シェア: facebook でシェア twitter でシェア google+ でシェア

有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10022H9

有価証券報告書抜粋 日清紡ホールディングス株式会社 研究開発活動 (2014年3月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


当社グループでは、社会的重要性が一層高まりつつある「環境・エネルギー」分野を重点課題に掲げ、当社の中央研究所を拠点に、これらの分野において高性能・高品質かつ競争力のある製品・技術の開発に力を注ぎ、新規事業の創出に取り組んでいます。また、日本無線グループ各社が有するエレクトロニクス技術と、メカトロニクス、ケミカル、新規事業開発などの各部門が持つコア技術を融合させることで「環境・エネルギーカンパニー」としてさらなる飛躍を目指します。
既存事業については主として日清紡テキスタイル㈱他4社の開発部門が担当し、エレクトロニクス製品については日本無線㈱、新日本無線㈱及び長野日本無線㈱が、それぞれ事業戦略に沿った新製品の開発に取り組んでいます。
当連結会計年度の研究開発費は19,630百万円であり、主な研究開発とその成果は次のとおりです。

(1)繊維
「環境配慮」「健康・快適」「高機能・高性能」をキーワードに掲げ、社会や消費者の皆様に貢献できるモノづくりを目指し、商品開発を推進しています。
藤枝事業所では紡績・織布・不織布技術の応用研究を、美合事業所(2014年10月吉野川市へ移転予定)では繊維全般の仕上げ加工技術の開発を、徳島事業所では合成繊維用ポリマー合成や、紡糸技術の基礎及び応用研究に取り組んでいます。日清紡テキスタイル㈱が総力をあげて開発した「アポロコット」は、先行した次世代ノーアイロンシャツに続き、ハンカチ、ビジネスニットシャツ、コットンビジネスパンツなど続々と製品バリエーションを拡げ、顧客から高い評価をいただいています。さらに、ストレッチ不織布などを開発し、「アポロコット」のシリーズ化による商品の更なる拡充と販路の拡大を目指します。また、コットンの上質な風合い・質感をベースに合成繊維との組合せによりストレッチなどの機能性を持たせたスタイリッシュな新素材「アスタリスク」や、夏の蒸し暑い環境下でもより快適な着心地のワーキングウェア用新素材「はたらクール」などを開発し、販売活動を開始しています。この他「バナナ繊維」や「バイオマスモビロン」など、「環境配慮」を具現化する商品群の拡充も図っています。
これらの技術やノウハウを国内外の生産拠点で展開し、グローバルネットワークでの競争力強化を図っていきます。また、開発力の更なる強化のため研究開発体制の再編を行います。2014年10月にデニム製造子会社を吸収合併し、美合事業所の研究開発部門及び付帯設備を同敷地内に移転します。テキスタイル加工の研究開発拠点を集約することで開発効率を高めていきます。
当セグメントに係る研究開発費は278百万円です。

(2)ブレーキ
今期は①安全第一(Safety First)の徹底 ②品質保証の強化 ③グローカル事業戦略の推進 ④価格競争力のある差別化商品の開発・拡販 ⑤連結経営体制の確立 ⑥事業リスクへの確実な対応 ⑦グローバル人材の育成、を品質目標に掲げ、競争力ある製品・技術の開発及び組織体制の見直しに取り組んできました。
摩擦材においては、重要保安部品としての高い信頼性の堅持、銅規制等に対応した環境負荷物質低減材質の開発、音・振動などのお客様ニーズへの対応等に重点をおいて活動しています。また海外子会社への開発支援体制の強化や、開発・製造・生産技術の連携による原価低減活動を促進し、競争力強化を図っています。さらにTMD FRICTION GROUP S.A.とのシナジー効果の早期発揮を目指し、グローバルニーズに応える製品の開発を進めていきます。
ブレーキにおいては、グローバルビジネスの受注・拡大のため、海外子会社への開発支援体制を強化するとともに、海外技術提携先との協業を推進してきました。併せて、車両の燃費向上に貢献する軽量化等、環境対応技術の実用化や、将来を見据えた新技術の実用化にも注力しています。また部品の標準化、開発業務の効率化を進め、開発段階からの原価低減により低コストを追求し、競争力強化を図っています。
当セグメントに係る研究開発費は8,573百万円です。


(3)紙製品
家庭紙・洋紙・紙加工品の3事業において、技術と感性の融合によって暮らしに彩りと快適さを与える商品の開発を行っています。
家庭紙では、パルプトイレットペーパー、再生紙トイレットペーパー、ティシュで特徴ある商品の開発を行っています。紅茶の香りを楽しむトイレットペーパー「フレーバーティーセレクション」、BOXデザインに「スヌーピー」や「くまモン」を起用したキャラクターティシュを、相次ぎ上市いたしました。
洋紙では、ファインペーパーで、紙本来の風合いとパッケージに求められる基本機能を併せ持つ商品「気包紙」に「黒気包紙」を品揃えし、パッケージ分野での展開を進めています。また、森林保護に繋がるFSC(Forest Stewardship Council)認証紙など、環境対応商品の拡充にも努めてまいります。
紙加工分野においては、高級パッケージ分野において、世界展開を図っている有力ブランドメーカーをターゲットに、独自の意匠性・機能性を有する商品の開発を進めています。高級パッケージ市場でのグローバル展開を進めることで、ワールドサプライヤーとしての地位の獲得を目指してまいります。
当セグメントに係る研究開発費は69百万円です。

(4)精密機器
システム機(メカトロニクス)事業においては、太陽電池モジュール製造装置や各種専用機の拡充、機能の向上とコスト低減に向けた研究開発活動を進めています。
太陽電池モジュール製造装置では、社内での太陽電池の量産試作を通じて蓄積した知見やノウハウを最大限活用し、お客様の視点に立った技術提案を行っています。既存のソーラーシミュレータ、ラミネータの原価低減、高効率化と品質向上に向けた開発活動の他、太陽電池セルの微細な欠陥を検出するエレクトロ・ルミネッセンス方式の検査装置や結晶系太陽電池モジュール用配線機など、新機種の拡充と高機能化に向けた開発を進めています。特に太陽電池の検査装置に関しては、業界のトップ・メーカーとしてデファクト・スタンダードを確立すべく、研究開発と新製品の上市に取り組んでいきます。各種専用機では、長年培った基礎・基盤技術を活かした製品を様々な産業分野のお客様に提供するとともに、電子部品(LED)実装装置など、新分野への展開を進めています。
また、高分子事業部における樹脂成形技術においては、主として空調機器用ファンの軽量化や省エネ化を目的とした研究開発を行い、上市を実現して、拡販を推進、併せて日本・中国をはじめ各国市場での商標登録を進めている他、より安価な製品作りを目指した製造方法や原材料の開発を進めています。
当セグメントに係る研究開発費は23百万円です。

(5)化学品
機能化学品部門では、環境関連商品の普及に役立つ添加剤、改質剤の開発及び電子材料の開発を進めています。
燃料電池部門では、カーボンの特長を生かした燃料電池セパレータの高性能化の研究開発に取り組んでいます。
断熱事業部門では、発泡体の特性を活かし、排水処理用微生物固定化担体等の開発に取り組んでいます。
キャパシタ部門では、電気二重層キャパシタの性能向上を進め、建設機械・自動車レースなどの分野に展開中です。
当セグメントに係る研究開発費は580百万円です。

(6)エレクトロニクス
日本無線グループは、海上機器、通信機器、ソリューション・特機などの各事業セグメントにおいて、中長期的な視野に立った基礎研究から、事業活動に直結した新技術の開発まで、総合的な研究開発活動を行っています。ソリューション・特機事業の衛星通信分野においては、海外放送事業者向けに可搬型SNG(Satellite News Gathering:放送用衛星中継システム)を開発しました。また、気象レーダ分野においては、二偏波ドップラー機能を全固体化で実現した気象観測用Xバンド小型レーダを開発しました。

新日本無線グループは、技術革新と市場変化の激しいエレクトロニクス業界にあって、半導体製品やマイクロ波関連製品の企画、設計から生産技術に至るまでの総合的な研究開発に注力しています。半導体事業においては、主力製品のオペアンプについて高精度、低雑音、超低消費電流、高音質の汎用品を開発すると共に、車載・産機向けの専用品の開発を進めております。新規事業分野においては、MEMSセンサを用いたスマートフォンのマイクモジュール向けに次世代品の開発を進めております。また、健康機器応用製品向けに光センサーの次世代製品の開発を開始しました。
長野日本無線グループは、「環境・省エネルギー」、「安心・安全」、「自動化・省力化」のニーズへの対応に研究開発活動の重点を置き、高性能・高品質かつ競争力のある製品・技術の開発に力を注ぎ、新製品の創出に取り組んでいます。情報・通信機器においては、最新のCPUに対応するCPUボード用BIOS及びOS実装技術の開発、400/920MHz帯の近距離無線モジュールの開発、マイクロ波プラズマトーチの用途別構造の開発を行いました。
また、ワイヤレス給電の要素開発、車載用コイルの高信頼性接合技術などの基礎研究にも取り組んでいます。
当セグメントに係る研究開発費は9,018百万円です。

(7)全社共通
・スマートファクトリー
当社グループの保有技術(燃料電池、電気二重層キャパシタ、太陽光発電、直流高圧電源HVDC等)を組み合わせて再生可能エネルギーを活用したエネルギーマネジメントシステム(EMS)の実証実験を徳島事業所で行っています。スマートファクトリー見学コースを設置し、当社の取り組みを紹介しています。
・無機機能材料
水素社会の到来に向け、白金触媒の代替として世界最高性能を持つカーボンアロイ触媒や水素吸蔵カーボンの研究開発を進めています。
・プラントファクトリー
水耕栽培による植物生産の技術開発を進めています。完全制御型植物工場で量産栽培したいちごの販売を行っています。
・高信頼性材料
さまざまな分野で応用可能な、長期耐久性のある封止技術や新材料等の研究開発を行っています。
全社共通に係る研究開発費は1,085百万円です。

事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00544] S10022H9)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。