有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10027KV
株式会社エンプラス コーポレートガバナンス状況 (2014年3月期)
当社は、創業以来エンジニアリングプラスチックによる超精密加工に特化し、創造的価値を世界市場に提供することで社会に貢献してまいりました。当社の経営方針・企業精神・企業倫理を具現化したものが企業理念であり、社会の発展に寄与すべき企業使命を明確にするとともに当社のコーポレートガバナンスの基本原則となっております。
企業理念においては①株主②顧客③社員の各ステークホルダーの立場の尊重について定めております。特に、各ステークホルダーに対する説明責任が強く求められている今般の社会情勢に配慮し、2006年2月に情報開示体制の再整備を行い、適切かつ迅速な情報開示を可能とすべく体制を強化いたしました。
① 企業統治の体制
イ.企業統治の体制の概要
当社は監査役制度を採用しております。また、持続的な企業価値向上を追求するため、執行役員制度の導入と社外取締役の選任により、「経営」と「執行」の分離による経営監査機能の強化を図り、コーポレートガバナンスの実効性をより一層高める取り組みを推進してまいります。
ロ.当該体制を採用する理由
当社は、業務執行に対する監督機能の強化を図り、経営の透明性を向上させることを目的として社外取締役2名を選任しております。また、経営の意思決定機能と、執行役員による業務執行を管理する機能を持つ取締役会に対し、監査役4名中の2名を社外監査役とすることで経営への監視機能を強化しております。コーポレート・ガバナンスにおいて、外部からの客観的、中立の経営監視の機能が重要と考えており、外部からの経営監視機能が十分に機能する体制が整っているため、現状の体制としております。
また、当社は当面「委員会設置会社」には移行せず、監査役制度及び独自の内部監査制度の充実を図る方針であります。
ハ.その他の企業統治に関する事項
・内部統制システムの整備の状況
当社は、「内部統制システム構築のための基本方針」に関し、下記のとおり定めております。
〔1〕取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
取締役の職務の執行に係る情報については、「情報管理規定」に基づき業務処理の適正化と機密の保全を図る保存及び管理体制を整備しております。取締役及び監査役は、必要に応じてこれらの情報を閲覧できるものとしております。
〔2〕損失の危険の管理に関する規定その他の体制
損失の危険の管理への取り組みとして、「総合リスク管理規定」を制定し、経営直轄型のリスク管理体制構築を目的とした総合リスク管理委員会を設置しております。総合リスク管理委員会は想定される全てのリスクに関し事前に察知し、リスク発生時に影響を最小限に留めるための施策を行っております。
〔3〕取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
業務執行状況の報告及び重要戦略の進捗管理を目的とした機関として経営執行会議を設置し、当社及びグループ会社で情報の共有化を図るとともに、必要な戦略上の問題提起を行っております。業務を統括する取締役等で構成された経営戦略会議では、全社的に影響を及ぼす重要事項について審議決定を行っております。
〔4〕取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
当社及びグループ全構成員を対象として、法令及び会社ルールの遵守を定めた「コンプライアンス規定」、その指針である「エンプラス行動規範規定」、違反行為の通報手順を定めた「内部通報規定」を制定しております。また、当該規定の実効性、問題点を把握するためにコンプライアンス会議を設置し、当社及びグループ全体のコンプライアンス体制の強化を継続しております。
〔5〕株式会社並びにその親会社及び子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
当社及びグループ会社における業務の適正を確保するために、業務執行の意思決定機関である経営戦略会議等を開催し、審議決定を行っております。当社代表取締役社長はグループ会社を統括しており、会社の重要事項については、各社で付議する前に当社の経営戦略会議で事前承認を受けております。
〔6〕監査役がその職務を補助するべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する体制
監査役より合理的な理由に基づき監査業務の補助者を求められた場合、当社は当該業務を補助する使用人を指名することとしております。また、監査役は内部監査室に監査業務に必要な事項を命令することができることとしております。
〔7〕補助使用人の取締役からの独立性に関する体制
監査役の監査業務を補助するために指名された使用人は、監査役からの監査業務に係る命令に関して、取締役の指揮命令を受けないものとしております。
〔8〕取締役及び使用人が監査役会又は監査役に報告をするための体制その他の監査役会又は監査役への報告に関する体制
取締役及び使用人は、法令或いは定款に違反する又はその恐れがある行為、会社の業務或いは業績に重大な影響を与える又はその恐れがある事項について、監査役に直接報告することが出来るものとしております。常勤監査役は、経営の意思決定及び重要課題の審議決定等を目的とする経営戦略会議、並びに業務執行上の報告及び重要戦略の進捗管理を目的とする経営執行会議に出席し、当社及びグループ会社の業務執行状況の報告を受けております。
〔9〕その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
監査役会による各業務執行取締役及び重要な各使用人からの個別ヒアリングの機会を随時設けるとともに、代表取締役社長・監査法人それぞれとの間で定期的に意見交換会を開催しております。また、監査役会に対して独自の顧問弁護士・会計士を雇用することができ、監査業務に関する助言を受ける機会を保障しております。
〔10〕財務報告の信頼性を確保するための体制
金融商品取引法及びその他の法令に準拠し、当社及びグループ会社における財務報告の適正性を確保するために、「財務報告に係る内部統制システム管理規定」を制定し、財務報告に係る内部統制の構築、整備・運用を推進しております。
〔11〕反社会的勢力排除に向けた体制
当社及びグループ会社は、「エンプラス行動規範規定」において、反社会的勢力に対して毅然とした態度で臨むことを基本姿勢として明示しており、反社会的勢力に関する問題発生時には、組織的な対応を行う体制を整備しております。当社では、平素から警察署や関係専門機関との情報交換及び連携を密接に行うと共に、上記方針を社員に徹底しております。
・リスク管理体制の整備の状況
〔1〕リスク管理体制
「内部統制システムの整備の状況」の「〔2〕損失の危険の管理に関する規定その他の体制」に記載のとおりであります。
〔2〕コンプライアンス体制
「内部統制システムの整備の状況」の「〔4〕取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制」に記載のとおりであります。
ニ.責任限定契約に関する事項
当社は、現行定款において、社外取締役及び社外監査役との間で当社への損害賠償責任を一定の範囲内に限定する契約を締結できる旨を定めております。これに基づき、社外取締役及び社外監査役は、当社との間で当該責任限定契約を締結しております。
その契約内容の概要は次のとおりであります。
・社外取締役又は社外監査役が任務を怠ったことによって当社に損害が生じた場合は、会社法427条第1項に基づく最低責任限度額を限度として、その責任を負う。
・上記の責任限定契約が認められるのは、当該社外取締役又は当該社外監査役の責任の原因となった職務の遂行について善意かつ重大な過失がないときに限るものとする。
② 内部監査及び監査役監査の状況
イ.内部監査室
独自の内部監査部門である内部監査室は3名により運営しており、当社及びグループ会社の業務執行状況の適正性及び妥当性・効率性を監査し、監査役会及び代表取締役に報告しております。また、監査役は同室に対し監査業務に必要な事項を指示することができます。
ロ.監査役会
当社は「委員会設置会社」には移行せず監査役制度の充実によりコーポレートガバナンスの強化を図っております。具体的には企業実務・財務面等で高い見識と豊富な経験を有し、取締役会の意思決定に影響を与えるような当社との利害関係を有しない独立した立場から的確に職務を遂行できる人物を、社外監査役として選任し独立役員として指定しております。監査役は4名のうち2名が社外監査役であり、監査役会が定めた監査の方針、業務の分担等に従い、取締役会への出席、各部門の業務執行状況の報告・確認、取締役等からの営業報告の聴取、重要な決議書類等の閲覧、業務及び財産の状況の調査等により、厳正な監査を実施しております。監査役から合理的な理由に基づき監査業務を求められた場合、当社は当該業務を補助する使用人を指名することとしており、当該使用人は監査役からの監査業務に係る命令に関して、取締役の指揮命令を受けません。
社外監査役は税理士の資格を有しており、財務及び会計に関する相当程度の知見を有しております。
③ 会計監査の状況
会計監査については、有限責任監査法人トーマツを選任しております。内部監査室及び監査役、会計監査人は年間予定、業務報告等の定期的な打合せを含め、必要に応じ情報の交換を行うことにより相互の連携を高めております。
なお、業務を執行した公認会計士、補助者の状況は以下のとおりです。
(業務を執行した公認会計士)
指定有限責任社員・業務執行社員 日下靖規、石川喜裕
(補助者の構成)
公認会計士 5名、その他 4名
(注) その他は、公認会計士試験合格者、システム監査担当者等であります。
④ 社外取締役及び社外監査役
当社は社外取締役を2名、社外監査役を2名選任しております。
社外取締役及び社外監査役と、当社との間に利害関係(人的、資本的、取引関係等)はありません。
当社は、企業実務・財務面等で高い見識と豊富な経験を有し、取締役会の意思決定に影響を与えるような当社との利害関係を有しない独立した立場から的確に職務を遂行できる人物を、社外監査役として選任し独立役員として指定しております。。
社外監査役は、上記「②内部監査及び監査役監査の状況」に記載のとおり厳正な監査を実施しており、内部監査室及び会計監査人と相互の連携を図りながら、監査機能の強化に努めております。
当社は、業務執行に対する監督機能の強化を図り、経営の透明性を向上させることを目的として社外取締役2名を選任しております。また、経営の意思決定機能と、執行役員による業務執行を管理監督する機能を持つ取締役会に対し、監査役4名中の2名を社外監査役とすることで経営への監視機能を強化しております。コーポレート・ガバナンスにおいて、外部からの客観的、中立の経営監視の機能が重要と考えており、外部からの経営監視機能が十分に機能する体制が整っているため、現状の体制としております。
⑤ 役員報酬等
イ.役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
役員区分 | 報酬等の総額 (千円) | 報酬等の種類別の総額(千円) | 対象となる 役員の員数 (人) | ||
基本報酬 | ストックオプション | 賞与 | |||
取締役 | 294,718 | 133,523 | - | 161,194 | 7 |
監査役(社外監査役を除く) | 12,000 | 12,000 | - | - | 1 |
社外役員 | 6,000 | 6,000 | - | - | 2 |
ロ.役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針の内容及び決定方法
当社の役員の報酬等の額またはその算定方法の決定に関する方針は、役員規定に定めております。
その内容は、株主総会が決定する報酬総額の限度内で、世間水準および対従業員給与とのバランスを考慮して、取締役会の議を経て代表取締役がこれを決裁するというものであります。ただし、監査役の報酬配分は、株主総会が決定する限度額内で監査役会の議によって決定するとしております。
⑥ 株式の保有状況
イ.投資株式のうち保有目的が純投資目的以外の目的であるものの銘柄数及び貸借対照表計上額の合計額
15銘柄 520,853千円
ロ.保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式の保有区分、銘柄、株式数、貸借対照表計上額及び保有目的
前事業年度
特定投資株式
銘柄 | 株式数(株) | 貸借対照表計上額(千円) | 保有目的 |
(株)みずほフィナンシャルグループ | 422,530 | 84,083 | 取引関係の維持・強化 |
ソニー(株) | 32,700 | 53,693 | 取引関係の維持・強化 |
(株)りそなホールディングス | 102,990 | 50,259 | 取引関係の維持・強化 |
日本電産コパル(株) | 60,000 | 38,220 | 取引関係の維持・強化 |
(株)デンソー | 6,762 | 26,946 | 取引関係の維持・強化 |
(株)ミツバ | 25,000 | 24,050 | 取引関係の維持・強化 |
(株)ケーヒン | 14,275 | 18,614 | 取引関係の維持・強化 |
富士フイルムホールディングス(株) | 7,320 | 13,439 | 取引関係の維持・強化 |
AEHR TEST SYSTEMS | 25,750 | 2,703 | 取引関係の維持・強化 |
第一生命保険(株) | 15 | 1,897 | 取引関係の維持・強化 |
(株)セゾン情報システムズ | 1,000 | 1,115 | 参考情報の取得 |
山一電機(株) | 2,200 | 343 | 取引関係の維持・強化 |
当事業年度
特定投資株式
銘柄 | 株式数(株) | 貸借対照表計上額(千円) | 保有目的 |
(株)みずほフィナンシャルグループ | 422,530 | 86,196 | 取引関係の維持・強化 |
ソニー(株) | 32,700 | 64,484 | 取引関係の維持・強化 |
(株)りそなホールディングス | 102,990 | 51,392 | 取引関係の維持・強化 |
日本電産(株) | 7,320 | 45,962 | 取引関係の維持・強化 |
(株)ミツバ | 25,000 | 42,350 | 取引関係の維持・強化 |
(株)デンソー | 6,762 | 33,458 | 取引関係の維持・強化 |
(株)ケーヒン | 14,275 | 21,469 | 取引関係の維持・強化 |
富士フイルムホールディングス(株) | 7,320 | 20,283 | 取引関係の維持・強化 |
AEHR TEST SYSTEMS | 25,750 | 7,544 | 取引関係の維持・強化 |
第一生命保険(株) | 1,500 | 2,250 | 取引関係の維持・強化 |
(株)セゾン情報システムズ | 1,000 | 1,151 | 参考情報の取得 |
山一電機(株) | 2,200 | 915 | 取引関係の維持・強化 |
⑦ 株主総会決議事項の取締役会決議
当社は、自己の株式の取得について、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするため、会社法第165条第2項の規定に基づき、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨を定款で定めております。
また、剰余金の配当等会社法第459条第1項に定める事項について、株主への機動的な利益還元を目的に、法令に特段の定めがある場合を除き、取締役会決議によって定めることができる旨を定款で定めております。
⑧ 取締役の定数
当社の取締役は15名以内とする旨を定款で定めております。
⑨ 取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨及び取締役の選任決議は、累積投票によらないものとしております。
⑩ 剰余金の配当
当社は、剰余金の配当について、株主への機動的な利益還元を行うことを可能とするため、会社法第454条第5項の規定により中間配当することができる旨を定款に定めております。
⑪ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めております。これは、株主総会における特別決議定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。
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