有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1002CPX
シチズン時計株式会社 研究開発活動 (2014年3月期)
事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループの研究開発活動は、グループ経営の一環としてグループ開発戦略に基づき、質の高い開発体制の構築と、開発テーマの選択とリソースの集中を図り、新製品・新事業の開拓を行っております。
研究開発体制としては、シチズンホールディングス㈱が中央開発機能を持ち、経営方針にリンクしたグループを俯瞰した研究開発を行う体制をとっております。またそれぞれの事業に関わる製品開発、生産技術開発等は、各事業会社が担っております。
なお、研究開発費につきましては、各事業に配分できない基礎研究費用1,360百万円が含まれており、当連結会計年度中に投下した研究開発費は、7,440百万円であります。
主な研究開発活動
①シチズンホールディングス㈱における研究開発活動
シチズンホールディングス㈱においては、小型、精密、低消費電力をコンセプトに、当社の持つ固有技術を活かしながら、特定の事業に偏重することなく各事業にバランスのとれた要素技術開発を行っております。また、グループ各社からの依頼による材料の解析・分析を行うことを通じて各事業会社の研究開発活動の支援も行っております。
②時計事業
シチズン時計㈱では、要素部品の小型化、高性能化により、小型化・薄型のムーブメントを実現し、シチズンブランドの主力商品であるエコ・ドライブ及びエコ・ドライブ電波時計のラインアップの強化を推し進めています。
2013年度は、9月に受信感度を向上させ最短受信時間が世界最速の4秒、さらに世界初のフルメタルケース化を実現した光発電衛星電波時計「エコ・ドライブ サテライト ウエーブ エア」を発売し、また10月には従来よりもキズに強く、耐メタルアレルギーを実現した表面処理技術「デュラテクトα」を導入した光発電エコ・ドライブ電波時計を発売し、好評を得ております。さらに12月には、バーゼルワールド2013で発表した、電子方位と高度計測機能のセンサー搭載の「プロマスター エコ・ドライブ アルティクロン」を発売しました。
今後も、腕時計としての美しさと精度を追求し、グローバル展開を目指した環境に優しい「エコ・ドライブ」、「エコ・ドライブ電波腕時計」と、マニュファクチュール(自社一貫生産)としての実力を発揮した機械式時計の拡販に向け、表面処理・外装技術、精密加工技術、低消費電力技術、高感度受信技術、高密度実装技術、エネルギー源の開発を継続し、「技術と美の融合」を実現していきます。
当事業に係わる研究開発費は1,996百万円であります。
③工作機械事業
シチズンマシナリーミヤノ㈱では、グローバル化による顧客志向の多様化に対応する新たなモノづくりの姿「個の量産」を提唱し、事業を推進しています。
定番のブランドとして、小型精密分野で「Cincom」、中型精密分野で「Miyano」、高精度な仕上げ加工で「Ocean Cincom」の3つの工作機械商品群を展開しています。
そして、新たなコンセプトの商品群として、難削材の加工や自動盤の持つ高効率加工を、素形材領域において実現する「新・自動盤」シリーズを販売し、積極的にバリエーションを拡充しています。
また、機械販売というモノによる価値提供に留まらず、「21世紀型のモノづくりを支えるトータルソリューション」を“新たな価値”として顧客に提供するサービス、「alkapplysolution」をスタートさせ、コンテンツの充実を図っております。
当事業に係わる研究開発費は660百万円であります。
④デバイス事業
シチズン電子㈱では、主にLED、小型スイッチ等電子部品の開発を中心に行っております。
照明用LED市場において省エネルギー化の加速・促進といった社会要請、また大光量照明器具のLED化といった市場動向やニーズを受け、当年度4月に従来品に比べ光量・発光効率を向上させた「COBシリーズ Version2」をリリースしました。また10月には、更に幅広いニーズに対応するため、大光量タイプや高演色タイプの新製品をリリースし、ラインナップの拡充を行いました。当社の製品の特長は大光量・高効率で省エネルギーに貢献するほか、幅広いラインナップにより様々な照明器具に使用することができ、多くの照明器具メーカーに採用を頂いております。今後も省エネルギー、光の質にこだわった環境と人に優しい製品開発を行ってまいります。
スイッチ事業では、小型・薄型・高特性(高クリック感、防塵、防水)製品の開発を行い、主にスマートフォン・車載・デジカメ市場向けに採用頂いております。今後も顧客のニーズに沿った新製品開発を行ってまいります。
シチズンセイミツ㈱では、金属部品加工分野で主に自動車部品を中心とした切削加工開発に取り組んでおります。切削加工分野以外では、塑性加工、表面処理といった加工も行っており、金属部品加工分野における拡大に向けた動きを展開しています。これらについては、既に量産を開始しており、生産体制が軌道に乗りつつあります。また昨年度からプローブ事業の取り組みを開始しました。今年度に入りこれらに関連する各種開発プロジェクト活動を開始し、金属加工分野の更なる拡大を目指しております。
シチズンファインテックミヨタ㈱では、水晶デバイスとして超小型水晶片の開発を行っております。表示デバイスでは強誘電液晶デバイスを使用した高精細電子ビューファインダーの開発および製造技術の開発に取り組んでおり、2013年には高精細パネル(Quad-VGA)をリリースし量産を開始しました。現在は、Quad-VGAに次ぐ新たな高精細パネル(UXGA)の開発を進めております。また、プロジェクターやウェアラブル機器向け等、ビューファインダー用途以外の開発も進めております。
このほか燃焼圧センサなどの自動車関連部品、DVDや光通信用のLD及び照明用のLEDに使用される薄膜サブマウントなどの光学関連部品、各種用途向けの小型構造用セラミックス部品などの開発を継続しております。
また、新中期経営計画に沿った研究開発を遂行できるよう開発テーマの選択と集中を行い、事業化促進に向けた体制構築を進めております。
当事業に係わる研究開発費は2,546百万円であります。
⑤電子機器事業
シチズン・システムズ㈱では、業務用プリンター製品及び健康機器製品を中心に開発を行っております。
プリンター関連では、POSプリンター、モバイルプリンターなどの小型プリンターは、モバイル端末普及により多様化する使用環境への対応を進めております。ラベルプリンターは、需要が見込まれる新興国での用途に適した開発を進めております。フォトプリンターは、高付加価値製品のシリーズ化と多様化する市場要求に対応した新製品の開発に取り組んでおります。大型ドットプリンターは、使用環境の厳しい新興国や中国市場向けに対応した高信頼性機器の開発に取り組んでおります。健康機器関連のうち、主力の体温計、血圧計は基本的機能の向上と操作性改善への取組みに加え、他社にない差別化された製品の実現に向けた開発に取り組んでおります。
当事業に係わる研究開発費は824百万円であります。
⑥その他の事業
シルバー電研㈱では球機用機器の開発を行っております。
当事業に係わる研究開発費は51百万円であります。
研究開発体制としては、シチズンホールディングス㈱が中央開発機能を持ち、経営方針にリンクしたグループを俯瞰した研究開発を行う体制をとっております。またそれぞれの事業に関わる製品開発、生産技術開発等は、各事業会社が担っております。
なお、研究開発費につきましては、各事業に配分できない基礎研究費用1,360百万円が含まれており、当連結会計年度中に投下した研究開発費は、7,440百万円であります。
主な研究開発活動
①シチズンホールディングス㈱における研究開発活動
シチズンホールディングス㈱においては、小型、精密、低消費電力をコンセプトに、当社の持つ固有技術を活かしながら、特定の事業に偏重することなく各事業にバランスのとれた要素技術開発を行っております。また、グループ各社からの依頼による材料の解析・分析を行うことを通じて各事業会社の研究開発活動の支援も行っております。
②時計事業
シチズン時計㈱では、要素部品の小型化、高性能化により、小型化・薄型のムーブメントを実現し、シチズンブランドの主力商品であるエコ・ドライブ及びエコ・ドライブ電波時計のラインアップの強化を推し進めています。
2013年度は、9月に受信感度を向上させ最短受信時間が世界最速の4秒、さらに世界初のフルメタルケース化を実現した光発電衛星電波時計「エコ・ドライブ サテライト ウエーブ エア」を発売し、また10月には従来よりもキズに強く、耐メタルアレルギーを実現した表面処理技術「デュラテクトα」を導入した光発電エコ・ドライブ電波時計を発売し、好評を得ております。さらに12月には、バーゼルワールド2013で発表した、電子方位と高度計測機能のセンサー搭載の「プロマスター エコ・ドライブ アルティクロン」を発売しました。
今後も、腕時計としての美しさと精度を追求し、グローバル展開を目指した環境に優しい「エコ・ドライブ」、「エコ・ドライブ電波腕時計」と、マニュファクチュール(自社一貫生産)としての実力を発揮した機械式時計の拡販に向け、表面処理・外装技術、精密加工技術、低消費電力技術、高感度受信技術、高密度実装技術、エネルギー源の開発を継続し、「技術と美の融合」を実現していきます。
当事業に係わる研究開発費は1,996百万円であります。
③工作機械事業
シチズンマシナリーミヤノ㈱では、グローバル化による顧客志向の多様化に対応する新たなモノづくりの姿「個の量産」を提唱し、事業を推進しています。
定番のブランドとして、小型精密分野で「Cincom」、中型精密分野で「Miyano」、高精度な仕上げ加工で「Ocean Cincom」の3つの工作機械商品群を展開しています。
そして、新たなコンセプトの商品群として、難削材の加工や自動盤の持つ高効率加工を、素形材領域において実現する「新・自動盤」シリーズを販売し、積極的にバリエーションを拡充しています。
また、機械販売というモノによる価値提供に留まらず、「21世紀型のモノづくりを支えるトータルソリューション」を“新たな価値”として顧客に提供するサービス、「alkapplysolution」をスタートさせ、コンテンツの充実を図っております。
当事業に係わる研究開発費は660百万円であります。
④デバイス事業
シチズン電子㈱では、主にLED、小型スイッチ等電子部品の開発を中心に行っております。
照明用LED市場において省エネルギー化の加速・促進といった社会要請、また大光量照明器具のLED化といった市場動向やニーズを受け、当年度4月に従来品に比べ光量・発光効率を向上させた「COBシリーズ Version2」をリリースしました。また10月には、更に幅広いニーズに対応するため、大光量タイプや高演色タイプの新製品をリリースし、ラインナップの拡充を行いました。当社の製品の特長は大光量・高効率で省エネルギーに貢献するほか、幅広いラインナップにより様々な照明器具に使用することができ、多くの照明器具メーカーに採用を頂いております。今後も省エネルギー、光の質にこだわった環境と人に優しい製品開発を行ってまいります。
スイッチ事業では、小型・薄型・高特性(高クリック感、防塵、防水)製品の開発を行い、主にスマートフォン・車載・デジカメ市場向けに採用頂いております。今後も顧客のニーズに沿った新製品開発を行ってまいります。
シチズンセイミツ㈱では、金属部品加工分野で主に自動車部品を中心とした切削加工開発に取り組んでおります。切削加工分野以外では、塑性加工、表面処理といった加工も行っており、金属部品加工分野における拡大に向けた動きを展開しています。これらについては、既に量産を開始しており、生産体制が軌道に乗りつつあります。また昨年度からプローブ事業の取り組みを開始しました。今年度に入りこれらに関連する各種開発プロジェクト活動を開始し、金属加工分野の更なる拡大を目指しております。
シチズンファインテックミヨタ㈱では、水晶デバイスとして超小型水晶片の開発を行っております。表示デバイスでは強誘電液晶デバイスを使用した高精細電子ビューファインダーの開発および製造技術の開発に取り組んでおり、2013年には高精細パネル(Quad-VGA)をリリースし量産を開始しました。現在は、Quad-VGAに次ぐ新たな高精細パネル(UXGA)の開発を進めております。また、プロジェクターやウェアラブル機器向け等、ビューファインダー用途以外の開発も進めております。
このほか燃焼圧センサなどの自動車関連部品、DVDや光通信用のLD及び照明用のLEDに使用される薄膜サブマウントなどの光学関連部品、各種用途向けの小型構造用セラミックス部品などの開発を継続しております。
また、新中期経営計画に沿った研究開発を遂行できるよう開発テーマの選択と集中を行い、事業化促進に向けた体制構築を進めております。
当事業に係わる研究開発費は2,546百万円であります。
⑤電子機器事業
シチズン・システムズ㈱では、業務用プリンター製品及び健康機器製品を中心に開発を行っております。
プリンター関連では、POSプリンター、モバイルプリンターなどの小型プリンターは、モバイル端末普及により多様化する使用環境への対応を進めております。ラベルプリンターは、需要が見込まれる新興国での用途に適した開発を進めております。フォトプリンターは、高付加価値製品のシリーズ化と多様化する市場要求に対応した新製品の開発に取り組んでおります。大型ドットプリンターは、使用環境の厳しい新興国や中国市場向けに対応した高信頼性機器の開発に取り組んでおります。健康機器関連のうち、主力の体温計、血圧計は基本的機能の向上と操作性改善への取組みに加え、他社にない差別化された製品の実現に向けた開発に取り組んでおります。
当事業に係わる研究開発費は824百万円であります。
⑥その他の事業
シルバー電研㈱では球機用機器の開発を行っております。
当事業に係わる研究開発費は51百万円であります。
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