有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10021XJ
サンデン株式会社 研究開発活動 (2014年3月期)
事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループの経営方針では、「環境から企業価値を創造する」、その実現に向け現有の強みを基礎に「環境」をコアとして次の成長を果たす、と定めています。具体的には、「環境」を第三次成長の柱とし、自社の強みである「冷やす・暖める・電子技術」をコア技術とし、そこに「省エネ技術」を盛り込み、「環境貢献新商品」をスピードを持って生み出すための開発活動を進めております。
また、「No.1環境先進技術を追求・創出し、世界の人々に感動を与える製品で、会社の成長を牽引する」を中期のビジョンとし、自動車システム分野、流通システム分野及び先端技術分野において競争力のある新たな価値の創出に向けた研究開発活動を行っております。
その重点行動として、
①全社戦略/事業戦略と技術開発戦略の連携強化
②新製品/新技術テーマの創出
③グローバル開発資産の有効活用 の3つを推進しております。
事業戦略と開発戦略の連携では、本年度より、開発本部内に開発統括機能を新たに配置し、自動車機器事業系と流通システム事業系それぞれで、開発ステアリングコミッティを開催し、各事業における将来商品戦略と必要な技術開発要素をマッチングさせ、中期的な開発ロードマップの策定を開始いたしました。特に環境をコアとした技術開発への取り組みは、快適性とエネルギー効率の追求を開発テーマとし、冷熱、電子及び材料の技術分野を中心に、トップランナーを目指しております。またエネルギーマネジメント技術は、新しいビジネスチャンスを創出するものと考え、10年先のマーケットをも見据えたトータルシステムやサービスまでも技術開発の対象として新たな発展を考えております。
具体的な技術開発として、CO2コンプレッサー、CO2ヒートポンプシステム、排熱回収・回生(ランキン)システム、自然エネルギー、これらを効率的に運用するモニタリングシステムなどのICT制御システムや情報通信システム(無線通信技術・RFID技術(電波による個体識別)等)があります。
また、グローバルな市場・顧客に密着するため、事業と開発部門が一体となり、4極開発体制(日本/米国/欧州/アジア・中国)のもと、顧客ニーズに即応した新商品開発を積極的に展開し、合わせて材料技術、信頼性技術及び生産技術等、グローバルでの技術支援を幅広く展開しております。これに加えて知財戦略の強化として、知財保証制度を推進し、開発初期段階での有効な特許網の形成を進めております。
一方、産官学活動も積極的に展開し、国内外の大学や研究機関との協定を締結し、将来技術や先行技術の獲得を進めております。また国、県の多くの公募事業にも参画、経済産業省や(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構
(NEDO)等の採択を受け研究開発活動を加速しております。
新技術・新製品を生み出す開発拠点であるサンデン・グローバルセンター・オブ・テクノロジー(SGCT)では、各事業に分散していた研究開発機能を機能別(コアテクノロジー)に集約し、次世代の環境商品開発、要素技術開発を進めております。この環境新製品・新技術を効率的・効果的に遂行するため、新たに新製品開発プロセスを構築し、活動しております。
当連結会計年度の各セグメントでの研究開発の概要と成果は下記のとおりです。
A.自動車機器事業
自動車業界においては、周知の通りハイブリッド車からプラグインハイブリッド車へ、そして電気自動車の開発
が加速度的に進められています。これらの車輌の変化に対応したコンプレッサーならびにカーエアコンシステムの開発を急務と捉え、日本、米国、及びドイツに所在するサンデンテクニカルセンター及びフランスの開発部門との連携を強化・継続し、グローバルに展開する開発体制を強固なものとしております。
また、環境対応のための次世代商品の開発や省エネ対応を自動車機器事業の最大の課題とし、ハイブリッドコンプレッサー、電動コンプレッサー、自動車用小型・軽量のHVACシステム等、省動力・低燃費等、環境負荷低減のための開発を進めています。
昨年11月に行われた東京モーターショーでは、世界最小最軽量コンプレッサー、世界最小最軽量HVACシステム、高効率自動車用ヒートポンプシステムなど、新たな技術を盛り込んだ製品を展示し、話題となりました。
B.流通システム事業
流通システム業界においては、省エネ機器の高度化等、環境配慮型の製品やシステムの普及が加速しており、コンビニエンスストア各社からは環境配慮型店舗への対応が強く要望されています。
ベンディングシステム部門では、CO2冷媒製品を拡大すると共に、省エネの独自技術開発により、業界トップレベルの省エネ性能を実現しております。また、当社が得意とする冷凍技術を応用した新規事業領域の拡充を進めております。
店舗システム部門においては、コンビニエンスストア向けCO2機器の総合開発を進めており、省エネ効率向上の独自技術開発に取組んでおります。
C.その他
自然系冷媒であるCO2を冷媒として使用したヒートポンプ式給湯器(エコキュート)においては、更なる成長を目指し、寒冷地対応や給湯暖房などにおいて独自技術の開発を進めております。更には、海外展開へと積極的な開発を進めております。
また、CO2を冷媒とするシステムにおいて、その心臓部ともいえるコンプレッサーは、これまでのフロン系冷媒システムに対して約数倍にもなる高圧力条件にて運転されます。この分野におきましても、自動車用コンプレッサーで長年培ってまいりました技術力を活用し、新たな環境貢献製品として密閉型CO2コンプレッサーの開発を進めてまいりましたが、これをエコキュート用及び流通システムでの自動販売機用密閉型CO2コンプレッサーとして、事業化に向けた活動を展開しております。
なお、当連結会計年度の研究開発費用の総額は7,095百万円であり、セグメントで示すと次のとおりであります。
セグメントの状況 | 金額(百万円) |
自動車機器事業 | 4,908 |
流通システム事業 | 878 |
報告セグメント計 | 5,787 |
その他 | 1,307 |
合計 | 7,095 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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