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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10028PI

有価証券報告書抜粋 株式会社 ジーエス・ユアサ コーポレーション 研究開発活動 (2014年3月期)


経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社グループは、国内自動車電池、国内産業電池及び電源装置、海外、リチウムイオン電池、その他の事業について、基盤技術から製品・製造技術に至るまで、積極的な研究開発活動を行っております。
国内自動車電池の研究開発は、㈱GSユアサの技術開発部門が実施しております。国内産業電池及び電源装置の研究開発は、㈱GSユアサの技術開発部門及び産業電池技術部、電源システム生産本部開発部、特機本部技術開発部等がそれぞれ実施しております。海外の研究開発は、㈱GSユアサの技術開発部門、台湾杰士電池工業股份有限公司の研究グループ、Yuasa Battery, Inc.の開発グループ、Yuasa (Tianjin) Technology Ltd.の技術開発グループ等がそれぞれ実施しております。また、2014年1月6日に新しくタイに、東南アジア諸国及び周辺地域の自動車及び二輪車の需要拡大に対応するため、GS Yuasa Asia Technical Center Ltd.を設立しました。リチウムイオン電池の研究開発は、㈱GSユアサの研究開発部門、リチウムイオン電池事業部開発本部、㈱リチウムエナジー ジャパンの技術部、㈱ブルーエナジーの技術開発部等がそれぞれ実施しております。その他の研究開発は、㈱ジーエス・ユアサ テクノロジーの技術部、㈱GSユアサのライティング事業部研究開発グループ、㈱ユアサメンブレンシステムの技術生産部等がそれぞれ実施しております。
当連結会計年度における研究開発費は64億95百万円であります。
当連結会計年度における各事業別の研究の目的、主要課題、研究成果及び研究開発費は、次のとおりであります。
(1)国内自動車電池
国内自動車電池事業では、自動車用鉛蓄電池、二輪車用鉛蓄電池に関する研究開発を実施しております。自動車用鉛蓄電池の分野では、環境対応として充電制御車やアイドリングストップ車等の低燃費車両の普及が進んでおります。アイドリングストップ車用電池では、エンジンが頻繁に停止するたび確実に再始動するため、また、ブレーキ制動時の回生充電エネルギーを回収して燃費の向上を図るため、通常のエンジン始動用電池よりも高い耐久性能と充電受入性能が要求されます。このような使用環境と市場ニーズの変化において、当社グループは高い技術力という強みを活かし、要求される電池性能の向上を図ったアイドリングストップ車用鉛蓄電池の新モデルを順次開発し、車種拡大に対応したラインアップを充実するとともに、生産体制の構築を行っております。
一方、補修市場向けでは、車両制御が複雑化して電池の選定が難しくなった市場ニーズに対応するため、従来車向け「JIS D 5301始動用鉛蓄電池」と、アイドリングストップ車向け「SBA S 0101アイドリングストップ車用鉛蓄電池」のどちらにも適用できる、国内初となる互換性を持った、「ECO. R LONG LIFE」(エコ.アール ロングライフ)を2013年7月に新たに発売しました。本製品では当社標準比200~300%という圧倒的な長寿命性能も実現しております。
このような技術革新と業界発展への功績が認められ、当社のアイドリングストップ車用鉛蓄電池は、第46回(2013年度)市村産業賞「貢献賞」を受賞しました。
二輪車用鉛蓄電池の分野では、レジャー用バイク、一般生活のコミューター用バイク等、車両用途に適応した新技術の製品開発を進めております。二輪車においてもアイドリングストップ車等の低燃費車両への関心がグローバルに高まってきており、当社グループの高い耐久性能と充電受入性能を実現した二輪車用鉛蓄電池を新車採用頂いております。今後もさらに改良に取り組み、次世代の環境対応車両に適応した新商品を開発し、国内国外での生産に展開していく予定であります。
この分野に係る研究開発費は、6億76百万円であります。

(2)国内産業電池及び電源装置
国内産業電池及び電源装置事業では、産業用鉛蓄電池、電源装置、太陽光発電用パワーコンディショナ、特機に関する研究開発を実施しております。
産業用鉛蓄電池分野では、再生可能エネルギーの普及と電力の需給バランスの安定化等を目指した、スマートグリッド用途向け据置用鉛蓄電池の開発に取り組んでおります。バッテリー式フォークリフト用鉛蓄電池においては、メンテナンスの作業性向上を目的として、補水時間を大幅(従来比で1/4)に短縮することを可能とした一括補水装置「b:stop」が市場で高い評価をいただいております。
電源装置の分野では、消防無線や市町村防災無線のデジタル方式への移行に伴い、直流電源装置「ネオスター」シリーズに単相入力高効率タイプ(48V25A出力)を追加し、ラインアップの拡充を行いました。また、小型軽量でエコロジーな汎用小容量UPS「Acrostar TSB」シリーズとして「Acrostar TSB350/500/750」(350/500/750VA出力)を開発し、3機種のラインアップ化を完了させました。
太陽光発電用パワーコンディショナの分野では、パワーソーラーシステムにおいて、リチウムイオン電池と組み合わせて、自然エネルギーの利用と夜間電力の有効活用をする環境対応モードと、災害等による停電時に太陽光とリチウムイオン電池のエネルギーで電力供給する防災対応モードに、運転モードを切替えることが可能なシステムを開発中です。
特機分野では、各種の電池を応用した機器や小型電源装置、充電器の研究開発を行っております。デジタルカメラ等の小型機器電源用のリチウムイオン電池充電器として、性能、デザイン、コスト、信頼性に優れた国内外向けの新型充電器を開発し、各機器メーカーへOEM供給を実施しております。リチウムイオン電池の採用により高出力化が進む電動工具向けでは、信頼性及び安全性に優れたリチウムイオン電池パック、急速充電器及び高効率電動機器システム等を開発しました。また、ハイブリッド車の補機用やアイドリングストップ車向けに高性能化が進む自動車用鉛蓄電池に対応するため、電池の状態を高精度に診断できるバッテリーテスターや充電器の高機能化の開発を進めております。電池分野以外についても将来の市場拡大を目指して酸素センサーや水素発生装置の開発に取り組んでおります。なお、新製品はもとより全ての製品においてRoHS規制(有害物質規制)等の環境規制対応や安全規格認証取得を行っております。
この分野に係る研究開発費は、19億23百万円であります。

(3)海外
海外事業では、鉛蓄電池及びニッケル水素電池に関する研究開発を実施しております。
自動車用鉛蓄電池の分野では、海外で生産・使用される充電制御車やアイドリングストップ車向け電池についても開発を進めており、タイに続き中国でもアイドリングストップ車用鉛蓄電池の生産を開始しました。
産業用鉛蓄電池の分野では、バッテリー式フォークリフトのアジアを中心とした世界的需要の拡大に対し、中国及びタイでの生産体制増強を進めており、各地域で要求されるニーズに応えるべく開発を進めております。
ニッケル水素電池分野では、地球環境への配慮や資源保全の観点から、アルカリ乾電池の利便性を備え、充電して繰り返し使用でき、高容量で自己放電性能に優れたニッケル水素電池や、シェーバー、電動歯ブラシ、照明用などのニッカド電池代替用のニッケル水素電池の開発を進めております。
この分野に係る研究開発費は、6億58百万円であります。

(4)リチウムイオン電池
リチウムイオン電池事業では、リチウムイオン電池基礎研究、車載用リチウムイオン電池、産業用リチウムイオン電池、電力貯蔵用リチウムイオン電池、航空機用リチウムイオン電池、宇宙用リチウムイオン電池に関する研究開発を実施しております。
リチウムイオン電池基礎研究の分野では、中大型電池の信頼性、安全性及びエネルギー密度の向上を目的として様々な研究を実施しております。特にリン酸鉄リチウム正極の開発においては他社に先駆けて様々な検討を実施しており、早期の事業化に向けて取り組んでおります。また、リチウムイオン電池のさらなる性能向上を図るため、次世代正極、次世代負極材料の探索並びにその性能評価を進めております。さらにポストリチウムイオン電池の研究を実施しております。
車載用リチウムイオン電池の分野では、電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、ハイブリッド車(HEV)用リチウムイオン電池を増産するとともに、品種展開と増産対応に向けてさらなる改良と信頼性、安全性の向上を行っております。
2007年に設立した㈱リチウムエナジー ジャパンは、2009年度より量産を開始し、2014年3月末までの累計で、EV用電池約3万台分、PHEV用電池約3万5千台分を販売しました。2012年4月から栗東工場第一工場を稼働しており、栗東第二工場も生産を開始しました。生産能力はEV用電池が年間約1万台分、PHEV用電池が年間約5万台分となり、三菱自動車工業㈱のEV、PHEV向けを中心に生産していく計画です。
また、2013年6月21日に本田技研工業㈱より発売された「アコード ハイブリッド」及び「アコード プラグイン ハイブリッド」に当社グループの㈱ブルーエナジー製電池が搭載されました。引き続き世界最高水準の出力性能と耐久性能を両立する電池の開発及び生産能力拡大に取り組んでおり、㈱本田技術研究所と連携して車両への搭載検討も順調に進んでおります。
産業用リチウムイオン電池の分野では、当社の産業用リチウムイオン電池が、港湾向けトランスファークレーン用ハイブリッド電源装置や次世代鉄道車両等に採用され、省エネ化や排ガス削減効果による環境負荷低減に貢献しております。また、各鉄道会社の開発プロジェクトに参画しており、当社の産業用リチウムイオン電池を採用いただいております。
電力貯蔵用リチウムイオン電池の分野では、九州電力壱岐島管内における系統電力安定化用に約1.6MWh、チリ国のコクラン石炭火力発電所における予備電力供給用に約6.3MWhの大規模なリチウムイオン電池システムをそれぞれ納入しました。
航空機用リチウムイオン電池の分野では、ボーイング787型機に搭載されている航空機用リチウムイオン電池の件に関しまして、諸機関における調査に全面的に協力対応し、生産を再開しました。
宇宙用リチウムイオン電池の分野では、H-ⅡA 8号機(2006年1月24日打ち上げ)から、これまで連続20回(H-ⅡB 4機分を含む)の打ち上げ成功に、「ロケット用リチウムイオン電池」が貢献しております。今年度は、H-ⅡA 23号機、H-ⅡB 4号機に搭載されました。また、H-ⅡB 4号機にて軌道への投入と運用に成功した、宇宙ステーション補給機「こうのとり」 4号機の主電源用にも、「人工衛星用リチウムイオン電池」が搭載されました。
この分野に係る研究開発費は、30億46百万円であります。

(5)その他
その他事業では、施設照明、紫外線応用機器、環境関連機器に関する研究開発を実施しております。
施設照明分野では、工場や大規模施設向けLED高天井照明器具のラインナップを追加し、また、低ワットLED照明器具、LED照明器具「LEGA」シリーズのモデルチェンジ品を商品化し、市場投入しました。
紫外線応用分野では、有機ELなどの次世代FPD(フラットパネルディスプレイ)に対応できるエキシマランプの開発を進めております。
環境関連機器の分野では、銅めっき装置に使用する電解隔膜を簡易なケースに溶着加工した製品を開発し、めっきライン毎にカスタマイズした商品を拡販しました。これにより、めっき品位の向上とめっき液の光沢剤消費量の抑制によるコストダウンに貢献しました。さらに、MBR(膜分離活性汚泥法)向けにファウリング(目詰まり)の少ない膜の開発を進めております。
この分野に係る研究開発費は、1億91百万円であります。

経営上の重要な契約等財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


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