乾汽船株式会社 業績等の概要 (2014年3月期)

(1)業績
当連結会計年度における当社グループを取り巻く事業環境は、物流業界においては、貨物保管残高は前年度並みの低い水準で推移しましたが、貨物取扱量には持ち直しの動きが見え始め、前年度をやや上回る水準で推移いたしました。また、賃貸物流施設は、好調な需要と逼迫した需給バランスが継続し、年度を通じて高稼働で推移いたしました。
不動産業界においては、都心部における賃貸オフィスビル市況は、空室率の緩やかな改善傾向が続き、賃料水準は依然として低いものの、その一部に底入れの兆しが見え始めました。また、賃貸マンション市況については、空室率の改善傾向が続き、賃料水準にも回復の兆しが見られるなど、前年度をやや上回る水準で推移いたしました。
このような状況の下、当連結会計年度における当社グループの業績は、営業収益につきましては、前年度比112百万円減収(△1.5%)の7,329百万円となりました。また、営業利益は、前年度比553百万円減益(△62.7%)の329百万円、経常利益は、前年度比412百万円減益(△62.0%)の252百万円、当期純利益は、前年度比130百万円減益(△45.3%)の156百万円となりました。

当社グループのセグメント別の業績は次のとおりであります。
① 物流事業
物流事業におきましては、営業収益は、神戸みなと倉庫(賃貸物流施設)の安定稼働に伴う収益寄与に加え、貨物取扱量が微増となったものの、主として前年度上期に拠点を閉鎖した影響により、前年度比94百万円減収(△2.8%)の3,233百万円となりました。セグメント利益は、業務効率化の推進に伴う費用削減効果があったものの、持分法適用関連会社への投資損失を計上したことにより、前年度比63百万円減益(△27.8%)の165百万円となりました。
② 不動産事業
不動産事業におきましては、営業収益は、主に賃貸マンション及び賃貸オフィスビルの稼働率上昇に伴う収益寄与により、前年度比54百万円増収(+1.4%)の3,973百万円となりました。セグメント利益は、所有地再開発計画(「月島荘～企業寮をShareするという試み～」(東京都中央区/2013年9月竣工、2014年1月稼働))に伴う費用増加により、前年度比390百万円減益(△28.2%)の992百万円となりました。
③ その他
前年度下期に株式会社東京エースボウル(連結子会社)が運営するボウリング場の一部(静岡県浜松市)を閉鎖したことにより、営業収益は前年度比72百万円減収(△37.0%)の122百万円、セグメント損益は前年度比3百万円増益の7百万円の損失となりました。

(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較して904百万円減少し、1,435百万円となりました。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における営業活動の結果として得られた資金は、前連結会計年度末と比較して278百万円減少し、1,629百万円となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益363百万円、非資金損益項目である減価償却費1,225百万円によるものです。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における投資活動の結果として使用した資金は、前連結会計年度末と比較して1,729百万円減少し、1,950百万円となりました。これは主として、「月島荘」建設にかかる固定資産の取得による支出によるものです。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における財務活動の結果として使用した資金は、前連結会計年度末と比較して3,034百万円増加し、582百万円となりました。これは主として、長期借入金の返済によるものです。