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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100251J

有価証券報告書抜粋 株式会社大林組 研究開発活動 (2014年3月期)


経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(建設事業)
当社グループは、社会及び顧客のニーズに応えるべく、環境保全、省エネルギー及びコストダウン等の観点から建設技術の高度化・統合化を目指して、基盤的研究から各種新技術の開発まで多岐にわたる研究開発活動を実施している。
また、研究開発活動の幅を広げ、効率化を図るため、国内外の大学、公的研究機関、異業種企業との技術交流、共同開発も積極的に推進している。
当社グループの当連結会計年度における研究開発に要した費用の総額は、約89億円であり、主な研究開発成果は次のとおりである。

(1) 当社
① 自然由来ヒ素を含むシールド汚泥の浄化工法の開発
自然由来ヒ素に汚染されたシールド泥水を省スペースで大量に浄化できる工法を京浜ソイル㈱と共同で開発した。
自然由来ヒ素を含む地盤を泥水式シールド工法で掘削する際、掘削により発生する泥水中のヒ素を、鉄粉を用いた遠心分離システムによって除去して適正に処理できるほか、汚泥処理費用の大幅な削減も可能となる。

② 大規模地震時にも天井の崩落を抑止するフェイルセーフ技術を開発
東日本大震災で発生した大型施設等での天井崩落事故を受け、既存建物の地震対策技術を開発した。
本技術は天井の下側に樹脂製のネットや糸を張り、振動で吊り天井が壊れた場合に崩落を抑止するもので、既存天井を解体せずに建物を使用しながら短期間・低コストで施工できる。当社技術研究所でこれまでの大規模地震を再現した加振実験を行い、震度6強相当の揺れでも天井が崩落しない性能を確認した。

③ トンネルなどインフラ構造体の維持管理用モニタリングツール「光式AEセンサー」の開発・実用化
トンネルや橋梁などの構造体を長期にわたりモニタリングできる「光式AEセンサー」を㈱レーザックと共同で開発した。
岩盤やコンクリートの損傷範囲・状況を面的かつ立体的に捉えるAEセンサーで、電気を全く使用しない光ファイバーを利用することにより、高湿度や可燃性ガス噴出など監視が困難な場所でも計測できるようにした。波方国家石油ガス備蓄基地の岩盤健全性モニタリングに適用しており、その信頼性を確認している。

④ 車両積載物向けの「放射能測定ゲート」の開発
車両積載物の放射能濃度を測定するシステム「放射能測定ゲート」をキャンベラジャパン㈱と共同で開発した。
除染廃棄物などの車両積載物の放射能濃度を、運搬車両に積載したまま測定することができ、車両周囲の空間線量を測定する従来の方法に比べ、放射能濃度を短時間かつ高精度に測定できるシステムとなっている。

⑤ BIMと連携した空調設計支援システム「BIMZONE-Σ」を開発
BIM(Building Information Modeling)と連携した空調設計支援システム「BIMZONE-Σ(ビムゾーンシグマ)」を開発した。
建物の空調設計において、BIMデータから取り込んだ空調ゾーンごとの属性情報を、国土交通省などが開発した最新の熱負荷計算プログラムや一次エネルギー消費量算定プログラムの入力データと連動させる国内初のシステムである。各種データを活用することにより、極めて高度で効率的な空調設計を可能にしたほか、従来に比べデータ入力作業時間を約50%削減できる。

⑥ 中高層RC造マンション向け省力化工法「梁底PCa工法」を開発・適用
中高層RC造マンション建設で大幅な短工期化と省力化を実現する「梁底PCa(プレキャスト)工法」を開発し適用した。
10~15階程度の中高層RC造マンションの施工は作業員による人力作業が多く、PCa工法などによる大幅な短工期化・省力化が図りにくいことが課題だった。梁底PCa工法は、在来工法で手間のかかっていた梁と床板の底部をPCa化することで、在来工法と同等のコストで工期短縮と省力化を可能にした。既に10階建てのRC造マンション3物件で適用されている。

⑦ 「建物地震被災度即時推定システム」を開発
既存建物にも容易かつ安価に設置でき、地震直後に自動的に建物の被災度を推定する「建物地震被災度即時推定システム」を開発した。
超高層建物の地震応答計算用の数値モデルを活用するシステムで、地震直後に被災度の推定結果を3段階で画面表示する。1台の地震計とパソコンで構成され、多数の地震計やケーブル敷設が不要なことから、設置の手間と導入コストを大幅に低減できる。33階建ての超高層建物に初適用した。
⑧ 作業員の疲労を軽減する「疲れ知らずスーツ」の開発
上向き作業時に首の疲労を軽減し、作業効率を改善する「上向き作業軽労化装具(疲れ知らずスーツ)」を北海道大学と共同で開発した。
建設現場での上向き作業を最適にアシストするよう弾性材を取り入れた構造になっており、首の疲労度を大幅に軽減するとともに、二次的な疾病である肩こりなども防止できる。シンプルな構造のため容易に着脱でき、重さも200gと軽量なため装着による負担を感じさせない。

(2) 大林道路㈱
アスファルト舗装路面への雪氷付着を抑制するゴム粒子入り凍結抑制舗装に改良を加え、路面の耐久性向上や雨天時のハイドロプレーニング現象を防ぐ「アイストッパー」を商品化した。また、コンクリート廃材や高炉スラグ等のリサイクル材を主材料とし、施工後に大気中の二酸化炭素を吸着する環境に優しい新型低炭素コンクリート舗装「E-con」を開発した。その他、アスファルト舗装施工時の縦継ぎ目部の品質を向上させる「L型ジョイントヒーター」や三次元情報システムを用いた舗装維持管理システムを実用化した。

(不動産事業及びその他)
研究開発活動は特段行っていない。

経営上の重要な契約等財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00055] S100251J)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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