有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1002BBC
ダイハツ工業株式会社 業績等の概要 (2014年3月期)
(1) 業績
(事業を取り巻く環境)当期のわが国経済は、政権交代後の経済政策の効果や株価の回復、円高の是正を背景に緩やかな回復基調で推移した。
海外においては、米国では回復基調にあるものの、今まで世界を牽引してきた新興国では、経済の成長に鈍化傾向が見られた。自動車業界において国内市場は、消費税率引上げに伴う駆け込み需要の効果もあり、登録車市場は3,430千台(対前年比105.9%)、軽自動車市場は各社が新型車を相次いで投入したこと等により、2,262千台(同114.7%)と前年度を上回る結果となった。一方、海外においては、当社グループの主要市場であるインドネシアはルピア安が進行するものの、自動車市場は1,241千台(同109.7%)と堅調に推移し、マレーシアも656千台(同104.5%)と堅調に推移した。
(事業の概況)
このような情勢の中で当社グループは、国内において昨年7月に「ムーヴコンテ」を一部改良し、エコカー減税における「免税」レベルに適合するよう燃費を向上させた。また、昨年8月には、「ミライース」をマイナーチェンジし、低燃費と低価格を実現するとともに基本性能を向上し、衝突回避支援システム「スマートアシスト」を採用する等、安心・安全装備を充実させた。そして、昨年10月には、「タント」をフルモデルチェンジし、全車エコカー減税「免税」レベル達成の低燃費を実現するとともに内外装スタイルの一新をした。その結果、お客様の好評価を得て、当社の軽自動車販売台数は699千台(対前年比107.1%)と過去最高の販売台数を達成し、8年連続で軽自動車の市場シェアトップを維持している。
海外においては、インドネシアでの当社連結子会社アストラ・ダイハツ・モーター社は、低価格で燃費がよい車の優遇政策である「Low Cost Green Car」対応の小型乗用車「アイラ」の販売が堅調に推移し、188千台(同113.4%)と過去最高の販売実績となった。マレーシアでの当社連結子会社プロドゥア社は、市場が堅調であったこともあり、当期販売は196千台(同103.7%)と増加し、8年連続販売台数トップを維持している。
受託・OEM事業では、国内はトヨタ向け、富士重工業向けの売上台数が増加、海外はインドネシアでのトヨタ向けの売上台数が好調に推移し、全体で576千台(同115.4%)と国内、海外ともに前年度実績を上回った。
(業績の概況)
当社グループの国内売上台数は874,099台と前期に比べ39,990台(4.8%)の増加、海外売上台数は751,380台と前期に比べ103,321台(15.9%)の増加、これらを合わせた総売上台数は1,625,479台と前期に比べ143,311台(9.7%)増加した。
当連結会計年度の業績は、売上高が1兆9,132億円と前期に比べ1,482億円(8.4%)の増加となり、営業利益は1,467億円と前期に比べ137億円(10.3%)の増加、経常利益は1,634億円と前期に比べ153億円(10.3%)の増加、当期純利益は836億円と前期に比べ22億円(2.8%)の増加となった。
(注) 本報告書の売上高、仕入高等は、消費税等抜きで表示している。
① 業績
項目 | 前連結会計年度 (自2012年4月1日 至2013年3月31日) | 当連結会計年度 (自2013年4月1日 至2014年3月31日) | 増減 | |
百万円 | 百万円 | 百万円 | % | |
売上高 | 1,764,976 | 1,913,259 | 148,283 | 8.4 |
営業利益 | 133,040 | 146,743 | 13,703 | 10.3 |
経常利益 | 148,173 | 163,494 | 15,321 | 10.3 |
当期純利益 | 81,406 | 83,698 | 2,292 | 2.8 |
② 売上台数
セグメントの名称 | 区分 | 販売実績 | 前期比(%) | |
車両 | 874,099 | 台 | 4.8 | |
国 内 | 生産用部品 | 29,370 | セット | △26.8 |
受託エンジン | 326,203 | 基 | 0.7 | |
海 外 | 車両 | 751,380 | 台 | 15.9 |
③ 売上高
セグメントの名称 | 売上高 | 前期比(%) |
百万円 | ||
国 内 | 1,262,947 | 6.8 |
海 外 | 650,312 | 11.6 |
合 計 | 1,913,259 | 8.4 |
(注) 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりである。
相手先 | 前連結会計年度 (自2012年4月1日 至2013年3月31日) | 当連結会計年度 (自2013年4月1日 至2014年3月31日) | ||
金額 | 割合 | 金額 | 割合 | |
百万円 | % | 百万円 | % | |
トヨタ自動車㈱ | 255,144 | 14.5 | 257,159 | 13.4 |
インドネシアトヨタ自動車㈱ | 198,672 | 11.3 | 246,665 | 12.9 |
プロドゥア・セールス㈱ | 196,578 | 11.1 | 225,380 | 11.8 |
セグメントの業績を示すと次のとおりである。
(国内)
売上高は、1兆2,629億円と前期に比べ、809億円(6.8%)の増加、営業利益は、851億円と前期に比べ12億円(1.4%)の増加となった。
(海外)
売上高は、6,503億円と前期に比べ、673億円(11.6%)の増加、営業利益は、615億円と前期に比べ126億円(26.0%)の増加となった。
(2) キャッシュ・フローの状況
項目 | 前連結会計年度 (自2012年4月1日 至2013年3月31日) | 当連結会計年度 (自2013年4月1日 至2014年3月31日) | 増減 |
百万円 | 百万円 | 百万円 | |
営業活動による キャッシュ・フロー | 129,788 | 139,383 | 9,594 |
投資活動による キャッシュ・フロー | △65,125 | △125,151 | △60,025 |
財務活動による キャッシュ・フロー | △38,556 | △22,434 | 16,122 |
現金及び現金同等物に 係る換算差額 | 7,103 | 5,034 | △2,069 |
現金及び現金同等物の 増加・減少額 | 33,209 | △3,168 | △36,378 |
現金及び現金同等物の 期首残高 | 291,482 | 324,692 | 33,209 |
現金及び現金同等物の 期末残高 | 324,692 | 321,524 | △3,168 |
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益1,617億円を計上したことに加え、減価償却費667億円等により、1,393億円となり、前期に比べ95億円増加した。(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有形固定資産の取得による支出902億円等により△1,251億円となり、前期に比べ、600億円減少した。(財務活動によるキャッシュ・フロー)
配当金の支払238億円等により△224億円となり、前期に比べ161億円増加した。以上の結果、当期の現金及び現金同等物の期末残高は3,215億円と前期末残高に比べ31億円減少した。
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