株式会社ＳＢＩ新生銀行 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2014年3月期)

1.経営成績の分析
(1)連結損益の状況
当連結会計年度の経常利益は441億円(前連結会計年度比103億円減少)となりました。
資金運用収益から資金調達費用を控除したネットの資金利益については、資金利鞘は改善したものの、調達が増加する一方で、運用資産残高が伸び悩んだことにより、前連結会計年度比減少しました。
役務取引等収益・特定取引収益・その他業務収益から各費用を控除したネットの非資金利益と保有株式関連のネット損益との合計については、市場関連取引に伴う収益の伸び悩みや、ALM業務において国債や米国債の売却損を計上したものの、プリンシパルトランザクションズ業務における堅調な収益計上、割賦収益の増加、リテールバンキングにおける堅調な投資商品販売等により、前連結会計年度比増加しました。
人件費、物件費といった経費については、引き続き業務の効率化を推進した一方で、要員の増強や広告展開など、業務基盤の拡充を図るために経営資源の積極的な投入を行った結果、前連結会計年度に比べて増加しました。
与信関連費用については、従来のような大口の貸倒引当金の計上はなく、不良債権の売却等による同引当金の取崩益の計上や債権の良質化等により、前連結会計年度に比べて大きく改善しました。利息返還損失引当金については、当連結会計年度においては156億円の追加繰入を実施いたしました。
この結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は460億円(前連結会計年度比78億円減少)となりました。
さらに、法人税、住民税及び事業税が24億円(損失)、法人税等調整額が7億円(利益)、少数株主利益が29億円(損失)となり、この結果、当連結会計年度の当期純利益は413億円(前連結会計年度比97億円減少)となりました。

	前連結会計年度 (自 2012年4月1日 至 2013年3月31日) (億円)	当連結会計年度 (自 2013年4月1日 至 2014年3月31日) (億円)	増減(億円)
経常収益	3,860	3,752	△108
資金運用収益	1,478	1,432	△45
役務取引等収益	403	436	32
特定取引収益	226	165	△61
その他業務収益	1,412	1,426	13
うちリース収入	871	872	1
うち割賦収入	293	311	18
その他経常収益	339	292	△47
経常費用	3,315	3,310	△4
資金調達費用	361	327	△33
役務取引等費用	211	211	0
特定取引費用	26	25	△1
その他業務費用	998	1,004	6
うちリース原価	769	780	11
うち割賦原価	40	38	△2
営業経費	1,417	1,448	30
のれん償却額	70	64	△5
無形資産償却額	37	33	△4
その他の営業経費	1,309	1,350	40
その他経常費用	299	293	△6
うち貸倒引当金繰入額	137	62	△75
うち利息返還損失引当金繰入額	-	156	156
経常利益	544	441	△103
特別損益	△6	18	24
うち固定資産処分損益	1	14	12
税金等調整前当期純利益	538	460	△78
法人税、住民税及び事業税	5	24	18
法人税等調整額	△13	△7	5
少数株主利益	35	29	△5
当期純利益	510	413	△97
当期純利益(キャッシュベース)(注3)	604	498	△105

1株当たり当期純利益金額	19円24銭	15円59銭	△3円65銭
同上(キャッシュベース)	22円77銭	18円78銭	△3円99銭
潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額(注1)	───	15円59銭	───
同上(キャッシュベース)(注2)	───	18円78銭	───
1株当たり純資産	233円65銭	247円82銭	14円17銭
潜在株式調整後1株当たり純資産	233円65銭	247円82銭	14円17銭

(注)1. 計算上の前連結会計年度の潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額は、19円24銭であります。
2. 計算上の前連結会計年度の潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額(キャッシュベース)は、22円77銭であります。
3. キャッシュベースの当期純利益とは、子会社買収に伴うのれんに係る償却・減損額(追加償却を含む)及び無形資産償却・減損額とそれに伴う繰延税金負債取崩を除いたベースであり、以下のとおりであります。

(単位:億円)

当期純利益(△は純損失)	+413
無形資産償却(+)	+33
無形資産償却に伴う繰延税金負債取崩(△)	△12
のれん償却(+)	+64
当期純利益(キャッシュベース)	+498

なお、無形資産償却に伴う繰延税金負債取崩とは、無形資産の会計上の認識時に対応する繰延税金負債も計 上することになっており、このため、事後の無形資産の償却にあたって、対応する繰延税金負債も逐次、償却に比例して取り崩すものであります。
4. セグメント別の収益状況等については、「第5 経理の状況」「1 連結財務諸表等」「セグメント情報等」をご参照ください。
5. 指標算式は以下をご参照ください。
指標算式
○1株当たり当期純利益金額

	連結損益計算書上の当期純利益-普通株主に帰属しない金額*1
	普通株式の期中平均株式数*2

○潜在株式調整後*31株当たり当期純利益金額

	連結損益計算書上の当期純利益-普通株主に帰属しない金額*1	+当期純利益調整額*4
	普通株式の期中平均株式数*2+普通株式増加数

○1株当たり純資産

	連結貸借対照表の純資産の部の合計額*5-控除する金額*6
	期末発行済普通株式数*2

○潜在株式調整後*31株当たり純資産

	連結貸借対照表の純資産の部の合計額*5
	期末発行済普通株式数*2+普通株式増加数

*1 優先株式の配当金総額
*2 自己株式を除く
自己株式控除後期中平均普通株式数(連結)
前連結会計年度 2,653,919,247株 当連結会計年度 2,653,919,247株
自己株式控除後期末普通株式数(連結)
前連結会計年度末 2,653,919,247株 当連結会計年度末 2,653,919,247株
*3 潜在株式調整後期中平均普通株式数(連結)
前連結会計年度 2,653,919,247株 当連結会計年度 2,653,921,423株
潜在株式調整後期末普通株式数(連結)
前連結会計年度末 2,653,919,247株 当連結会計年度末 2,653,921,423株
*4 優先株式の配当額等
*5 期末純資産の部合計から、期末新株予約権及び期末少数株主持分を控除
*6 優先株式発行金額及び優先株式配当額
また、1株当たり当期純利益金額(キャッシュベース)及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額(キャッシュベース)につきましても、上記算式に準じて算出しております。
(2)単体損益の状況
当事業年度の資金利益は、2011年10月に銀行本体で開始されたコンシューマーファイナンス業務に係る資金利益が着実に増加していることに加え、新生フィナンシャル等の子会社からの配当金が前事業年度に比べ増加したこと等により、前事業年度比増加しました。
非資金利益である役務取引等利益・特定取引利益・その他業務利益については、市場関連取引が伸び悩んだこと、またALM業務における国債や米国債の売却損の影響もあって、前事業年度比減少しました。
経費につきましては、各部門で業務の合理化・効率化に努めた一方で、第二次中期計画を円滑に遂行するための施策を積極的に展開したことに伴うコストの計上もあって、前事業年度の673億円から当事業年度は690億円に増加しました。
以上の結果、実質業務純益として298億円を計上いたしました(前事業年度比38億円増加)。
経常利益については、与信関連費用や株式関連損益の改善等により、376億円(同比119億円増加)となりました。
さらに特別損益18億円(損失)、法人税、住民税及び事業税3億円(利益)、法人税等調整額2億円(利益)を計上し、結果、当事業年度の当期純利益は364億円(同比117億円増加)となりました。

	前事業年度 (自 2012年4月1日 至 2013年3月31日) (億円)	当事業年度 (自 2013年4月1日 至 2014年3月31日) (億円)	増減(億円)
業務粗利益 (注1)	933	989	55
資金利益	620	809	188
役務取引等利益 (注1) うち金銭の信託運用損益	103 51	79 38	△24 △13
特定取引利益	145	53	△91
その他業務利益 うち債券関係損益	63 38	46 △31	△17 △69
経費(除く臨時処理分)	673	690	17
人件費	211	215	4
物件費	429	440	10
税金	32	34	2
実質業務純益 (注1) (一般貸倒引当金繰入前・ 金銭の信託運用損益加算後)	259	298	38
臨時損益 (注2)	△2	78	80
株式等損益	17	32	14
不良債権処理額	△12	△72	△60
貸出金償却	68	20	△48
貸倒引当金繰入額	4	-	△4
特定海外債権引当勘定繰入額	-	-	-
その他の債権売却損・処分損等	-	-	-
退職給付関連費用	23	23	△0
その他臨時損失・費用 (注2)	9	3	△5
経常利益	257	376	119
特別損益	△23	△18	4
うち固定資産処分損益	△0	△1	△0
税引前当期純利益	234	358	124
法人税、住民税及び事業税	△7	△3	4
法人税等調整額	△4	△2	2
当期純利益	246	364	117

(注)1.金銭の信託運用損益は、当行が注力している投資銀行業務部門の損益であることから本来業務にかかる損益ととらえており、業務粗利益・役務取引等利益・実質業務純益に加えて報告しております。
2.臨時損益には、金銭の信託運用見合費用を含めております。

(3)ROA、ROE

		前連結会計年度 (自 2012年4月1日 至 2013年3月31日) (%)	当連結会計年度 (自 2013年4月1日 至 2014年3月31日) (%)	増減(%)
ROA(注1)	当期純利益ベース	0.6	0.5	△0.1
	同上(キャッシュベース)	0.7	0.5	△0.1
ROE(注2)	当期純利益ベース	8.6	6.5	△2.1
	同上(キャッシュベース)	10.2	7.8	△2.4
潜在株式調整後 ROE(注3)	当期純利益ベース	8.6	6.5	△2.1
	同上(キャッシュベース)	10.2	7.8	△2.4
修正ROE(注4)	キャッシュベース当期純利益	11.1	8.3	△2.8

		前事業年度 (自 2012年4月1日 至 2013年3月31日) (%)	当事業年度 (自 2013年4月1日 至 2014年3月31日) (%)	増減(%)
ROE (注2)	実質業務純益ベース	3.98	4.38	0.41
	当期純利益ベース	3.77	5.35	1.58

(注)1.(期首総資産+期末総資産)/2を計算上、分母として用いております。なおキャッシュベース当期純利益を用いて算出する際の分母は、のれん及び無形資産を除いた総資産の期首・期末平均であります。

2.算出式:	当期純利益-優先株式配当額
	(期首の普通株式に係る純資産額+期末の普通株式に係る純資産額)/2
3.算出式:	当期純利益
	{(期首純資産の部合計-期首新株予約権-期首少数株主持分) +(期末純資産の部合計-期末新株予約権-期末少数株主持分)}/2
4.算出式:	キャッシュベース当期純利益
	[{(期首純資産の部合計-期首新株予約権-期首少数株主持分)-期首のれん-期首無形資産×(1-実効税率)}
	+{(期末純資産の部合計-期末新株予約権-期末少数株主持分)-期末のれん-期末無形資産×(1-実効税率)}]/2

(分子)当期純利益から、のれんに係る償却・減損額(追加償却を含む)及び無形資産償却・減損額とそれに 伴う繰延税金負債取崩(税制改正に伴うものを含む)を除いたもの。
(分母)純資産の部合計から、新株予約権、少数株主持分、のれん及び無形資産とそれに伴う繰延税負債を除いたものの期首・期末平均。
(4)与信関連費用
当連結会計年度(当事業年度)は、従来のような大口の引当てが生じず、不良債権の売却等による貸倒引当金取崩益の計上や保有資産の良質化等もあって、大幅な改善に至っております。連結ベースでの不良債権処理額が単体比多くなっておりますのは、主に新生フィナンシャル及びアプラスフィナンシャル等のコンシューマーファイナンス子会社における与信関連費用の計上によるものであります。

	前連結会計年度 (自 2012年4月1日 至 2013年3月31日) (億円)	当連結会計年度 (自 2013年4月1日 至 2014年3月31日) (億円)	増減(億円)
貸倒引当金繰入額	137	62	△75
一般貸倒引当金繰入額(△取崩額)	△53	28	81
個別貸倒引当金繰入額	191	34	△157
特定海外債権引当勘定繰入額 (△取崩額)	-	-	-
貸出金償却・債権処分損	84	31	△52
その他貸倒引当金繰入額(△取崩額)	△0	-	0
リース原価に含まれる不良債権処理額	△4	△2	2
償却債権取立益(△)	△162	△89	72
合計	55	2	△52

	前事業年度 (自 2012年4月1日 至 2013年3月31日) (億円)	当事業年度 (自 2013年4月1日 至 2014年3月31日) (億円)	増減(億円)
貸倒引当金繰入額(△戻入益)	4	△72	△77
一般貸倒引当金繰入額(△取崩額)	△100	△75	25
個別貸倒引当金繰入額	104	2	△102
特定海外債権引当勘定繰入額	-	-	-
貸出金償却・債権処分損	68	20	△48
償却債権取立益(△)	△85	△19	65
合計	△12	△72	△60

2.財政状態等の分析
(1)連結貸借対照表
連結貸借対照表の主要勘定の推移は、以下のとおりであります。

	2013年3月末(億円)	2014年3月末(億円)	増減(億円)
資産の部合計	90,293	93,211	2,917
うち貸出金	42,924	43,198	273
うち有価証券	18,423	15,570	△2,853
うち無形資産	124	91	△33
うちのれん	353	289	△64
うち支払承諾見返	5,110	3,584	△1,526
負債の部合計	83,456	85,985	2,528
うち預金・譲渡性預金	54,575	58,504	3,929
うち債券・社債	4,366	2,189	△2,176
うち借用金	7,192	6,434	△758
うち支払承諾	5,110	3,584	△1,526
純資産の部合計	6,836	7,225	389
うち少数株主持分	623	636	13

総資産……貸出金等の増加により、前連結会計年度末(2013年3月末)比2,917億円増となりました。
貸出金……法人向け貸出において不良債権の回収等もあって残高が減少したものの、個人向け貸出において住宅ローンが引き続き堅調に推移するとともに、コンシューマーファイナンス業務の貸出残高も着実に積み上がっていることから、前連結会計年度比273億円増となりました。
有価証券…有価証券の残高は、主にALM目的で保有している日本国債の保有残高の減少等により、同比2,853億円減の15,570億円となりました。
なお、その他有価証券で時価のあるものの評価差額は以下のとおりであります。

	2013年3月末 評価差額(億円)	2014年3月末 評価差額(億円)
株式	57	64
債券	△7	△3
国債	4	△7
地方債	0	0
社債	△12	3
その他	39	41
合計	88	102

(注)上記評価差額のほか、流動性が乏しいことにより過年度に「その他有価証券」から「満期保有目的の債券」の区分に変更した外国債券に係る金額を加えた後、実効税率や少数株主持分相当額等を勘案後の金額(2013年3月末38億円、2014年3月末62億円)を、連結貸借対照表の純資産の部にその他有価証券評価差額金として計上しております。

無形資産・のれん……アプラスフィナンシャル、昭和リース、シンキ、新生フィナンシャル及びそれらの連結子会社に対する全面時価評価法の適用により、各社の資産・負債の時価評価を行った結果、当連結会計年度末(2014年3月末)現在で、以下のとおり無形資産及びのれんを連結貸借対照表に計上しております。

	償却方法・期間	2014年3月末残高 (億円)	2013年度償却額 (億円)
アプラスフィナンシャル
のれん	定額法(10年)	17	8
昭和リース
無形資産		23	5
商標価値	定額法(10年)	1	1
商権価値(顧客関係)	級数法(20年)	19	3
契約価値(サブリース契約関係)	定額法(契約残存年数による)	2	0
のれん	定額法(20年)	236	21
シンキ
負ののれん(△)	定額法(20年)	△48	△3
新生フィナンシャル
無形資産		67	27
商標価値	定額法(10年)	12	2
商権価値(顧客関係)	級数法(10年)	55	24
のれん	級数法(10年)	82	36
合計
無形資産		91	33
のれん(負ののれん相殺後)		286	63

(注)1.アプラスフィナンシャルののれん残高は全額、全日信販株式会社買収に係る金額であります。
2.昭和リースののれん償却額には、きらやかリース株式会社買収に係る金額(償却額0億円)を含めております。なお、きらやかリース買収に係るのれんは、2013年度をもって全額償却済みであります。
3.上記以外の子会社に係るものとして、負ののれん償却額について別途△0億円あります。
4.上記以外に銀行本体による過年度の事業譲受に伴うのれん2億円、償却額1億円を計上しております。

支払承諾見返……主として、アプラスフィナンシャルの信用保証業に係る保証残高を当行連結貸借対照表上の支払承諾見返に計上しているものであり、当該保証残高の減少に伴い当勘定も前連結会計年度末比1,526億円減となりました。
預金・譲渡性預金……預金・譲渡性預金の合計残高は同比3,929億円増となりました。当行では個人のお客さまからの預金を中心に据えて、安定的な資金調達基盤の確立を継続的に進めております。
なお、定期預金(除く、非居住者円預金・外貨預金)の残存期間別残高は以下のとおりであります。

	2013年3月末 (億円)	2014年3月末 (億円)	増減 (億円)
定期預金合計	32,505	35,769	3,264
3カ月未満	14,870	16,583	1,713
3カ月以上6カ月未満	1,849	1,976	126
6カ月以上1年未満	5,483	5,729	246
1年以上2年未満	5,215	2,494	△2,720
2年以上3年未満	2,093	1,599	△493
3年以上	2,993	7,385	4,391

債券・社債………債券は同2,205億円減少しております。また、社債は同比29億円増加しております。 2013年4月より、財形金融債から財形定期預金への移行に伴い、債券の一部を定期預金に振り替えております。

	2013年3月末 (億円)	2014年3月末 (億円)	増減 (億円)
債券合計	2,623	417	△2,205
1年以下	455	73	△381
1年超2年以下	442	153	△289
2年超3年以下	568	109	△458
3年超4年以下	572	75	△497
4年超	585	5	△579

借用金……当行及びアプラスフィナンシャル、昭和リース等の当行子会社の、当行以外の第三者からの借入金が含まれております。
当行単体の貸借対照表の推移は、以下のとおりであります。

	2013年3月末(億円)	2014年3月末(億円)	増減(億円)
資産の部合計	83,076	84,867	1,790
うち貸出金	42,244	42,357	112
うち有価証券	22,826	19,778	△3,048
負債の部合計	76,417	77,872	1,455
うち預金・譲渡性預金	58,362	61,942	3,579
うち個人預金	46,936	50,901	3,965
うち債券・社債	4,857	2,636	△2,221
純資産の部/資本の部合計	6,658	6,994	335

なお、当行単体の貸出金の残存期間別残高は以下のとおりであります。

	2013年3月末 (億円)	2014年3月末 (億円)	増減 (億円)
貸出金合計	42,244	42,357	112
1年以下	10,197	9,011	△1,185
1年超3年以下	8,875	7,756	△1,118
3年超5年以下	6,400	7,873	1,473
5年超7年以下	3,089	2,568	△520
7年超	12,404	13,655	1,250
期間の定めの無いもの	1,277	1,491	213
うち固定金利	───	───	───
1年以下	───	───	───
1年超3年以下	481	236	△244
3年超5年以下	153	1,344	1,191
5年超7年以下	1,533	119	△1,413
7年超	5,899	7,128	1,229
期間の定めの無いもの	770	1,302	532
うち変動金利	───	───	───
1年以下	───	───	───
1年超3年以下	8,394	7,519	△874
3年超5年以下	6,246	6,529	282
5年超7年以下	1,556	2,449	893
7年超	6,505	6,527	21
期間の定めの無いもの	507	188	△319

(注)残存期間1年以下の貸出金については、固定金利、変動金利の区別をしておりません。
(2)不良債権の状況
① リスク管理債権
リスク管理債権及び貸倒引当金の推移は以下のとおりであります。
リスク管理債権とは、銀行法に基づく開示債権であり、貸出金を元本及び利息の返済状況等に基づき「破綻先債権」「延滞債権」「3カ月以上延滞債権」「貸出条件緩和債権」に区分したものであります。開示対象資産は貸出金のみであり、この点、金融再生法の開示基準に基づく債権と異なります。なお、「第一部 企業情報 第2 事業の状況」中、「4 事業等のリスク」の「15.貸倒引当金の十分性について」もご参照ください。

債権区分	2013年3月末 (億円)	2014年3月末 (億円)	増減(億円)
破綻先債権額	205	100	△105
延滞債権額	2,529	1,777	△751
3カ月以上延滞債権額	12	11	△0
貸出条件緩和債権額	381	317	△63
合計 (A)	3,128	2,207	△921

貸出金残高(末残)	42,924	43,198	273
貸出金残高比 (%)	7.3	5.1	△2.2

貸倒引当金 (B)	1,618	1,373	△244
引当率(B/A×100)(%)	51.7	62.2	10.5

(注)1. 貸倒引当金は、一般貸倒引当金、個別貸倒引当金及び特定海外債権引当勘定の合計であります。
2. 「その他資産」に含まれる割賦売掛金のうち、2013年3月末現在で、破綻先債権額は2億円、延滞債権額は93億円、3カ月以上延滞債権額は2億円、貸出条件緩和債権額は11億円、2014年3月末現在で、破綻先債権額4億円、延滞債権額は91億円、3カ月以上延滞債権額は2億円、貸出条件緩和債権額は7億円であります。なお、これらは、上表の各債権額には含まれておりません。

債権区分	2013年3月末 (億円)	2014年3月末 (億円)	増減(億円)
破綻先債権額	81	72	△9
延滞債権額	2,112	1,386	△725
3カ月以上延滞債権額	11	9	△1
貸出条件緩和債権額	45	38	△6
合計 (A)	2,250	1,507	△743

貸出金残高(末残)	42,244	42,357	112
貸出金残高比 (%)	5.3	3.6	△1.8

貸倒引当金 (B)	1,065	835	△229
引当率(B/A×100)(%)	47.3	55.4	8.1

(注)貸倒引当金は、一般貸倒引当金、個別貸倒引当金及び特定海外債権引当勘定の合計であります。
② 金融再生法の開示基準に基づく債権
金融再生法の開示基準に基づく債権及び貸倒引当金の推移は以下のとおりであります。
金融再生法の開示基準に基づく債権とは、金融再生法に基づく開示債権であり、貸出金、外国為替、未収利息、仮払金、当行保証付私募債等について(但し、要管理債権は貸出金のみ)、債務者の財政状態や経営成績等に基づき、「破産更生債権及びこれらに準ずる債権」「危険債権」「要管理債権」に区分したものであります。

債権区分	2013年3月末 (億円)	2014年3月末 (億円)	増減(億円)
破産更生債権及び これらに準ずる債権	386	132	△254
危険債権	1,983	1,467	△517
要管理債権	57	49	△8
合計 (A)	2,426	1,647	△779
(参考)要注意債権以下	4,386	2,735	△1,651

総与信残高(末残)	45,605	43,283	△2,322
総与信残高比 (%)	5.32	3.81	△1.51

保全額 (B) 貸倒引当金 担保保証等	2,327 741 1,587	1,570 603 967	△758 △138 △620
保全率(B/A×100)(%)	95.9	95.3	△0.6

当行単体の金融再生法開示債権ベースの不良債権額は1,647億円であり、総与信残高に対する同債権額の割合は3.81%となっております。
なお、正常先を含めた債務者区分毎の引当率は以下のとおりであります。

		2013年3月末 (%)	2014年3月末 (%)	増減 (%)
実質破綻・破綻先	無担保部分の	100.00	100.00	-
破綻懸念先	無担保部分の	96.14	95.68	△0.46
要管理先	無担保部分の	36.92	67.62	30.70
その他要注意先	債権額の 無担保部分の	5.55 27.41	6.57 22.89	1.02 △4.52
正常先	債権額の	0.40	0.25	△0.15

(3)連結キャッシュ・フローの状況
後掲の連結キャッシュ・フロー計算書及びその注記をご参照ください。

(4)自己資本比率
当行は、信用リスクの算出手法として基礎的内部格付手法を、オペレーショナル・リスクの算出手法として粗利益配分手法を、またマーケット・リスクの算出方法として内部モデル手法を、それぞれ金融庁の承認を得て採用しております。基礎的内部格付手法の採用については、当行自身の内部格付制度とパラメータ推計値に基づき信用リスクを計測することが認められたものであり、当行の高度なリスク管理能力を規制資本の計算に活用することが可能になると共に、実際のリスクに見合ったより合理的な所要規制資本が算出されることを意味しております。
当連結会計年度末より適用されたバーゼルⅢ(国内基準)ベースでの連結自己資本比率は以下の通りです。
連結自己資本比率(国内基準)
(単位:億円)

	2014年3月31日
1.連結自己資本比率(2/3)	13.58%
2.連結における自己資本の額	8,176
3.リスク・アセットの額	60,167
4.連結総所要自己資本額	5,503

なお、バーゼルⅡ(国内基準)ベースでの連結自己資本比率は以下の通りです。
(単位:億円)

	2013年3月31日	2014年3月31日	増減
1.連結自己資本比率(6/7)	12.24%	13.80%	1.56%
2.TierⅠ比率(3/7)	10.41%	12.22%	1.81%
3.TierⅠ	6,088	6,652	564
4.TierⅡ	1,787	1,511	△276
5.控除項目(△)	△717	△649	68
6.連結における自己資本の額	7,158	7,514	356
7.リスク・アセットの額	58,477	54,421	△4,056