有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10024K9
株式会社A&Dホロンホールディングス 研究開発活動 (2014年3月期)
経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループは“はかる”を事業領域として様々な計測機器を開発しておりますが、顧客要求に応える機器開発及び未来を支える計測技術の追求を研究開発活動の基本としております。
現在の研究開発は主として当社の設計開発本部において推進しておりますが、研究開発スタッフは、当社グループ総従業員数の約12.4% 391名、当連結会計年度における研究開発費の総額は4,347百万円であり、セグメント別の研究開発の状況は次のとおりであります。
まず、台上及び実走行試験における車載計測用に小型化したリアルタイム燃焼解析システムPhoenix-C3や、人の聴覚を模擬したAMKI聴感基準ノック強度インジケータを開発いたしました。
その他には高機能計測・制御システムコントローラAD-Procyonシリーズの次世代機の開発に着手するとともに、前期に引き続き普及型の計測・制御・システムコントローラAD5436及びその基本ソフトウエアであるAD-Virtual Consoleの機能追加や、バッテリー試験用高精度電流計測装置、並びに低価格熱交換機等の開発を行いました。
DSP応用試験機分野では、自動車業界向けのタイヤ転がり抵抗試験機をはじめとする各種タイヤ試験機の受注が好調なことから製品のバリエーションを拡大し、標準化を進めました。また、EPS(電動ステアリング)試験機の標準化にも取り組んでおります。更に医療機器事業へのDSP技術の応用製品として血圧脈波検査装置の開発にも取り組みました。
また、市場の広がりに対応し、テンシロン技術をベースとした、ストローク2m、最大200kNのこれまでに例のない圧縮試験機、並びに最大15m/minの高速引張試験機を開発いたしました。
一方ビームユニットにつきましては、前期に引き続きSEM(走査型電子線顕微鏡)用の鏡筒(カラム)の開発を進めており、基本性能である分解能及び画質の向上の取組みに加え、半導体製造過程のプロセス評価に特化した新機能ユニットの組み込みと試験を行いました。これらのSEM技術をナノ技術向け装置や半導体検査分野装置等、更に広範囲な用途へ展開できるよう開発を進めております。
電子天秤につきましては、ローコスト天秤マーケット向けに1mg分解能の汎用天秤EJ-123を、また海外市場向けに銀のインゴットの計量をメインにするESシリーズ、台はかりシリーズについては完全防水(IP67)の汎用小型台はかりSH-WPを開発、市場投入し、それぞれ好評を得ております。
また計量指示計につきましては、計量システム用の組み込み型インジケータAD4430Bを開発し、システム計器のラインナップを充実させました。
医療用計量器につきましては、高度医療エリアでの重症患者の体重測定を可能とする電動昇降式リフトスケールAD-6081を新たなラインナップとして開発、市場投入いたしました。また、デジタル身長体重計AD-6351も開発、市場投入いたしました。これは医療機関、学校、健診施設のほか、本体の軽量化により出張健診など持ち運びを必要とする場面でも使用できる製品で、記録の電子化にも対応しBluetoothの搭載も可能です。
また、㈱日立システムズと協業で高機能の活動量計の製品化を行いました。今後も健康管理の重要な製品アイテムとして開発を進めていきます。
通信機能付き健康機器につきましては、スマートフォンやパソコンを利用した健康管理サービスに対応するため、これらの情報機器に血圧・体重・歩数などのデータを無線送信できるBluetoothやNFC通信機能を搭載した製品を開発してきましたが、技術開発の早い通信分野において今後主流になると見込まれる通信規格であるBluetooth Low Energyを搭載した製品を新たに開発し、製品ラインナップに加えました。
現在の研究開発は主として当社の設計開発本部において推進しておりますが、研究開発スタッフは、当社グループ総従業員数の約12.4% 391名、当連結会計年度における研究開発費の総額は4,347百万円であり、セグメント別の研究開発の状況は次のとおりであります。
(1)計測・計量機器事業
当事業における研究開発スタッフは342名、当連結会計年度における研究開発費は3,569百万円であり、分野別の主要課題及び成果は次のとおりであります。①計測・制御・シミュレーションシステム(DSPシステム)
DSPシステムは、計測・制御・シミュレーション・解析等が必要な様々な分野に応用が可能なフレキシブルなシステムでありますが、当連結会計年度は前期に引き続き製品ラインアップの強化及びアプリケーションシステムの充実に努めました。まず、台上及び実走行試験における車載計測用に小型化したリアルタイム燃焼解析システムPhoenix-C3や、人の聴覚を模擬したAMKI聴感基準ノック強度インジケータを開発いたしました。
その他には高機能計測・制御システムコントローラAD-Procyonシリーズの次世代機の開発に着手するとともに、前期に引き続き普及型の計測・制御・システムコントローラAD5436及びその基本ソフトウエアであるAD-Virtual Consoleの機能追加や、バッテリー試験用高精度電流計測装置、並びに低価格熱交換機等の開発を行いました。
DSP応用試験機分野では、自動車業界向けのタイヤ転がり抵抗試験機をはじめとする各種タイヤ試験機の受注が好調なことから製品のバリエーションを拡大し、標準化を進めました。また、EPS(電動ステアリング)試験機の標準化にも取り組んでおります。更に医療機器事業へのDSP技術の応用製品として血圧脈波検査装置の開発にも取り組みました。
②計測機器
計測機器では、グローバル化に対応し、引張試験機の主力商品であるSTC、RTGシリーズのロシア語バージョンを開発し、合わせて欧州規格であるCEマーク対応にも取り組みました。また、市場の広がりに対応し、テンシロン技術をベースとした、ストローク2m、最大200kNのこれまでに例のない圧縮試験機、並びに最大15m/minの高速引張試験機を開発いたしました。
③半導体露光装置関連ユニット
電子ビーム偏向制御用のデジタル/アナログ変換機につきましては、顧客仕様に合わせて変換機のアンプユニットを当社製から市販品に変更する対応を行いました。今後はこの変更版変換機で実電極を用いたセトリング評価と最適化評価を行う予定です。一方ビームユニットにつきましては、前期に引き続きSEM(走査型電子線顕微鏡)用の鏡筒(カラム)の開発を進めており、基本性能である分解能及び画質の向上の取組みに加え、半導体製造過程のプロセス評価に特化した新機能ユニットの組み込みと試験を行いました。これらのSEM技術をナノ技術向け装置や半導体検査分野装置等、更に広範囲な用途へ展開できるよう開発を進めております。
④計量機器
計量機器につきましては、ウェイトチェッカ・金属検出機を開発し、当社にとっては新規参入となる市場へ進出いたしました。ウェイトチェッカは製造ラインでの商品の全数検査の自動化や、質量の検査、質量による選別を、金属検出機は食品・医薬品等の製造・加工工程における異物の検出を行う目的で使用される機器ですが、この市場は日本国内だけでも100億円以上が見込まれ、更に当社の海外販売ルートを生かし海外市場へも積極的に進出することで、売上の大幅拡大を目指します。電子天秤につきましては、ローコスト天秤マーケット向けに1mg分解能の汎用天秤EJ-123を、また海外市場向けに銀のインゴットの計量をメインにするESシリーズ、台はかりシリーズについては完全防水(IP67)の汎用小型台はかりSH-WPを開発、市場投入し、それぞれ好評を得ております。
また計量指示計につきましては、計量システム用の組み込み型インジケータAD4430Bを開発し、システム計器のラインナップを充実させました。
(2) 医療・健康機器事業
当事業における研究開発スタッフは49名、当連結会計年度における研究開発費は778百万円であり、分野別の主要課題及び成果は次のとおりであります。① 医療機器
医療用血圧計につきましては、介護施設向けに2011年に発売した1chセントラルモニタTM-2125をベースに3ch化した製品を開発・市場投入いたしました。これは介護施設の重要性が高まりつつある日本の医療体制の変化に対応し、低価格で患者様の遠隔集中監視を行うことができるよう開発した製品で、介護系施設のみならず中小クリニックにおいても導入が期待されるものです。医療用計量器につきましては、高度医療エリアでの重症患者の体重測定を可能とする電動昇降式リフトスケールAD-6081を新たなラインナップとして開発、市場投入いたしました。また、デジタル身長体重計AD-6351も開発、市場投入いたしました。これは医療機関、学校、健診施設のほか、本体の軽量化により出張健診など持ち運びを必要とする場面でも使用できる製品で、記録の電子化にも対応しBluetoothの搭載も可能です。
②健康機器
血圧計は、コンパクトで低価格の上腕血圧計UA-600シリーズのニューモデルとしてUA-651を、UA-700シリーズにはUA-767SとUA-767Fを開発、市場投入いたしました。手首血圧計では、正確に測定するための正しい腕の位置をお知らせするポジションセンサ搭載のUA-543を開発いたしました。また、㈱日立システムズと協業で高機能の活動量計の製品化を行いました。今後も健康管理の重要な製品アイテムとして開発を進めていきます。
通信機能付き健康機器につきましては、スマートフォンやパソコンを利用した健康管理サービスに対応するため、これらの情報機器に血圧・体重・歩数などのデータを無線送信できるBluetoothやNFC通信機能を搭載した製品を開発してきましたが、技術開発の早い通信分野において今後主流になると見込まれる通信規格であるBluetooth Low Energyを搭載した製品を新たに開発し、製品ラインナップに加えました。
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