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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10020MS

有価証券報告書抜粋 株式会社デンソー 研究開発活動 (2014年3月期)


経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


当社グループは、昨年度発表した「デンソーグループ2020年長期方針」で「地球と生命を守り、次世代に明るい未来を届けたい」をスローガンとして、「地球環境の維持」「安心・安全」にこだわり会社の使命として取り組んでいくことを宣言しました。この長期方針実現に向け、環境、安心・安全分野を中心に研究開発活動を強化し、社会に貢献する新しい製品、新しい価値を世界中のお客様にお届けすることを目指しています。
当連結会計年度の成果として、環境分野では、ディーゼル車に対して、世界最高の2,500気圧の燃料噴射圧力を実現できる電子制御燃料噴射システム「コモンレールシステム」や、ディーゼルエンジンの排ガス浄化に寄与するEGR(排気再循環)システムの主要部品である「EGRバルブユニット」を開発しました。新しいコモンレールシステムは、従来システムと比べ、構成部品の構造の改良と燃料噴射圧力の高圧化等により、車両の燃費向上とともに排ガス中の有害物質であるPM(粒子状物質)やNOx(窒素酸化物)の発生を削減することができます。EGRバルブユニットは、世界で初めて吸気絞りバルブとEGRバルブを一体化することにより、大幅な小型化とコスト低減を実現しました。さらに標準化とともに小型・軽量化、高性能化を実現した新型カーエアコンユニットを開発しました。従来ユニットは車種ごとにサイズや構造が異なっていましたが、今回開発した製品は、小型車から高級車まで共通して搭載できる世界初のカーエアコンユニットです。
2010年4月から開始した「次世代エネルギー・社会システム実証事業」では、2013年10月から名古屋大学と共同で開発した車載電池を活用したモデル予測型エネルギー管理システムの実証実験を開始しました。このシステムは、電気自動車やプラグインハイブリッド車に内蔵される電池をエネルギー管理システム(EMS)に組み込むことにより、家庭と車全体で消費する電気代の削減に寄与します。また、2014年2月には車両に対する非接触充電システムの実証実験も開始しました。
安心・安全分野では「ドライバーステータスモニタ」を開発しました。この製品は、近赤外線カメラで撮影したドライバーの画像をもとにコンピュータが顔の向きや目の開き具合等を解析し、眼を閉じたり、正面を向いていない状態が続くとドライバーに警報を鳴らして安全運転を促します。当社は、このような事故を防止するための運転支援技術の開発を強化するとともに、日米欧で取り組みが活発化している自動運転を含む高度運転支援技術の開発にも取り組んでいます。その一環として、愛知県が交通事故防止技術の活用・製品化や普及推進を目的として設置した、産官学連携の「自動車安全技術プロジェクトチーム」に参画し、知多半島道路で公道走行試験を実施する計画です。
交通事故のない社会を実現するためには、車だけでなく社会全体のシステムを進化させていくことが不可欠です。そこで、世界各地域でこのような産官学が連携したプロジェクトに積極的に参画しています。例えば、従来から世界中で多くの実証実験に参画している車車間、路車間通信技術により事故を防止するインフラ協調システム分野では、今年度は米国ミシガン州で実施された大規模実証実験に参加しました。この実証実験では、車車間通信により事故を防止するためのいくつかのアプリケーション検証が行われました。また、欧州では2015年から法制化が予定されている緊急通報サービス「eCall」の実証実験「HeERO2(Harmonised eCall European Pilot)」に参加しました。
また、当社はこれまで自動車分野で培ってきた技術をベースに人々の生活に密接し、必要なサービスを必要な時に必要なだけ享受できる社会作りを目指し、上記マイクログリッド分野に加えて、農業、セキュリティ、健康・医療、ロボット等の新規事業に取り組んでいます。例えば、農業分野では農業用ハウス内の温度、湿度、CO2濃度を最適状態に自動制御し、光合成を促進することで農作物の安定生産と収穫量の増加に貢献する「農業生産支援システム」を開発しました。また、インターネット回線とタブレット端末を利用して、自治体などが各種情報配信や生活支援等のサービスを住民に提供することができる地域コミュニケーション・システム「ライフビジョン」を開発し、2014年3月から香川県直島町で先行導入を開始しました。
当社は、世界各地域でその社会に貢献する製品とサービスを提供していくことを目指しています。そのため、開発体制としては日本のほかに、米国、欧州、豪亜、中国、インド、ブラジルの海外6地域でテクニカルセンターを中心として技術開発体制を強化しています。当連結会計年度では、中国市場の拡大に対応するため、上海市にあるテクニカルセンターの移転・拡充を完了し、新しいセンターでの稼動を開始しました。欧州では、現地顧客向け設計を強化するとともに先行技術開発力を強化するため、ドイツのテクニカルセンターの拡張を発表しました。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は368,732百万円、その内、日本セグメント315,064百万円、北米セグメント18,804百万円、欧州セグメント11,621百万円、豪亜セグメント21,703百万円、その他1,540百万円となっています。現在、研究開発費において海外セグメントが占める比率は約15%ですが、開発体制の整備により、今後、この比率を増やしていく予定です。

経営上の重要な契約等財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01892] S10020MS)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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