有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1002C2I
株式会社ニレコ 研究開発活動 (2014年3月期)
経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループ(当社及び連結子会社)は、制御・計測・検査機器の専門メーカーとして、顧客からの多様なニーズに応えるため、電子、電気、流体、光学などの技術分野を中心として、グループの今後を担う新製品の研究開発及び既存製品の改良研究を進めております。
(1)当社製品と研究開発の特徴
当社グループは、創業以来、コア技術である制御の技術を進化させるとともに、その過程で派生した技術を成長させていくことにより、工場の生産・加工ラインにおける制御・計測・検査のための様々な製品を創り出してきました。我が国において、戦後の復興から一貫して製造業が経済の牽引役を担ってきた中で、品質の高い製品を効率的に生産するという製造業のニーズに合致するものでありました。このような背景を持った当社グループの研究開発の特徴は以下の点にあります。
①多様な小規模市場に向けて多品種かつ少量に製品を生産・供給すること
②顧客の工場における生産ラインの環境や条件は千差万別で、それぞれの環境や条件の中で正しく稼動し、機能することが求められること
③顧客の生産効率や歩留まり率向上に貢献し、不良品の流出を防ぐ高いレベルの機能が求められること
これらの特徴から、当社グループにおける研究開発が目指しているところは、生産ラインの多様性に対応しつつも、高精度の計測・制御を同時に追求していく点にあります。当社グループの製品は、多様なラインの変化に応じて設定変更を要することなく、一定水準の計測・制御を行うことができる強みを持っています。その強みの鍵となるのが独自のセンサ技術であり、この技術により、対象物の状態(位置、張力、無地)を瞬時に高い精度で捉えることが可能になります。そして、このような強みを各事業で幅広く活かすことが製品の差別化につながるものと考え、研究開発に取り組んでおります。
(2)問題点と今後の課題
当社グループにおける研究開発の問題点として考えられることは、顧客の生産ラインの多様な条件に適応しながら、高精度であるという矛盾する要求に高いレベルで応えることが常に求められている中、開発にかかる時間とコストが増える傾向にあるという点です。
この問題点を解決するには、当社グループのコア技術の中でも特に強みであり、また、開発余地の大きい独自のセンサ技術を各事業分野に応用展開することが最も重要だと考えております。他社にはない長年の技術的蓄積とノウハウを活かすことにより、一から開発するよりも時間とコストを節減できるのみならず、競合他社との差別化にもつながると考えております。
(3)研究開発の体制
当社グループの研究開発は当社のみで行っております。製品開発は、プロセス、ウェブ、検査機の各事業部の技術部門が担当しております。各技術部門は営業部門との緊密な情報交換により、顧客ニーズにきめ細かく対応した製品をタイムリーに供給することを目指しています。また、当社グループの将来を担う技術開発や各事業の製品開発の基となる技術の改良については、新規事業部や各技術部で特命により進めております。
当社における研究開発体制の特徴は、一つの製品開発に対して1名または数名のチームが担当し、企画、仕様の詰め、設計、製作、テスト、製品据付、試運転、稼働当初の調整まで、開発に関わる全ての工程に携わることです。担当者が直接に製造現場や顧客と関わることにより、現場の声を開発に反映させることができるだけでなく、出来上がった製品が稼動し、顧客の反応を体験することで達成感を持ち、次の研究開発テーマへ意欲的に取り組むことができます。
なお、当連結会計年度における研究開発担当人員は49名にのぼり、これは総従業員数の約14.5%に相当します。
(4)セグメント別の目的、課題、成果等
当連結会計年度における各セグメント別の研究の目的、主要な課題、研究成果及び研究開発費は次のとおであります。
①プロセス事業
創業以来の基幹事業であるプロセス事業の研究開発体制は、同事業部が既存製品の研究開発を行い、新規事業部が新技術の応用展開を目指した研究開発を担当しております。当事業は鉄鋼業を主体としたプロセス産業の発展とともにその技術を進化させてきました。また、その過程で新たに生まれた制御や画像処理の技術をその他の事業にも活かすことで、事業の多角化にも貢献してきました。現在は、既存技術に新技術を融合させることにより、成熟産業の新たなニーズを掘り起すことを目指して研究開発を進めております。
当連結会計年度については、マイクロ波技術の応用・展開を進めました。温度、湿度、高圧など様々な環境の違いに左右されない、対象物から離れたところでも測定が可能、また、消耗品の交換などのメンテナンスが不要、従来のセンサ以上の高精度の測定が可能といった多くの特長を持っております。この技術を他の事業分野にも応用・展開が可能であるなど、開発の余地が多く残されています。
②ウェブ事業
ウェブ事業のコア技術である位置制御技術は、当初、製鉄所での鋼板製造ラインにおける位置制御の技術を、製紙、印刷、フィルムなど帯状素材(ウェブ)の分野に応用・展開したものです。現在、フラット・パネル・ディスプレイの部材である高機能フィルムの製造工程において、耳端位置制御装置や張力制御装置が不可欠の装置となっており、更なる微細レベルの制御と製造コストの削減というユーザーのニーズに応えるため、新たな研究開発を進めております。
当連結会計年度については、タッチ・パネルの部材などに使われる高機能フィルムの生産工程における真空環境に対応した耳端位置制御装置及び張力制御装置を開発しました。また、画像処理技術を応用し、食品、薬品や化粧品などのパッケージの汚れ、傷、シワを高速で検査する製袋検査装置を新たに開発しました。
③検査機事業
検査機事業のコア技術である画像処理技術は、鉄鋼製品の品質検査向けに開発以来、30年以上にわたり培われてきた技術です。この技術を活かして、多方面の分野に応用・展開することが重要だと考え、研究開発に取り組んでおります。現在では、液晶パネルや二次電池の部材をはじめとした高機能フィルムなど帯状素材を主な対象とした品質検査装置と青果物を対象とした外観検査装置を主力としており、特に、青果物の生傷・腐敗センサは独自技術として、ユーザーから高い評価を得ております。
当連結会計年度については、画像処理技術の新たな応用・展開として、魚の脂ののり具合を計測する装置及び魚種を選別する装置の開発を進めました。
なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は658百万円となっており、その内訳は「プロセス事業部」が250百万円、「ウェブ事業部」が183百万円、「検査機事業部」が223百万円であります。
(1)当社製品と研究開発の特徴
当社グループは、創業以来、コア技術である制御の技術を進化させるとともに、その過程で派生した技術を成長させていくことにより、工場の生産・加工ラインにおける制御・計測・検査のための様々な製品を創り出してきました。我が国において、戦後の復興から一貫して製造業が経済の牽引役を担ってきた中で、品質の高い製品を効率的に生産するという製造業のニーズに合致するものでありました。このような背景を持った当社グループの研究開発の特徴は以下の点にあります。
①多様な小規模市場に向けて多品種かつ少量に製品を生産・供給すること
②顧客の工場における生産ラインの環境や条件は千差万別で、それぞれの環境や条件の中で正しく稼動し、機能することが求められること
③顧客の生産効率や歩留まり率向上に貢献し、不良品の流出を防ぐ高いレベルの機能が求められること
これらの特徴から、当社グループにおける研究開発が目指しているところは、生産ラインの多様性に対応しつつも、高精度の計測・制御を同時に追求していく点にあります。当社グループの製品は、多様なラインの変化に応じて設定変更を要することなく、一定水準の計測・制御を行うことができる強みを持っています。その強みの鍵となるのが独自のセンサ技術であり、この技術により、対象物の状態(位置、張力、無地)を瞬時に高い精度で捉えることが可能になります。そして、このような強みを各事業で幅広く活かすことが製品の差別化につながるものと考え、研究開発に取り組んでおります。
(2)問題点と今後の課題
当社グループにおける研究開発の問題点として考えられることは、顧客の生産ラインの多様な条件に適応しながら、高精度であるという矛盾する要求に高いレベルで応えることが常に求められている中、開発にかかる時間とコストが増える傾向にあるという点です。
この問題点を解決するには、当社グループのコア技術の中でも特に強みであり、また、開発余地の大きい独自のセンサ技術を各事業分野に応用展開することが最も重要だと考えております。他社にはない長年の技術的蓄積とノウハウを活かすことにより、一から開発するよりも時間とコストを節減できるのみならず、競合他社との差別化にもつながると考えております。
(3)研究開発の体制
当社グループの研究開発は当社のみで行っております。製品開発は、プロセス、ウェブ、検査機の各事業部の技術部門が担当しております。各技術部門は営業部門との緊密な情報交換により、顧客ニーズにきめ細かく対応した製品をタイムリーに供給することを目指しています。また、当社グループの将来を担う技術開発や各事業の製品開発の基となる技術の改良については、新規事業部や各技術部で特命により進めております。
当社における研究開発体制の特徴は、一つの製品開発に対して1名または数名のチームが担当し、企画、仕様の詰め、設計、製作、テスト、製品据付、試運転、稼働当初の調整まで、開発に関わる全ての工程に携わることです。担当者が直接に製造現場や顧客と関わることにより、現場の声を開発に反映させることができるだけでなく、出来上がった製品が稼動し、顧客の反応を体験することで達成感を持ち、次の研究開発テーマへ意欲的に取り組むことができます。
なお、当連結会計年度における研究開発担当人員は49名にのぼり、これは総従業員数の約14.5%に相当します。
(4)セグメント別の目的、課題、成果等
当連結会計年度における各セグメント別の研究の目的、主要な課題、研究成果及び研究開発費は次のとおであります。
①プロセス事業
創業以来の基幹事業であるプロセス事業の研究開発体制は、同事業部が既存製品の研究開発を行い、新規事業部が新技術の応用展開を目指した研究開発を担当しております。当事業は鉄鋼業を主体としたプロセス産業の発展とともにその技術を進化させてきました。また、その過程で新たに生まれた制御や画像処理の技術をその他の事業にも活かすことで、事業の多角化にも貢献してきました。現在は、既存技術に新技術を融合させることにより、成熟産業の新たなニーズを掘り起すことを目指して研究開発を進めております。
当連結会計年度については、マイクロ波技術の応用・展開を進めました。温度、湿度、高圧など様々な環境の違いに左右されない、対象物から離れたところでも測定が可能、また、消耗品の交換などのメンテナンスが不要、従来のセンサ以上の高精度の測定が可能といった多くの特長を持っております。この技術を他の事業分野にも応用・展開が可能であるなど、開発の余地が多く残されています。
②ウェブ事業
ウェブ事業のコア技術である位置制御技術は、当初、製鉄所での鋼板製造ラインにおける位置制御の技術を、製紙、印刷、フィルムなど帯状素材(ウェブ)の分野に応用・展開したものです。現在、フラット・パネル・ディスプレイの部材である高機能フィルムの製造工程において、耳端位置制御装置や張力制御装置が不可欠の装置となっており、更なる微細レベルの制御と製造コストの削減というユーザーのニーズに応えるため、新たな研究開発を進めております。
当連結会計年度については、タッチ・パネルの部材などに使われる高機能フィルムの生産工程における真空環境に対応した耳端位置制御装置及び張力制御装置を開発しました。また、画像処理技術を応用し、食品、薬品や化粧品などのパッケージの汚れ、傷、シワを高速で検査する製袋検査装置を新たに開発しました。
③検査機事業
検査機事業のコア技術である画像処理技術は、鉄鋼製品の品質検査向けに開発以来、30年以上にわたり培われてきた技術です。この技術を活かして、多方面の分野に応用・展開することが重要だと考え、研究開発に取り組んでおります。現在では、液晶パネルや二次電池の部材をはじめとした高機能フィルムなど帯状素材を主な対象とした品質検査装置と青果物を対象とした外観検査装置を主力としており、特に、青果物の生傷・腐敗センサは独自技術として、ユーザーから高い評価を得ております。
当連結会計年度については、画像処理技術の新たな応用・展開として、魚の脂ののり具合を計測する装置及び魚種を選別する装置の開発を進めました。
なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は658百万円となっており、その内訳は「プロセス事業部」が250百万円、「ウェブ事業部」が183百万円、「検査機事業部」が223百万円であります。
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