ポケットカード株式会社 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2014年2月期)

当社は、その他の関係会社である、㈱三井住友フィナンシャルグループ、㈱三井住友銀行、伊藤忠商事㈱及び㈱ファミリーマートと協力し、包括信用購入あっせん、個別信用購入あっせん、融資等の金融サービス事業、保険代理店業等を営んでおり、規模によらない独自のセグメントに強みを発揮する競争力の高い企業を目指しております。
当社の主な営業収益は、クレジットカード利用による包括信用購入あっせん収益、融資収益、クレジットカードの年会費収入、並びに保険代理店業による手数料収入等から成っております。
また、主な営業費用は、金融費用、カード獲得・利用に伴う販売費用、貸倒関連費用、人件費等であります。
なお、文中において将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。

(2) 経営成績の分析
当事業年度の業績につきましては、営業収益が341億74百万円(前期比8.4%増)、営業費用が294億55百万円(同2.3%増)となった結果、営業利益は47億19百万円(同71.8%増)、経常利益は47億45百万円(同71.9%増)、当期純利益は27億33百万円(同3.5%増)となりました。
① 営業収益
信用購入あっせん部門は、ファミマクレジット㈱との合併並びにファミマTカード事業の拡大に伴い、信用購入あっせん収益が211億3百万円(同52.0%増)となったほか、保険サービスからの手数料収入や年会費収入などを含むその他の収益が31億11百万円(同48.0%減)となりました。
また、融資部門は、総量規制の影響等により引き続き厳しい状況にあり、融資収益は99億60百万円(同14.7%減)となりました。
以上の結果、営業収益全体では341億74百万円(同8.4%増)となりました。
② 営業費用
弁護士等からの新規介入の減少等による貸倒関連費用の減少及び調達環境の改善による金融費用の減少等があったものの、ファミマクレジット㈱との合併に伴い合併前のファミマクレジット㈱の費用が非計上となった前年同期に比べ各種費用が増加したことから、294億55百万円(同2.3%増)となりました。
③ 特別利益
投資有価証券の売却等により、特別利益は72百万円(同87.8%減)となりました。
④ 特別損失
電話加入権の減損損失等により、特別損失は6百万円(同97.8%減)となりました。
⑤ 当期純利益
当事業年度における税引前当期純利益は48億11百万円(同57.5%増)となりました。税効果会計適用後の法人税等負担額は20億78百万円(同400.7%増)となりました。以上の結果、当期純利益は27億33百万円(同3.5%増)となりました。

(3) 財政状態に関する分析

(資産、負債、純資産の状況)

① 資産の部

当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べて156億52百万円増加し、2,347億34百万円となりました。これは主に、割賦売掛金が334億96百万円増加し、営業貸付金が152億95百万円減少したことによるものであります。
② 負債の部
当事業年度末における負債合計につきましては、前事業年度末に比べて136億12百万円増加し、1,786億12百万円となりました。これは主に、有利子負債が123億52百万円増加したことによるものであります。

③ 純資産の部

当事業年度末における純資産合計につきましては、前事業年度末から20億39百万円増加し、561億22百万円となりました。これは主に、利益剰余金が20億67百万円増加したことによるものであります。また自己資本比率は、23.9%となりました。

(4) キャッシュ・フローの状況

詳細は、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

(5) 資金調達及び資金の流動性

当社は、信用購入あっせん、融資、設備投資、各種経費の支払等に対して、流動性のある資金を必要としており、かかる資金需要に備え、資金調達の安定性強化と資金調達コストの圧縮を図るため、資金調達方法を多様化し、調達先を分散しております。
具体的には、当社の資金調達は、間接調達(金融機関調達)と直接調達(資本市場調達)で構成されています。間接調達は都市銀行、信託銀行、地方銀行等からの借入であり、直接調達は、社債、コマーシャル・ペーパー及び債権流動化による調達であります。
なお、当事業年度末の資金調達残高全体に対する直接調達残高の比率は18.2%となっており、同比率を、金融環境等に応じて機動的にコントロールし、最適な調達構成を目指しております。
当社は、当事業年度末現在の現金及び現金同等物、今後の営業活動によって得られるキャッシュ・フロー並びに既存の間接、直接調達による資金が、当面の営業活動を維持するのに十分な水準であると考えております。