のある監査を行っております。
なお、社外監査役は財務会計および企業法務にそれぞれ精通しており、適法で、適正な監査を行っております。
当社では前述のとおり2014年6月21日より執行役員制度を導入しております。執行役員は、取締役会の決議によって、当社の一定事項の業務について包括的な業務執行の責任者としての権限が付与されています。執行役員の業務執行に関する役割と責任を明確化することにより、業務執行の迅速化を図っています。
なお、当社は、執行役員の業務執行に対する責任を明確化するために執行役員の任期を1年としております。
その他、当社のコンプライアンス体制の確立、浸透、定着という目的を達成するため社長を委員長とするコンプライアンス委員会を設置し、当社のコンプライアンス体制の構築を図っております。
当社のコーポレート・ガバナンス体制及び内部統制体制の模式図は次のとおりであります。
(ロ) 内部統制システムの整備状況及びリスク管理体制の整備状況
当社の内部統制システム及びリスク管理体制といたしましては、役職員が法令及び定款を遵守し、健全な社会規範のもとにその職務を遂行するため、「THK基本方針」、「THKグループ行動憲章」を制定し、イントラネットにて常時社内に掲出するとともに、それらを印刷した小冊子「THKグループ社員心得」をグループ会社の全従業員に配布(日本語・英語・独語・仏語・中国語・ベトナム語・マレー語版による。)し、企業倫理の浸透を図っております。また、法令遵守をあらゆる企業活動の基本とするため、社長を委員長とする「コンプライアンス委員会」を設置し、さらにその下部組織として、各業務部門の代表をメンバーとする「コンプライアンス部会」を設置しています。コンプライアンス委員会は、社外の専門家もメンバーに加え、全社横断的なコンプライアンス体制の整備及び問題点の把握と改善に努めております。なお、法令上疑義のある行為等について、従業員が顕名または匿名で、社内ではリスク管理室に、社外では弁護士にも直接情報提供を行うことができる内部通報制度「THKヘルプライン」を設置し、対応しております。また、災害や事故など緊急事態の発生に際し、速やかに的確な対応を取るため、「緊急事態対策マニュアル」を策定し、これに基づき対処しております。さらに組織横断的なリスクの監視及び全社的な対応については、常設組織としてリスク管理室を設け対応させるとともに、新たに生じたリスクについては、取締役会において速やかに対応責任者となる取締役を定めて事に当たることといたしております。
なお、財務報告の信頼性を確保するため、「財務報告に係る内部統制規程」を制定し、これに基づき内部統制の整備・運用を行っております。
(ハ) 社外取締役及び社外監査役の責任限定契約
当社と各社外取締役及び社外監査役は、会社法第427条第1項の規定に基づき、第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、社外取締役は、会社法第425条第1項の最低責任限度額と1,000万円のいずれか高い額を限度としており、社外監査役は、会社法第425条第1項の最低責任限度額と500万円のいずれか高い額を限度としております。なお、上記の責任限定が認められるのは、社外取締役及び社外監査役がその責任原因となって職務の遂行について善意でかつ重大な過失がなかったときに限られます。
② 内部監査及び監査役監査
当社の監査役は4名で、2名が社外監査役、残る2名が社内出身の監査役であり、監査役会は毎月開催されております。また監査役会及び監査役には内部監査室5名がスタッフ業務を務めております。当社の監査役会では、各監査役が監査の方針、業務の分担等に従い、取締役会その他重要な会議に出席するほか、取締役会等から営業の報告を聴取し、重要な決裁書類等を閲覧し、本社及び主要な事業所において業務及び財産の状況を調査し、取締役の職務の執行について、法令及び定款に適合して実施しているかを監査しております。このほか当社を含めた国内の関係会社の監査役は、定例の連絡会を開催し、監査に関する情報の交換を行っております。
なお、社外監査役である渡邉瀞夫は、税理士の資格を有しており、税務会計に関する相当程度の知見を有しております。
監査役会は、会計監査に関しては、事前に会計監査人より監査計画の説明を受け、協議を行うとともに監査結果の報告を受け、会計監査人が独立の立場を保持し、かつ適正な監査を実施しているかを監視及び検証するとともに、会計監査人からその職務の執行状況について報告を受け、必要に応じて説明を求めております。
内部監査室による内部監査の手続きについては、内部監査計画に基づき監査役と連携し、業務執行の忠実性や経営効率性の評価とともに内部統制の評価を行い、それぞれの立場から相互に意見交換をしています。かつ監査法人の監査内容を参考に内部監査質問項目を作成し、監査を行い、必要に応じて会計監査人との意見交換を行っております。
なお、内部統制については、内部監査室に内部統制監査課を設置し、内部統制システムの運用状況の評価を行うとともに、リスク管理室に設置した内部統制課にて評価に基づき運用のさらなる改善を行っております。
③ 社外取締役及び社外監査役
当社の社外取締役は2名であります。また、社外監査役は2名であります。社外取締役及び社外監査役は、財務会計・法務・経営全般に関する専門的な知見・資格等を有しており、自己の有する専門的な見地から経営の適法性、客観性、妥当性を判断できる人材から選任しております。
社外取締役は、取締役会やその他の重要な会議への出席などを通じ、豊富な経験と幅広い見識に基づき、独立した第三者としての立場から、当社の経営全般について専門的で適切な意見・助言を行い、業務執行に対する監督責任を果たしております。
社外監査役は、取締役会や監査役会、その他の重要な会議への出席などを通じ、豊富な経験と幅広い見識に基づき、独立した第三者としての立場から、当社の経営全般について専門的で適切な意見・助言を行うとともに、監査役会では、他の監査役との意見交換・情報交換を通じて、業務執行に対する実効性のある監査を行っております。
社外取締役及び社外監査役と当社との間には、人的、資本的、取引、その他の利害関係につきましては、特筆すべき事項はございません。なお、社外監査役の渡邉瀞夫は当社株式2,200株を有しております。
また、当社は社外取締役の甲斐莊正晃、日置政克及び社外監査役の渡邉瀞夫を東京証券取引所の定めに基づく独立役員として届け出ております。なお、当社は社外監査役の米正剛を東京証券取引所に独立役員として届け出ておりませんが、同取引所の定める独立性の要件を満たしております。
社外取締役及び社外監査役を選任するための提出会社からの独立性に関する基準又は方針はないものの、選任にあたっては、東京証券取引所の定めている独立役員の独立性に関する判断基準等を参考にしております。
④ 役員の報酬等
イ 提出会社の役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
役員区分 | 報酬等の総額 (百万円) | 報酬等の種類別の総額(百万円) | 対象となる 役員の員数 (名) | |||
基本報酬 | ストック オプション | 賞与 | 退職慰労金 | |||
取締役 (社外取締役を除く。) | 395 | 395 | ― | ― | ― | 15 |
監査役 (社外監査役を除く。) | 43 | 43 | ― | ― | ― | 2 |
社外役員 | 30 | 30 | ― | ― | ― | 3 |
ロ 提出会社の役員ごとの連結報酬等の総額等
氏名 | 連結報酬等の総額 (百万円) | 役員区分 | 会社区分 | 連結報酬等の種類別の額等(百万円) | |||
基本報酬 | ストック オプション | 賞与 | 退職慰労金 | ||||
寺町 彰博 | 128 | 取締役 | 提出会社 | 128 | ― | ― | ― |
(注)連結報酬等の総額が1億円以上である者に限定して記載しております。
ハ 役員の報酬等の額の決定に関する方針
当社は役員の報酬等については、取締役の報酬総額を月額100百万円以内にて、役職・役割に応じて安定的に支給する確定金額報酬と、支給対象たる事業年度における連結当期純利益の額に3%を乗じた額に、当該事業年度を含む直近4事業年度の連結当期純利益の額の平均額に3%を乗じた額を加算した額を上限とする業績連動型報酬により構成されております。業績連動型報酬については業績の貢献度合いに応じてその額を決定しております。
⑤ 株式の保有状況
イ 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
銘柄数 38銘柄貸借対照表計上額の合計額 2,288百万円
ロ 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式の保有区分、銘柄、株式数、貸借対照表計上額及び保有目的
(前事業年度)
特定投資株式
銘柄 | 株式数 (株) | 貸借対照表計上額 (百万円) | 保有目的 |
日特エンジニアリング㈱ | 300,000 | 291 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
㈱小松製作所 | 129,503.818 | 291 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
オークマ㈱ | 248,346.516 | 172 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ | 293,900 | 163 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
㈱ツガミ | 300,000 | 162 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
高周波熱錬㈱ | 200,000 | 142 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
㈱森精機製作所 | 125,553.837 | 139 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
㈱みずほフィナンシャルグループ | 639,000 | 127 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
㈱東京精密 | 52,000 | 101 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
㈱三井住友フィナンシャルグループ | 23,600 | 89 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
㈱オーネックス | 530,000 | 70 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
三菱電機㈱ | 49,063.203 | 37 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
富士機械製造㈱ | 40,000 | 30 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
日産自動車㈱ | 28,228.057 | 25 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
三井住友トラスト・ホールディングス㈱ | 53,700 | 23 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
ミクロン精密㈱ | 10,000 | 22 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
㈱鳥羽洋行 | 10,346.058 | 20 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
㈱ハイレックスコーポレーション | 10,574.047 | 19 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
㈱ソディック | 28,122.369 | 15 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
㈱ダイフク | 15,721.362 | 12 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
大阪機工㈱ | 71,484.657 | 10 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
㈱タカトリ | 21,000 | 10 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
日精樹脂工業㈱ | 12,276.941 | 9 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
㈱不二越 | 18,229.710 | 7 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
ヒーハイスト精工㈱ | 50,000 | 6 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
大日本スクリーン製造㈱ | 13,848.545 | 6 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
澁谷工業㈱ | 2,561.695 | 2 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
㈱東京機械製作所 | 12,000 | 2 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
㈱小森コーポレーション | 2,000 | 2 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
日本電気硝子㈱ | 3,884.134 | 1 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
(当事業年度)
特定投資株式
銘柄 | 株式数 (株) | 貸借対照表計上額 (百万円) | 保有目的 |
㈱小松製作所 | 130,910.767 | 279 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
日特エンジニアリング㈱ | 300,000 | 248 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
オークマ㈱ | 248,498.995 | 207 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
㈱ツガミ | 300,000 | 185 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ | 293,900 | 166 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
DMG森精機㈱ | 126,037.833 | 164 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
高周波熱錬㈱ | 200,000 | 131 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
㈱みずほフィナンシャルグループ | 639,000 | 130 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
㈱三井住友フィナンシャルグループ | 23,600 | 104 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
㈱東京精密 | 52,000 | 94 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
㈱オーネックス | 530,000 | 71 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
三菱電機㈱ | 50,320.25 | 58 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
富士機械製造㈱ | 40,000 | 36 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
㈱ハイレックスコーポレーション | 10,921.728 | 28 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
日産自動車㈱ | 29,034.528 | 26 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
ミクロン精密㈱ | 10,000 | 25 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
三井住友トラスト・ホールディングス㈱ | 53,700 | 25 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
㈱ダイフク | 16,415.554 | 20 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
㈱鳥羽洋行 | 11,183.812 | 19 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
㈱不二越 | 19,524.883 | 13 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
㈱タカトリ | 21,000 | 12 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
㈱ソディック | 29,787.98 | 11 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
ヒーハイスト精工㈱ | 50,000 | 10 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
大阪機工㈱ | 76,365.796 | 10 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
日精樹脂工業㈱ | 13,376.624 | 8 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
澁谷工業㈱ | 2,654.374 | 7 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
大日本スクリーン製造㈱ | 14,965.917 | 7 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
日本電気硝子㈱ | 5,178.673 | 2 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
㈱小森コーポレーション | 2,000 | 2 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
ローツェ㈱ | 4,000 | 1 | 政策投資(取引関係の維持・発展) |
ハ 保有目的が純投資目的である投資株式
該当事項はありません。⑥ 会計監査の状況
イ 業務を執行した公認会計士の氏名
和 田 芳 幸(太陽ASG有限責任監査法人)秋 田 秀 樹(太陽ASG有限責任監査法人)
ロ 監査業務に係る補助者の構成
公認会計士 22名その他 18名
⑦ 当社の取締役は25名以内とする旨を定款で定めております。
⑧ 当社の取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨及び選任決議は全て累積投票によらない旨を定款で定めております。
⑨ 当社は、会社法第165条第2項の規定に基づき、取締役会の決議によって市場取引等により、自己の株式を取得することができる旨を定款で定めております。これは、事業環境の変化等に対応した機動的な資本政策の遂行を目的とするものであります。
⑩ 当社は、取締役会の決議によって、毎年9月30日の最終の株主名簿に記載または記録された株主又は登録株式質権者に対し、会社法第454条第5項に定める剰余金の配当(中間配当)をすることができる旨を定款で定めております。これは、株主への機動的な利益還元を行うことを目的とするものであります。
⑪ 当社は、会社法第309条第2項で定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款で定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。
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