有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10024ZV
株式会社十六銀行 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2014年3月期)
以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当行グループ(当行及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)経営成績の分析
当連結会計年度の業績は、前連結会計年度と比較して、経常収益は45億86百万円減少し1,112億14百万円、経常利益は77億53百万円増加し213億62百万円、当期純利益は63億7百万円減少し168億74百万円となりました。
当連結会計年度の主要な損益状況は次のとおりであります。
〔連結損益状況〕
前連結会計年度 (百万円)(A) | 当連結会計年度 (百万円)(B) | 増減(百万円) (B)-(A) | |
経常収益 | 115,800 | 111,214 | △4,586 |
連結業務粗利益 | 78,998 | 75,952 | △3,046 |
資金利益 (注)1 | 64,633 | 61,921 | △2,712 |
役務取引等利益 | 9,939 | 10,629 | 690 |
その他業務利益 | 4,425 | 3,401 | △1,024 |
経費(除く臨時処理分) | 58,885 | 54,759 | △4,126 |
連結業務純益(一般貸倒引当金繰入前) | 20,112 | 21,193 | 1,081 |
うち単体コア業務純益 (注)2 | 16,680 | 18,023 | 1,343 |
与信関係費用 | 8,189 | 3,650 | △4,539 |
うち一般貸倒引当金繰入額 | △3,359 | 285 | 3,644 |
うち不良債権処理額 | 11,572 | 3,388 | △8,184 |
株式等関係損益 | 1,316 | 2,751 | 1,435 |
株式等売却益 | 2,014 | 3,242 | 1,228 |
株式等売却損 | 521 | 318 | △203 |
株式等償却 | 175 | 172 | △3 |
その他 | 370 | 1,068 | 698 |
経常利益 | 13,609 | 21,362 | 7,753 |
特別損益 | 2,849 | 4,508 | 1,659 |
うち負ののれん発生益 | 3,670 | 4,319 | 649 |
うち持分変動利益 | 82 | ― | △82 |
うち減損損失 | 609 | 94 | △515 |
うち持分変動損失 | ― | 24 | 24 |
税金等調整前当期純利益 | 16,459 | 25,871 | 9,412 |
法人税、住民税及び事業税 | 1,677 | 3,043 | 1,366 |
法人税等調整額 | △10,019 | 5,429 | 15,448 |
法人税等合計 | △8,341 | 8,473 | 16,814 |
少数株主損益調整前当期純利益 | 24,800 | 17,398 | △7,402 |
少数株主利益 | 1,619 | 523 | △1,096 |
当期純利益 | 23,181 | 16,874 | △6,307 |
(注)1 資金利益=資金運用収支+金銭の信託運用見合費用
2 コア業務純益=業務純益(一般貸倒引当金繰入前)-債券関係損益
〔連結業務純益(一般貸倒引当金繰入前)〕
資金利益は、預金利息が減少したものの、貸出金利息が減少したことなどから、前連結会計年度比27億12百万円減少しました。役務取引等利益は、投資信託関係手数料が増加したことなどから、前連結会計年度比6億90百万円増加しました。また、その他業務利益は、債券関係損益が減少したことなどから、前連結会計年度比10億24百万円減少しました。この結果、連結業務粗利益は、前連結会計年度比30億46百万円減少しました。
一方、経費(除く臨時処理分)は、株式会社岐阜銀行(以下「岐阜銀行」という。)との合併によるコストシナジーの発現などから、前連結会計年度比41億26百万円減少しました。この結果、連結業務純益(一般貸倒引当金繰入前)は、前連結会計年度比10億81百万円増加し211億93百万円となりました。
〔与信関係費用〕
与信関係費用は、一般貸倒引当金繰入額は増加したものの、不良債権の新規発生の減少などに伴い不良債権処理額が減少したことから、前連結会計年度比45億39百万円減少し36億50百万円となりました。
〔株式等関係損益〕
株式等関係損益は、株式等売却益が増加したことなどから、前連結会計年度比14億35百万円増加し27億51百万円となりました。
〔経常利益・当期純利益〕
以上から、経常利益は前連結会計年度比77億53百万円増加し213億62百万円となりました。
また、特別損益は、負ののれん発生益が増加したことおよび減損損失が減少したことなどから、前連結会計年度比16億59百万円増加しました。
一方、法人税等合計は、前期の岐阜銀行との合併に伴う減少要因の剥落などから、前連結会計年度比168億14百万円増加しました。
この結果、当期純利益は前連結会計年度比63億7百万円減少し168億74百万円となりました。
当連結会計年度の業績につきましては、与信関係費用が減少したことなどから経常利益は増加したものの、前期の合併に伴う法人税等合計の減少要因の剥落などにより、当期純利益は減少しました。
今後におきましては、「第13次中期経営計画~All For Your Smile こころにひびくサービスを~」(2014年4月~2017年3月)の施策に基づき、収益力の増強に向けた取組みを一層強化してまいります。
(2) 財政状態の分析
〔預金等〕
預金につきましては、キャンペーン等の各種営業施策を通じ、長期安定的な資金の調達に努めるとともに、地域に密着した積極的な営業展開を行い、個人預金を中心に、前連結会計年度末比250億87百万円増加し5兆261億35百万円となりました。一方、譲渡性預金につきましては、法人預金の減少を主因として、前連結会計年度末比257億48百万円減少し1,060億12百万円となりました。この結果、当連結会計年度末の預金等残高は、前連結会計年度末比6億61百万円減少し5兆1,321億47百万円となりました。
〔貸出金〕
貸出金につきましては、地元企業や地方公共団体の資金需要に積極的にお応えするとともに、住宅ローンを中心とする個人向け融資の取扱いに努めました。この結果、当連結会計年度末の貸出金残高は、前連結会計年度末比939億46百万円増加し3兆7,406億78百万円となりました。
〔有価証券〕
有価証券につきましては、国債、地方債等の引受、購入のほか、相場環境を注視しつつ、資金の効率的運用のための債券等の売買を行いました。この結果、当連結会計年度末の有価証券残高は、前連結会計年度末比2,807億94百万円増加し1兆7,527億78百万円となりました。
〔不良債権〕
引き続き企業再生支援に注力するとともに、バルクセールを中心とした最終処理を推進しました。当連結会計年度末の連結リスク管理債権額は、前連結会計年度末比221億4百万円減少し1,268億45百万円となりました。単体リスク管理債権額は、前事業年度末比220億41百万円減少し1,240億38百万円となりました。
また、当行単体の金融再生法基準による不良債権額(「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」に基づく債権の区分のうち、「破産更生債権及びこれらに準ずる債権」、「危険債権」、「要管理債権」の合計額)は、前事業年度末比222億9百万円減少し1,243億38百万円となり、総与信に占める割合は、前事業年度末比0.67ポイント低下し3.26%となりました。
なお、当行は部分直接償却を実施しておりません。
金融再生法基準による不良債権額(単体)
前事業年度末 (A) | 当事業年度末 (B) | 増減 (B)-(A) | |||
破産更生債権及びこれらに準ずる債権 | 百万円 | 17,578 | 17,106 | △472 | |
危険債権 | 百万円 | 115,834 | 95,099 | △20,735 | |
要管理債権 | 百万円 | 13,133 | 12,132 | △1,001 | |
合計 | ① | 百万円 | 146,547 | 124,338 | △22,209 |
総与信 | ② | 百万円 | 3,726,886 | 3,813,213 | 86,327 |
不良債権額の総与信に占める割合 | ①/② | % | 3.93 | 3.26 | △0.67 |
(ご参考)
部分直接償却を実施したと仮定した場合の金融再生法基準による不良債権額(単体)
前事業年度末 (A) | 当事業年度末 (B) | 増減 (B)-(A) | |||
破産更生債権及びこれらに準ずる債権 | 百万円 | 8,819 | 7,669 | △1,150 | |
危険債権 | 百万円 | 115,834 | 95,099 | △20,735 | |
要管理債権 | 百万円 | 13,133 | 12,132 | △1,001 | |
合計 | ① | 百万円 | 137,788 | 114,901 | △22,887 |
総与信 | ② | 百万円 | 3,718,127 | 3,803,776 | 85,649 |
不良債権額の総与信に占める割合 | ①/② | % | 3.70 | 3.02 | △0.68 |
〔連結自己資本比率(国内基準)〕
当連結会計年度末より、新しい自己資本比率規制(バーゼルⅢ)に基づき算出しております。
当連結会計年度末 | |||
自己資本の額 | 百万円 | 307,371 | |
リスク・アセットの額 | 百万円 | 2,754,454 | |
自己資本比率 | % | 11.15 |
(注) 連結自己資本比率(国内基準)は、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(2006年金融庁告示第19号)に基づき算出しております。
(ご参考)
前連結会計年度末 (バーゼルⅡ) | |||
自己資本の額 | 百万円 | 305,700 | |
リスク・アセットの額 | 百万円 | 2,711,958 | |
自己資本比率 | % | 11.27 |
(3)キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、貸出金が増加したことなどから前連結会計年度比1,476億44百万円減少し462億13百万円となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得による支出が増加したことなどから前連結会計年度比2,972億20百万円減少し△2,717億81百万円となりました。また、財務活動によるキャッシュ・フローは、劣後特約付社債の償還による支出が減少したことなどから前連結会計年度比62億9百万円増加し△108億17百万円となりました。この結果、現金及び現金同等物の期末残高は、当連結会計年度中に2,363億66百万円減少し916億63百万円となりました。
前連結会計年度 (百万円)(A) | 当連結会計年度 (百万円)(B) | 増減(百万円) (B)-(A) | |
営業活動によるキャッシュ・フロー | 193,857 | 46,213 | △147,644 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | 25,439 | △271,781 | △297,220 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | △17,026 | △10,817 | 6,209 |
現金及び現金同等物の期末残高 | 328,029 | 91,663 | △236,366 |
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