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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10021RP

有価証券報告書抜粋 日本航空株式会社 事業等のリスク (2014年3月期)


対処すべき課題メニュー研究開発活動

投資者の投資判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。但し、これらは
当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見しがたいリスクも存在し
ます。また、本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は2014年3月31日現在におい
て判断したものであります。定期航空運送事業及び不定期航空運送事業を中心とする当社グループの事業の内容に
鑑み、当社グループにおいては以下のようなリスクが存在しております。

①国際情勢の変化による影響に関わるリスク
当社グループは、米州・欧州・アジア大洋州・中国方面を中心に国際航空旅客及び貨物運送事業を展開しており
ます。航空需要は、テロ攻撃や地域紛争、戦争、疫病の発生・蔓延により大幅に減少する可能性があります。特に
紛争発生地域や、感染症等の疫病の発生・蔓延地域に対する渡航自粛勧告が発せられる場合や、利用者の恐怖心等
により不要不急の渡航を回避する動きが顕著になる場合には、当該地域を離発着する当社グループの航空便の需要
に深刻な悪影響を及ぼす可能性があります。

②日本及び世界経済の動向に関わるリスク
当社グループの国際及び国内旅客事業は、共に日本市場に大きく依存しています。したがって、日本の経済動向
及び欧州債務危機を含む世界の経済情勢や日本の顧客基盤における航空需要の悪化、天災又は悪天候等により、当
社グループの事業は悪影響を受ける可能性があります。特に、国際旅客事業は景況に左右されやすい傾向にありま
す。

③中期計画・年次計画に関わるリスク
当社グループは、中期計画及び年次計画を策定しておりますが、これら経営計画の遂行には様々な内部的・外部
的リスクが内在しています。また、当社グループのこれらの経営計画は多くの想定に基づいて作成されています
が、かかる想定が予定通りとならない場合、当該計画における収益目標及び利益目標を達成できない可能性があり
ます。また、当社グループが策定する中期計画及び年次計画は、計画策定時点において有効な会計制度及び税制、
並びにこれらの処理方法及び法的要件を前提として策定したものであり、将来、これらの制度、方法及び要件が変
更された場合には、計画で公表した将来に関する財務予測等に変更が生じる可能性があります。

④航空機導入計画に関わるリスク
当社グループは、航空運送事業において、燃費効率に優れた新型の中小型機を中心とした機材構成を指向し、ボ
ーイング社等の航空機メーカーに対して航空機を発注しておりますが、これらの航空機メーカーのいずれかの技術
上・財務上その他の理由により納期が遅延した場合、当社グループの中長期的な事業に影響を及ぼす可能性があり
ます。

⑤提携に関わるリスク
当社グループが属する航空業界においては、複数の航空会社による企業連合(グローバルアライアンス)の活用
や、提携相手と独占禁止法適用除外(ATI)の認可を受けた国境を越えての共同事業を展開する動きが活発化し
ております。当社グループは、アメリカン航空及びブリティッシュ・エアウェイズを中心とした「ワンワールド」
というグローバルアライアンスに加盟し、アジア太平洋路線においてアメリカン航空と、欧州路線においてはブリ
ティッシュ・エアウェイズとの共同事業を展開しております。これら共同事業の相手企業や、ワンワールドのメン
バー企業の経営状況に変化が生じる場合、ワンワールドメンバーのワンワールドへの加盟状況に変化が生じた場
合、あるいは当社グループとの提携関係に大きな変化が生じた場合には、当社の提携戦略に影響を及ぼす可能性が
あります。

⑥競争に関わるリスク
当社グループは、国内及び海外において、路線、サービス及び料金に関して激しい競争に直面しています。国内
線では、他の日本の大手航空会社、低コストの新規航空会社及び新幹線との激しい競争に直面しているほか、今後
はLCCとの競争も激しくなるものと想定されます。国際線では、海外及び日本の主要航空会社との競争が激化して
おり、羽田空港及び成田空港の拡張による発着枠の増加によって競争はさらに激化する可能性があり、それに加え
て海外及び日本の航空会社によって形成されるアライアンス及びコードシェア提携が、国際線における競争を激化
させています。現時点ではLCCによる影響は想定の範囲内に収まっておりますが、今後の内外のLCCとの更なる競争
激化が強い料金の引き下げ圧力をもたらす可能性があると共に、当社グループの航空便から同社を始めとするLCC
への旅客流出等が大きく発生した場合には、当社グループの対LCC戦略に影響を及ぼし、当社グループの経営及び
業績に影響を及ぼす可能性があります。こうした競争の激化により、現在の当社グループの競争環境や事業環境が
大幅に変化した場合、当社グループの経営に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社は、豪ジェットスター等
と設立したLCCであるジェットスター・ジャパンへの出資を行っており、同社を持分法適用会社としております。

⑦コスト構造に関わるリスク
当社グループは、アジア各国の航空会社やLCCと比較した場合、ユニットコスト(有効座席キロあたり費用)が
高く、当該運航コストに占める燃油費、人件費、機材費、公租公課の割合が高いため、経済状況に即応したコスト
削減の自由度に制約があり、需要の減少や航空券価格の下落が生じた場合、当社グループの業績に与える影響が大
きくなる可能性があります。

⑧航空機燃料の価格変動に関わるリスク
当社グループの業績は、燃油価格の変動により多大な影響を受けます。2013年度の当社グループの燃油費は約
2,830億円でしたが、これは2013年度の当社グループの連結の営業費用の25%程度に相当します。2004年の夏
以降、燃油価格は高騰し、当社グループの業績に悪影響を与えております。航空業界における競争が激しいため、
当社グループは、燃油価格の上昇分を、運賃の値上げ又は燃油特別付加運賃という形で当社グループの顧客に全て
転嫁することは困難です。また、当社グループは、燃油価格の変動リスクを軽減するため、原油又は航空機燃料の
コモディティ・デリバティブを利用したヘッジ取引等を行っておりますが、原油や航空機燃料価格が短期間で急落
した場合、ヘッジポジションの状況等によっては市況下落の効果を直ちに業績に反映することができず、当社グル
ープの業績の改善に寄与しない可能性があります。

⑨為替変動に関わるリスク
当社グループは、日本国外においても事業を展開しており、外貨建てにより、収益の一部を受領し費用の一部を
支払っています。特に当社グループにおける最大の費用である航空機燃料の価格の大宗は米ドルに連動した金額と
なることから、当社グループにおいては米ドルの為替変動による影響は収益よりも費用が大きくなっております。
これら為替変動による収支変動を軽減する目的で、収入で得た外貨は外貨建ての支出に充当することを基本とし、
加えてデリバティブ取引を行っております。

⑩災害に関わるリスク
当社グループの航空機の利用者の過半数は羽田空港及び成田空港を発着する航空機の利用者となっており、当社
グループの航空運送事業における羽田・成田両空港の位置付けは極めて重要です。また、当社グループの運航管
理・予約管理等、航空機の運航に重要な情報システムセンターは東京地区に設置されており、全世界の航空機の運
航管理やスケジュールを統制する「オペレーションコントロールセンター」も東京地区に設置しています。そのた
め、東京地区において大規模震災等が発生した場合もしくは当該重要施設において火災やテロ攻撃等の災害が発生
し、羽田・成田両空港の長期間閉鎖や、当社グループの情報システムやオペレーション機能が長期間停止した場
合、当社グループの経営に重大な影響を及ぼす可能性があります。

⑪航空安全の信頼に関わるリスク
当社グループでは、航空機の運航の安全性の確保のため、日々様々な取組みを実施しておりますが、ひとたび航
空機墜落による死亡事故を発生させてしまった場合、当社グループの運航の安全性に対する顧客の信頼及び社会的
評価が失墜するだけでなく、死傷した旅客等への補償等に対応しなければならないことから、事業そのものの継続
が極めて困難な状況に陥る可能性があります。また、当社グループが運航する型式の航空機や当社のコードシェア
便において安全問題が発生した場合、当社グループの運航の安全性に対する顧客の信頼及び社会的評価が低下し、
当社グループの業績に極めて深刻な影響を与える可能性があります。なお、航空事故に伴う各種損害の軽減、並び
に被災者への確実な賠償を行う目的で、現在業界水準と同程度の補償額・補償範囲の損害賠償保険に加入しており
ます。

⑫法的規制に関わるリスク
当社グループの事業は、様々な側面において、国際的な規制並びに政府及び地方自治体レベルの法令及び規則に
基づく規制に服しています。これらの規制の変化等により、当社グループの事業がさらに規制され、また、大幅な
費用の増加が必要となる可能性があります。

(イ)耐空性改善通報等
航空機の運航の安全性を著しく損なう技術的な問題が発生した場合、法令に基づき国土交通大臣から耐空性改
善通報等が発出され、安全性が確認されるまでは該当する航空機の運航が認められなくなる場合があります。ま
た、法令に基づく耐空性改善通報等が発出されない場合であっても、社内規程等に従い、自主的に該当する航空
機の運航を見合わせることがあります。当社が重点的に導入を進めているボーイング787型を含め、当社グルー
プの航空機にこのような事態が発生した場合、当社グループの航空機の運航に支障が生じ、当社グループの業績
に影響を及ぼす可能性があります。

(ロ)航空運送事業に関わる法令等
当社グループは、航空運送事業者として航空事業関連法令等の定めに基づき事業を行っております。また国際
線においては、二国間航空協定を含む条約その他の国際的取り極めに則った事業運営が求められております。
さらに、航空運送事業においては、運賃及び料金の設定につき、独占禁止法その他諸外国の類似の法令の制約を
受ける場合があります。

(ハ)環境規制等
近年、温暖化防止を始めとした地球環境に係わる企業の社会的責任が高まるなか、排出量、騒音、有害物質等
に関する環境規制が強化されています。今後、国際航空分野での全世界的規模での経済的手法の導入、温室効果
ガスへの課金等の環境規制のさらなる強化等が行われた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があり
ます。

(ニ)公租公課等
航空事業に関する公租公課等には、着陸料、航行援助施設利用料等があります。このうち、本邦の一部空港の
着陸料については、現在政府による軽減措置を受けておりますが、今後、各国政府の財政事情や運輸行政の方向
性によっては、これら着陸料の軽減措置の廃止や公租公課の大幅な値上げが行われる可能性は否定できません。
このような場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

⑬訴訟に関わるリスク
当社グループは事業活動に関して各種の訴訟に巻き込まれるおそれがあり、これらが当社グループの事業又は業
績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社は以下の事象において訴訟の提起等を受けており、以下の事態の
進展によっては、追加的な支出や引当金の計上により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(イ)元従業員の雇用に関する件
国内においては、当社の元従業員により、労働契約上の地位の確認を求める訴訟が提起され、2012年3月、
東京地裁において原告らの請求はすべて棄却されましたが、原告らは2012年4月東京高裁に控訴し、2014年
3月現在引き続き係争中です(なお、控訴審の判決言い渡しは2014年5月および6月に予定されています)。
なお、国内では更に1件の労働訴訟が係争中である他、海外ではブラジルにおいて、賃金/手当及び労働契約上
の地位の確認に関する訴訟が複数提起されております。

(ロ)カルテルに関する件
航空貨物に関する価格カルテルを行ったと独禁当局より嫌疑をかけられている事案については、2011年1
月、当社は欧州連合及び韓国独禁当局より受けた課徴金支払命令を不服とし、欧州及び韓国裁判所にそれぞれ提
訴いたしました。また、民事訴訟としては、オランダにおいて、荷主が航空貨物カルテルにより損害を受けたと
して、当社を含む複数の航空会社を提訴しております。なお、これらについて、将来発生しうる損失の蓋然性と
金額について合理的に見積もることが可能なものについては、将来発生しうる損失の見積額を引当金として計上
しております。

⑭当社グループの第三者への依存に関わるリスク
当社グループの業務は、整備業者、空港職員、航空保安官、燃油取扱業者、手荷物取扱業者、民間警備会社等の
第三者のサービスに一定程度依存しています。また、上記に加えて、当社グループは導入を計画している新造機の
大部分をボーイング社およびエアバス社に発注しております。そのため、ボーイング社あるいはエアバス社が財政
上その他の理由により、当社との契約を履行できない場合には、当社グループの機材計画は大幅な変更を余儀なく
され、当社グループの中長期的な事業に影響を及ぼす可能性があります。

⑮IT(情報システム)に関するリスク
当社グループは、当社グループの業務を情報システムに依存しています。コンピュータ・プログラムの不具合や
コンピュータ・ウィルス等によって当社グループの情報システムに様々な障害が生じる場合には、重要なデータを
喪失し、修復等のために当社グループの費用が増加する等、当社グループの経営に影響を及ぼす可能性がありま
す。また、情報システムを支える電力等のインフラに大規模な障害が発生した場合、当社グループの業務に重大な
支障をきたす可能性があります。

⑯資金調達に関わるリスク
当社グループは、機材更新を目的とした航空機の購入や客室改修及び基幹システムの刷新を計画しており、その
資金需要に応じる為に金融機関や市場からの資金調達を行う可能性があります。当社グループの資金調達能力や資
金調達コストについては、金融市場の動向や当社グループの信用力により変動する可能性があります。金融市場の
動向や当社グループの信用力が悪化した場合、また政府系金融機関等の制度変更が行われた場合には、資金調達が
困難になり流動性資金残高の低下や既存金融債務に関する利率を含む資金調達コストの上昇を招く可能性がありま
す。

⑰顧客情報の取扱いに関するリスク
当社グループが保有する顧客の個人情報が漏洩し、又は不正アクセスが行われた場合には、当社グループは損害
賠償義務や行政措置に服さなければならない可能性があります。このような事態が生じた場合には、当社グループ
の事業、システム又はブランドに対する社会的評価が傷つけられ、顧客及び市場の信頼が低下して、当社グループ
の事業、財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑱人材確保に関するリスク
当社グループの事業運営には、航空機の運航に関連して法律上要求される国家資格を始めとする各種の資格や技
能を有する人材の確保が必要ですが、当社グループの従業員がその業務に必要なこれらの資格や技能を取得するま
でには相応の期間を要することから、当社が想定する人員体制を必要な時期に確保できない場合には、当社グルー
プの事業運営が影響を受ける可能性があります。

⑲労働争議に関するリスク
当社グループの従業員の多くは労働組合に所属しておりますが、当社グループの従業員による集団的なストライ
キ等の労働争議が発生した場合には、当社グループの航空機の運航が影響を受ける可能性があります。

対処すべき課題研究開発活動


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