有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1001HSH
 アサヒグループホールディングス株式会社 研究開発活動 (2013年12月期)
アサヒグループホールディングス株式会社 研究開発活動 (2013年12月期)
事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
アサヒグループでは、第5次中期経営計画の達成に向けて、酒類、飲料、食品の各事業において革新的で差別化された商品の開発、およびそのベースとなる技術開発を行っています。また、アサヒグループの次世代を担う新たな事業の創出のための研究開発も行っています。さらに、国内外の社外研究機関を活用し、研究開発のスピードアップを図っています。一方、2011年の純粋持株会社制移行後、グループ内のシナジーを発揮するための横串の取り組みを積極的に進めています。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、10,814百万円です。なお、研究開発費については、研究開発にかかわる費用をセグメント別に関連づけることが困難であるため、その総額を記載しています。
[酒類事業]
(商品開発関連)
アサヒビール㈱は、ビール類市場において『アサヒスーパードライ ドライプレミアム セット』をギフト限定で全国にて発売しました。厳選素材を使用し、醸造工程でひと手間掛けた“贅沢醸造”と“スーパードライ酵母”を採用することにより、深い味わいと爽快で澄みきったキレ味を実現しました。『アサヒスーパードライ ドライプレミアム セット』は、『アサヒスーパードライ』ブランドで“初”のプレミアムビールです。エキス濃度の高い「国産ゴールデン麦芽」を使用、フローラルで華やかな香りを実現する為に、希少な「アマリロホップ」を一部使用しました。
新ジャンル商品では、発売6年目を迎える『クリアアサヒ』ブランドで“初”のエクステンション商品、『クリアアサヒ プライムリッチ』を発売しました。当社新ジャンル内では最高級濃度の原麦汁エキスを使用し、『クリアアサヒ』本体で培ってきた当社独自のクリアな後味を実現する製法を活用することで“最高級のコク”と“クリアな後味”を実現しました。さらにアルコール分を6%とすることで、コクがあり、リッチな味わいを求める新ジャンルユーザーの方にもお楽しみいただける味わいに仕立てました。また、日本国内で販売されているビール類において“最もカロリーが低い”低カロリーNo.1を実現した新ジャンル商品『アサヒふんわり』を発売しました。希少品種であるシトラホップの爽やかな香りとミュンヘン麦芽の風味による、しっかりとした味わいでありながら、現在日本国内で販売されているビール類においてカロリー最少級の18kcal(100ml当たり)を実現しました。また、WORLD BASEBALL CLASSIC(WBC)の開催時期に合わせて、WBC日本代表を応援しながらお飲みいただくというコンセプトの期間限定商品、『アサヒウイニングブリュー』、さらに、“秋限定”の『秋宵』、“冬季限定”の『冬の贈り物』を発売しました。
ビールテイスト清涼飲料市場においては、『アサヒドライゼロ』の大幅なクオリティアップを実施しました。よりビールに近いクリーミーな泡が楽しめるよう“泡持ち”をアップし、ビールらしいおいしさはそのままに“糖質ゼロ※1”“カロリーゼロ※1”を実現しました。
昨年コンビニエンスストア限定、期間限定にて発売した『アサヒレッドアイ』に続く、ビアカクテルの第2弾『アサヒパナシェ』を全国のコンビニエンスストア限定で発売しました。“ビールのプロ”を自負するアサヒビールならではの風味豊かな麦芽に、レモンの爽やかな香りと味をプラスすることで、スッキリと飲みやすく仕上げました。アサヒビールの醸造技術と低アルコール飲料などで培った調合技術を結集させて開発した商品です。
チューハイ・缶カクテル市場においては、「ハイリキ」ブランドで、“高アルコールRTD”の新ブランド『アサヒ ハイリキ ザ・スペシャル』を発売しました。30~40代男性を中心としたヘビーユーザー層をターゲットにした“強めのアルコール分”と“力強い飲みごたえ”が特長のチューハイ・カクテルです。「カクテルパートナー」ブランドでは、新シリーズとして『アサヒカクテルパートナー ディアピンク』を発売しました。 特に消費意欲が高く、トレンドにも敏感で常に新しいものを探している20代女性をメインダーゲットとしました。「すらっと」ブランドでは、新フレーバーとして『アサヒSlat(すらっと) ざくろ&オレンジサワー』を発売しました。
カクテルテイスト清涼飲料市場においては、『アサヒゼロカク』の通年販売の新フレーバーとして<アイスリモーネ、アイスグレープフルーツ、ファジーネーブルテイスト>を発売しました。『アサヒゼロカク』は、アルコール分0.00%にも関わらずお酒らしい味わいが楽しめ、気軽にカクテルならではの華やかで楽しい気分が味わえることが高い評価を頂きました。
焼酎においては、発売20周年を迎えた『かのか』ブランドから、『芋焼酎かのか 黒麹・白麹あわせ仕上げ』を発売しました。コクのある飲み口とキレのよい後味の“黒麹で仕込んだ芋焼酎”と、芳醇な芋焼酎の香りを引き立たせる“白麹で仕込んだ芋焼酎”を最適な割合でブレンドする“黄金比ブレンド”によって、芋焼酎らしい飲み応えがありながらも、日常的に楽しめる飲みやすい味わいを実現しました。また、数量限定で発売した『麦焼酎樽かのか』は、芳醇な味わいとまろやかさが特長の長期熟成させた“樽貯蔵琥珀原酒”と、豊かな香りを贅沢に引き出した“香り蒸溜仕上げ原酒”を一部使用しています。さらにクセのないスッキリとした焼酎甲類をブレンドすることで、『かのか』ならではのスッキリとした後味を実現しました。
ワイン市場においては、国産ワイン『サントネージュ リラ』ブランドの新たなラインアップとして『サントネージュ リラ スパークリング 白 ペットボトル 350ml』を発売しました。スパークリングワインは多くのお客様が興味のあるお酒であるにもかかわらず、“イベントなどの特別な時に飲むもの”“ひとりで飲みきれない”“価格が高い”といった印象をもたれています。そこでひとりでも気軽に手に取って頂ける350mlサイズでペットボトル入りという、新しいタイプのスパークリングワインとして開発しました。
洋酒においては、世界有数のスピリッツ・ワイン会社であるブラウンフォーマン社(本社 アメリカ・ケンタッキー州、社長 Paul Varga(ポール・ヴァーガ))との日本国内における同社ブランドの販売契約により、ウイスキー、リキュールなど8ブランド18アイテム(「ジャックダニエル」や「アーリータイムズ」など)を、2013年1月から日本国内で販売を開始しました。「ジャック ダニエル」は、アメリカ/ブラウン・フォーマン社が製造する世界160カ国で販売されているアメリカを代表するウイスキーです(2011年販売数量世界No.1のアメリカンウイスキー。出典:IMPACT) 。原料や蒸溜方法はバーボンウイスキーと同様ながら、“チャコール・メローイング”というサトウカエデの木炭で原酒をろ過する独自の製法を用い、テネシー州で製造されることからテネシーウイスキーとして区別されています。1866年の誕生以来、現在も伝統的な製法を守り続けており、チャコール・メローイング製法に由来するまろやかでスムースな味わいと深みのある香りが特長です。「ジャック ダニエル」の日本初のオフィシャルバー『ジャック ダニエル リンチバーグ バレルハウス』を、ブラウン・フォーマン ビバレッジス ジャパン(日本支社 東京、日本支社長 坂元太郎)と共同で、1月24日(木)から3月22日(金)までの期間限定で東京・銀座にオープンしました。
ニッカウヰスキー株式会社(本社 東京、社長 中川圭一)が製造する「ブラックニッカ」ブランドのエクステンション商品として『ブラックニッカ リッチブレンド』を発売しました。ハイボールが定着しウイスキーを日常的に飲む機会が増えたことにより、“コクのあるタイプのウイスキーを楽しみたい”“ウイスキー本来の味わいを楽しみたい”というお客様が増えていることにお応えしました。「ブラックニッカ」ブランドならではの日常的に気軽に楽しめて飲みやすい味わいでありながら、濃く、まろやかな口当たりに仕上げたウイスキーです。
(※1)栄養表示基準に基づき、糖質0.5g(100ml当たり)未満を糖質0(ゼロ)、エネルギー5kcal(100ml当たり)未満をカロリーゼロとしています。
(技術開発関連)
ニッカウヰスキー株式会社が製造する『シングルモルト宮城峡12年』、『シングルモルト宮城峡』、『鶴17年』、『フロム・ザ・バレル』、『ニッカブレンデッドウイスキー』、『ニッカカフェグレーン』は、世界的な酒類品評会である「インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ(ISC)2013」において金賞を受賞しました。ISCは毎年イギリスの酒類専門出版社「ドリンクス・インターナショナル」が主催している酒類品評会で、ニッカブランドのウイスキーは6年連続の金賞受賞となりました。特に今回は、2012年に欧州限定で発売した『ニッカブレンデッドウイスキー』『ニッカカフェグレーン』が早くも金賞を受賞し高い評価を頂きました。『ニッカカフェグレーン』は、欧州での人気の高まりを受けて日本でも発売を開始しました。
国産ウイスキー『ブラックニッカリッチブレンド』が「2013年度グッドデザイン賞」(主催 公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞しました。 主力ブランドである『ブラックニッカ』から11年ぶりに新商品を発売するにあたり、デザインにもこだわり『ブラックニッカ リッチブレンド』専用の新しい形状の瓶を開発しました。
樽生機器開発の分野では、“氷点下のスーパードライ”「エクストラコールド」について、従来の機器よりも「さらに省コスト、さらに省スペース」を実現した新しい専用ディスペンサー「新ディスペンサーシステム(空冷タイプ)」を開発しました。この機器は従来機器と比較し、使用する消費電力は2/3となり、設置場所についても従来のコンパクトタイプと比較して、さらに30%の省スペースを実現しました。
飲食店での樽生ビールの提供機器として開発した、「スタイリッシュ・ディスペンサー」「Only-Oneデザインシステム」が、公益財団法人日本デザイン振興会が主催する「2013年度グッドデザイン賞」を受賞しました。「スタイリッシュ・ディスペンサー」はディスペンサーの外装を従来の金属性ではなく樹脂を用いて設計することでスタイリッシュなデザインと配色を実現しました。「Only-Oneデザインシステム」は樽生ビール用ディスペンサーやカウンターなどに設置するタワー型の生ビール用ドラフトコック(以下、タワー)のデザインを、自由に選択出来るシステムです。当社営業担当者がお客様からいただいたデザイン案を入力し、発注から約6週間でオリジナルのディスペンサー、タワーが完成し、ディスペンサーメーカーが飲食店などのお客様のご要望先に設置を行います。
「2013国際ロボット展(東京ビッグサイト 所在地 東京都江東区)」にビールメーカーとして初出展しました。今回出展したのは近未来型樽生ビールディスペンサーロボット「サイバー樽生」、カップの底から重力に逆らい渦を巻いてビールが湧き上がる「トルネードディスペンサー」、および、デザイン性を重視したスタイリッシュな樽生ディスペンサー「スタイリッシュディスペンサー」です。初公開した「サイバー樽生」は、ロボットのアームが自動でグラスやジョッキをセットした場所へ動き、樽生ビールを複数のグラスに注ぐ生ビール提供機器です。人が注ぐようにグラスの側面に沿って泡を立てずにビールを注ぎ、クリーミーな泡を最後に後づけするため、均一かつ高品質なビールをご提供できます。また、「サイバー樽生」は一度に最大6杯まで生ビールを注ぐことができます。
[飲料事業]
(商品開発関連)
アサヒ飲料㈱は、基幹3ブランド「三ツ矢」、「ワンダ」、「アサヒ 十六茶」の商品力を高めブランド価値を向上させるため、新商品の開発と既存品のリニューアルを積極的に行いました。
「三ツ矢」ブランドでは、定番商品のブラッシュアップを行いました。 『三ツ矢サイダー オールゼロ』は甘味料などの配合を見直し、『三ツ矢サイダー』らしい爽やかな香りと甘さに加え、すっきりとした後味と強炭酸の爽快な刺激を実現ました。また、これまで三ツ矢ブランドが長年培ってきた独自の技術を進化させて完成した「フルーツクオリティ製法」による爽快な炭酸感と果実の爽やかな香り・味わいを楽しめる「三ツ矢フルーツサイダーシリーズ」<オレンジ、アップル、レモン、白ぶどう>や、こだわりの国産果汁を使用したプレミアムシリーズ、「ぜいたく三ツ矢」シリーズ<山形県産ラ・フランス、青森県産王林、佐賀県産早生みかん>を新たに発売しました、また、食後の血糖値の上昇をおだやかにする特定保健用食品『三ツ矢サイダープラス』を発売するなどブランド価値向上に努めました。
「ワンダ」ブランドでは、『ワンダ モーニングショット』、『ワンダ 金の微糖』、『ワンダ ゼロマックスプレミアム』、『ワンダ 特製カフェオレ』などの定番商品のブラッシュアップを行いました。『ワンダ 金の微糖』はブラジルの輸出規格品における最高等級の高級豆である「ブラジルNo.2」を中心にブレンド、高級豆の豊かなコクを引き出す熱風短時間焙煎を新たに採用し、豊潤でコクのある味わいにさらに磨きをかけました。『ワンダ ゼロマックスプレミアム』は厳選高級豆の使用量を従来品に比べ10%増量し、贅沢に使用した高級豆の豊かなコクと、「糖類ゼロ」ならではのスッキリした後味を両立させました。また、更に多くのお客様のご支持を頂くために、長年、缶コーヒーを愛し続けてきた“大人”に向けた、もうひとつのワンダブランド「大人ワンダシリーズ」<ザ・スタンダード、ザ・ブラック、ネオ・エスプレッソ>、および香り高いアラビカ種のコーヒー豆100%のドリップコーヒーに、甘さと香りのあるワンダオリジナルフレーバーシロップを加えた「ワンダ フレーバーズシリーズ」を新たに発売するなど、「ワンダ」ブランドの価値向上に努めました。
「アサヒ 十六茶」ブランドでは、発売20周年を迎え、十六茶の特長に磨きをかけ、より香ばしくすっきりした味わいに仕上げ、更においしく飲んでいただけるようリニューアル致しました。また、より幅広い層のお客様にご愛飲いただくために、新しくPET350mlをラインアップに加えました。また、糖の吸収をおだやかにする特定保健用食品『アサヒ 食事と一緒に十六茶』、十六種類の全てを黒の健康素材でつくった『アサヒ 黒十六茶』、和漢十六素材をブレンドした『アサヒ 美スタイル十六茶』など、「アサヒ 十六茶」ブランドの価値向上に努めました。
「ウィルキンソン」ブランドでは、伝統と挑戦の融合をテーマに、既存の「ウィルキンソン」ブランド商品と一味違う味わいとして「ウィルキンソン ミキシング」<グレープフルーツ、オレンジ>シリーズを展開する等、新たな提案を行いました。
カルピス㈱においては、発売から22年目を迎えた「カルピスウォーター」を、おいしさに磨きをかけてリニューアル発売しました。今回のリニューアルでは、乳酸菌飲料「カルピス」の特長のひとつである発酵由来の“香り”を活かしたレシピの改訂を行い、さらにおいしく爽やかになった味わいをお楽しみいただけるように致しました。また、飲用層が大人世代へ広がったことにより市場拡大が続いている炭酸飲料カテゴリーにおいて、心地よい刺激やすっきりとした味わいで、気分をリフレッシュできる「カルピスソーダ」を味わいとパッケージを一新してリニューアル発売しました。さらに、日常の水分補給シーンに適したソルティテイストの新しい乳性飲料として、「カルピス」にこだわりの自然由来の素材を合わせた「カルピスオアシス」を発売致しました。本商品は“乳酸菌の自然の恵みから生まれた”「カルピス」のさわやかなおいしさに、自然由来の海洋ミネラル・乳酸菌・アロエエキスを合わせ、甘味、酸味、塩味が絶妙なバランスのゴクゴクと飲める夏場の熱中症対策にも適した飲料に仕上げました。一方、「カルピス」と厳選フルーツを組み合わせ、さらにひと工夫を加えた新ブランド「カルピスフルーツパーラー」を果汁飲料だけでは味わえない“味わい深いおいしさ”“まろやかさ”“コク感”など、しっかりとした味わいを求めるお客様ニーズにお応えするために開発致しました。
カロリー制限をしているお客様や、「暑い日や運動した後に何杯も飲みたい」「お風呂上がりに飲みたい」というお客様に向けた商品として、「カルピス」ダイエットを販売しておりましたが、当社の90年以上の発酵技術を駆使した新発酵製法でカロリーをさらに抑えた新「カルピス」ダイエットを開発致しました。「カルピス」の持つ香りやコクをそのままに、カロリーを60%カット(既存品「カルピス」との比較)することができました。
ストレスの増大や生活習慣の変化といった社会背景から、カラダの中から強くなりたいという健康ニーズは今後ますます高まっていくと考えられます。そのような中、消費者の乳酸菌への期待は年々広がりを見せており、健康維持をサポートする様々な特徴を持った乳酸菌が注目されています。しかし、健康維持のために乳酸菌を摂取したいという意識を持ちながら、日常的に乳酸菌を摂取できていないお客様も多数いらっしゃいます。そこで、清涼飲料カテゴリーにおいて、独自の「L-92乳酸菌」を配合した乳性飲料「守る働く乳酸菌」を発売しました。「L-92乳酸菌」は、長年乳酸菌を科学してきたカルピス社の中で、数多くの菌株から選び抜かれた独自の乳酸菌です。現在も「L-92乳酸菌」の持つ機能性については研究を進めており、その研究成果を学会や論文で発表しています。「守る働く乳酸菌」は、手軽に乳酸菌を摂取できる清涼飲料として、カラダの中から強くなりたい方の健康な毎日を応援します。
㈱エルビーにおけるチルド飲料分野では、基幹カテゴリーである無糖茶の品質・味の向上に取り組む一方で、9月にデイリーチルド紙パックでは初の特定保健用食品となる『ポリフェノール烏龍茶(1,000ml)』を発売しました。また、本年はカルピス㈱との協業により、『あじわいカルピス』(500ml、1,000ml)の他、食感素材を組合わせた「ナタデココ&『カルピス』(500ml)」のデイリーチルド飲料、LL飲料では「大人の健康『カルピス』(125ml)」、「カルピスウォーター(250ml)」、「『カルピス』フルーツパーラー(250ml)」などの商品をいずれもコンビニエンスストア、量販店などで発売しました。低果汁カテゴリーでは、アサヒ飲料㈱との協業による「バヤリース チルドスタイル(1,000ml)」を強化すると共に、8月にはとろりとした食感が楽しめる『バヤリース 贅沢仕立てとろけるマンゴー(500ml)』を期間限定で発売しました。また、10月には健康・美容イメージから人気のアサイーを使用した500mlの『アサイーバナナ』と『アサイーベリー』を発売しました。清涼飲料カテゴリーでは1,000mlの「さわやか果物」シリーズが市場からのご評価をいただき、特に最盛期においては、なし、ライチのフレーバーが好調に推移しました。乳飲料カテゴリーにおいては、容量500mlの「ソイラテ」シリーズを新たに発売しました。紅茶カテゴリーでは大人をターゲットとしてカロリーゼロをコンセプトとした『大人の紅茶シリーズ』を発売しました。カップ飲料ではタピオカやゼリーなどの食感素材を特長とした商品の提案を行いました。
(技術開発関連)
アサヒ飲料㈱では、「お客様の使いやすさ」と軽量化による省資源「環境配慮」を兼ね備えた新しいPET容器を独自に開発しました。また、CO2排出量の削減を目的とした、長距離トラック輸送から鉄道コンテナ輸送に切り替えるモーダルシフトに関する取り組みが第14回鉄道貨物輸送振興奨励賞・優秀賞を受賞しました。また、引き続き、製品、工程、苦情品解析に必要な安心安全技術(新規分析技術、解析技術)の拡充と有害微生物の検出技術、同定技術、静菌技術の研究についても取り組みました。
カルピス㈱では、高齢化が進む社会への貢献を目指して、乳酸菌飲料の継続飲用が与える心身の健康への影響を調査し報告しました。 50年後の日本の高齢者比率に近いとされている愛媛県越智郡(おちぐん)上島町(かみじまちょう)岩城島(いわぎじま)の住民の方々、および特定非営利活動法人しまの大学(愛媛県越智郡上島町、代表理事:村上律子)にご協力をいただき、乳酸菌飲料を自身で希釈して、1日1杯、8週間にわたって継続飲用した前後の心身の健康度への影響を健康関連QOL尺度SF-8™※2やアンケートを用いて評価しました。その結果、主観的健康感が上昇し、飲用をきっかけとした住民の集まる場を設けることにより、高齢者の孤独感が解消する可能性が示されました。今後も、当該地域全体で長期的な研究を行い、高齢者のQOL改善効果の検証を進めます。
また、これまで小児(平均年齢4.7歳)、および成人(平均年齢29.7歳)のアトピー性皮膚炎に対する治療補助効果を確認した「L-92乳酸菌」が、食物アレルギーを合併している生後10ヶ月~3歳未満の乳幼児のアトピー性皮膚炎の湿疹を緩和する傾向と皮膚の炎症マーカーが低下することを確認し、日本アレルギー学会にて報告致しました。カルピス社独自の乳酸菌素材の有効性、信頼性が更に高まる結果となりました。
さらに、小学校で実施している食育・理科・キャリア教育が複合的に学べる出前授業「『カルピス』こども乳酸菌研究所」が、株式会社リバネス(代表取締役 丸 幸弘、本社 東京都新宿区)が運営する教育応援プロジェクト主催の『教育CSRシンポジウム2013』において『中高生が選ぶ教育CSR活動』で大賞を、『教育CSR大賞』で部門賞を受賞しました。本出前授業は製品「カルピス」を題材に「カルピス」の原料となる生乳の特徴や、「カルピス」の味をつくる 〝発酵〟のしくみについて、五感を使った体験をしながら学び、社員とのディスカッションにより未来の夢を考える体験型のプログラムです。学校教育の中の食育教育においてお子様たちに「カルピス」の良さを認知して頂くことができました。
(※2)米国のJohn Ware博士らによって開発された健康関連のQOLを評価するための調査票
[食品事業]
(商品開発関連)
アサヒフードアンドヘルスケア㈱は、主力ブランド「ミンティア」の強メントールタイプ、これからのブランドとして伸張しつつある「一本満足バー」のチョコタイプをリニューアルし、さらなるブランド力強化に努めました。2011年に参入した新ジャンル商品「トルタ」、「オコゲスタ」の追加アイテム及びリニューアル品を発売し、新市場への定着と拡大を図りました。ヘルスケア事業分野においては、ダイエットジャンル商品群の充実に努めると共に、伸張しつつある「パーフェクトアスタコラーゲン」シリーズにヒアルロン酸をプラスしたスティックゼリー剤型の新製品を投入し、より一層の事業拡大に努めました。今後が期待される調味料事業分野においても、『ハイパーミーストBF』『ハイパーミーストAP-001』『スモークドハイパーミーストAP-1489』などに加え、これまでにない風味の特徴を持った酵母エキスである『セサミーストMT』、『ハイパーミーストCH-01』を発売することで着実な事業発展に努めました。
和光堂㈱は、ベビーフード市場での強みを活かし、お母様方の声を元に二つの商品群、①赤ちゃんが果実の食感を楽しめるトレー入りレトルトベビーフード「くだもの食べよっ」全6品、②電子レンジを使用して簡単に手作りできる、新しい幼児用おやつシリーズ「おやつ、つくろう。」全3品を新提案しました。ベビーノンフードにおいては、育児用ミルクの研究を活かし、母乳にも含まれる保湿成分を配合したベビースキンケアシリーズ「ミルふわ」を発売しました。本商品は、赤ちゃんのデリケートなお肌のために低刺激、弱酸性、無香料、無着色、無鉱物油、ノンアルコール、パラベン無添加、乳由来成分不使用で作りました。海外向け乳幼児用粉ミルクにおいては、コーデックス規格(国際規格)に準拠したアジア向け製品を開発、国内生産にてベトナムへの輸出を開始しました。シニア向けの介護食品では、レトルトパウチ「食事は楽し」シリーズを全28品から33品に拡充、独自のやわらか製法により炊き上げた無菌包装米飯を4品追加、ノンフードでは口腔ケアシリーズを刷新し、事業拡大・シェアアップに貢献しました。また、「牛乳屋さん」シリーズにおいては、生クリームを使用した和光堂独自のクリーミングパウダーを開発し、シリーズの全商品に配合しました。また、近年台頭するコンビニエンスストアのカウンターコーヒー用にトッピングパウダーを開発し発売しました。
天野実業㈱は、従来の「みそ汁」の商品群に加えて、食生活の多様化に合わせて、スープ類や食卓のメインディッシュとなる丼、カレー、にゅうめんなど幅広いラインアップの拡充に取り組みました。時間がない朝に、時短で、おいしく栄養バランスのよい朝食をとって頂きたいと考え、具沢山スープの「めざまし朝スープ」やパン食の増加に対応した「洋食屋さんたまごスープ」「食べる温野菜スープ」を発売しました。また、お客様の食卓をさらに楽しくする提案で、「丼」「カレー」「にゅうめん」の新メニューや、のせるだけで一手間のおかずになる具材入りの「万能おかずだれ」や「中華粥」なども新発売しました。「みそ汁」においては、季節限定で春には「桜えびとキャベツのしろみそ汁」、夏には「焼きなすとそうめんのおみそ汁」、秋には「きのこと根菜野菜のおみそ汁」、冬には「鱈と白菜のおみそ汁」を発売しました。一方、今年3月に東京駅前にオープンしたアンテナショップ「アマノ フリーズドライステーション」では、ショップ限定商品である、豪華な具がたっぷり入った「蟹のみそ汁」「鯛のみそ汁」、ご当地の味噌と具を選んでオリジナルみそ汁を楽しんでいただける「選べるみそ汁シリーズ」、20代、30代の女性をターゲットに「えだまめのポタージュ」「かぼちゃのポタージュ」「チーズリゾット」「トマトリゾット」を発売し知名度向上に努めました。
(技術開発関連)
和光堂㈱では、ミルク入り粉末プリミックス飲料において、冷水即溶性のミルクココアを独自製法で開発し、特許を出願しました。天野実業㈱では、フリーズドライの乾燥諸条件の適正化や冷凍システムの構築で省エネ化を進めました。
[食の安心安全]
食品の安全性に対するお客様の期待が高まる中、食品に含まれる微量成分を網羅的に分析することが可能な最新の飛行時間型質量分析計を導入しました。本分析機器を活用して、食品の原材料、特に食品添加物や容器包装資材を精密に分析することで、安全な製品づくりに貢献しています。また、水・原料・製品の安全性を正確かつ迅速に評価するために、最先端の分析技術を駆使し、残留農薬、残留動物用医薬品、カビ毒、有害金属、その他食品リスクとなる化学物質の高感度・高精度そして高速分析が可能な分析法を新規開発・改良し、品質確認のための分析体制を常に最先端のものに更新しています。各種学会や社外研究機関において密な情報交流を行うことで食品リスクに関する情報をいちはやく入手し、新規リスクの迅速な分析技術確立や新規技術導入に役立てています。グループ各社の分析部門と連携し、原料・製品の品質保証体制の更なる充実に貢献しました。
[新規事業関連]
バイオエタノールに関する研究開発では、砂糖とエタノールの同時増産を実現する新プロセス“逆転生産プロセス”を開発し、第22回地球環境大賞を受賞致しました。また、国際学会(ISSCT2013)や国際シンポジウム(TABBS)、論文誌(Journal of Bioscience & Biotechnology)で成果を発表し、多くのマスコミに取り上げられました。サトウキビは、ショ糖(砂糖原料)と還元糖(砂糖生産を阻害するブドウ糖,果糖)の2種類の糖分を含有しています。多くの収穫量が期待できる高バイオマス量サトウキビや収穫期間外のサトウキビなどは、還元糖の含有率が高いため、砂糖の生産効率を低下させるという課題がありました。今回開発した逆転生産プロセスは、従来の砂糖・エタノールという製造順序を逆転させ、砂糖生産効率を下げる原因となる還元糖のみを先に選択的にエタノールに変換した後に、砂糖を生産するという画期的な同時生産プロセスです。バイオエタノールを生産することによって、砂糖生産効率を大幅に向上させ、これまでの収穫期間(工場稼働期間)を延長することができる革新的な技術で、国内外での特許化を進めています。地球規模で懸念される食料・エネルギー問題の解決に貢献する技術として、砂糖産業など多くの関係者から注目されています。今後は事業化を目指して本技術を実用レベルに高めるための技術開発を推進していきます。
一方、副産物としての酵母を活用した農業資材などの新規事業開発についても実用化を目指して技術開発を推進しています。
事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
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- 連結経営指標等
- 提出会社の経営指標等
- 沿革
- 事業の内容
- 関係会社の状況
- 従業員の状況
- 業績等の概要
- 生産、受注及び販売の状況
- 対処すべき課題
- 事業等のリスク
- 研究開発活動- 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
- 株式の総数等
- 発行済株式総数、資本金等の推移
- 株価の推移
- 最近6月間の月別最高・最低株価
- 株式所有者別状況
- 役員の状況
- コーポレートガバナンス状況
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