有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100232M
株式会社コスモスイニシア 業績等の概要 (2014年3月期)
(1)業績
当連結会計年度のわが国経済は、政府によるデフレからの脱却に向けた金融政策・財政政策等により、円安・株高基調が継続し、企業収益の改善や個人消費の増加が見られる等、景気は緩やかに回復しましたが、今後につきましては、消費増税に伴う影響や世界経済の下振れリスク等を注視する必要があります。
2013年の首都圏新築マンション市場におきましては、東京都区部における供給が大幅に増加したこと等から、供給戸数は前年比23.8%増の56,478戸、初月契約率は前年比3.2%改善の79.5%となり、堅調に推移いたしました。
また、首都圏マンション流通市場におきましては、2013年の中古マンション成約件数が、前年比13.3%増の36,762戸と、2年連続で過去最高となる等、好調に推移いたしました。
このような事業環境におきまして、当社は2013年4月16日付で大和ハウス工業株式会社(以下「大和ハウス工業」といいます。)との間で資本業務提携契約を締結し、当連結会計年度を「未来創造1年」と位置付け、成長戦略実践のファーストステージとして「コスモスイニシア 中期経営計画」を策定し、その基本方針に則り、事業基盤の強化に努めてまいりました。
当連結会計年度の経営成績は、前連結会計年度と比較して、不動産賃貸事業、不動産流通事業及びその他事業におきましては増収増益となった一方で、不動産販売事業におきましては、新築マンション及び新築一戸建の引渡物件数の減少等により減収となりましたが、新築マンションの売上総利益率の改善や販売費及び一般管理費の削減が図られたこと等から、売上高674億41百万円(前連結会計年度比21.4%減)、営業利益17億39百万円(同32.1%減)、経常利益13億86百万円(同34.0%減)を計上いたしました。
また、連結子会社における海外事業撤退に係る損失に備えるため、追加負担見込額3億72百万円を特別損失として計上したことや、繰延税金資産計上に伴う法人税等調整額3億32百万円を計上したこと等から、当期純利益12億59百万円を計上いたしました。
なお、連結子会社におけるオフィス移転工事の売上高が計画を上回ったことや、新築マンションの売上総利益率の改善、販売費及び一般管理費の削減が図られたこと等から、2013年11月7日に公表しました中期経営計画と比較して、増収増益となりました。
報告セグメントの業績は以下のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、従来の「不動産仲介事業」から「不動産流通事業」へとセグメント名称を変更しております。当該変更はセグメント名称の変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。また、各セグメントのセグメント損益は、営業利益ベースの数値であります。
①不動産販売事業
新築マンション販売におきましては、『イニシア築地』(東京都)、『イニシア鎌倉大船』(神奈川県)、『イニシア浦安』(千葉県)、『ザ・ロアハウス代々木初台』(東京都)等、当連結会計年度の引渡戸数が799戸(前連結会計年度比636戸減)となったこと等により、売上高329億6百万円(同37.0%減)を計上いたしました。
新築一戸建販売におきましては、『コスモアベニュー喜多見』(東京都)、『グランフォーラム大田貴船坂』(東京都)等、引渡区画数が89区画(同29区画減)となったこと等により、売上高51億57百万円(同22.5%減)を計上いたしました。
リノベーションマンション等販売におきましては、『リノマークス横浜仲町台』(神奈川県)を引渡したことや土地売却により、売上高16億11百万円(同62.7%増)を計上いたしました。
これらにより不動産販売事業全体におきましては、新築マンションの販売代理収入等を合計した結果、売上高404億35百万円(同33.9%減)、セグメント利益21億38百万円(同44.3%減)を計上いたしました。
なお、新築マンションの売上総利益率は前連結会計年度比2.3%改善の18.8%、新築一戸建の売上総利益率は同1.5%低下の9.9%となり、当連結会計年度末における新築マンション及び新築一戸建の未契約完成在庫は各々15戸(同26戸減)・18区画(同8区画減)であります。
※新築マンションにはタウンハウス、新築一戸建には宅地分譲、リノベーションマンション等には土地売却を含んでおります。なお、従来の「戸建住宅」から「新築一戸建」へ、「土地・建物」から「リノベーションマンション等」へ、「販売代理・その他」から「その他」へと名称を変更しております。
※共同事業物件における戸数及び区画数については、事業比率に基づき計算しております。
※売上総利益率の算出に際し、たな卸資産評価損は含めておりません。
(単位:百万円)
売上高の内訳 (単位:百万円)
契約の状況 (単位:百万円)
②不動産賃貸事業
不動産賃貸事業におきましては、首都圏におけるサブリース事業を中心に展開し、マンションの受託戸数が8,071戸(同696戸増)となり、前連結会計年度において収益性の低い物件が一掃されたことや、新規稼働物件が収益に寄与したこと等により、売上高134億43百万円(同0.8%増)、セグメント利益5億25百万円(同105.4%増)を計上いたしました。
(単位:百万円)
③不動産流通事業
不動産流通事業におきましては、首都圏のリテール仲介及び法人仲介の取扱高が増加したこと等により、売上高14億30百万円(同35.2%増)、セグメント利益1億27百万円(同54.9%増)を計上いたしました。
(単位:百万円)
④その他事業
その他事業におきましては、オーストラリアにおけるホテル・リゾート運営事業の業績が低迷した一方で、オフィス移転工事の受注が好調に推移し、マンションギャラリー設営事業における利益率が改善したこと等により、売上高129億71百万円(同14.2%増)、セグメント利益2億29百万円(同381.7%増)を計上いたしました。
(単位:百万円)
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、93億82百万円となりました。
〔前連結会計年度末は83億94百万円〕
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
主に新築マンション及び新築一戸建の事業用地や中古マンションの仕入れが順調に進んだことにより、たな卸資産が209億91百万円増加したことや不動産販売事業等に係る預り金が31億93百万円減少したことから、236億82百万円の資金の減少となりました。〔前連結会計年度は85億25百万円の増加〕
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
主に有形固定資産の取得による支出が1億40百万円となったことから、2億29百万円の資金の減少となりました。〔前連結会計年度は1億32百万円の減少〕
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
株式の発行による収入が94億56百万円あったことにより、第1種優先株式を91億50百万円で取得いたしました。
また、事業用地の仕入れに伴い短期借入金が152億80百万円増加したことや長期借入れによる収入が138億28百万円あったことから、248億92百万円の資金の増加となりました。〔前連結会計年度は84億75百万円の減少〕
当連結会計年度のわが国経済は、政府によるデフレからの脱却に向けた金融政策・財政政策等により、円安・株高基調が継続し、企業収益の改善や個人消費の増加が見られる等、景気は緩やかに回復しましたが、今後につきましては、消費増税に伴う影響や世界経済の下振れリスク等を注視する必要があります。
2013年の首都圏新築マンション市場におきましては、東京都区部における供給が大幅に増加したこと等から、供給戸数は前年比23.8%増の56,478戸、初月契約率は前年比3.2%改善の79.5%となり、堅調に推移いたしました。
また、首都圏マンション流通市場におきましては、2013年の中古マンション成約件数が、前年比13.3%増の36,762戸と、2年連続で過去最高となる等、好調に推移いたしました。
このような事業環境におきまして、当社は2013年4月16日付で大和ハウス工業株式会社(以下「大和ハウス工業」といいます。)との間で資本業務提携契約を締結し、当連結会計年度を「未来創造1年」と位置付け、成長戦略実践のファーストステージとして「コスモスイニシア 中期経営計画」を策定し、その基本方針に則り、事業基盤の強化に努めてまいりました。
当連結会計年度の経営成績は、前連結会計年度と比較して、不動産賃貸事業、不動産流通事業及びその他事業におきましては増収増益となった一方で、不動産販売事業におきましては、新築マンション及び新築一戸建の引渡物件数の減少等により減収となりましたが、新築マンションの売上総利益率の改善や販売費及び一般管理費の削減が図られたこと等から、売上高674億41百万円(前連結会計年度比21.4%減)、営業利益17億39百万円(同32.1%減)、経常利益13億86百万円(同34.0%減)を計上いたしました。
また、連結子会社における海外事業撤退に係る損失に備えるため、追加負担見込額3億72百万円を特別損失として計上したことや、繰延税金資産計上に伴う法人税等調整額3億32百万円を計上したこと等から、当期純利益12億59百万円を計上いたしました。
なお、連結子会社におけるオフィス移転工事の売上高が計画を上回ったことや、新築マンションの売上総利益率の改善、販売費及び一般管理費の削減が図られたこと等から、2013年11月7日に公表しました中期経営計画と比較して、増収増益となりました。
報告セグメントの業績は以下のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、従来の「不動産仲介事業」から「不動産流通事業」へとセグメント名称を変更しております。当該変更はセグメント名称の変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。また、各セグメントのセグメント損益は、営業利益ベースの数値であります。
①不動産販売事業
新築マンション販売におきましては、『イニシア築地』(東京都)、『イニシア鎌倉大船』(神奈川県)、『イニシア浦安』(千葉県)、『ザ・ロアハウス代々木初台』(東京都)等、当連結会計年度の引渡戸数が799戸(前連結会計年度比636戸減)となったこと等により、売上高329億6百万円(同37.0%減)を計上いたしました。
新築一戸建販売におきましては、『コスモアベニュー喜多見』(東京都)、『グランフォーラム大田貴船坂』(東京都)等、引渡区画数が89区画(同29区画減)となったこと等により、売上高51億57百万円(同22.5%減)を計上いたしました。
リノベーションマンション等販売におきましては、『リノマークス横浜仲町台』(神奈川県)を引渡したことや土地売却により、売上高16億11百万円(同62.7%増)を計上いたしました。
これらにより不動産販売事業全体におきましては、新築マンションの販売代理収入等を合計した結果、売上高404億35百万円(同33.9%減)、セグメント利益21億38百万円(同44.3%減)を計上いたしました。
なお、新築マンションの売上総利益率は前連結会計年度比2.3%改善の18.8%、新築一戸建の売上総利益率は同1.5%低下の9.9%となり、当連結会計年度末における新築マンション及び新築一戸建の未契約完成在庫は各々15戸(同26戸減)・18区画(同8区画減)であります。
※新築マンションにはタウンハウス、新築一戸建には宅地分譲、リノベーションマンション等には土地売却を含んでおります。なお、従来の「戸建住宅」から「新築一戸建」へ、「土地・建物」から「リノベーションマンション等」へ、「販売代理・その他」から「その他」へと名称を変更しております。
※共同事業物件における戸数及び区画数については、事業比率に基づき計算しております。
※売上総利益率の算出に際し、たな卸資産評価損は含めておりません。
(単位:百万円)
2013年3月期 | 2014年3月期 | 前連結会計年度比 | 増減率(%) | |
売上高 | 61,130 | 40,435 | △20,694 | △33.9 |
セグメント利益 | 3,838 | 2,138 | △1,699 | △44.3 |
売上高の内訳 (単位:百万円)
2013年3月期 | 2014年3月期 | 前連結会計年度比 | |||||
販売数量 | 金額 | 販売数量 | 金額 | 販売数量 | 金額 | 増減率(%) | |
新築マンション(戸) | 1,435 | 52,242 | 799 | 32,906 | △636 | △19,335 | △37.0 |
新築一戸建(区画) | 118 | 6,659 | 89 | 5,157 | △29 | △1,501 | △22.5 |
リノベーションマンション等 | ― | 990 | ― | 1,611 | ― | 620 | 62.7 |
その他 | ― | 1,238 | ― | 759 | ― | △478 | △38.6 |
合計 | ― | 61,130 | ― | 40,435 | ― | △20,694 | △33.9 |
契約の状況 (単位:百万円)
2013年3月期 | 2014年3月期 | 前連結会計年度比 | |||||
契約数量 | 金額 | 契約数量 | 金額 | 契約数量 | 金額 | 増減率(%) | |
新築マンション(戸) | 1,030 | 39,043 | 891 | 35,035 | △139 | △4,007 | △10.3 |
新築一戸建(区画) | 130 | 7,063 | 81 | 5,029 | △49 | △2,033 | △28.8 |
リノベーションマンション等 | ― | 1,200 | ― | 1,401 | ― | 201 | 16.8 |
その他 | ― | 468 | ― | 543 | ― | 74 | 16.0 |
合計 | ― | 47,775 | ― | 42,010 | ― | △5,765 | △12.1 |
②不動産賃貸事業
不動産賃貸事業におきましては、首都圏におけるサブリース事業を中心に展開し、マンションの受託戸数が8,071戸(同696戸増)となり、前連結会計年度において収益性の低い物件が一掃されたことや、新規稼働物件が収益に寄与したこと等により、売上高134億43百万円(同0.8%増)、セグメント利益5億25百万円(同105.4%増)を計上いたしました。
(単位:百万円)
2013年3月期 | 2014年3月期 | 前連結会計年度比 | 増減率(%) | |
売上高 | 13,336 | 13,443 | 106 | 0.8 |
セグメント利益 | 255 | 525 | 269 | 105.4 |
転貸マンション戸数(戸) | 7,375 | 8,071 | 696 | 9.4 |
空室率(%) | 3.8 | 5.1 | 1.3 | ― |
③不動産流通事業
不動産流通事業におきましては、首都圏のリテール仲介及び法人仲介の取扱高が増加したこと等により、売上高14億30百万円(同35.2%増)、セグメント利益1億27百万円(同54.9%増)を計上いたしました。
(単位:百万円)
2013年3月期 | 2014年3月期 | 前連結会計年度比 | 増減率(%) | |
売上高 | 1,058 | 1,430 | 372 | 35.2 |
セグメント利益 | 82 | 127 | 45 | 54.9 |
取扱高 | 33,191 | 41,891 | 8,700 | 26.2 |
取扱件数(件) | 800 | 840 | 40 | 5.0 |
④その他事業
その他事業におきましては、オーストラリアにおけるホテル・リゾート運営事業の業績が低迷した一方で、オフィス移転工事の受注が好調に推移し、マンションギャラリー設営事業における利益率が改善したこと等により、売上高129億71百万円(同14.2%増)、セグメント利益2億29百万円(同381.7%増)を計上いたしました。
(単位:百万円)
2013年3月期 | 2014年3月期 | 前連結会計年度比 | 増減率(%) | ||
売上高 | 11,359 | 12,971 | 1,611 | 14.2 | |
セグメント利益 | 47 | 229 | 181 | 381.7 |
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、93億82百万円となりました。
〔前連結会計年度末は83億94百万円〕
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
主に新築マンション及び新築一戸建の事業用地や中古マンションの仕入れが順調に進んだことにより、たな卸資産が209億91百万円増加したことや不動産販売事業等に係る預り金が31億93百万円減少したことから、236億82百万円の資金の減少となりました。〔前連結会計年度は85億25百万円の増加〕
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
主に有形固定資産の取得による支出が1億40百万円となったことから、2億29百万円の資金の減少となりました。〔前連結会計年度は1億32百万円の減少〕
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
株式の発行による収入が94億56百万円あったことにより、第1種優先株式を91億50百万円で取得いたしました。
また、事業用地の仕入れに伴い短期借入金が152億80百万円増加したことや長期借入れによる収入が138億28百万円あったことから、248億92百万円の資金の増加となりました。〔前連結会計年度は84億75百万円の減少〕
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