有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1002EKJ
株式会社SDSホールディングス 事業等のリスク (2014年3月期)
以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。なお、当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ですが、投資判断は以下の特別記載事項及び本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行なわれる必要があります。また、以下の記載は投資に関するすべてを網羅しているものではありませんのでご留意ください。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2014年6月30日)現在において、当社が判断したものであります。
(1)エスコ事業について
エスコ事業は、対象施設全体の全エネルギー源に対する調査・診断・コンサルティングから施工、維持管理、その後の効果測定・検証・金融情報の提供までを一貫して行い、実施したエネルギー削減策について、一定のエネルギー削減効果を保証するものであります。
契約形態はギャランティード・セイビングス契約(エネルギー削減量保証契約)とシェアード・セイビングス契約(エネルギー削減量分与契約)があり、いずれの場合も一定のエネルギー削減効果を保証するパフォーマンス契約を包含するものであります。
ギャランティード・セイビングス契約は、顧客である企業自身が省エネルギー設備を所有し、その資金調達も行うもので、省エネルギー効果(エネルギー費用削減分)のなかで省エネルギー設備費用、金利、エスコ事業者の費用等のエスコ導入費用を負担し、これを上回る省エネルギー効果は企業の利益となるものです。現在、当社が主として行っているのは、ギャランティード・セイビングス契約によるものであります。
一方、シェアード・セイビングス契約は、エスコ事業者が省エネルギー設備を所有して顧客企業に貸与または当該設備によりエネルギーを供給し、エネルギー削減効果(エネルギー費用削減分)を顧客企業とエスコ事業者で分与するもので、顧客企業から省エネルギー効果(エネルギー費用削減分)の一定割合がエスコ事業者に支払われ、省エネルギー設備の導入費用等を負担します。
エスコ事業においては、ギャランティード・セイビングス契約とシェアード・セイビングス契約のいずれの場合も一定のエネルギー削減効果を保証するパフォーマンス契約を包含しており、これまでに当社では契約したエネルギー削減効果が実現できずに補償するに至ったことはありませんが、一定のエネルギー削減効果が実現できない場合には、エスコ事業者は顧客企業に対してパフォーマンス契約に記載するエネルギー削減保証値を補償するリスクを負っております。
また、シェアード・セイビングス契約の場合には、エスコ事業者が省エネルギー設備を所有するため、省エネルギー設備の投資に係る回収リスク、設備投資に必要な資金調達による金融リスクを負うことがあります。なお、ギャランティード・セイビングス契約に関して、現時点において一取引先のリース取引について保証を行なっております。
当社の経営方針としましては、引き続きギャランティード・セイビングス契約を中心に行っていく方針であります。
(2)エスコ事業を取り巻く環境等について
エスコ事業は、1970年代に米国で始まった事業であり、わが国において具体的な研究が始まったのは、1996年4月に通商産業省(現経済産業省)資源エネルギー庁省エネルギー石油代替エネルギー対策課内に「エスコ検討委員会」が設置されたことによります。1997年には、財団法人省エネルギーセンター内に「エスコ事業導入研究会」が設置され、条件整備に向けた調査・検討がなされ、1999年には民間としてエスコ推進協議会が設立され、エスコ事業の開発・育成を目指して参りました。この背景には、国際的に地球環境問題に取り組むため、1997年に気候変動枠組み条約第3回締約国会議において温室効果ガスの削減目標が設けられ、温室効果ガスの排出の抑制への取り組みがあります。
また、環境経営の取り組みにおいて、ISO14001の取得企業の増加や環境会計導入企業の増加に現れているとおり、環境への関心が高まってきている状況があります。
このような環境のもとでエスコ事業は、省エネルギーを推進する新たなビジネスとして導入・促進に向けた取り組みが図られており、「エスコ事業導入研究会」の報告(1998年3月)によれば、エスコ事業の潜在的市場規模は業務部門・産業部門の合計で2兆4,715億円と推計されております。しかしながら、エスコ事業の普及に向けた取り組みが開始されてあまり年数を経ておらず、エスコ事業が広く社会に認知される過渡期にあると考えられます。今後のエスコ事業の拡大・発展には、エスコ事業に対する一層の認知度の向上、エスコ事業の普及に向けた税制の拡充等の制度的な整備等も進展することが必要であると考えられ、これらの状況如何によっては、エスコ事業の拡大・発展は大きな影響を受けると考えられます。
(3)エネルギー単価の変動ついて
エスコ事業は、省エネルギーに関する一貫したサービスの提供を行い、実施したエネルギー削減策について、一定のエネルギー削減効果を保証するものでありますが、エネルギー使用量の削減によるエネルギー費用の削減は、電力等のエネルギーの単価が変動することによって影響を受けることになります。一般に、電力等の単価の上昇はエネルギー費用の削減額の増加につながり、反対に単価の下落はエネルギー費用の削減額の減少につながります。エスコ事業では、エネルギー費用の削減額が投資効果に影響するため、エネルギー単価の変動によってはエスコ事業による省エネルギー施策のメリットが希薄化され、または失われることによりエスコ事業による提案が採用されず、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)法的規制について
省エネルギー関連事業及び再生可能エネルギー事業における施工業務を行うにあたり、建設業を営む者の資質の向上、建設工事の請負契約の適正化等を図ることによる適正な施工品質の維持や発注者の保護等を定めた建設業法の規制を受けております。建設業法第3条第1項の規定により建設工事の種類ごとの許可制となっている為、当社グループは以下に記載する特定建設業許可を取得しております。
当社グループの主要な事業活動の継続には下記許可が必要ですが、現時点において、当社は建設業法第8条、第28条及び第29条に定められる免許の取消(当社の役員が禁固以上の刑に処せられ、あるいは障害、脅迫、背任等の罪により罰金の刑に処されたとき等)、営業停止(請負契約に関し不誠実な行為をしたとき等)または更新欠格(免許の取消事由に該当する場合及び許可の有効期限までに更新を行わなかった場合等)事由に該当する事実はないと認識しております。しかしながら、将来、許可の取消し等の事由が生じた場合、当社グループの事業遂行に支障をきたし、当社の業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
許可を受ける 事業会社 | 取得年月 | 許認可等の名称 | 所管官庁等 | 許認可等の内容 | 有効期限 |
㈱省電舎 | 2011年5月 | 特定建設業 | 東京都知事 (国土交通省) | 建設業の種類 電気・管工事業 許可番号(特-23)第96523号 | 2011年5月30日から 2016年5月29日まで 以後5年ごとに更新 |
ドライ・イー㈱ | 2012年7月 | 特定建設業 | 東京都知事 (国土交通省) | 建設業の種類 機械器具設置工事業 許可番号(特-24)第138760号 | 2012年7月30日から 2017年7月29日まで 以後5年ごとに更新 |
また、再生可能エネルギー事業において2012年7月1日より施行された固定価格買取制度は再生可能エネルギー源を用いて発電された電気を、電気事業者等が一定期間固定価格で買い取ることを義務付ける制度であり、政府が定める固定価格買取制度における買取価格の変動が売電価格に直接反映されるため、当社顧客が再生可能エネルギー源による発電設備の導入を検討する際の当社の販売(工事請負)価格、または当社が直接発電設備を所有し売電する際の売上に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、万一、当該制度の変更、廃止が発生した場合、当社が直接発電設備を所有し、売電する売電事業の売上に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(5)経営成績の季節変動について
省エネルギー関連事業における施工時期は対象となる設備、施設等を停止、休止することが可能となる時期に行うことになり、顧客企業の生産・業務活動に影響が軽微な時期に集中する傾向にあります。
当社の経営成績は、こうした省エネルギー施策の施工時期が休みの時期に集中する傾向に影響を受けており、収益が季節的に偏る傾向があります。事業会社の決算期が集中する毎年3月に完成する案件が年々増加していることから、年末年始の操業停止時期の施工が増加しており、収益が第4四半期に集中しております。
(6)小規模組織であることについて
当社は2014年3月31日現在、取締役3名、社外取締役1名、監査役1名、社外監査役2名、従業員17名の小規模組織であり、内部管理体制も現在の組織規模に応じたものとなっております。当社は、今後の事業の拡大に伴い人員の増強、内部管理体制の一層の充実に努める方針でありますが、当社が必要な人員が確保できない場合や内部管理体制の充実に適切かつ充分な対応ができない場合、当社の業務遂行及び事業拡大に影響を及ぼす可能性があります。また、一方で事業の拡大に向けて組織体制を拡充することは、固定費の増加につながり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)人材の確保について
当社では、省エネルギー関連事業及び再生可能エネルギー事業を展開していくうえで人材がもっとも重要な経営資源であると考えており、優秀な人材を確保し育成していくことを重視しています。採用した人材が知識と経験を身に付け、これら事業における総合的な提案を実践できるには、教育期間が必要であります。当社としては今後の事業の拡大のため優秀な人材を確保していく方針でありますが、採用した人材が業務遂行において充分に貢献するまでには時間を要することが考えられ、また、当社が求める人材が確保できない場合、または、当社から人材が流出するような場合には、当社の業務遂行に影響を及ぼす可能性があります。
(8)配当政策について
経営基盤の強化を図るため内部留保を勘案しつつ、会社業績の動向に応じて株主への利益還元に取り組んでいく方針であります。配当については、配当性向等の指標を参考としつつ実施していく方針であります。内部留保資金につきましては、今後の事業投資並びに経営基盤の強化に活用していく所存であります。
(9)調達資金の使途
2014年5月28日に行使結果が確定し、発表しましたライツ・オファリング(ノンコミットメント型/上場型新株予約権の無償割当て)による調達資金514,158千円については、当社グループで行うバイオガス発電事業に充当する予定でございます。しかしながら、新株予約権の発行総数に対する権利行使割合は25.70%であるため、2014年3月19日に発表しております案件の進め方等、詳細については現在当社内で検討を進めており、本検討の結果につきましては確定後速やかに公表いたします。
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このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E05452] S1002EKJ)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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