有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1002634
株式会社三井E&S 研究開発活動 (2014年3月期)
事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループは、4事業分野に対応した研究開発セグメントを設定し、それぞれの事業分野の中核技術を基軸として、製品競争力強化と事業拡大につながる研究開発を積極的に推進しております。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、50億94百万円であり、この中には受託研究等の費用10億59百万円が含まれております。なお、各セグメントにおける主な研究開発は以下のとおりであります。
(1)船舶海洋
・船舶に関しては、従来よりCO2排出量を削減した省エネ型66,000重量トン型ばら積み貨物運搬船(neo Supramax 66BC)に続き、56,000重量トン型ばら積み貨物運搬船(neo56BC)、60,000重量トン型ばら積み貨物運搬船(neo60BC)を市場投入しました。引き続き他の船型への技術適用拡大を図っております。
・海洋関連では、新造FPSO船体部を改造FPSOと同等の短納期で提供できるように構造設計の標準化等の開発を行っております。また、連結子会社の三井海洋開発株式会社では、天然ガス開発に関わる新技術として、液化プラントを浮体式構造物上に搭載するFLNG(Floating LNG)の開発も行っております。
・水中機器関連では、農・工業用水等の長さ数kmの水路用の水中点検ロボットについて、2014年度の完成を目指しております。東日本大震災復興事業等で必要性が再認識され、新たに開発しておりました小型・低価格版の汎用小型ROV(遠隔無人機)は、2012年度に開発を完了し、2013年度から市場投入しております。
・洋上風力発電用浮体については、2012年3月において経済産業省の委託事業である「浮体式洋上ウィンドファーム実証研究事業」に当社を含む企業、大学からなるコンソーシアムが採択され、当社は2MW風車を搭載した浮体の製造と設置を担当しました。2013年11月に福島県沖に建設を終了し、2013年12月から発電を開始しております。今後は各種データを取得し、安全性、経済性の検討を進めます。本実証試験は2015年度まで継続される予定です。
・橋梁関連では、実用的な各種工法の開発を進めており、保全事業関係では都市内での架設・撤去工法の開発及び延命化技術等に関する技術開発を実施しております。
・沿岸関連では、津波対応型の浮体構造物の研究開発を進めております。
・船舶運航支援サービス事業関連では、最も燃費に有利な航行中の船体姿勢を算出する最適トリムサービスの表示機能の開発及び実海域での性能を評価する就航船解析サービスの燃費解析機能を改良した解析レポート機能の開発を進めております。
当事業に係る研究開発費は13億10百万円であります。
(2)機械
・基幹製品関連では、高効率発電を実現できるガスエンジンの性能及び信頼性向上のための技術開発を行なっております。また、ガスエンジン技術をベースにしたDF(Dual Fuel)機関の開発にも着手しました。舶用ディーゼルエンジンにおいては、IMO(国際海事機関)排ガス規制への対応として、テストエンジンに装備したEGR(排ガス再循環)装置で、NOx三次規制(TierⅢ)を満足する成果を得ております。EGRを利用したTierⅡ海域での燃費削減も可能で、国土交通省の「次世代海洋環境関連技術開発支援事業」の補助対象に採択され、一般財団法人日本海事協会との共同研究の一環として、日本郵船株式会社及び株式会社MTIと共同で実船試験の準備を進めております。
また、燃料消費量及びCO2排出量が最大4%削減可能な、油圧を活用した排熱回収システムを開発し14隻分を受注しております。さらに、未利用低温排熱を回収し、燃料消費量及びCO2排出量が約2%削減可能なシステムも開発中です。
・メタノール及び重油を利用する電子制御式リキッドガスインジェクションディーゼルエンジン(ME-LGI)及び本機関のメタノール供給装置の安全性検討が、同様に国土交通省の補助対象に採択され、一般財団法人日本海事協会との共同研究として開始しました。
・株式会社商船三井の協力のもと、天然ガスを燃料とした舶用低速ディーゼルエンジン(電子制御式ガスインジェクションディーゼルエンジン:ME-GI)のデモンストレーション運転を実施し、現在殆どの商船に搭載されている油焚きディーゼルエンジンと同様の信頼性を有することを確認しました。
・物流運搬機事業関連では、大規模地震に対応し、空港近隣の航空高さ制限に配慮したロープロファイル型コンテナクレーンのスケールモデルを製作し、振動試験により免震システムの有効性を確認しました。既存岸壁のクレーンリプレースの際の岸壁の土木工事による補強を最小限にするためにクレーンの軽量化を実現し、トータルコストミニマムで荷役機能の増強を提供できるようになりました。クレーンの自動化技術では、走行・横行の自動位置決め技術を実現しました。走行自動位置決め技術については、米国西海岸の既存クレーンに実機投入しました。
当事業に係る研究開発費は15億95百万円であります。
(3)エンジニアリング
・バイオエタノール関連では、油やしの空果房(EFB)を原料として、2011年よりマレーシアで実施してきた第2世代バイオエタノール製造の実証運転を2013年9月に完了し、商業化に向けたフィージビリティ・スタディを継続しております。
・資源リサイクル関連では、食品廃棄物や家畜糞尿などのメタン発酵を行うバイオガスプラントから排出される消化液や、各種プラント排水からの窒素除去技術の開発を実施しております。
・風車関連では、洋上風力発電への進出を狙って5MWクラスの増速機の開発を検討中です。
当事業に係る研究開発費は2億62百万円であります。
(4)その他
・2011年度に、波力発電技術の開発がNEDOの「海洋エネルギー発電システム実証研究」テーマの一つに採択され、実海域実証試験に向けた技術開発とフィージビリティ・スタディを行っております。
・リチウムイオン電池の次世代正極材料であるリン酸鉄リチウムに関してはM&Tオリビン株式会社での商用生産を開始するとともに、顧客のニーズに応じた改良品のラインナップ化も進めております。また、次々世代の正極材料であるリン酸マンガン鉄リチウムに関しても開発を進めております。
・その他、環境・エネルギー関連技術、バイオ関連技術等の新規技術開発ならびに材料・制御・CAE解析技術等の基盤技術開発を実施しております。
・連結子会社の三井造船システム技研株式会社は、多機能端末利用技術の開発を完了し、具体的な業務への適用検討に入っています。ビッグデータ活用のための装置として、「データ収集装置試作機」の開発にも着手しております。医薬安全性試験システム「MiTOX」については、機能強化及びその周辺システムの開発を継続しております。また、電子ソリューション分野では、産業用機械向け蓄電池マネジメントシステムを継続開発するとともに、舶用関連では中速主機操縦装置・ガバナの開発に着手しております。
当事業に係る研究開発費は19億27百万円であります。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、50億94百万円であり、この中には受託研究等の費用10億59百万円が含まれております。なお、各セグメントにおける主な研究開発は以下のとおりであります。
(1)船舶海洋
・船舶に関しては、従来よりCO2排出量を削減した省エネ型66,000重量トン型ばら積み貨物運搬船(neo Supramax 66BC)に続き、56,000重量トン型ばら積み貨物運搬船(neo56BC)、60,000重量トン型ばら積み貨物運搬船(neo60BC)を市場投入しました。引き続き他の船型への技術適用拡大を図っております。
・海洋関連では、新造FPSO船体部を改造FPSOと同等の短納期で提供できるように構造設計の標準化等の開発を行っております。また、連結子会社の三井海洋開発株式会社では、天然ガス開発に関わる新技術として、液化プラントを浮体式構造物上に搭載するFLNG(Floating LNG)の開発も行っております。
・水中機器関連では、農・工業用水等の長さ数kmの水路用の水中点検ロボットについて、2014年度の完成を目指しております。東日本大震災復興事業等で必要性が再認識され、新たに開発しておりました小型・低価格版の汎用小型ROV(遠隔無人機)は、2012年度に開発を完了し、2013年度から市場投入しております。
・洋上風力発電用浮体については、2012年3月において経済産業省の委託事業である「浮体式洋上ウィンドファーム実証研究事業」に当社を含む企業、大学からなるコンソーシアムが採択され、当社は2MW風車を搭載した浮体の製造と設置を担当しました。2013年11月に福島県沖に建設を終了し、2013年12月から発電を開始しております。今後は各種データを取得し、安全性、経済性の検討を進めます。本実証試験は2015年度まで継続される予定です。
・橋梁関連では、実用的な各種工法の開発を進めており、保全事業関係では都市内での架設・撤去工法の開発及び延命化技術等に関する技術開発を実施しております。
・沿岸関連では、津波対応型の浮体構造物の研究開発を進めております。
・船舶運航支援サービス事業関連では、最も燃費に有利な航行中の船体姿勢を算出する最適トリムサービスの表示機能の開発及び実海域での性能を評価する就航船解析サービスの燃費解析機能を改良した解析レポート機能の開発を進めております。
当事業に係る研究開発費は13億10百万円であります。
(2)機械
・基幹製品関連では、高効率発電を実現できるガスエンジンの性能及び信頼性向上のための技術開発を行なっております。また、ガスエンジン技術をベースにしたDF(Dual Fuel)機関の開発にも着手しました。舶用ディーゼルエンジンにおいては、IMO(国際海事機関)排ガス規制への対応として、テストエンジンに装備したEGR(排ガス再循環)装置で、NOx三次規制(TierⅢ)を満足する成果を得ております。EGRを利用したTierⅡ海域での燃費削減も可能で、国土交通省の「次世代海洋環境関連技術開発支援事業」の補助対象に採択され、一般財団法人日本海事協会との共同研究の一環として、日本郵船株式会社及び株式会社MTIと共同で実船試験の準備を進めております。
また、燃料消費量及びCO2排出量が最大4%削減可能な、油圧を活用した排熱回収システムを開発し14隻分を受注しております。さらに、未利用低温排熱を回収し、燃料消費量及びCO2排出量が約2%削減可能なシステムも開発中です。
・メタノール及び重油を利用する電子制御式リキッドガスインジェクションディーゼルエンジン(ME-LGI)及び本機関のメタノール供給装置の安全性検討が、同様に国土交通省の補助対象に採択され、一般財団法人日本海事協会との共同研究として開始しました。
・株式会社商船三井の協力のもと、天然ガスを燃料とした舶用低速ディーゼルエンジン(電子制御式ガスインジェクションディーゼルエンジン:ME-GI)のデモンストレーション運転を実施し、現在殆どの商船に搭載されている油焚きディーゼルエンジンと同様の信頼性を有することを確認しました。
・物流運搬機事業関連では、大規模地震に対応し、空港近隣の航空高さ制限に配慮したロープロファイル型コンテナクレーンのスケールモデルを製作し、振動試験により免震システムの有効性を確認しました。既存岸壁のクレーンリプレースの際の岸壁の土木工事による補強を最小限にするためにクレーンの軽量化を実現し、トータルコストミニマムで荷役機能の増強を提供できるようになりました。クレーンの自動化技術では、走行・横行の自動位置決め技術を実現しました。走行自動位置決め技術については、米国西海岸の既存クレーンに実機投入しました。
当事業に係る研究開発費は15億95百万円であります。
(3)エンジニアリング
・バイオエタノール関連では、油やしの空果房(EFB)を原料として、2011年よりマレーシアで実施してきた第2世代バイオエタノール製造の実証運転を2013年9月に完了し、商業化に向けたフィージビリティ・スタディを継続しております。
・資源リサイクル関連では、食品廃棄物や家畜糞尿などのメタン発酵を行うバイオガスプラントから排出される消化液や、各種プラント排水からの窒素除去技術の開発を実施しております。
・風車関連では、洋上風力発電への進出を狙って5MWクラスの増速機の開発を検討中です。
当事業に係る研究開発費は2億62百万円であります。
(4)その他
・2011年度に、波力発電技術の開発がNEDOの「海洋エネルギー発電システム実証研究」テーマの一つに採択され、実海域実証試験に向けた技術開発とフィージビリティ・スタディを行っております。
・リチウムイオン電池の次世代正極材料であるリン酸鉄リチウムに関してはM&Tオリビン株式会社での商用生産を開始するとともに、顧客のニーズに応じた改良品のラインナップ化も進めております。また、次々世代の正極材料であるリン酸マンガン鉄リチウムに関しても開発を進めております。
・その他、環境・エネルギー関連技術、バイオ関連技術等の新規技術開発ならびに材料・制御・CAE解析技術等の基盤技術開発を実施しております。
・連結子会社の三井造船システム技研株式会社は、多機能端末利用技術の開発を完了し、具体的な業務への適用検討に入っています。ビッグデータ活用のための装置として、「データ収集装置試作機」の開発にも着手しております。医薬安全性試験システム「MiTOX」については、機能強化及びその周辺システムの開発を継続しております。また、電子ソリューション分野では、産業用機械向け蓄電池マネジメントシステムを継続開発するとともに、舶用関連では中速主機操縦装置・ガバナの開発に着手しております。
当事業に係る研究開発費は19億27百万円であります。
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