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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1001ZQU

有価証券報告書抜粋 株式会社マネーパートナーズグループ 事業の内容 (2014年3月期)


沿革メニュー関係会社の状況

(1) 当社グループの概要
当社グループは、当社及び連結子会社2社で構成されており、主としてインターネットを通じた外国為替証拠金取引に係る事業を行っております。
株式会社マネーパートナーズは、一般顧客向けに外国為替証拠金取引事業を営むとともに、金融商品取引業者向けに提携金融機関として外国為替取引の提供等を行っております。また、株式会社マネーパートナーズソリューションズは、株式会社マネーパートナーズ及び金融商品取引業者向けシステムの設計、開発、販売、保守及び運用を主たる業務としております。
なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準ついては連結ベースの数値に基づいて判断することになります。
(2) 外国為替証拠金取引について
① 外国為替証拠金取引の特徴
当社グループが行っている外国為替証拠金取引は、証拠金を預託することにより、銀行間での外国為替取引の商慣習である通常2営業日後に実行される受渡し期日を、反対売買等の決済取引を行わない場合には、繰り延べする(以下、「ロールオーバー」という。)ことで、決済するまで建玉の継続を可能にした取引であり、主たる商品名称をパートナーズFXとしてサービス展開しております。
当社グループの顧客は、一般投資家、事業法人であり、リアルタイムな為替レートの配信及び注文の受付を行い、週末のニューヨーク外国為替市場の終了時から翌週東京外国為替市場の開始時までを除く24時間取引可能な環境を提供しております。
2010年8月には、顧客保護の観点から「金融商品取引業等に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令(2009年8月3日内閣府令第43号)」(以下、「証拠金規制」という。)が施行され、想定元本に対し一定金額以上の証拠金の預託を受けずに業者が取引を行うことが禁止されました。そのため、当社グループでは、一般投資家向けとして、証拠金規制の対象となった個人投資家向けには「スタンダードコース」によるサービス提供を、同規制対象外の法人向けには「法人コース」によるサービス提供を行っております。
② 外国為替証拠金取引の仕組み
当社グループが行う外国為替証拠金取引は、全て顧客との相対取引であり、顧客との取引により生じる当社グループの外国為替ポジションについては、取引所外国為替証拠金取引市場におけるマーケットメイカーとしての市場取引によって生じる外国為替ポジションと合わせて、随時、提携金融機関(以下、「カウンターパーティ」という。)との間でヘッジ取引(以下、「カバー取引」という。)を行うか店内マリー(「(3)収益構造」ご参照)を行うことにより、当社グループの自己ポジションの為替変動リスクを回避しております。また、当社グループでは、ニューヨーク外国為替市場終了時点において、こうした顧客との取引により生じる自己ポジションを完全にカバーすることで、市場リスクを回避する運用を行っております。
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パートナーズFXは、1万通貨単位を最低取引単位とし、建玉必要証拠金は、通貨ペア毎に必要額を定めており、一部の通貨ペアを除き変動制となっております(図表1ご参照)。スタンダードコースでは、最小で総約定代金の25分の1の資金で取引を開始することができ、取引に必要な最低証拠金の額は4,000円となっております(法人コースでは、最小で総約定代金の200分の1の資金で取引を開始することができ、最低証拠金額は1,000円となります。)。例えばスタンダードコースでは、米ドル/円の相場が1ドル=100円のときに、42,000円の証拠金を担保として1万ドルの米ドルを売買することが可能となります(図表2ご参照)。この場合、1万ドルの円貨は100万円であることから、42,000円の証拠金に対し、約24倍の取引が行われていることになります。
こうした証拠金に対する取引金額の倍率をレバレッジと呼び、この原理により、顧客は元本以上の金額の外国為替取引を行うことができ、高い投資収益が期待できる半面、相場が不利に動いた場合には投資損失を蒙る可能性があります。なお、当社グループが顧客から預託を受ける証拠金は、日本円及び当社グループが定める通貨の現金(2014年3月31日現在、米ドル、ユーロ、豪ドル、ニュージーランドドル、カナダドル、英ポンド、スイスフラン、香港ドル、シンガポールドル)のみとなっております。
(図表1)建玉必要証拠金金額
各通貨ペアの建玉必要証拠金の金額については、各通貨ペアの前営業日の終値をもとに決定しております(スタンダードコースの場合)。
(2014年3月31日現在)
各通貨ペアの前営業日終値1万通貨当たりの建玉必要証拠金金額
120円以上下記と同様、5円ごとに 建玉必要証拠金
金額が2,000円ずつ加算されます。
115円以上120円未満48,000円
110円以上115円未満46,000円
105円以上110円未満44,000円
100円以上105円未満42,000円
95円以上100円未満40,000円
90円以上95円未満38,000円
85円以上90円未満36,000円
85円未満上記と同様、5円ごとに建玉必要証拠金
金額が2,000円ずつ減算されます。
10円以上15円未満6,000円
5円以上10円未満4,000円
(注)1.証拠金の預託先は株式会社マネーパートナーズとなります。
2.証拠金の預託方法は、当社グループが指定する金融機関の口座への振込となります。
3.上記はスタンダードコースのものであり、法人コースの場合の建玉必要証拠金は別途定めております。
(図表2)取引の仕組み(スタンダードコース、米ドル/円取引の場合)
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パートナーズFXは、顧客と当社グループとの間の相対取引であり、取引が成立した場合に当該顧客の受入証拠金より建玉必要証拠金額を振替充当し、成立したポジションにつき一定の間隔で時価評価を行います。また、パートナーズFXでは(以下スタンダードコースについての説明となります。)、受入証拠金に評価損益等を加減した金額を対象顧客の純資産額と定義し、一定の間隔で行われる時価評価により顧客の純資産額評価を行った結果、純資産額が建玉必要証拠金の20%以下になった時点で、自動的に顧客の未決済建玉全てを成行注文により決済する自動ロスカット制度を採用しております。また、当社グループでは、純資産額が建玉必要証拠金の100%未満になった時点でプレアラームを、40%未満になった時点でアラームをEメールにて通知し、インターネットの取引画面上に表示いたします(図表3ご参照)。この自動ロスカット制度は、顧客の損失を限定する顧客保護のための措置でありますが、相場の状況等により執行される価格がロスカット水準から大きく乖離する可能性があります。
(図表3)外国為替証拠金取引に係る顧客ポジション管理
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また、スタンダードコースにおいては、従来の自動ロスカット制度のほかに追加証拠金制度を採用しており、毎営業日の最終の純資産額が最終の建玉必要証拠金を下回った場合、その差額が追加証拠金として認識されます。追加証拠金は、翌営業日の18時までに入金等の方法により解消する必要があり、解消されない場合は顧客の未決済建玉全てを成行注文により決済します。
③ スタンダードコースと法人コース
当社グループでは、2010年8月に証拠金規制が施行されたことに伴い、個人投資家向けの「スタンダードコース」と法人向けの「法人コース」の2つのコースを用意しております。「法人コース」は証拠金規制の対象外となるため、最大200倍のレバレッジで取引が可能となっておりますが、場合によっては、小さい値動きでも短期間のうちに大きな損失を蒙る可能性もあり、リスクが極めて高くなるという側面を併せ持っております。そのため、自動ロスカット水準やプレアラーム及びアラームによる通知水準をスタンダードコースに比べ厳しく設定しております。

スタンダードコース法人コース
取引通貨ペア数13通貨ペア13通貨ペア
手数料無料(インターネット取引)無料(インターネット取引)
レバレッジ最大25倍最大200倍
プレアラーム100%180%
アラーム40%140%
自動ロスカット20%100%
追加証拠金制度ありなし

(3) 収益構造
① カバー取引による売買収益((連結)損益計算書上、「トレーディング損益(外国為替取引損益)」に計上
しております。)
当社グループは、顧客との取引により生じる当社グループの外国為替ポジションについては随時、カウンターパーティとの間でカバー取引を行うことにより、当社グループの自己ポジションの為替変動リスク及びスワップポイントの受け払い負担リスクを回避しております。外国為替証拠金取引は、顧客との相対取引であるため、顧客に提示するレートに対し、インターネット等の手段により顧客が売買注文を実行し、その注文が成立した時点で、当社グループには、顧客の成立した買い又は売りのポジションと反対のポジションが生じ、相場変動リスク(市場リスク)が発生いたします。当社グループは、カウンターパーティへの売買注文を通じて顧客注文成立により生じたポジションと反対のポジションをカウンターパーティに保有することにより、この市場リスクを回避します。また、このとき発生する値段の差額がカバー取引による売買収益となります。
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② 店内マリーによる売買収益((連結)損益計算書上、「トレーディング損益(外国為替取引損益)」に計上しております。)
当社グループでは、顧客に対しインターネットの取引画面に、通貨ペア毎の売り値段、買い値段のリアルタイム表示を常時行うことにより売買注文に応じております。その際に顧客からの多数の売り注文と多数の買い注文が瞬時に成立した場合、スプレッドと呼ばれる売値、買値の差額が当社グループの売買収益となります。
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③ スワップポイント収益((連結)損益計算書上、「トレーディング損益(外国為替取引損益)」に計上しております。)
パートナーズFXは、日々ポジションを繰り越す場合に、異なる通貨間で金利差が発生することから、この金利差の受け払いが当事者間で行われます。当社グループでは、これをスワップポイントと呼んでおり、高金利通貨を買っている場合には毎日金利差額を受け取ることができますが、高金利通貨を売っている場合には毎日金利差額を支払うことになります(図表4ご参照)。
当社グループでは、各国の金利情勢により変動するスワップポイントを通貨間の金利差やポジションの繰り越し日数をもとに計算し、その実績をホームページ及び取引画面内で公開しております。また、当社グループでは、毎営業日に自社勘定と顧客毎の証拠金勘定とによってスワップポイントの受け払いの管理をしておりますが、スワップポイントの受渡しは、ポジションの決済時点でのみ行われます。ただし、未決済のポジションに発生しているスワップポイントは、純資産の計算に組み込まれます。
(図表4)スワップポイントの受け払い(米ドル/円取引の場合)
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前述のとおり、当社グループは、顧客との取引により生じる外国為替ポジションについては随時、カウンターパーティとの間でカバー取引を行うことにより、自己ポジションの為替変動リスク及びスワップポイントの受け払い負担リスクを回避しております(図表5ご参照)。スワップポイントに関しても、カウンターパーティから受け取る又はカウンターパーティへ支払うスワップポイントと顧客へ支払う又は顧客から受け取るスワップポイントとの差額を当社グループの収益としております。
当社グループは、こうしたカウンターパーティへのカバー取引を、コンピューターによる自動ヘッジシステムを利用する方法又はディーラーによるマニュアルによる方法で実施しております。そのため、万が一、自動ヘッジシステムがシステムダウン等の理由により機能不全に陥った場合でも、当社グループは24時間3交代によるカバーディーリング体制を整備しているため、マニュアルでカバー取引が可能となります。
(図表5)顧客からの注文フロー
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したがって、当社グループは、顧客との相対取引によって生じる自己ポジション相当を、為替相場の急変等の要因によりカウンターパーティに対して速やかにカバー取引が行えない場合又はカバー取引の対象となるカウンターパーティが倒産等により決済不能となった場合には、当社グループ自身に為替相場の変動リスク及びスワップポイントの受け払い負担リスクが発生することになります。

以上の仕組みにより、当社グループは一般顧客との間で行った取引の約定値段と当社グループがカウンターパーティとの間で行ったカバー取引の約定値段との差額による売買収益、店内マリーによる売買収益、スワップポイントの受け払いによる差額を収益源としており、これらを主な営業収益として計上しております。
(4) 外国為替証拠金取引の顧客資産の区分管理について
外国為替証拠金取引は、金融商品取引業等に関する内閣府令に基づき、顧客からの預託金について、金銭信託による区分管理が義務付けられています。顧客資産の管理を行っている株式会社マネーパートナーズは、株式会社三井住友銀行並びにみずほ信託銀行株式会社を受託者として顧客区分管理信託契約を締結し、受益者を顧客として設定した金銭信託による区分管理を行っております。金銭信託による区分管理を行うことで、同社が万が一破綻した場合には、受益者代理人は受託者から信託財産の返還を受け、顧客に帰属すべき資産を返還する仕組みになっております。

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※受益者代理人(甲)として内部管理者を、受益者代理人(乙)として社外の弁護士を選定しております。受益者代理人(甲)は通常時に日々の保全金額の照合等、資産の信託状況の監督を行います。受益者代理人(乙)は株式会社マネーパートナーズの破綻等の緊急時、受託者から信託財産の返還を受け、顧客に帰属すべき資産を返還します。

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