有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10029L7
東武鉄道株式会社 業績等の概要 (2014年3月期)
(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府主導による金融緩和および財政出動等の各種経済政策の効果もあり、9月以降企業収益が改善し個人消費や設備投資が持ち直すなど、緩やかな回復基調で推移いたしました。このような情勢下にありまして、当社グループでは、安全はすべての事業の根幹であるとの認識のもと、「東武グループ中期経営計画2010~2013」にもとづき、将来にわたる持続的成長を目指し各種施策を実施いたしました。5月に開業1周年を迎えた「東京スカイツリータウン®」につきましては、引き続き多くのお客様にご来場いただき、グループ各事業においても連携した施策を実施するなど、その効果を最大限取り込み、広域的に波及・浸透させていくことで沿線全体の活性化および「東武」ブランドの価値向上とグループ全体の収益向上につなげてまいりました。
当期の連結業績は、営業収益は593,649百万円(前期比2.8%増)、営業利益は56,013百万円(前期比6.6%増)、経常利益は51,931百万円(前期比9.2%増)、当期純利益は31,521百万円(前期比10.0%増)となりました。
この結果、中期経営計画における数値目標(当期純利益200億円、有利子負債残高8,100億円、有利子負債/EBITDA倍率8倍程度)を達成いたしました。
今般、これまでの中期経営計画の実施結果と2020年に向けて予想される環境の変化等も踏まえ、新中期経営計画「東武グループ中期経営計画2014~2016」を策定いたしました。新計画では、「東京スカイツリータウン」を含めた各種事業の収益基盤の強化に注力することに加え、今後の収益源となる事業創出に取り組み、将来にわたる持続的成長を目指してまいります。
セグメント情報の業績を示すと、次のとおりであります。
なお、各セグメントの営業利益をセグメント利益としております。また、各セグメントの営業成績のうち「調整額」は内部取引消去額を表しております。
(運輸事業)
鉄道業におきまして、当社では、安全を最優先に、より多くのお客様にご利用いただけるよう、様々な取り組みを進めております。安全輸送面では、さらなる安全性向上を目指し、船橋駅においてホームドア(可動式ホーム柵)の使用を開始し、柏駅においても工事を進めたほか、伊勢崎駅付近の高架化を完了させ、引き続き野田市駅付近・竹ノ塚駅付近の高架化工事や「東上線新運転保安システム」の構築等を進めてまいりました。また、野田線において省エネ効果が高く、当社初の無線LANサービスを備えた新型車両60000系を導入したほか、大規模地震等に備え、防災対策として駅舎・高架橋の耐震補強工事や橋梁改修工事等を進めました。さらに、従業員に対して、安全に関する様々な教育を継続し、駅における避難誘導訓練や列車の一旦停止訓練を実施したほか、踏切における事故の発生を想定し、併発事故防止訓練やお客様の避難誘導訓練等の異常時総合訓練を行いました。
営業面では、東京スカイツリータウン開業1周年にあわせ亀戸線において東京スカイツリー®の特別ラッピングを施した「下町トレイン」を運行したほか、企画乗車券を発売し誘客に努めました。また、野田線の沿線価値向上をはかる施策として、路線愛称名「東武アーバンパークライン」および路線ロゴマークの導入を決定いたしました。お客様の利便性向上のため、駅リニューアル(橋上駅舎化)を運河駅、武州長瀬駅、大袋駅において完了し、岩槻駅で工事を進めました。さらに、大学と連携した両毛地区のPR活動を行い誘客に努めたほか、埼玉県ゆかりのアニメ・マンガ作品を主体としたイベント「アニ玉祭」会場への臨時列車を運行しました。東上線においては、東急東横線・横浜高速みなとみらい線との相互直通運転を活用し、企画乗車券の発売や川越をはじめとした沿線観光地の積極的な宣伝活動を行いました。また、2014年5月1日に開業100周年を迎えることから、ロゴマークおよびキャッチコピーを設定するとともに特別の塗装列車を運行しました。
バス・タクシー業におきまして、お客様の利便性向上のため東武バスセントラル㈱では、東京駅等と東京スカイツリータウンとを結ぶスカイツリーシャトル4路線のダイヤ改正を実施し、関越交通㈱では、新宿発の高速バス「尾瀬号」の川越駅西口への乗り入れを開始しました。
運輸事業全体としては、消費増税に伴う定期券等の先買いもあり、営業収益は216,660百万円(前期比2.5%増)、営業利益は30,062百万円(前期比3.8%増)となりました。
(営業成績)
業種別 | 当連結会計年度 (自 2013年4月1日 至 2014年3月31日) | |
営業収益(百万円) | 前期比(%) | |
鉄道業 | 159,995 | 0.8 |
バス・タクシー業 | 32,545 | 0.1 |
貨物運送業 | 25,164 | 19.1 |
小計 | 217,705 | 2.5 |
調整額 | △1,044 | ― |
営業収益計 | 216,660 | 2.5 |
(提出会社の鉄道業成績)
種別 | 単位 | 第193期 | 第194期 | |
(自 2012年4月1日 至 2013年3月31日) | (自 2013年4月1日 至 2014年3月31日) | |||
営業日数 | 日 | 365 | 365 | |
営業キロ | キロ | 463.3 | 463.3 | |
客車走行キロ | 千キロ | 275,886 | 267,760 | |
定期 | 千人 | 567,896 | 582,309 | |
輸送人員 | 定期外 | 〃 | 311,144 | 311,925 |
計 | 〃 | 879,040 | 894,234 | |
定期 | 百万円 | 64,362 | 65,634 | |
旅客収入 | 定期外 | 〃 | 77,440 | 77,879 |
計 | 〃 | 141,802 | 143,513 | |
運輸雑収 | 〃 | 16,006 | 15,393 | |
収入合計 | 〃 | 157,807 | 158,906 | |
1日平均収入 | 〃 | 432 | 435 | |
乗車効率 | % | 31.6 | 33.1 |
(注) 乗車効率の算出方法
乗車効率=延人キロ(駅間通過人員×駅間キロ程)÷(客車走行キロ×平均定員)×100
乗車効率とは、客車走行車両定員に対する旅客輸送量を見るためのものであります。
(レジャー事業)
スカイツリー業におきまして、東武タワースカイツリー㈱では、在京テレビ局6社による地上デジタルテレビ放送の本放送が開始され、社会インフラとしての電波塔機能を本格的に発揮することとなりました。また、台北101との共同プロモーションを実施するなど、訪日観光客の誘致活動を積極的に展開するとともに、開業1周年記念イベント、季節に応じたイベントや多彩な特別ライティングを実施し、多くのお客様にご来場いただけるよう努めました。旅行業におきまして、国内外に広く営業ネットワークを持ち、カンファレンス事業(会議ビジネス)等にノウハウを持つトップツアー㈱を当社の子会社とし、東武トラベル㈱との相乗効果を発揮させるとともにグループ各社との連携により新たな需要の創造をはかりました。
ホテル業におきまして、コートヤード・マリオット銀座東武ホテルでは、東京スカイツリーのオフィシャルホテルとしての営業施策を引き続き実施したほか、レストランのリニューアル効果等により好調に推移いたしました。
遊園地・観光業におきまして、東武動物公園では、ホワイトタイガーの赤ちゃんの一般公開、ウィンターイルミネーション等のイベントを実施したほか、「ハートフルタウン」をオープンし、遊園地エリアのさらなる魅力向上をはかり増収に努めました。また、東武ワールドスクウェア㈱では、展示物のリニューアルや「イルミネーションin東武ワールドスクウェア」などイベントを開催し、誘客に努めました。
スポーツ業におきまして、㈱東武スポーツでは、「TOBUアスレティック@スタジオ ネオスわかば」を新規出店し、増収に努めました。
レジャー事業全体としては、営業収益は75,211百万円(前期比1.2%増)、営業利益は12,077百万円(前期比14.0%増)となりました。
(営業成績)
業種別 | 当連結会計年度 (自 2013年4月1日 至 2014年3月31日) | |
営業収益(百万円) | 前期比(%) | |
遊園地・観光業 | 5,186 | △2.6 |
スポーツ業 | 13,223 | 9.9 |
旅行業 | 11,758 | 114.7 |
ホテル業 | 17,037 | △0.7 |
飲食業 | 10,459 | △8.3 |
遊技場業 | ― | △100.0 |
スカイツリー業 | 19,657 | 5.0 |
小計 | 77,323 | 1.1 |
調整額 | △2,112 | ― |
営業収益計 | 75,211 | 1.2 |
(不動産事業)
スカイツリータウン業におきまして、「東京ソラマチ®」において、夏休みやクリスマス等の四季を通じた各種イベントを実施し、誘客および収益確保をはかりました。また、オフィス施設「東京スカイツリーイーストタワー®」において、オフィス入居率100%を達成いたしました。不動産賃貸業におきまして、保有資産を有効活用し、安定的な収益確保および魅力ある沿線づくりをはかるため、松原団地駅「エキア松原」や西新井駅「ペアロード」の駅ナカ店舗のリニューアル等を実施し、駅および周辺施設の充実に努めました。
不動産分譲業におきまして、当社では、沿線の価値向上および沿線定住人口増加を目的として、分譲マンション「ブリリアときわ台ソライエレジデンス」(板橋区前野町)の販売を開始したほか、「ソライエ・プレミアムテラス」(墨田区立花)等のマンションおよび野田市清水公園東等の土地を販売いたしました。
不動産事業全体としては、営業収益は63,867百万円(前期比13.6%増)、営業利益は8,077百万円(前期比0.6%増)となりました。
(営業成績)
業種別 | 当連結会計年度 (自 2013年4月1日 至 2014年3月31日) | |
営業収益(百万円) | 前期比(%) | |
不動産賃貸業 | 35,475 | 5.3 |
不動産分譲業 | 16,032 | 54.4 |
スカイツリータウン業 | 12,961 | 3.0 |
小計 | 64,468 | 13.8 |
調整額 | △601 | ― |
営業収益計 | 63,867 | 13.6 |
(流通事業)
流通業におきまして、㈱東武百貨店では、宝飾品などの高額品の販売が順調に推移いたしました。また、池袋店では「東武ワールドウォッチフェア」や「大北海道展」などの催事を開催したほか、㈱東武宇都宮百貨店では、より多くのお客様にご来店いただけるよう「おいしい・おしゃれ」をコンセプトに、宇都宮店8階レストラン街「スパイス」のリニューアルを実施したほか、開店準備を進めておりました「栃木店」を3月に栃木市役所内に出店いたしました。㈱東武カードビジネスでは、東京ソラマチでのポイントアップキャンペーンを行うなど、「東京スカイツリー東武カードPASMO」の新規会員数のさらなる獲得に努めました。
流通事業全体としては、一部の連結子会社が前期に決算期変更を行った影響もあり、営業収益は207,809百万円(前期比0.8%減)、営業利益は1,484百万円(前期比23.8%減)となりました。
(営業成績)
業種別 | 当連結会計年度 (自 2013年4月1日 至 2014年3月31日) | |
営業収益(百万円) | 前期比(%) | |
流通業 | 207,809 | △0.8 |
調整額 | ― | ― |
営業収益計 | 207,809 | △0.8 |
(その他事業)
㈱東武エネルギーマネジメントでは、佐野市(葛生駅南側土地)において、鉄道貨物ヤードの跡地を活用した大規模太陽光発電(メガソーラー)事業を開始いたしました。また、建設業におきまして、東武建設㈱では、取手市においてマンション建設工事を完成させたほか、東武谷内田建設㈱では、豊島区において幹線道路の地下化工事を受注し工事を進めるなど増収に努めました。
その他事業全体としては、営業収益は96,061百万円(前期比9.8%増)、営業利益は5,215百万円(前期比43.9%増)となりました。
(営業成績)
業種別 | 当連結会計年度 (自 2013年4月1日 至 2014年3月31日) | |
営業収益(百万円) | 前期比(%) | |
建設業 | 55,626 | 17.0 |
その他業 | 41,243 | 1.1 |
小計 | 96,869 | 9.7 |
調整額 | △808 | ― |
営業収益計 | 96,061 | 9.8 |
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ7,931百万円増加し31,200百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は税金等調整前当期純利益53,146百万円に減価償却費52,669百万円等を加減算した結果、97,832百万円となり、前連結会計年度と比べて2,519百万円の資金流入の減少となりました。これは、主に法人税等の支払額が増加したこと等によるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は53,196百万円となり、前連結会計年度と比べて2,970百万円の資金流出の増加となりました。これは、主に連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が増加したこと等によるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は36,758百万円となり、前連結会計年度に比べて10,764百万円の資金流出の減少となりました。これは、主に長期借入金の返済による支出が増加したものの、社債の発行による収入が増加したこと及び社債の償還による支出が減少したこと等によるものです。- 有価証券報告書 抜粋メニュー
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